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知事のページ - 長崎県知事 中村法道

平成30年11月27日 平成30年11月定例県議会における知事説明

 本日、ここに、平成30年11月定例県議会を招集いたしましたところ、議員の皆様には、ご健勝にてご出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 説明に入ります前に、去る10月29日、高円宮家の絢子女王殿下と守谷慧(もりやけい)様とのご結婚の式典がめでたく行われましたことに、県民の皆様とともに、心からお祝いを申し上げます。
 また、去る10月19日に逝去されました名誉県民の下村脩博士に対しまして、県民の皆様とともに慎んで哀悼の意を表します。
 下村博士は、長崎医科大学附属薬学専門部を卒業後、世界的な科学者としてご活躍され、生命科学の発展に卓絶した功績をあげられました。特に、分子生物学分野におけるオワンクラゲの緑色蛍光タンパク質の発見等により、平成20年にはノーベル化学賞や文化勲章を受けられるなど、県民に大きな夢と誇りを与えていただきました。
 そのご功績に改めて深謝いたしますとともに、安らかなご冥福を心からお祈り申し上げます。
 なお、お別れの会を、来る12月2日に、長崎大学中部(なかべ)講堂におきまして、県、佐世保市、長崎大学の合同で執り行うこととしております。
 去る10月22日、「故 眦塚Ω議杭蠍知事 県民お別れの会」を執り行いました。
 当日は、在りし日の眦銚誼了を偲び、ご功績に感謝申し上げ、哀悼の誠を捧げました。本県選出国会議員の皆様並びに県議会をはじめ県民の皆様には多数ご参列を賜り、厚くお礼を申し上げます。
 それでは、開会に当たり、当面する諸課題について所信を申し述べますとともに、前定例会以降、今日までの県政の重要事項について、ご報告を申し上げたいと存じます。

 

平成31年度の重点戦略

 本県においては、人口減少や県民所得の低迷、地域活力の低下といった構造的な課題に直面する中、「人、産業、地域が輝く たくましい長崎県づくり」を基本理念とする県の総合計画に基づき、県民所得向上対策をはじめ各種施策の推進に力を注いでまいりました。
 その結果、雇用創出数や県外からの移住者数は目標を上回って推移するとともに、農業産出額は7年連続で増加し、観光消費額やクルーズ船の入港数も過去最高を記録するなど、具体的な成果も見え始めておりますが、人口減少をはじめとする本県の構造的課題の解決までには至っていないところであります。
 また、平成29年度においては、合計特殊出生率、高校生や大学等の学生の県内就職率が前年を下回るとともに、外国人延べ宿泊者数の伸び率が九州各県よりも低いなどの課題も見受けられることから、これまで以上に力強い戦略を推進していく必要があると考えております。
 そのため、「長崎県総合計画チャレンジ2020」の4年目となる平成31年度においては、今年度実施した施策評価等の結果も踏まえ、これまでの事業を改めて検証し、一層の選択と集中を図りつつ、新たな視点や発想を取り入れながら、「人に生きがいを」、「産業に活力を」、「暮らしに潤いを」与えられるような施策を戦略的かつ分野横断的に展開してまいりたいと考えております。
 具体的には、人口減少対策を本県の最重要課題と位置づけ、「移住促進対策」、「雇用の場の確保と若者の県内定着対策」、「結婚・出産・子育て支援」、「集落維持・活性化対策」などを重点的に推進するとともに、県民所得の向上、離島地域の振興などに総力を結集して取り組み、県民の皆様に具体的な成果としてお示しできるよう全力を傾注してまいります。
 それでは、平成31年度の重点戦略の素案に掲載した主な施策について、総合計画で実現を目指す5つの将来像に沿ってご説明いたします。
 

(1 交流でにぎわう長崎県)

