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知事のページ - 長崎県知事 中村法道

平成24年2月21日 平成24年2月定例県議会における知事説明

 本日、ここに、平成24年2月定例県議会を招集いたしましたところ、議員の皆様には、ご健勝にてご出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。

 開会に当たり、県政運営についての所信を申し述べますとともに、平成24年度当初予算案について、その概要をご説明申し上げます。

 我が国の景気は、「東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にある中で、緩やかに持ち直している」とされているものの、震災からの本格的な復旧・復興に向けた施策のほか、デフレの長期化や急激な円高の進行等による産業及び雇用の空洞化への早急な対応が強く求められております。
 そのため、国においては、4次にわたる補正予算を編成し、被災地の復旧・復興や全国の防災事業を推進するとともに、景気浮揚策や円高対策も併せて講じられているところであります。
 これまで数度にわたる大きな災害を体験し、その都度、全国の皆様から温かいご支援をいただき復興を遂げてきた本県では、昨年3月の震災発生直後から、市町や大学、医師会などの関係機関をはじめ多くの県民の皆様方のご協力もいただき、できる限りの支援を行ってまいりましたが、引き続き、被災地のニーズに即した、きめ細かな支援に努めてまいります。併せて、玄海原子力発電所を隣接地に抱える本県においても、今回の災害を自らの教訓として生かし、県民の皆様が安全・安心に生活できる環境づくりに着実に取り組んでまいりたいと考えております。
 一方、県内の景気は、「持ち直しの動きが続いているものの海外経済の減速の影響が見られる」とされているほか、昨年12月の有効求人倍率も緩やかな改善傾向にあり、前月を0.02ポイント上回る0.64倍となっていますが、依然として厳しい雇用・所得環境が続いております。
 そのため、新年度においても、国の経済対策基金などを積極的に活用しながら、まずは雇用をはじめ医療、福祉、介護、子育てなど県民の暮らしを守る施策や、地域経済を下支えする公共事業の確保などに引き続き力を注いでまいります。さらに、急激な円高の進展により厳しい経営環境が続く県内製造業において、受注と雇用を維持・確保するための緊急対策も併せて講じることとしております。
 一方、本県では、県民所得の低迷や人口の減少、しまをはじめとする地域活力の低下など、長年にわたる構造的な課題にも直面しております。総合計画の実施が2年目を迎える新年度は、こうした課題に真正面から向き合い、着実に前進することができるよう、部局間の連携を一層強化しながら、従来にない思い切った発想で課題解決に向けた各種施策やプロジェクトに全力で取り組んでまいります。
 特に、雇用や所得向上につながる力強い地域経済を実現するためには、県内産業の活性化、とりわけ製造業を中心とする地場企業全体の底上げが必要不可欠であり、県としても本県の強みや特性を生かした事業展開や、今後の成長分野への進出を重点的に支援してまいりたいと考えております。
 そのため、新年度においては、三菱重工業長崎造船所の大型客船建造受注を踏まえた地元関連企業に対する支援をはじめ、特に小規模事業者の割合が高い食品製造業分野の付加価値向上と経営基盤の強化、環境・新エネルギー分野への県内企業の進出などを積極的に後押ししてまいります。さらに、これらの分野に止まらず、その他の地場企業の競争力強化にも力を注ぐほか、企業誘致に関しても、一層の推進を図ることとしております。
 また、これまで様々な振興策を講じてきたにもかかわらず、未だ人口流出に歯止めがかからない離島地域の現状には、かねてより強い危機感を抱いておりましたが、こうした厳しい状況を克服するためには、従来よりもさらに踏み込んだ施策を展開しなければならないものと痛感しております。
 そのため、「しまは日本の宝」戦略において、関係市町とも一体となって、島内消費の拡大や誘客の促進のほか、本土に比べて不利な条件となっている高い輸送コスト対策の検討にも着手してまいります。さらに、しま共通の施策のみならず、それぞれのしま毎に展開する新たなプロジェクトを、地域の活性化に向けた一つの足掛かりにしてまいりたいと考えております。
東アジア地域の活力を県内経済に取り込むアジア・国際戦略においても、日中国交正常化40周年、本県と福建省との友好県省締結30周年という大きな節目となる今年は、長崎〜上海航路の本格運航や、昨年の「孫文・梅屋庄吉と長崎プロジェクト」から芽生えた湖北省との友好交流関係の締結などから、交流拡大に向けて、新たな段階を迎えるものと考えております。
 県としてもこの機をしっかりと捉え、本県の魅力を中国はじめアジア諸国に積極的に発信するとともに、県内企業の海外展開支援、東アジアからの誘客促進、県産品の輸出拡大など、各種施策を友好交流のみならず、実需の創出から県内経済の活性化へと着実に結びつけるほか、国際社会で活躍できる人材の育成など、将来を見据えた事業にも力を注いでまいります。
 さらに、東日本大震災によって、地域の「絆」の大切さが改めて認識されたところでありますが、「地域発の地域づくり」を実現する上でも地域コミュニティの再生は必要不可欠であります。そのため、防災や支え合いなど、地域におけるつながりを強化する事業を市町とともに積極的に後押しすることによって、コミュニティの再生を図り、衰退する地域の活力を取り戻したいと考えております。
 新年度は、私にとりまして、与えられた任期の折り返しの年となります。総合計画に掲げた「人が輝く、産業が輝く、地域が輝く長崎県づくり」の実現に向けて、一つでも多くの具体的な成果を県民の皆様にお返しするとともに、種をまいて間もない事業についても、今後の道筋を可能な限りお示しできるよう、各種施策の推進に職員と一丸となって、全力を尽くしてまいりたいと存じます。

