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知事のページ - 長崎県知事 中村法道

令和2年2月25日 令和2年2月定例県議会における知事説明

 本日、ここに、令和2年2月定例県議会を招集いたしましたところ、議員の皆様には、ご健勝にてご出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 説明に入ります前に、このたびの新型コロナウイルス感染症により、湖北省をはじめ中国国内では、多くの尊い命が失われ、国内においても、感染者の方がお亡くなりになるなど、依然として感染拡大が続いております。
 県民を代表して、お亡くなりになられた方々に深く哀悼の意を表しますとともに、治療を受けられている皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 中国と深い友好交流の絆で結ばれている本県としては、できる限りの支援を行ってまいりたいと考え、長崎市と合同で医療関係物資を湖北省等へお送りしたところであり、一日も早く事態が収束し、中国の皆様方が平穏な生活を取り戻されることを心からお祈りいたします。
 それでは、開会に当たり、県政運営について所信を申し述べますとともに、令和2年度当初予算案について、その概要をご説明申し上げます。

 来年度は「長崎県総合計画チャレンジ 2020」の最終年度を迎え、計画に掲げられている目標達成の実現に向けた集大成の年度となります。
 この間、私は、総合計画の基本理念である「人、産業、地域が輝く たくましい長崎県づくり」に力を注ぎ、県民の皆様と思いを共有しながら、総力を結集し、福祉・医療・子育て支援の充実、産業の活性化と雇用の場の拡大、地域の創意工夫を活かした地域づくりなどに全力で取り組んでまいりました。
 特に、人口減少や県民所得の低迷、地域活力の低下という本県の抱える構造的課題については、「県民所得向上対策」や「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定の上、目標を明らかにして、各種施策を積極的に展開してきたところであります。
 現状においては、大学新卒者の県内就職率の伸び悩みに加え、世界的な海運市況低迷による県内造船の受注量減少等の影響を受け、基幹産業である造船関連の従業員数が減少するなど、人口減少等の課題解決までには至っていない状況であります。
 しかしながら、県外からの移住者数並びに企業誘致等による雇用創出は順調に推移するとともに、県民所得の増加や高校新卒者の県内就職率の上昇に加え、一部の離島地域における人口の社会減の大幅な改善など、明るい兆しも見え始めております。
 さらに今日、本県では、九州新幹線西九州ルートの開業を見据えた県下各地での新たなまちづくりや、長崎港松が枝国際観光船埠頭の2バース化、特定複合観光施設(IR)区域認定に向けた取組など、様々なプロジェクトが同時並行的に進められているところであります。
 また、産業面では、研究開発型の企業立地や成長分野における企業の事業展開など、新たな産業構造への転換に向けた動きも出てきており、県としては、100年に一度とも言うべき、こうした変革の流れを県内経済の活性化に結び付けてまいりたいと考えております。
 このような中、予算編成に当たっては、先ず、地域経済の下支えと県民の安全・安心の観点から、国の経済対策に迅速に取り組むこととし、経済活動の基盤となる道路整備、河川等の防災・減災対策、県立学校の高速通信ネットワーク整備及び対馬地域における交流人口の拡大施策等に力を注いでまいります。
 そして、経済対策補正予算と令和2年度当初予算を一体的に編成し、第2期長崎県まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、本県の未来を切り拓くための力強い政策群を投入することにより、地方創生が大きく前進するよう、県議会のご支援とご協力を賜りながら、この一年、全力を尽くしてまいります。