 本年7月の「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界文化遺産登録等を契機に、国内外からの需要を取り込みながら、さらなる交流拡大を図り、本県経済の活性化につなげていく必要があると考えております。
 そのため、海外への戦略的な情報発信に努め、本県ブランド力の向上や誘客拡大を図るとともに、観光産業の高度化を推進するため、将来の担い手となる人材の育成や他産業と連携したサービス向上への取組を支援してまいります。
 また、世界遺産来訪者への対応については、構成資産を案内する観光ガイドの確保やスキルアップなど、受入体制のさらなる充実を図ってまいります。
 文化、スポーツの交流については、日本の生活・文化に大きな影響を与えた隠元禅師などを通じた中国との交流拡大を図るとともに、ラグビーワールドカップ2019公認チームのキャンプ受け入れ等に万全を期してまいります。
 このほか、新幹線については、2022年度の開業効果を最大限に高めるための体制づくりや気運醸成に努めるほか、移住対策について、「ながさき移住サポートセンター」を通じたきめ細かなサポートの充実に加え、UIターン者による創業や事業承継、地域における雇用拡大を支援するとともに、本県からの人口流出が最も多い福岡への効果的な情報発信など、人口増につながる施策の充実・強化を図ってまいります。
 

(2 地域のみんなが支えあう長崎県)

 人口減少、少子・高齢化が進む中、県民一人ひとりが様々な分野で役割を担い、互いに支えあいながら、いつまでも健康で、生きがいを持って活躍できる社会を実現していくことが重要であると考えております。
 そのため、健康長寿日本一の長崎県づくりについて、優良事例の表彰に加え、市町や企業、地域などで健康づくりの成果を競い合うなど、県民が健康づくりを楽しく始め、楽しく継続できる仕組みを工夫するとともに、健康づくりを実践いただく機会の拡大に努めてまいります。
 また、地域で高齢者等の日常生活の困りごとへの助け合い活動などに取り組む、元気な高齢者団体等を支援するほか、地域包括ケアシステムの早期構築に向けて、モデル地区や先進地域における取組を県内全域へ展開してまいります。
 さらに、ICTやIoTなどの活用を図りながら、行政、地域住民、関係団体、民間事業者等による多重的な見守り体制を構築するとともに、若年性認知症の方々のサポート強化、障害者など配慮が必要な方々への支援に努めてまいります。
 女性の活躍推進については、性別による固定的役割意識の改革、女性の家事・育児負担の軽減に向けた啓発強化に取り組むほか、企業における男女が働きやすい職場環境づくりを推進してまいります。
 このほか、今後不可欠となる地域住民主体による集落維持の仕組みづくりに向け、地域運営組織の立ち上げや小さな拠点づくりを進める市町の活動を部局横断的に支援する体制整備を推進してまいります。
 

(3 次代を担う「人財」豊かな長崎県)

 合計特殊出生率をさらに高め、人口の自然減に歯止めをかけるためには、若い世代が希望どおりに結婚、妊娠・出産し、安心して子育てができる社会を実現していく必要があると考えております。
 こうした社会の実現に向け、行政、企業・団体、地域住民が一体となった活動を展開しながら、これまでの個人への結婚支援に加え、職縁結婚の活性化に向け、企業間の交流を新たに支援してまいります。
 また、子育て施策については、育児負担の軽減のため、子育て世代に対し、地域における育児支援や男性の家庭参画等にかかる情報発信の充実を図るとともに、保育人材の確保に向けた保育士・保育所支援センターの機能強化、待機児童対策、子育て支援員研修の充実等に努めてまいります。
 一方、若者の県内定着の促進については、高校生、大学等の学生ともに県内就職率が低下している現状を踏まえ、既存事業のさらなる深化に加え、新たな対策を積極的に講じていく必要があると考えております。
 そのため、人材確保に向け企業が実施する雇用環境の改善や社員の人材育成を支援するとともに、SNS等を活用した県内企業の魅力発信の強化、学生と企業が直接触れ合う交流機会の拡充を図るほか、本県出身者が多く進学する福岡や首都圏等の学生に対し、県内企業を知る様々な機会を提供してまいります。また、高校生の県内就職に対する意識のさらなる醸成や中学生へのキャリア教育の充実を図るなど、人口流出の抑制に向け全力を傾注してまいります。
 このほか、産業人材の確保に向け、介護や農業分野における外国人材の受入環境の整備、漁業後継者の技術習得の支援等に努めるほか、学校教育については、児童生徒の学力の基盤となる読解力の育成、グローバル化に対応するための英語力の向上に努めてまいります。
 

(4 力強い産業を創造する長崎県)