 それでは、新年度の主な施策について、「長崎県総合計画」の3つの基本理念と10の政策に沿ってご説明いたします。

1 人が輝く長崎県

(未来を託す子どもたちを育む取組の推進)

 県民挙げた子育て支援を着実に推進し、安心して子どもを生み育てることができる社会を実現するため、市町や地域と連携して、家庭教育に関する効果的な情報提供のための家庭訪問や育児不安を抱える家庭等に対する家事・育児支援など、家庭における教育力・養育力の向上と子どもや子育て家庭を途切れることなく支援する体制づくりを一層進めてまいります。さらに、待機児童解消に向けて、一定の水準を満たす認可外保育施設に対し、国や市町とともに新たに運営費を助成するほか、地域と一体となって子どもたちをメディア等の有害環境から守る事業を推進するなど、子育て環境の整備にも力を注いでまいります。
 一方、本県の将来を見据え、国際社会で活躍できる人材を育てるため、県内高校生を対象に中国上海市へ進出している本県企業などの協力も得ながら、外国語によるコミュニケーション能力を伸ばす本県独自の実践教育を新年度から実施してまいります。また、子どもたちが早い段階から国際的視野を広げ、将来、国際社会で活躍する夢や希望を抱くことができるよう、県内中学生が海外を訪問し、現地の青少年との交流や意見交換等を行う事業にも取り組んでまいります。その他、高校生の外国語研修については、従来の中国語研修に加え、新たに釜山の大学での韓国語研修を実施するほか、県内高校生や大学生の海外留学に対する支援も拡充いたします。
 さらに、私立学校の魅力ある学校づくりにおいて、新たに中学・高校一貫教育を生かした事業を支援するほか、県内の子ども、親子、青年を対象に、市町や地元団体等が実施するしまの体験活動を支援し、ふるさと長崎県の再認識を図るとともに、しまの活性化にもつなげてまいります。

(一人ひとりをきめ細かく支える施策の推進)

 県民の皆様が安心して日々の暮らしを送ることができるよう、医療、保健、福祉、介護、教育、子育てなど様々な分野において、一人ひとりの思いや痛みにしっかりと向き合いながら、引き続ききめ細かな支援策を講じることが大切であると考えております。
 そのため、「地域医療再生臨時特例基金」を活用し、佐世保市立総合病院への救命救急センターの設置なども含め、居住する地域で治療から回復まで質の高い医療の提供が受けられるよう「地域完結型医療」体制の構築を図ってまいります。なお、県からの要請に応じて佐世保市が設置する救命救急センターにおいて、運営上、実質的に赤字が生じた場合には、その部分について関係市町とともに県も負担する方向で検討してまいります。
 また、医師の確保に関しては、「ながさき地域医療人材支援センター」を新設し、医師が不足する離島病院などへ登録医を派遣することによって、医師の地域偏在を解消するほか、「新・鳴滝塾構想推進事業」において引き続き臨床研修医の確保と県内定着を促進してまいります。加えて、出産や育児によって離職する割合の高い女性医師の就労支援も強化してまいります。
 このほか、県民の健康づくりを推進するため、市町や関係機関とも連携して、県民の健康に対する意識を高めるとともに、健診受診率の向上による健康の維持・増進と医療費の適正化を図ってまいります。
 一方、特別支援教育を推進するため、新年度から鶴南特別支援学校時津分教室へ中学部を、虹の原特別支援学校高等部分教室を対馬地区へ新たに設置するなど、特別支援学校の適正配置を進めることとしております。併せて、発達に配慮を要すると思われる就学前の幼児を対象に、小学校に設置されている「通級指導教室」を活用した相談支援体制の充実を図るほか、高等学校においても発達障害等のある生徒が学びやすい学校づくりに向けた実践的な研究を行うなど、障害のある子どもたちが地域の中で安心して学べる環境づくりに向けて、発達段階に応じたきめ細かな支援に努めてまいります。
 また、男女共同参画推進センターに、様々な問題を抱える男性を支援する相談窓口を新たに設けるほか、DV被害者に対する支援やひとり親家庭等の就労を促進するための在宅就業支援なども引き続き実施するとともに、児童虐待の発生予防、早期発見・早期対応に関する関係機関との連携も深めてまいります。

(人を育てる、人を活かす取組の推進)

