塩害シミュレーションの信憑性
- 国のシミュレーションでは、依然として、実際には耕作されていない周辺土壌を採取し、実態と大きく異なることから飽和透水係数のみを10000倍に修正し、合わせ付けの操作をしているため、シミュレーションの信憑性が確保されていません。
- 国は、一次元モデル(土壌中における塩分を含んだ水の上下方向のみの動きを考慮した解析)でしか検証していませんが、開門により暗渠に浸入した塩水の水位が作土層以上に達すれば横浸透が生じるため、一たび塩水が浸入すれば、暗渠から遠い地点ほど除塩・塩分低下が遅れ、塩害発生の恐れが高まります。
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二次元モデル(暗渠からほ場へ浸入した塩水の上下方向、横方向への移動を考慮した解析)でさえ、国は行っておらず、予測も対策も立てられる状況にはありません。
詳しくは以下の資料をご覧ください。
塩水浸入の恐れ
- 平成14年4月24日から5月20日の約1か月間、調整池の水位をマイナス1.0メートルからマイナス1.2メートルで管理しながら短期開門調査が行われましたが、その際にも背後地の水路等に塩水が調整池側から浸入し、塩分が上昇しました。
- 平成23年8月下旬の小潮期(干潮でも潮位が下がらない)に発生した突発的な集中豪雨により、背後地の低平地(標高マイナス0.8メートル)より約4日間調整池の水位が高い状態が続き、潮遊池の水がマイナス0.67メートルまで上がり農地が湛水しましたが、これが海水であれば、深刻な塩害が発生してしまいます。
詳しくは以下の資料をご覧ください。
塩水による湛水
- 国は、塩害を防止するために、散水すると言っていますが、散水に必要な水は確保されていません。
- また、国は、農地への塩水浸入を抑制するため、潮遊池の水位を下げ、暗渠に塩水が浸入しない対策を示されていますが、逆に調整池からの塩水浸透が大きくなり、大雨時に濃度の高い塩水の湛水、水路等の遡上による農地、暗渠等への塩水浸入などが生じ、塩害は大きくなる恐れがあります。
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