 県民所得の向上や良質な雇用の場の創出に向け、造船業に次ぐ基幹産業の創出や、県内産業の底上げ・成長につながる施策の充実・強化を図っていく必要があると考えております。
 そのため、本県が強みを持つ半導体関連企業や、金融機関などのバックオフィス等の立地・拡大を支援し、良質な雇用の場を創出するとともに、海洋エネルギー関連産業分野における県内企業の参画や企業群育成、航空機関連産業のサプライチェーン構築等を推進してまいります。
 併せて、食料品製造業の付加価値向上に向けた企業の規模拡大の支援や、サービス産業の底上げを図るための計画段階からの伴走支援を実施してまいります。
 また、創業や事業承継を増やすため、市町、国の事業引継ぎ支援センター、移住サポートセンター等との連携を強化するとともに、創業希望者と廃業予定者の広域的なマッチングを促進してまいります。
 一方、元気で豊かな農林水産業を実現するためには、地域別の施策展開計画や産地計画を基軸とし、水産業や農業の収益性向上、経営力強化に向けた施策を積極的に推進していくことが重要であります。
 水産業については、漁業者への経営指導等の充実、担い手の確保・育成に努めるとともに、漁業法の改正等を踏まえ、養殖における漁場再編、新規参入、産地強化を推進するほか、水産物のさらなる輸出拡大に向け、新たな輸送ルートや新規販路の開拓、生産者と加工業者が連携した販売力の強化等に取り組んでまいります。
 農業においては、農業所得のさらなる向上に向け、スマート農業の推進等による露地・施設園芸、畜産の生産性向上やコスト縮減、規模拡大に必要な農地集積や基盤整備、新規就農者などの担い手確保に力を注ぐとともに、本県産の花き、茶の輸出拡大や販路開拓、長崎和牛の販路拡大、ブランド化を推進してまいります。
 

(5 安心快適な暮らし広がる長崎県)

 有人国境離島法の施行から3年目を迎え、国境離島地域において継続的な居住が可能となる環境整備をさらに推進していく必要があると考えております。
 そのため、関係市町と共に、同法に基づく交付金を最大限活用し、雇用機会の拡充、住民の航路・航空路運賃の低廉化、農水産品等の輸送コストの負担軽減、滞在型観光の促進に努めるとともに、しまの優れた地域資源のさらなる活用や地域商社の機能強化に向けた支援等を実施してまいります。
 また、九州新幹線西九州ルートをはじめ、高規格幹線道路、地域高規格道路などの交通ネットワークの整備、県内空港の活性化、道路や橋梁等の老朽化対策の計画的な実施など、社会資本整備の着実な推進やインフラ資産の適正な管理に努めてまいります。
 このほか、県民の皆様が、長崎で暮らしてよかったと実感できる「安全・安心日本一の県づくり」の実現に向け、近年大規模な地震や集中豪雨など自然災害が頻発する中、県民の安全・安心に直結する自然災害防止事業などの防災・減災対策、通学路等におけるブロック塀の除却を推進するほか、女性や若者の消防団加入促進などにより地域防災力の充実を図ってまいります。また、行政や企業、関係団体、地域住民による連携を強化し、犯罪や交通事故のないまちづくりや、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる環境の整備等に力を注いでまいります。

 

特定複合観光施設(IR)区域整備の推進

 IR区域の整備については、去る10月4日、佐世保市において「九州・長崎IR推進決起大会」を開催いたしました。当日来賓としてご出席いただいた、石原進九州経済連合会副会長からは、「九経連としても佐世保でIRが実現できるよう一緒に活動したい」との心強いお言葉をいただきました。
 こうした中、去る10月25日に大分県で開催された、九州・山口各県の知事、経済団体のトップが参加する九州地域戦略会議において、本県から、IR導入に向けた取組について報告を行い、さらなる連携強化について協力を求めたところ、関係者の皆様から、IRは九州全体に大きな観光振興効果があることから、九州一体となって取り組んでいく旨の賛意が示されたところであります。
 本県が目指す九州・長崎IRの実現には、「オール九州」としての誘致体制づくりが不可欠であり、引き続き、あらゆる機会を通じて理解と協力を求め、九州各県や経済界との連携がより強固なものとなるよう努めてまいります。
 また、IRの推進にあたっては、県民の皆様にIRについて理解を深めていただくことが重要であることから、昨年度に引き続き、県民セミナーを県内各地で開催する予定としており、導入による経済効果や依存症対策など、IRに係る正確な情報をわかりやすくお伝えしたいと考えております。
 今後とも、県議会や県民の皆様のご意見を伺いながら、佐世保市と連携し、本県へのIR導入実現を目指してまいります。