 厳しい雇用環境が続く中、県では引き続き国の「緊急雇用創出事業臨時特例基金」を活用し、農林水産、観光、介護などの分野において約1,450人の雇用創出を図ることとしております。
 また、新規学卒者の県内就職促進に関しては、今月、長崎市と佐世保市において、未内定の高校生を対象に長崎労働局と合同で企業面談会を開催するなど、その支援に努めているところでありますが、今後は、国、県及び県内企業が連携した新たな就職支援にも取り組み、求人枠の拡大や早期求人、職場体験の受入など、企業の協力体制の構築を進めてまいります。併せて、県内各地区に就職指導員を配置し、高校生の就職活動を積極的に支援してまいります。
 一方、農林水産業における担い手の減少や高齢化が進む中、新規就業者の確保に向けて、農林業においては、新たに就農相談から就農計画の提案までワンストップで支援する体制を構築し、技術習得のための実践研修から就農給付金の支給、農地の確保、営農指導に至るまで総合的な支援を実施することとしております。また、水産業においても、漁村に蓄積された豊富な知恵や技術を新規・若手漁業者が体系的に習得する機会やベテラン漁業者による指導の場を設けるとともに、漁業者の課題解決のための専門研修受講を支援するなど、後継者から若手・中堅漁業者に至るまで、水産業と漁村を担う人材の確保・育成に向けて、世代ごとの施策を進めてまいります。
 さらに、三菱重工業長崎造船所の大型客船建造受注の効果を可能な限り県内に波及させるため、建造に必要となる高度な溶接、配管等の技術習得など県内関連企業における人材育成を支援し、地元受注の促進を図るほか、県内各地の製造業者などに対して、専門家による技術指導や技能訓練を出前方式で実施するなど、企業ニーズに応じた産業人材の育成にも努めてまいります。
 このほか、「女性力でながさきを活性化!会議」からの提言を踏まえ、社会参加を希望する女性のための相談窓口を新設するとともに、女性の雇用創出に向けた新たなプロジェクトに取り組むNPO等を支援するなど、女性の社会参加と女性力を活かした地域の活性化を推進してまいります。

2 産業が輝く長崎県

(力強く豊かな農林水産業を育てる施策の推進)

 農水産物の価格低迷や担い手の減少に加え、国において、本県農林水産業にも深刻な影響が懸念される環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への交渉参加に向けた事前協議が開始されるなど、農林水産業を取り巻く環境は、依然として厳しい状況が続いております。
 そのため、県では、地域の特性や生産者のこだわりを生かしながら、生産性や付加価値の向上につながる施策を積極的に展開し、力強く豊かな農林水産業の実現を目指すこととしております。
 農林業においては、強い経営体の育成に向けて、経営規模の拡大を推進するため、新たに農地利用集積推進員を各地域に配置し、市町が取り組む「地域農業マスタープラン」の作成を支援しながら、農地の効率的な集積を図るほか、規模拡大に伴い必要となる労力を地域全体で安定的に確保する仕組を構築してまいります。
 また、農産物と農産加工品の販路拡大を図るため、県内生産者と加工業者等との定期的な交流会、商談会の開催などを通して、新たなサプライチェーンの構築を図るとともに、県産農産物を原料とする優れた農産加工品のブランド認証制度の運用を開始するほか、機能性や加工適性に優れた本県オリジナルの品種育成などにも力を注いでまいります。
 さらに、今年10月に本県で開催される全国和牛能力共進会を契機として、従来の百貨店等における販売促進に加え、新たに空港や航空機内でのPR活動を展開するなど、「長崎和牛」のブランド力のさらなる強化を図ってまいります。
 このほか、震災による影響を踏まえた生乳生産量の確保、県有種雄牛の凍結精液管理におけるバーコード方式の導入検討、鳥獣害対策の拡充、県産木材の流通拡大に向けた事業も推進してまいります。
 水産業においては、現在、国の資源管理・漁業所得補償対策の推進をはじめ、生産性向上等に計画的に取り組む「ながさき認定漁業者」への直接支援、クロマグロの完全養殖に向けた事業や本県独自の加工技術を活用した水産加工業の育成など、本県水産業の維持・発展を目指した各種施策を積極的に展開しているところであります。
 こうした中、新年度は、平成23年度に策定した「長崎県水産物販売戦略」に基づき、生産者や流通関係者、加工業者及び行政等が一体となって、安定的取引の拡大や産地と消費地のマッチングの推進、消費者ニーズに即した売れる商品づくりなど、水産物の総合的な流通・販売対策に力を注いでまいります。
 さらに、収益性の高い安定した養殖業の実現を目指し、産学官の連携による新技術や自然エネルギーを活用した新たな低コスト陸上養殖システムの開発により、本県独自の陸上養殖技術を確立するとともに、「陸上養殖振興プラン」を策定し、養殖業の生産拡大や新規参入を促進してまいります。

(次代を担う産業と働く場を生み育てる施策の推進)