人口減少対策の推進

 我が国では、長年にわたり増加してきた人口が、減少に転じたことから、政府においては、総合戦略を策定し、人口減少を克服して、将来にわたって成長力を確保するための対策を進めてきたところであります。
 現状において、国の総合戦略の期間である平成27年度から30年度までの4年間は、東京圏への一極集中が依然として続いており、地方における生産年齢人口の減少は著しく、全体的な人口減少を女性や高齢者の社会進出が補う状況にあります。
 一方、本県では、平成27年度に「長崎県まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、様々な対策を講じた結果、企業誘致や県内製造業等への支援を通した雇用が創出されているものの、大学新卒者の県内就職率の伸び悩み等もあり、引き続き、その課題解決に向けた対策を強化する必要があると考えております。
 そのため、若者の県内定着に向けて、県内就職の促進と県内企業の採用力強化の両面から対策を講じることとし、大学生に向けては、本県及び福岡県を中心に県内就職を促す情報発信を強化するとともに、インターンシップ等を通して学生と企業との交流を促進し、合同企業面談会や合同就職説明会に至るまで、一体的に施策を推進してまいります。
 併せて、企業の採用力強化に向け、新たに人材活躍支援のための体制を整備し、個々の企業の特性に応じたきめ細かな支援を実施するほか、県内外の多様な求職者と県内企業を結びつけてまいります。
 一方、移住促進に向けては、本県に移住された方々の暮らしなどの情報発信を充実するほか、県外からの創業希望者の掘り起こし、農業・漁業の集落移住促進のための農漁村生活体験、住まいの確保対策及び農業・漁業へのU・Iターン者の就業支援等を強化するとともに、移住者の裾野拡大を目指して、新たに「関係人口」の創出に向けた施策を展開してまいります。
 そして、妊娠、出産、子育てへの切れ目のない支援や社会全体で結婚・子育てを応援する気運の醸成を行うほか、待機児童解消に向けた受け皿の整備と担い手となる保育人材の確保に取り組んでまいります。
 さらに、人々が互いに支え合いながら、幸せに日々の暮らしを送り、産業や地域に活気が溢れる長崎県であり続けるため、Society5.0時代を見据えて、AI・IoTを活用し、未来技術につながるための基盤整備を積極的に進めるとともに、「持続可能で、誰一人取り残さない」社会の実現というSDGsの理念も踏まえ、産業、福祉及び教育施策等を推進してまいります。
 それでは、このような基本的姿勢に基づく、新年度の主な施策について、「長崎県総合計画 チャレンジ2020」の5つの将来像と10の基本戦略に沿ってご説明いたします。

長崎県総合計画 チャレンジ2020の推進

1 交流でにぎわう長崎県

(交流を生み出し活力を取り込む施策の推進)

 本県観光の動向については、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の登録効果により観光客が大きく増加した地域がある一方、昨年7月以降の韓国人観光客の減少や台風・大雨などの影響から厳しい状況も見受けられます。
 また、外国人観光客については、過去最高を記録しておりますが、九州各県と比較して低い伸び率に留まっております。
 本年は、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催を契機として、訪日外国人観光客のさらなる拡大が期待されることから、本県の魅力発信と併せ、ハード・ソフト両面での受入環境の質を向上させ、満足度を高めてリピーターの増加につなげられるよう各種施策を強力に推進してまいりたいと考えております。
 インバウンドの誘客拡大については、個人旅行化が急速に進展している中、東アジアにおいて、訪日旅行に関心がある階層などターゲットを絞り込んだうえで、PR動画をウェブ上で配信し、効果検証を行うなどのデジタルマーケティングに新たに取り組んでまいります。また、東アジア、東南アジア及び欧米豪の地域において、各市場の特性に応じ、メディアや旅行会社、航空会社などと連携した情報発信を充実・強化することとしております。
 国際航空路線については、昨年、連続チャーターとして運航された台湾線の定期化に取り組むとともに、就航1周年を迎えた香港線や週3便へ増便された上海線の安定的な搭乗率の確保に向けて、利用促進に努めてまいります。
 国内の誘客拡大については、誰もが安心して旅行を楽しむ環境を整備するため、旅行者への事前案内機能を備えたユニバーサルツーリズムセンターの長崎空港内への開設や宿泊施設での入浴介助等のネットワーク構築を支援するほか、観光地や宿泊施設のバリアフリー情報の発信や県内外の旅行需要の開拓に取り組むなど総合的な対策を推進してまいります。
 また、令和4年度に開業を迎える九州新幹線西九州ルートについては、その開業効果を最大限に高めるため、「新幹線開業に向けたアクションプラン」に基づき、市町・民間団体と連携し、2次交通対策や観光資源の活用策等を推進するとともに、新たなモビリティサービスの導入に向けた指針を策定してまいります。
 一方、中華人民共和国駐長崎総領事館が開設35周年を迎えることから、訪中団の派遣や長崎県美術館における「日中絵画展」の開催等を通して、長年にわたり築いてきた本県と中国との友情を深め、交流の絆をさらに強固なものにしてまいりたいと考えております。
 このほか、朝鮮通信使を活用した情報発信や交流イベントにより、韓国との交流を促進するとともに、ベトナムについては、ホイアン市と連携した情報発信や御朱印船を活用した民間交流を促進することにより、本県の認知度向上や交流拡大に取り組んでまいります。
 さらに、本年は、被爆75年を迎え、発効後50年となる核不拡散条約(NPT)運用検討会議が開催される節目の年であることから、長崎市や関係団体と連携しながら被爆の実相をより多くの方に理解していただけるよう、ローマ教皇の平和のメッセージや長崎訪問の状況を発信することと併せ、被爆体験の県内外への周知及び核兵器廃絶に向けた活動を推進してまいります。
 