 

九州新幹線西九州ルートの整備促進

 九州新幹線西九州ルートについては、去る10月30日、武雄温泉・長崎間で最も長い新長崎トンネルが貫通するなど、2022年度の開業に向けて工事の進捗が図られております。
 一方、西九州ルートの整備事業費については、当初計画から約1,188億円の増額が見込まれていることから、県としては、国に対し、事業費増加の要因や詳細な内容について説明を求め、確認作業を進めるとともに、地方負担の軽減方策や開業時期の遵守等について要請してまいりたいと考えております。
 また、去る11月6日から7日にかけて、県議会九州新幹線西九州ルート整備特別委員会を中心として、西九州ルートのフル規格による整備、事業費増加に対する十分な財政措置等について、政府・与党への要望活動が行われたところであります。
 引き続き、本県選出国会議員や県議会の皆様、関係自治体等と連携を図りながら、西九州ルートのフル規格による整備の実現に向け、全力を傾注してまいります。

 

国際定期航空路線の開設

 県においては、経済団体等と連携し、本県経済の活性化に寄与する国際定期航空路線の積極的な誘致活動を行っておりますが、このたび、東南アジアや日本の主要都市などに就航している香港エクスプレス社による、長崎・香港間の新規開設が決定しました。
 長崎空港を発着する国際定期航空路線は、上海、ソウルに続いて3路線目となり、来年1月19日から週3便の運航が予定されております。
 香港については、本年9月に中国本土と高速鉄道が連結されるとともに、先月にはマカオ等と繋がる港珠澳(こうじゅおう)大橋も開通したことから、今後、香港はもとより、マカオ、広東など広い範囲から本県への観光客等の増加が見込まれるところであります。
 また、LCC(格安航空会社)ならではの低廉な航空運賃に加え、同社の乗り継ぎ便の利用によりベトナムやタイ等への渡航が可能となり、県民の皆様の利便性が高まるものと期待しております。
 県としては、今回の就航を契機として、本県の魅力を幅広く発信し誘客拡大に努めるとともに、香港等との経済や文化など幅広い分野での交流促進に力を注いでまいります。

 

中国との交流促進

 去る10月25日、中国人民対外友好協会及び中国日本友好協会のお招きにより、溝口県議会議長とともに、中国北京市で開催された「日中平和友好条約締結40周年記念レセプション」に出席してまいりました。中国を訪問中の安倍総理や李克強首相をはじめ多くの要人が列席される中、今回、本県が招待を受けたことは、これまで、中国との友好交流に積極的に取り組んできた実績を高く評価されたものと考えており、大変光栄に存じております。
 また、去る10月26日、長崎市において、中国駐長崎総領事館などとの共催により、「日中平和友好条約締結40周年 長崎と中国の友好交流記念レセプション」を開催いたしました。
 当日は、郭燕(かくえん)中国駐日本国臨時代理大使、本県選出国会議員や県議会の皆様をはじめ、日中双方の関係者約450名が出席し、長年にわたり本県と中国との友好交流にご尽力いただいた、故眦塚Ω議杭蠍知事、故兪雲登(ゆうんと)長崎華僑総会名誉会長に対し感謝状を贈呈するとともに、日中の学生による交流事業の成果発表等が行われ、両国の友好を一層深める機会となりました。
 引き続き、これまで先人が築いてこられた中国との友好と信頼の絆を大切にしながら、さらなる交流拡大に努めてまいります。

 

健康長寿日本一の県づくり

 人生100年時代を迎えようとする中、県民の皆様の健康寿命を延ばしていくためには、家庭、職場、学校など全てのライフステージにおいて健康づくりを進めていく必要があります。
 こうした中、去る11月3日、市町や関係団体等で構成する「健康長寿日本一長崎県民会議総会」を開催し、これまでの分析結果等を踏まえ、食事や運動など生活習慣の改善、健診の受診率向上、地域や職場における絆の強化など、本県の健康づくりにおける課題や対策の方向性について共有するとともに、県民の皆様に実践いただきたい活動をわかりやすく提示しながら、今後、官民一体による県民運動として推進していくことを決定したところであります。
 引き続き、市町や関係団体、企業等との連携を図りながら、多くの県民の皆様に健康づくりを実践いただくための環境を整備するなど、健康長寿日本一に向け力を注いでまいります。

