Q1.諫早湾干拓事業の役割とは?

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防災面の役割(高潮対策・湛水対策)

 有明海の潮汐は日本でも最大級であることから、諫早湾奥に広がる低平な諫早湾地域(諫早湾干拓事業の現在【PDF:1254KB】)では、たびたび台風による高潮災害を受けてきました。また、諫早湾海域の潮の満ち干きの影響により、この地域の排水は、潮位が高いときには行うことができず、さらには、排水口にある排水樋門前に堆積したガタ土が排水の支障となるなど、一度雨が降れば、たびたび湛水被害が発生するといった長年の苦悩がありました(諫早湾周辺地域の苦悩【PDF:631KB】)。しかしながら、諫早湾干拓事業により潮受堤防が設置されたことによって、高潮災害の防止が図られるとともに、潮受堤防内側に形成された調整池の水位を標高マイナス1メートルに保ち、大雨時には周辺地域からの雨水を潮汐に関係なく調整池に排水することができるようになったことから、湛水被害の軽減が図られるなど、地域の防災機能に大きく貢献しています。(排水の改善【PDF:128KB】)

営農面の役割

 諫早湾干拓地では、38の農業経営体が1区画6ヘクタールないし3ヘクタールの大規模な農地約670ヘクタールにおいて、レタス、ブロッコリー、たまねぎ、キャベツ、ミニトマトなどが栽培、収穫されており、ミネラル豊富な干拓土壌で育ったこれらの作物は市場関係者から高い評価を受けています。また、干拓地の入植農業者全員が環境保全型農業(土づくりや減化学肥料・減化学合成農薬などの環境負荷低減事業活動に取組む)を実践し、令和5年度からは、「ながさきグリーンファーマー」(みどりの食料システム法に基づき長崎県の認定を受けた農業者)の認証取得を進めています。諫早湾干拓地の営農[PDFファイル/1MB] 
 諫早湾干拓地周辺の農地でも、潮受堤防の設置前は塩害の心配があり、稲作以外の作物の栽培が困難なため、裏作や転作が進みませんでした。しかしながら、潮受堤防の設置後は、塩害の心配がなくなったことや排水が良くなったことから、裏作や転作、さらにはハウス栽培などの面積が拡大しています。(背後地の営農【PDF:140KB】) 

 このように、諫早湾干拓事業は、地域の防災効果や、本県の農業発展にとって非常に重要な役割を果たしています。

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  • 諫早湾干拓課
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    長崎県長崎市尾上町3番1号
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