(交流を支える地域を創出する施策の推進)

 令和4年度の新幹線開業に向けて、長崎駅周辺の魅力あるまちづくりが進められておりますが、来る3月28日、長崎市川口町から長崎駅までの在来線約2.5kmの区間が高架線路へと切り替わり、併せて、長崎駅、浦上駅の新駅舎が開業する運びとなりました。
 高架線路への切替えにより、踏切での交通渋滞や事故の危険性が解消され、安全で円滑な交通環境が確保されるとともに、東西市街地の一体化により、地域の発展と賑わいの創出が図られるものと考えております。
 一方、本県は若年層を中心とした県外への転出者が多いことから、若者の県内定着対策と併せて、本県へ移住を希望する方々の裾野を広げていくことが、重要な課題であり、地域間競争が激しくなる中、対策の一層の強化が必要であります。
 そのため、地域おこし協力隊による情報発信員を新たに配置し、県内各地のひと・しごと・くらしの実情を移住者の視点で発信するとともに、移住者の方々と協働し、SNS等を活用した情報発信の仕組みづくりに取り組むことで、移住希望者のさらなる掘り起こしを進めてまいります。
 このほか、「ながさき移住サポートセンター」を通した、移住検討段階から定住までのワンストップ支援体制によるきめ細かなサポートの充実に加え、東京23区からの移住支援や住宅支援員による賃貸物件のマッチング、空き家を改修・提供する民間団体の育成などに引き続き取り組んでまいります。
 また、人口減少が進み、地域を支える担い手の確保が課題となる中、地域と都市部の住民・企業等が継続的に多様な形で関わる「関係人口」の創出・拡大を進めることも重要であります。
 そのため、市町と連携したパブリシティ活動や地域・産業の魅力を積極的に情報発信することで、本県に興味・関心を持つファン層を掘り起こすことと併せ、地方において、仕事と休暇を組み合わせた滞在型テレワークを行う都市部企業とのマッチングツアーを推進してまいります。
 加えて、本県スタートアップ企業の交流拠点である「CO-DEJIMA」において、首都圏の交流拠点との連携を強化し、県内の課題解決に向けた提案や実証に向けた交流事業を展開してまいります。
 これらの施策に加え、人口減少が著しい半島・過疎地域等では、新たな雇用創出につながる事業拡大にチャレンジする事業者などを支援しておりますが、関係団体と連携した事業者の掘り起こしの強化や採択事業者のフォローアップ等に努め、雇用創出効果をさらに高めてまいります。

2 地域のみんなが支えあう長崎県

(互いに支えあい見守る社会をつくる施策の推進)

 人口減少と少子高齢化が進行する中、人生100年時代の到来を間近に控え、障害がある方や高齢者など、県民の誰もが、地域でお互いに支えあいながら、心豊かな生活ができるよう、医療・介護・福祉サービスの充実を図るとともに、誰もが安心して暮らし、生きがいをもって生活できる地域づくりの推進が大切であると考えております。
 そのため、地域医療構想に基づく効率的で質の高い医療提供体制の整備を推進するとともに、地域医療で求められている総合診療医を養成するための研修資金の貸与や、へき地診療所に勤務する前の医師に対する研修支援のほか、ヘリコプターを活用した離島への医師派遣など、地域における医療体制づくりを推進してまいります。
 また、地域包括ケアシステムについては、令和5年度末までの県内全域での構築に向けて、将来の人口推計や福祉資源の情報を地図上に可視化し、地域の課題把握や分析に取り組むほか、医療資源が不足する地域における在宅医療提供体制の構築を進めることとしております。
 さらに、2040年問題に対応する観点から、地域住民主体による集落維持の仕組みづくりに向けた地域運営組織の立ち上げや育成の強化を図るとともに、民間企業やNPO団体等と連携した地域における生活支援サービスの推進に努めてまいります。
 一方、子どもの貧困対策については、長崎県ひとり親家庭等自立促進センターに総合相談窓口を設置するとともに、市町や民間団体とも協働しながら、子どもの居場所づくりや学習支援並びにフードバンクシステムの普及促進に努めてまいります。
 加えて、児童や家庭に関する問題について、地域に密着した相談・支援体制を強化するため、県内3箇所目となる児童家庭支援センターを島原地区に設置いたします。
 また、ギャンブル等依存症対策については、去る1月29日に公表した「長崎県ギャンブル等依存症対策推進計画」に基づき、相談支援体制の強化や予防教育・啓発等に関する施策を推進するとともに、治療拠点機関となる長崎大学病院と連携の上、ギャンブル等依存症患者が適切な治療を受けられるよう、医療提供体制の整備を進めてまいります。
 さらに、特別支援学校と農業法人等が連携し、障害のある生徒の農業分野における就労支援とキャリア教育の充実を図るほか、新たに芸術文化活動を通じた障害者の社会参加を推進するための拠点を設置し、相談体制の整備や人材育成、発表の機会の拡大に力を注いでまいります。
 