 

平和行政の推進

 去る11月14日と15日の2日間、長崎市において、核兵器保有国や非保有国の有識者で構成される「核軍縮の実質的な進展のための賢人会議」が開催され、安全保障や軍縮にかかる中・長期的課題等について活発な議論が行われました。
 また、去る11月16日から18日までの3日間、県や長崎市、国内外のNGO(非政府組織)等の主催による「核兵器廃絶−地球市民集会ナガサキ」を5年ぶりに長崎市で開催し、世界に向けた平和のメッセージとして「長崎アピール」が採択されました。
 核軍縮の進め方をめぐり意見の対立が顕在化する中、このような会議が被爆地長崎で開催されることは、大変意義深いことであります。
 現在、被爆者の高齢化に伴い、被爆体験の風化が懸念されることから、世代を超えて被爆の実相をしっかりと語り継いでいくとともに、世界のより多くの人々に被爆地を訪問いただき、原爆の悲惨さや非人道性を理解してもらうことにより、核兵器のない世界の早期実現を目指していく必要があると考えております。
 今後とも、「長崎を最後の被爆地に」との強い思いで、一日も早い核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現に努めてまいります。

 

諫早湾干拓事業の開門問題

 去る10月18日、吉川農林水産大臣が来県され、諫早湾干拓事業の現地視察及び長崎県関係者との意見交換が行われました。
 意見交換においては、私から、国が開門しない方針を明確に示されたことについて、お礼を申し上げるとともに、「開門しない方針のもと開門問題の早期解決を図っていただきたいこと」、「開門することなく真の有明海再生に向けてご尽力いただきたいこと」、「しっかりとした調整池の環境対策に取り組んでいただきたいこと」を要望いたしました。
 併せて、諫早湾干拓事業の経緯や、農業、漁業等の現状を説明するとともに、調整池や自然干陸地など、諫早湾干拓事業により創出された、新たな地域資源の積極的な利活用が進められていることを報告したところであります。
 また、地元関係者の方々からも、国の開門しないとの方針に対する感謝の言葉が述べられ、開門しない方向で開門問題の早期解決が図られることを強く望む意見が出されました。
 大臣からは、「開門によらない基金による和解を目指すことが、開門問題解決の最良の方策という方針のもと対応していく。有明海の再生を着実に進め、調整池の水質改善にもしっかりと取り組んでいく。」とのお話がありました。
 県としては、引き続き今後の推移を見極め、県議会や関係者の皆様とともに、適切に対処してまいります。(吉川農林水産大臣の「吉」は上が「士」ではなく「土」)

 

県庁舎の跡地活用

 県庁舎の跡地活用については、岬の教会や長崎奉行所などが置かれ、その後も長崎のまちの中心としての役割を果たしてきた歴史的に重要な土地であるとともに、まちなかに立地する大変貴重な県民の財産であることを念頭に、賑わいを創出する広場、交流・おもてなしの空間、質の高い文化芸術ホールの3つの方向性に沿った主要機能を、限られた敷地内にどのような形で配置することが可能か等について、長崎市との間で調整を行ってまいりました。
 これを踏まえ、県庁舎の跡地活用については、長い岬の先端に位置し、さまざまな歴史の舞台となった場所であったことをうかがい知ることのできる石垣を保存・顕在化することを基本として、石垣の上に、イベント開催が可能な一定の面積を確保した広場、歴史等の情報発信を行う交流・おもてなしの空間、質が高く、利用者が使いやすい文化芸術ホールの3つの主要機能を効果的に配置し、相乗効果を発揮させるとともに、出島を含む周辺地域との連携や景観の調和にも配慮しつつ、交流人口の拡大や賑わいの創出につなげていくという、県庁舎跡地整備の基本的な考え方を整理したところであります。
 県としては、この基本的な考え方について、今議会においてご議論いただき、また、関係者の皆様からのご意見も踏まえながら、整備の方針を決定してまいりたいと考えております。

 