 記録的な円高や国際競争の激化などによって、地場企業はかつてない厳しい状況に直面しておりますが、雇用の場の創出や所得向上を図るためには、地場企業全体を支え、その底上げを図ることが強く求められております。
 そのため、県では、県内製造業における設備投資を促進し、大企業も含めた県内地場企業の受注や雇用の維持・確保を図るため、設備投資に対する現行の補助要件を九州各県よりも大幅に緩和する円高緊急対策を2年間にわたり講じることとしております。
 また、県内中小製造業の経営基盤を強化し競争力を高めるため、従来の生産性向上や省エネ化に対する支援に加え、新たに企業ニーズの高い国際化への対応や技術の高度化、企業連携に対する支援を推進してまいります。中でも、小規模事業者が多く取引拡大が困難な状況にある県内食品製造業に関しては、農林水産分野との連携を強化し、豊富な県産材料の利用拡大による付加価値向上や生産性の向上を支援するほか、食品や工芸品などの地域産品についても、外部プロデューサーの活用や都市部でのテストマーケティングなどによる売れる商品づくりを推進してまいります。
 さらに、環境・新エネルギー分野における事業創出を促進するため、主に都市部で展開されている次世代エネルギー関連の実証プロジェクトを本県へ誘致するとともに、県内企業のプロジェクトへの参加と新たな技術の導入や有力企業との連携を支援してまいります。また、「ナガサキ・グリーンニューディール」の一環として推進している環境実践モデル都市事業では、震災後、再生可能エネルギーへの関心も高まる中、対馬市における木質バイオマス発電の事業化調査や、西海市における潮流発電の適地調査を支援するなど、引き続き低炭素社会と県内産業の振興にも力を注いでまいります。併せて、長崎EV&ITSプロジェクトに関しても、新年度にはITS(高度道路交通システム)を活用して、地域の観光情報などを配信し案内、誘導する「未来型ドライブ観光システム」の本格運用を五島地域で開始するとともに、EVとITSそれぞれの関連分野における事業化可能性調査や試作品開発等の支援を通して、県内企業の参入を促進してまいります。
 なお、こうした地場企業の活性化に向けた様々な事業と併せて、県内中小企業経営者等を対象に、国内外の激しい企業間競争を勝ち抜くための経営感覚のさらなる醸成に向けた経営塾も実施してまいります。
 一方、企業誘致に関しては、平成25年度までに県北地域に合わせて約30ヘクタールの工業団地が整備されることや、東日本大震災後に生産拠点を分散させる企業の動きが続いていることから、国の制度に併せて新たな支援制度を設けるとともに体制強化を図り、引き続き積極的な誘致活動を展開することとしております。
 このほか、県産品のブランド化と販路拡大については、これまで全国の大消費地圏で、観光等の情報発信と併せた物産展や長崎フェアなどを開催しながらPR活動を展開してまいりましたが、去る1月20日には、関西圏において62店舗の高級スーパーを展開している株式会社阪食と業務連携強化のためのパートナーシップ宣言を締結したところであります。
県では、これを機に、本県の多彩な魅力と併せて、県産品のブランド化とさらなる販売促進に努めてまいります。
 加えて、県産品の愛用に関しても、九州各県と比較して特に県内消費の割合が低い県産酒について、指定店の増加と県内消費の拡大を促進してまいります。

(地域の魅力を磨き上げ人を呼び集める取組)

 九州新幹線鹿児島ルート開通後、九州縦軸を中心とする観光客の動きが続いているほか、東日本大震災後に観光客が西日本へ流れていた反動も懸念される中、交流人口の拡大を図るためには、本県の魅力ある地域資源を生かした観光地づくりを推進するとともに、国内外に対する積極的な情報発信と誘客活動を展開することが重要であると考えております。
 そのため、新年度は、引き続き「長崎の食」の魅力を生かした事業の定着を図るとともに、豊かな自然や海外との交流の歴史によって培われた固有の文化など、本県が有する様々な観光資源に磨きをかけ、地域間の連携を一層推進しながら、国内からの誘客拡大と県内周遊の促進を図ってまいります。
 特に、しまの観光振興については、五島・壱岐・対馬の三島を周遊する「しま巡りツアー」の定着と拡大を図るとともに、離島を巡るクルーズ船の誘致促進や中国、韓国などからの外国人観光客の誘客と受入態勢の整備支援などに、これまで以上に力を注いでまいります。
 その他の事業として、県内の各地域が総力を結集して取り組む観光まちづくりプロジェクトを募集し、地域への波及効果が大きい事業に対して、外部の専門家等を交え集中的に支援することによって、地域が主体的、継続的に取り組む「地域発の観光地づくり」を後押ししてまいります。さらに、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の世界遺産登録に向けた動きを踏まえ、長崎巡礼センターを中心とした観光客の受入態勢の整備に加え、新たに歴史観光ガイドの育成を支援いたします。
 また、県内各地域の歴史や文化を生かしたまちづくりを推進するため、県美術館と長崎歴史文化博物館を中核としながら、県内に点在する各美術館や博物館、資料館、史跡、文化財等のネットワーク化を図ることによって、県土全体を一つのミュージアムとして捉え、交流人口の拡大や地域の活性化に資する事業につなげてまいります。
 このほか、スポーツで地域の賑わいを創出するため、各種スポーツ合宿や大会の誘致を進めるほか、V・ファーレン長崎の地域貢献活動なども引き続き支援してまいります。

(アジアと世界の活力を呼び込む取組の推進)