(生きがいを持って活躍できる社会をつくる施策の推進)

 県民の皆様がいつまでも健康で、生きがいを持って活躍できる環境づくりを進めるためには、県民の健康寿命の延伸や女性の活躍の場を拡大し、多様な主体が支えあう体制を構築していく必要があります。
 そのため、健康長寿日本一の長崎県づくりについては、「食」と「運動」を通した健康づくりや県内企業への健康経営の普及促進並びに高齢者の口腔ケアの推進などに取り組むとともに、健康長寿メイト制度やポータルサイトの充実など、県民の皆様お一人おひとりの健康を支え、楽しく取り組める環境づくりを推進してまいります。
 また、元気で生きがいを持って活躍できる社会に向けて、引き続き、「ながさき生涯現役応援センター」における、就業・社会参加意欲がある高齢者を対象とした相談対応や市町等と連携したセミナーの開催など、元気な高齢者の社会参画を支援してまいります。
 さらに、女性の職業生活における活躍を目指し、一般事業主行動計画の策定を加速するとともに、女性登用や働きやすい職場環境づくりに積極的に取り組む女性活躍推進企業の認知度向上を図るほか、女子大学生の企業訪問及び女性社員との意見交換を実施するなど、「ながさき女性活躍推進会議」と連携しながら、女性が働きやすい職場環境づくりを進めてまいります。
 このほか、義務教育段階の教育を十分に受けていない方々に対し、その能力に応じた教育の機会を確保するため、夜間中学の設置にかかる調査・研究を進めてまいりたいと考えております。

3 次代を担う『人財』豊かな長崎県

(次代を担う子どもを育む施策の推進)

 人口の自然減に歯止めをかけるには、少子化の最大の要因である未婚化・晩婚化の進行を抑え、県民の皆様が希望どおりに結婚、妊娠・出産し、安心して子育てができる地域社会を実現していく必要があると考えております。
 そのため、結婚を希望する方々や子育て家庭を県全体で応援する気運の醸成を図るため、各企業や団体の皆様方に、従業員の方々の結婚や子育ての応援を宣言いただく取組を引き続き推進するほか、マスメディアと連携した効果的な情報発信に力を注いでまいります。
 また、結婚支援については、長崎県婚活サポートセンターの開所日時の拡大やお見合いシステム登録料の割引キャンペーンにより、利便性の向上及び新規会員の獲得を目指すとともに、会員向けのセミナーや独身者の親世代に向けた相談会の実施など、個人への結婚支援や職域結婚の活性化に向けた企業間交流を一体的に行うなど、総合的な結婚支援を実施してまいります。
 子育て施策については、妊娠期から子育て期まで、切れ目のない支援を提供する「子育て世代包括支援センター」の市町への設置を促進するほか、育児負担の軽減のため、子育て世代に対し、地域における育児支援や男性の家事参画等にかかる情報発信を充実することとしております。
 また、保育人材の確保については、就職合同面談会や修学資金の貸付を行うとともに、子育て支援員の養成や潜在保育士の再就職支援に取り組んでまいります。
 このほか、子育て世代の住環境の改善に向け、多子世帯等のリフォーム工事や中古住宅の取得を市町と連携して支援してまいります。
 一方、子どもたちが、グローバル化や技術革新の進展など変化の激しい社会を主体的・創造的に生き抜いていくためには、多様な人々との協働を通して課題を解決できる資質・能力を備えた「確かな学力」を身につけることが必要であると考えております。
 そのため、情報技術が急速に進化する中、Society5.0時代に向けた学校教育の一層の充実を図るため、全ての県立学校に、高速・大容量の教育用通信ネットワークの整備を進めてまいります。
 また、国際的な視野を持って社会を牽引する人材を育成するため、海外での語学研修とグローバル企業への訪問研修並びに県内の大学と連携し、生徒の能力や関心に応じて大学で高度な学びに取り組むことができる教育カリキュラムを構築することとしております。
 さらに、高校生の離島留学については、広報活動の強化や体験入学制度の充実により、入学者が増加しておりますが、県外からの進学を積極的に受け入れることとし、新たに帰省費支援を行うなど、制度のさらなる充実を図ってまいります。
 一方、今年度の幼児教育・保育の無償化に続き、来年度から、学生・生徒が、経済的理由により進学等を断念することがないよう、高等教育の修学支援にかかる新たな制度が開始されます。
 県においては、県立大学及び私立専門学校において、その経済的負担を軽減することにより、修学の機会が幅広く得られるよう、支援を行ってまいります。
 また、私立高校等についても、来年度から、年収目安が一定額未満の世帯における生徒を対象として、授業料に対する就学支援金制度が拡充されます。
 県では、国の制度拡充の対象とならない一定の世帯に対して、本県独自に授業料の軽減措置を講ずることにより、国の施策と一体的に制度の充実を図ってまいりたいと考えております。
 さらに、高校生の遠距離通学にかかる支援制度を大幅に拡充し、子どもたちが安心して学ぶことができる教育環境の整備に力を注いでまいります。
 