教育大綱及び教育振興基本計画の策定

 知事と教育委員会で構成する総合教育会議における議論等を踏まえ、本県の教育等に関する総合的な施策の根本となる方針として、新たな教育大綱「豊かに育て ながさきの子どもたち」を策定いたしました。
 私は、人口減少や少子・高齢化の進行、グローバル化や技術革新の進展など、本県を取り巻く環境が大きく変化していく中で、産業や地域の活性化をはじめ、全ての基本となるのは、それを支える人材の育成であると考えております。
 そのため、大綱においては、「ふるさと長崎への愛着と誇りを持ち、地域社会や産業を支える人材の育成」、「確かな学力を身に付け、自らの能力を充分に発揮できる人材の育成」など6つの柱を定め、本県の将来を担う子どもたちの育成や、その成長を支える環境づくりを推進することとしております。
 また、本県教育の振興のための施策に関する基本的計画として、県議会や県民の皆様、有識者による懇話会等からのご意見をお聴きしながら、「第三期長崎県教育振興基本計画」を取りまとめ、本議会に計画案を提出しております。
 計画案では、新たな教育大綱を踏まえ、学校・家庭・地域が連携・協働しながら、子どもたち一人一人の可能性を伸ばし、これからの変革の時代をたくましく生き抜く力や、新たな価値を創造する力を育むこと等により、我が国やふるさと長崎の未来を担う人材の育成を目指すこととしております。
 今後、教育大綱や基本計画に盛り込まれた方針や具体的施策について、県民の皆様への周知を図り、ご理解とご協力をいただきながら、関係部局が緊密に連携し、教育行政の推進に全力を尽くしてまいります。

 

離島航路の運休問題

 上五島地域を中心に運航する株式会社五島産業汽船においては、経営上の都合により、10月2日から、同社が運航する全ての航路を運休しておりましたが、鯛ノ浦・長崎航路について、新たに設立された五島産業汽船株式会社により、10月19日から船舶1隻による運航が開始されました。
 また、11月16日から、新上五島町の町有船1隻の指定管理を受け、2隻体制による1日3往復の運航となり、輸送力が強化されたところであります。
 有川・佐世保航路においても、航路運休の影響により、離島から本土へ日帰りで出向く際の本土地域での滞在時間が短くなるなどの影響が生じておりましたが、11月1日から、九州商船株式会社において、早朝・夕方の便を設定するダイヤ改正が行われ、利便性の改善が図られております。
 このほか、有川・佐世保航路を含む離島航路を対象として、10月末から観光客向けに販売しております、離島での体験プログラムが利用できるクーポンが付いた「企画乗船券」について、今月16日から、鯛ノ浦・長崎航路を対象に追加し、同航路の利用促進に努めているところであります。
 離島航路は、住民の生活や物資の輸送、交流人口の拡大等に必要不可欠な交通手段であり、県としては、引き続き、地元自治体の考え方も踏まえ、国等の関係機関と連携しながら、利用者の利便性等が確保されるよう、適切に対処してまいります。

 

幹線道路の整備

 交流人口の拡大等を支える規格の高い道路整備のうち、西九州自動車道の伊万里松浦道路については、昨年の今福インターから調川(つきのかわ)インター間の供用に続き、来月15日に、松浦インターまでが開通することとなりました。今回の開通により、伊万里松浦道路の県内区間7.1kmのすべてが完成することとなり、観光や水産業をはじめ地域経済のさらなる活性化が期待されるところであります。
 本県選出国会議員の皆様をはじめ、県議会並びに地元自治体の方々のご尽力に対し、心から感謝申し上げます。
 また、九州横断自動車道の長崎多良見インターから長崎芒塚(すすきづか)インター間の4車線化についても、去る11月20日、最後の未完成橋梁である日見夢大橋の渡り初め式が開催されるなど、今年度の完成供用に向け、順調に整備が進められております。
 今後も、産業の振興や地域の活性化に資する幹線道路の整備を積極的に推進してまいります。

 

企業誘致の推進

 去る11月22日、長崎市に立地しているトランスコスモス株式会社と、佐世保市における新たな事業拠点の開設に関する立地協定を締結いたしました。同社は、企業から受託した給与事務や経理などのバックオフィス業務を行っており、来年1月頃から業務を開始し、3年間で約400名を雇用する予定とされております。
 また、10月31日には、平成27年に佐世保市に立地した双葉産業株式会社が、新たに自動車用内装品の生産を行う第3工場の増設を決定されました。今回の増設を含めた同社の雇用計画数は約350名となります。
 さらに、11月15日には、東京都に本社を置く株式会社ペイロールが、長崎市への立地とクレインハーバー長崎ビルへの入居を決定されました。同社は、企業から給与計算業務を受託する企業であり、来年7月頃から事業を開始し3年間で135名を雇用する予定とされております。
 なお、クレインハーバー長崎ビルへの入居は、今回の立地決定で3フロア目となります。
 今後とも、雇用の拡大と地域経済の活性化につながるよう、地元自治体や関係機関と連携を図りながら企業誘致の推進に力を注いでまいります。