 県では、昨年3月に策定した「長崎県アジア・国際戦略」に基づき、本県の地理的・歴史的優位性を生かしながら、成長著しいアジアの活力を本県に取り込むため、「孫文・梅屋庄吉と長崎プロジェクト」や長崎〜上海航路の復活など、各分野において様々な施策を進めてまいりました。
 こうした施策の基礎にあるのは、長年にわたる中国をはじめとする東アジア地域との友好交流の歴史であります。ちょうど今年は、日中国交正常化40周年、福建省との友好県省締結30周年という大きな節目の年を迎えます。県としてもこの機をしっかりと捉え、国などが実施する各種記念イベント等を誘致し、本県のPRの場とするとともに、上海航路を活用した青少年交流事業や福建省との相互訪問による記念事業等の実施を通して、長年にわたり築いてきた本県と中国との交流の絆をさらにゆるぎないものにしたいと考えております。
 また、友好の絆を基礎としながら、行政のみならず民間の方々も海外展開できるよう、これまで上海事務所の機能強化などを図ってきたところでありますが、新年度は、韓国においても交流拡大に向けた拠点整備の可能性について調査・検討を行うこととしております。併せて、孫文と梅屋庄吉のプロジェクトから芽生えた湖北省との友好交流関係の締結を踏まえ、青少年や太極拳による交流を新たに実施するなど、一層の交流拡大にも努めてまいります。
 さらに、今後は、こうした友好の歴史や支援体制を生かしながら、新たな人や物の流れを生み出す戦略を強力に推進していくことによって、経済的実利を創出し、本県の活性化に着実につなげてまいりたいと考えております。
 具体的には、本格運航する長崎〜上海航路の活用も含めた中国人観光客の誘客と広域的な周遊を促進するため、航路と航空路を組み合わせた新たな旅行商品の造成を支援するほか、韓国、中国、台湾、香港など東アジア市場を中心に、それぞれの国や地域の実情に応じた集客対策を積極的に講じてまいります。
 また、国際観光クルーズ船や国際チャーター便の誘致については、これまでも積極的に推進してきたところでありますが、特に外航クルーズ船については、平成24年は現時点で既に過去最大となる60回の寄港が予定されるなど、事業の成果が着実に現れてきており、今後もさらなる誘致拡大に力を注いでまいります。さらに、来月25日から格安航空会社(LCC)による長崎空港〜関西国際空港線の運航開始も決定したところであり、今後は海外LCCの誘致も図ってまいります。
 こうした外国人観光客の誘客と併せて、その受入対策に関しては、松が枝地区に旅客ターミナルを増設するほか、外国人客に対応した県内宿泊施設等の整備に対する支援や、医療通訳の育成などを推進することとしております。
 県産品の輸出拡大に向けては、水産物において、中国上海市を拠点とした中国全域への物流体制を構築するとともに、北京市を新たな情報発信基地としてさらなる販路拡大を図るほか、農産物に関しても、香港、マカオ、台湾などへのテスト輸出や初期商談を支援いたします。併せて、県産木材についても、韓国への輸出ルートの開拓に取り組んでまいります。また、新たに長崎〜上海航路の船内に設置される県産品販売コーナーにおいて、販売促進のためのPR活動も展開してまいります。
 なお、本県の観光や物産等に関する中国国内での情報発信については、中国のメディアに加え、新たに中国版ツイッターを活用するほか、大手企業とのタイアップにより五島の椿や上海航路の魅力をPRするなど、多様な情報発信による長崎の認知度向上にも力を注いでまいります。
 一方、県内企業の海外展開に関しては、中国におけるビジネスサポートデスクなどにより、中国はじめ東アジア地域における新たなビジネス展開を支援するほか、環境・新エネルギー分野においても、昨年9月に福建省との間で締結した「環境技術交流協定」に基づく交流事業などを通して、水質浄化技術など本県企業の強みを生かした中国・アジア市場への進出を後押ししてまいります。
 このほか、孫文と梅屋庄吉のさらなる顕彰と情報発信にも引き続き努め、関係のある博物館による「館長サミット」の開催や、中国湖北省武漢市の中山艦博物館などにおける長崎コーナーの継続設置、上海市での孫文と梅屋庄吉に係る展覧会の開催などを実施することとしております。
 また、国際社会で活躍できる人材の育成を進めるとともに、海外からの留学生に関しても、留学時及びその後も本県において活躍できるような受入体制づくりに、産学官が一体となって取り組むこととしております。

3 地域が輝く長崎県

(「地域発の地域づくり」を進める取組)

 「地域発の地域づくり」を実現するためには、県民一人ひとりが、安全・安心に暮らすことができ、身近な地域コミュニティが活発に機能して地域を盛り上げていくことが、何より重要であると考えております。
しかしながら、現在、県内では、過疎化や高齢化の進行によって地域の担い手となる人材の不足や、住民同士のつながりが希薄になっている地域が増加してきており、まさに今、東日本大震災によって再確認された人や地域の絆の再生が求められていることを痛切に感じているところであります。
 そのため、新年度においては、人や地域の絆を取り戻し、地域を元気にしていく事業を県全体で進めるため、多くの方々に地域活動に参加していただく県民運動を展開してまいります。併せて、自主防災組織の結成等に対する支援のほか、子育てや高齢者の元気づくりなどの様々な課題について、地域が主体的に考え解決していく事業を支援する新たな交付金制度を設け、市町とともに積極的に後押しすることとしております。
 また、モデル事業として、家庭のテレビをインターネットに接続し、高齢者にも容易に地域の情報サービスが利用できる仕組づくりに着手するほか、日常の買い物に支障をきたしている方への支援、高齢者や障害者の消費トラブル防止のための「地域見守り隊」による家庭訪問など、地域が支え合う事業を支援してまいります。
 一方、来年度末で終期を迎える離島振興法については、与野党7党間の実務者会議で離島振興法改正大綱の作成が進められ、4月以降に国会へ法案が提出される予定となっております。
 こうした中、国境離島については、離島振興法とは別の新たな法律で整理するとされていることから、領土、領海や排他的経済水域の保全といった視点だけでなく、国境離島地域の振興や定住促進のためのさらなる支援策を盛り込んだ新たな法制定に向けて、県民総決起大会を開催するとともに、国境離島関係県や全国の離島振興団体等とも連携しながら、国に対し強く働きかけてまいります。
 また、新年度は、「しまは日本の宝」戦略において、本土に比べて不利な条件となっている離島の高い輸送経費に関して、流通構造の実態調査と改善策の検討を進めるほか、しまのPRや誘客、しまでの消費促進を図るため、他県にも例のない離島地域限定の「しま共通地域通貨」の発行について、平成25年度の実施に向け、関係市町と制度の構築に着手してまいります。
 さらに、五島列島や壱岐、対馬それぞれの地域毎に、県や関係市町などからなるプロジェクトチームを設置し、それぞれのしまが有する独自の資源にさらに磨きをかけるとともに、国の総合特区制度も活用しながら、地域の魅力を生かした交流人口の拡大や定住促進につながる具体的な事業を展開することによって、しまの活性化に向けた新たな一歩にしてまいります。