(産業を支える人材を育て、活かす施策の推進)

 全国的に人手不足が深刻化する中、産業振興や地域の活性化を図るうえで、人材の安定的な育成・確保が大きな課題となっており、県内企業においても、一層の人材採用力の強化が求められております。
 そのため、県内企業の皆様には、求人票の早期提出や雇用環境の改善並びに昇進等の道筋を示したキャリアパスの導入推進を働きかけてまいりましたが、こうした動きをさらに促進するため、総合就業支援センターの機能を見直したうえで、新たに人材活躍支援センターを設置し、勤務条件等の改善など企業の採用力強化に向けて、関係機関と連携した伴走型の支援を実施してまいります。
 併せて、同センターに無料職業紹介機能を新たに付加し、県内外の卒業後数年以内の既卒者や就職氷河期世代の方々を含む多様な求職者と県内企業とのマッチングを図ることで、産業人材の確保を後押ししてまいります。
 一方、若者の県内就職対策については、大学生対策として、県内外へ進学した大学生の保護者あてに、県内就職支援に関する県の施策を紹介するお手紙を送付するとともに、民間放送局と連携した企業CMの放映及び交流会等の就職イベントの集中的な開催等を通して、県民全体の県内就職促進に対する意識の醸成を図ってまいります。
 さらに、県内大学等との協定締結を推進し、大学発の県内定着対策の支援や女子学生を対象とした企業との交流会を実施してまいりたいと考えております。
 高校生対策としては、県内高校へのキャリアサポートスタッフの配置を拡充し、生徒の希望に沿った県内求人の開拓に取り組むとともに、校内企業説明会や企業見学会を通して県内企業に関心を持っていただけるよう就職支援策を講じてまいります。
 Uターン就職対策については、本県出身の学生が多い福岡地区への対策を強化することとし、新たに学生の県人サークルを設置し、学生と企業との交流会や大学での学生相談会を開催するほか、県外からのインターンシップ参加等にかかる旅費を支援してまいります。
 このほか、県内の中学生が地元企業の協力を得ながら、仮想会社設立等に取り組む職業体験学習を推進することにより、ふるさとへの理解を深め、本県の将来を担うための実践力を育む学習プログラムの展開を進めてまいります。
 一方、県立大学においては、高い専門性と実践力を身につけた情報セキュリティ人材の育成に努めておりますが、大学の特色強化と企業との連携を一層推進するため、本県の強みを生み出す拠点として、県立大学情報セキュリティ産学共同研究センター(仮称)を整備してまいります。
 また、令和3年4月に、情報セキュリティ学科の入学定員を40名から80名に増員する予定としており、産学の共同研究機能とIT人材の育成を強化してまいります。
 農林水産業の人材確保については、農業分野において、新規就農者の半数を占める農家出身のUターン対策を強化することとし、新たに産地自ら研修生の受入れを行う「産地主導型就農ルート」を構築するなど地域の就農支援体制を強化するとともに、新規就農相談センターによる技術習得支援研修の受入れを拡大してまいります。
 水産業分野においては、漁業就業のための技術習得研修について、受入促進や独立前の支援期間の延長に取り組むほか、さらなる漁業就業者の確保を図るため、県内高校生はもとより、県外の高校生へも水産事業者と連携し、県内への就職を働きかけることとしております。
 このほか、外国人の活用においては、各産業での人材の育成・確保を図るため、昨年10月に人材交流に関する覚書を締結したベトナム国クァンナム省からの技能実習生の受入れ等を進めるほか、特に、高い日本語能力が求められる介護分野では、受入れを行う介護施設等に対し、入国後の日本語教育に対する支援を実施してまいります。
 また、農業分野においては、農業サービス事業体からの外国人材の派遣による安定的な労力確保システムの構築を目指しており、昨年から島原半島をモデルとして受入れを開始しておりますが、引き続き各地域への受入拡大に力を注いでまいります。