 

障害者雇用の拡大

 県では、障害者雇用率の算定にかかる不適切な取扱いが判明し、その結果、法定雇用率を下回ったことから、障害者雇用の拡大に向けた取組について検討を進め、先般、対応策の取りまとめを行い、併せて、上田副知事をはじめ、歴代の人事課長に対して処分を行ったところであります。
 今後の対応としては、障害者採用における受験資格について、従来の身体障害者に加え、知的障害者や精神障害者を追加するなどの見直しを行い、来年4月の採用に向け、追加の採用試験を実施することとしております。
 また、庁内業務を集約した「ワークサポートオフィス(仮称)」を設置するとともに、障害者雇用にかかる職員相談窓口の設置など、障害者の方々が働きやすい環境整備を進めることとしております。
 今後、一刻も早く法定雇用率の達成に努めるとともに、県全体における障害者雇用の推進についても、全力で取り組んでまいります。

 

スポーツの振興

 去る9月29日から10月9日まで、福井県で開催された第73回国民体育大会において、本県は、陸上成年男子の山本凌雅(やまもとりょうま)選手、レスリング成年男子の松坂誠應(まつさかまさお)選手、山岳成年女子チームが優勝するなどの活躍を見せましたが、総合成績は昨年の24位から大きく順位を落とし41位という厳しい結果となりました。
 今後、しっかりと課題の整理を行い、県体育協会や各競技団体をはじめ、関係の皆様と一体となって、競技力の向上に努めてまいります。
 また、同じく福井県で10月13日から15日まで開催された第18回全国障害者スポーツ大会において、本県選手団は、16個の金メダルを含む、31個のメダルを獲得いたしました。
 障害者スポーツにおける本県選手の活躍は、県民に勇気と感動を与え、障害者の社会参加への意欲を高めるものであり、今後とも障害者スポーツの裾野拡大と選手・指導者の育成強化に努めてまいります。

 次に、議案関係についてご説明いたします。
 まず、補正予算でありますが、今回は、災害及び国の補正予算への対応に要する経費、給与改定及び職員給与関係既定予算の過不足の調整、その他緊急を要する経費について編成いたしました。
 一般会計34億6,070万5千円 の増額、特別会計3,027万8千円 の増額、企業会計257万6千円 の減額補正をしております。
 この結果、現計予算と合算した本年度の一般会計の歳入歳出予算額は、7,047億6,833万7千円 となり、前年同期の予算に比べ、237億3,731万7千円 の減となっております。

 次に、予算以外の議案のうち、主なものについてご説明いたします。
 第132号議案「長崎県立長崎図書館設置条例の一部を改正する条例」は、大村市立図書館との合築により整備する、長崎県立長崎図書館の設置及びその管理に関する事項を定めようとするものであります。
 第139号議案「契約の締結の一部変更について」は、一般県道諫早外環状線道路改良工事について、工事内容の一部変更に伴い、契約金額を変更しようとするものであります。
 第142号議案「公の施設の指定管理者の指定について」は、百花台公園及び百花台森林公園の管理を行う指定管理者を指定しようとするものであります。
 第147号議案は、長崎県教育委員会の委員の任命について議会の同意を得ようとするものであります。
 委員といたしまして、黒田隆雄(くろだたかお)君を任命しようとするものであります。
 第148号議案は、長崎県公安委員会の委員の任命について議会の同意を得ようとするものであります。
 委員といたしまして、川口博樹(かわぐちひろき)君を任命しようとするものであります。
 いずれも適任と存じますので、ご決定を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 なお、教育委員会委員を退任されます、小尾重厚(おびじゅうこう)君、公安委員会委員を退任されます、川添忠彦(かわぞえただひこ)君には、在任中、多大のご尽力をいただきました。この機会に厚くお礼申し上げます。
 その他の案件については、説明を省略させていただきますので、ご了承を賜りたいと存じます。

 以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明を終わります。
 なにとぞ、慎重にご審議のうえ、適正なるご決定を賜りますようお願い申し上げます。

 


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