(安全・安心で快適な地域をつくる取組)

 県では、県民の皆様が、安全・安心に暮らせる環境を整備するため、引き続き、学校施設等の耐震化を進めることとしており、県立学校については、平成24年度ですべての耐震化工事を終える予定となっております。さらに、一般木造住宅についても、震災を機に需要が高まっている耐震改修工事に対して県も助成を行うこととし、併せて実施するバリアフリー化や省エネ化のためのリフォーム工事も支援対象といたします。
 また、新たに県と市町の各種防災データを共有化できるシステムを構築することによって、市町のハザードマップ作成を促進するなど、地域の防災対策を推進するほか、犯罪のない安全・安心な地域社会づくりにも引き続き努めてまいります。
 一方、環境への負荷の削減と循環型社会の実現に向けて、県民や事業者、行政が連携、協力しながら、ごみの減量化やリサイクルを推進しておりますが、今後大量に排出されることが見込まれるFRP漁船の廃船処理方法についても、具体的な検討を進めるための調査を実施することとしております。
 また、今年5月に島原半島において、「第5回ジオパーク国際ユネスコ会議」が開催されることから、県としてもこの機会に地元市と連携しながら、島原半島ジオパークの魅力を積極的に発信するとともに、ジオツーリズムなど本県独自の自然環境を生かした地域づくりを後押ししてまいります。
 このほか、平成19年度に創設した「ながさき森林環境税」は、その適用をさらに5年間延長し平成28年度までとする関係条例案を本議会に提案しているところでありますが、今後もこの貴重な財源を有効に活用しながら、県民共通の財産である森林の公益的機能の維持・増進を図ってまいります。

(地域づくりを支えるネットワークをつくる取組)

 多くの離島や半島を有する本県において、産業の振興や交流の拡大を地域経済の活性化につなげるためには、安全で快適な交通基盤を整備することが必要不可欠であります。
 そのため、鉄道や道路、航路、航空路などの各種ネットワークの整備を図っておりますが、そのような中、昨年末には、九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)の諫早〜長崎間の着工方針が、政府・与党において示されたところであります。県では、引き続き、早期の着工認可に向けて、関係機関へ働きかけるとともに、これを弾みとして、新幹線駅周辺のまちづくりや交流拡大に向けた事業についても検討を進めてまいります。
 道路整備については、西九州自動車道で唯一未着手区間として残っていた松浦市〜佐々町間の環境影響評価と都市計画決定手続きに着手することが本年1月に国から示されたところであり、今後は、県においてもこうした手続きの早期完了に向けて最大限努力するとともに、一日も早い事業化を国に働きかけてまいります。また、島原道路の島原中央道路と西彼杵道路の小迎バイパスも平成24年度の完成を予定するなど、新年度も引き続き、規格の高い道路の整備を重点的に進めてまいります。
 一方、離島基幹航路について、新年度は、五島〜博多間を結ぶフェリーの新船建造を支援するほか、公共交通の経営安定と県民の安全な利用を確保するため、離島バス事業の再生に向けたバス購入費用の助成や、鉄道駅のバリアフリー化のための施設整備に対する支援を行います。

 それでは、次に、これまでの3つの柱に沿った事業以外の主な施策や懸案事項などについてご報告を申し上げます。

(九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)の推進)

 九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)については、昨年末、政府・与党において、諫早〜長崎間の着工の方針が決定されたところであり、西九州ルートの開業に向けて、大きな山を越えたものと考えております。昭和48年に整備新幹線に位置づけられて以来、様々な曲折を経て今日に至りましたが、これまでの間、温かいご支援とお力添えを賜りました県議会をはじめ、県選出国会議員や関係市町、関係団体の皆様に、改めて深く感謝申し上げます。
 現在、国において、認可に向けたJR九州等との地元調整や関係の諸手続きが進められておりますが、県としては、早期の着工認可に向け、引き続き、関係機関に働きかけてまいります。
 また、平成24年度政府予算案において、既着工区間の武雄温泉〜諫早間の事業費として、本年度の約2.2倍となる220億円の予算が計上されるとともに、フリーゲージトレインの新たな試験車両の設計・製作と実用化に向けた技術開発を促進するため、本年度の約3.3倍となる62億円の予算が確保されるなど、一層の事業進捗が図られることとなっております。
 県としては、今後とも、県議会のご協力を得ながら、佐賀県やJR九州、沿線自治体、経済界とも連携し、西九州ルートの早期開業に向け、全力で取り組んでまいります。

(国営諫早湾干拓事業の開門問題)

 諫早湾干拓事業の開門問題については、これまでも国に対し、地下水取水をはじめ具体的な問題点を繰り返し訴えるとともに、昨年12月には、雲仙市、諫早市とともに、「諫早湾干拓事業の開門問題に係るボーリング調査の即時中止と開門方針の見直しを求める要求書」を提出するなど、国の対応に強く抗議してまいりました。
 しかしながら、国は、これまで地元の理解と協力が得られるよう、誠意を持って取り組んでいくとされてきたにもかかわらず、県・市からの要求や地元住民の不安の声に耳を傾けることなく、昨年12月12日にボーリング調査の入札を実施し、さらに12月20日には、ボーリング調査の資材搬入を強行しようとしました。これは、地盤沈下や既設井戸の枯渇を心配する地元の方々の抗議行動によって実施されることなく現在に至っておりますが、そうした中でも国は開門のための事業費を盛り込んだ平成24年度政府予算案を決定し、1月26日には、背後地の排水機場等に係る測量設計業務発注の公告を行うなど、地元関係者の理解を得ぬまま、一方的に開門準備を進めようとしております。
 こうした国の姿勢は、地元の信頼を裏切り、地元に混乱を引き起こす行為であると言わざるを得ず、極めて遺憾であります。
 なお、先月12日には、国から、環境影響評価準備書に対する県意見の提出を求められたところであり、以後120日以内に国へ意見提出を行うこととなっております。県としては、引き続き、専門家の助言・指導もいただきながら、準備書の内容をさらに検証し、科学的・客観的に具体的な根拠を示した上で、開門の不当性について強く訴えてまいりたいと考えております。
 一方、去る1月16日には、地元住民、農業者、漁業者の方々による開門差止め訴訟と仮処分申請の口頭弁論が行われ、地元の方々からは、訴訟の継続中にもかかわらず、国が一方的に開門の準備を進めていること、開門による被害発生の危険性が高まっていること、国が示す事前対策では被害を防止できないことなどを主張する書面が裁判所に提出されたところであります。
 県としては、今後も開門による被害が地元に及ぶことがないよう、引き続き県議会や関係者の皆様とともに、適切に対処してまいりたいと考えております。

(長崎〜上海航路の本格運航)

 今月29日から、長崎〜上海航路の本格運航がいよいよスタートいたします。先般公表された運航計画では、3月中旬までは週1便で運航し、中旬以降は週2便に拡大する予定となっており、県としても新たな船出に大いに期待をしているところであります。今後は、一日も早い航路の定着化が図られるよう、まずは、本格運航の開始の時期を捉え、HTBクルーズと連携して中国での情報発信を集中的に実施するとともに、国内においても、首都圏を含むメディアで取り上げていただくよう積極的なPRに努めてまいります。
 また、今回、長崎〜上海航路の本格運航開始と九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)の一括開業の方針が決定したことにより、新アジア軸を形成する新たなインフラが整備されることとなります。
 今後は、長崎を我が国と中国はじめアジアを結ぶ交流の拠点として再構築するとともに、本県の魅力を生かした観光、物産、歴史・文化交流など、多様な施策を戦略的に展開することによって、人や物の大きな流れを生み出し、本県経済の活性化や新たなまちづくりにもつなげてまいりたいと考えております。

(新規航空路線の就航)

 去る1月12日、国内初の本格的LCCとして全日本空輸株式会社を中心に設立されたピーチ・アビエーション株式会社が、長崎空港〜関西国際空港路線を開設することが発表され、3月25日から毎日2往復のダイヤで運航される予定となっております。
 県ではこれまで、全日本空輸本社や共同設立者である香港のファースト・イースタン投資グループを訪問して長崎空港への就航をお願いしてまいりましたが、今回の就航決定により、本県の空の玄関口である長崎空港の活性化や関西からの観光客の誘致はもとより、中国はじめ海外からの観光客の周遊拡大にも大いに弾みがつくものと期待しております。
 今後も引き続き、国内外のLCCに対する積極的な誘致活動に努めてまいります。

(矢上大橋の無料化)

 矢上大橋の無料化については、昨年8月から長崎市が実施する朝の通勤時間帯の無料化社会実験に併せて、県においても夜間の自主投入時間帯における無料化社会実験を行いながら、これまで、その効果について長崎市とともに検証を行い、無料化に伴う未償還金の取扱を含め協議を進めてまいりました。
 こうした中、去る2月3日には、長崎市から県に対し、長崎市における一定の財政的負担を前提とした矢上大橋の無料化に関する要望をいただいたところであります。
 県としても、今回の社会実験の検証結果や、長崎市からの具体的な提案を踏まえ、平成23年度末の未償還金約11億円のうち、県の出資金約7億円の返還を免除し、残額を長崎市が負担することにより、本年4月1日からの無料化を実施したいと考え、本議会において関係する議案を提出しているところでありますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。

(防災対策)

 長崎県地域防災計画の見直しについては、これまで4回の見直し検討委員会を開催し、東海・東南海・南海地震に日向灘の震源域を加えた4連動地震における津波シミュレーションに基づく浸水予測や被害想定をとりまとめるとともに、行政機能の確保や避難誘導など11の見直し検討テーマについて熱心にご議論をいただいてまいりました。
 県としては、今後、見直し検討委員会でのご議論と併せて、国の防災基本計画等の修正や県議会のご意見も十分に踏まえながら、計画の見直しを行ってまいります。
 また、原子力災害対策に関しては、県民の安全・安心の確保を図る見地から、県では、見直し検討委員会の中で、玄海原子力発電所から半径30kmを避難対象範囲とする原子力災害対策暫定計画案を説明し、ご意見をいただいたところであり、併せて、九州電力との安全協定の締結に向けた協議も引き続き進めているところであります。
 なお、去る1月29日には、本県で初めてとなる国民保護共同実動訓練を大村市において実施いたしました。全国初となる空港施設における爆破テロを想定した今回の訓練によって、関係機関の機能確認と相互の連携強化が図られるとともに、国民保護体制に関する参加者の皆様のご理解も深まったものと考えており、今後とも、県民の皆様の安全・安心の確保に努めてまいります。

(全国和牛能力共進会など各種全国大会の開催)

 5年に一度、全国から優秀な和牛を一堂に集め、その能力を競い合う「全国和牛能力共進会」が、いよいよ本年10月、佐世保市と島原市を会場として開催されます。
 この大会は、本県肉用牛の振興と「長崎和牛」のブランド力向上を図るうえで大変重要な大会であり、日本一の成績を収め、「長崎和牛」を広く全国にアピールできるよう、生産者や関係者とともに県も一丸となって取り組んでいるところであります。
 また、口蹄疫や震災の発生などにより、全国的にも畜産業を取り巻く環境が厳しい状況にあることから、本大会が少しでも全国を元気づける契機となるよう、県としても大会の成功に向けて全力を尽くしてまいります。
 一方、本大会を皮切りに、平成25年の「2013長崎しおかぜ総文祭」及び「2013未来をつなぐ北部九州総体」、平成26年の「長崎がんばらんば国体・長崎がんばらんば大会」と、相次いで本県で大型のイベントが開催される予定となっております。大会期間中は、全国から多くの方々の来県が見込まれることから、花いっぱい運動の展開など、県を挙げておもてなしするとともに、この機会に本県の多彩な魅力を大いにアピールし、今後の交流人口の拡大につなげてまいりたいと存じます。

(長崎がんばらんば国体・長崎がんばらんば大会に向けた取組)

 長崎がんばらんば国体・長崎がんばらんば大会については、去る2月6日に実行委員会常任委員会を開催し、馬術競技及びカヌー競技(スラローム・ワイルドウォーター)の会場地を選定し、これですべての競技の会場地選定が終了いたしました。
 こうした中、去る1月5日から東京都で開催された「第64回全日本バレーボール高等学校選手権大会」において、県立大村工業高校男子バレーボール部が見事優勝し、国体開催に向けて各競技団体や関係機関の機運もさらに盛り上がっております。
 開催2年前となる今年は、より本格的な準備段階に入り、秋には、両大会を支えていただく運営ボランティアの募集開始も予定しており、多くの県民の皆様にご参加いただけるよう呼びかけてまいりたいと考えております。
 今後とも、市町や関係団体と一体となって、両大会の成功に向けて着実に準備を進めるとともに、開催年を見据えた競技力の向上にもさらに力を注いでまいります。

(石木ダムの推進)

 石木ダムについては、国から要請のあったダム事業の検証に関して、事業を継続するという県の対応方針を決定し、昨年7月に国へ報告しております。
 今後は、国において、県が提出した対応方針に至る検討手順や手法の審査を行い、有識者会議の意見を聴取したうえで、事業実施に係る対応方針が決定される予定となっております。
 県としては、国に対し、県が決定した対応方針を尊重いただくとともに、早期に国の判断を決定し、石木ダムの事業進捗に必要な予算を確保するよう要請してきたところであります。
 未だご理解が得られていない地権者の皆様とは、今後もあらゆる機会を捉えて誠心誠意話し合いを継続させていただくことが重要であると考えており、県、市町が一体となって、最大限の努力を傾注してまいります。

 次に、議案関係についてご説明いたします。
 まず、平成24年度予算については、「長崎県総合計画」や先の11月定例会での長崎県重点戦略案に対する議論、政策評価の結果等を踏まえて編成いたしております。

一般会計の予算額は、
7,004億1,170万6千円
特別会計の予算額は、
396億5,655万9千円
企業会計の収益的支出及び資本的支出の総額は、
 
76億  447万4千円
となっております。

 次に、平成23年度補正予算でありますが、今回の補正予算は、国の補正予算への対応と国庫支出金の決定等に伴う事業費の増減、その他年度内に執行を要する緊急な事業費について計上しました。

一般会計
290億2,382万  円
の減額
特別会計
7億1,048万6千円
の減額
企業会計
1億3,564万5千円
の減額
補正をしております。
この結果、平成23年度の一般会計の累計予算額は、
 
6,920億3,149万6千円
 
となっております。

 次に、予算以外の議案のうち、主なものについてご説明いたします。
 第16号議案「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の一部を改正する条例」は、平成18年度の給与構造改革の際に設けた現給保障の経過措置を段階的に廃止するため、所要の改正をしようとするものであります。
 第77号議案「自治紛争処理委員による調停案の受諾について」は、海砂採取に係る管轄境界の確定に関して、佐賀県知事から総務大臣に自治紛争処理委員による調停申請が行われた件について、受諾勧告があった調停案を受諾しようとするものであります。
 第75号議案は、長崎県教育委員会委員の任命について議会の同意を得ようとするものであります。
 委員といたしまして、
  渡 辺 敏 則 君
を任命しようとするものであります。
 第76号議案は、長崎県公安委員会委員の任命について議会の同意を得ようとするものであります。
 委員といたしまして、
  大 井 久美子 君
を任命しようとするものであります。
 第78号議案は、長崎県監査委員の選任について議会の同意を得ようとするものであります。
 委員といたしまして、
  砺 山 和 仁 君
  野 本 三 雄 君
  徳 永 達 也 君
を選任しようとするものであります。
 いずれの委員も適任と存じますので、ご決定を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 なお、公安委員を退任されます井石哲哉君、監査委員を退任されます今村嘉昭君、吉村庄二君、中島廣義君には、在任中、多大のご尽力をいただきました。この機会に厚くお礼申し上げます。
 その他の案件については、説明を省略させていただきますので、ご了承を賜りたいと存じます。

 以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明を終わります。
 なにとぞ、慎重にご審議のうえ、適正なるご決定を賜りますようお願い申し上げます。

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