4 力強い産業を創造する長崎県

(たくましい経済と良質な雇用を創出する施策の推進)

 AI・IoTを活用したイノベーションにより世界中で革新的なビジネスやサービスが生み出される中、本県においても、産学官の連携を深めながら、造船関連産業を中心に培われてきた優秀な人材や高い技術力など本県の強みを活かした基幹産業の創出に力を注いでいく必要があると考えております。
 そのため、新たな基幹産業の創出に向けた、今後10年間のロードマップを策定し、企業間連携の促進や専門人材の育成など、積極的な施策を推進しているところであります。
 海洋エネルギー関連産業については、昨年12月に本県五島市沖が再エネ海域利用法に基づく促進区域に指定されたところであり、洋上風力発電の商用化に備えた共同受注体制の整備を推進するとともに、日本財団の支援をいただきながら、専門人材の育成を行う長崎海洋アカデミーの開講を目指してまいります。
 航空機関連産業については、さらなるサプライチェーンの充実・強化を図るため、設備投資や技術力向上、ビジネスマッチングの支援に加え、企業と大学との技術革新を見据えた共同研究の促進など、県内企業の状況に応じた支援に努めるとともに、今後の一貫生産体制構築に向けた国内外の市場環境調査などを実施してまいります。
 また、AI・IoT・ロボット関連産業については、様々な産業分野への普及を図るための新製品や新サービスの創出、事業拡大の推進に加え、県内のサプライヤーとユーザー企業をつなぎ、先端技術の導入効果を検証する対策と併せ、産学官による研究会を設置し、新技術の開発や人材育成について協議してまいりたいと考えております。
 一方、地域経済における雇用の担い手や多様な技術・技能の担い手として、小規模事業者は重要な役割を果たしており、その振興や後継者対策が重要であると考えております。
 そのため、小規模事業者の持続的発展等を目指す商工団体等の支援計画づくりの推進や地域の事業者が連携した外貨獲得に向けた事業に対する支援のほか、事業承継の課題に直面する事業者への個別支援体制の充実や県外からの移住者を含む創業希望者と廃業希望者とのマッチングの強化などに力を注いでまいります。
 一方、企業誘致については、去る2月18日、福岡県に本社を置く株式会社ゼンリンが、長崎市への立地を決定されました。同社は、5年間で12人を雇用して、AIを活用した地図データ作成に関する研究開発を行うこととされております。
 また、昨年11月に「長崎イノベーションラボ」を開設した京セラコミュニケーションシステム株式会社は、オフィスを拡張して、地元大学等との共創の場となるオープンラボを新たに設置することを決定されました。これにより、同社の雇用計画数は50人増加して100人となり、クレインハーバー長崎ビルは満床となりました。
 さらに、2月4日には、平成27年に大村市に立地した大川原製作所の子会社である、オーカワラテック株式会社の新工場が西諫早産業団地内に完成し、竣工式が執り行われました。同社は、21人体制で、医薬・食品・化学関連装置の製造等を行うこととされております。
 このほか、大村市への立地が決定しておりました、株式会社電溶工業と1月28日に立地協定を締結したところであります。
 今後とも、雇用の拡大と地域経済の活性化につながるよう地元自治体等と連携しながら、企業誘致の推進に努めてまいります。
 

(元気で豊かな農林水産業を育てる施策の推進)

 環太平洋パートナーシップ協定や日本・欧州連合経済連携協定の発効に続く日米貿易協定など、我が国の第一次産業を取り巻く環境が大きく変化する中、たくましい農林水産業を育成するためには、産地計画、地域別施策展開計画を基軸としながら、先端技術の活用による生産性向上や経営力強化に向けた施策を推進していく必要があります。
 そのため、農林業においては、園芸産出額1000億円の達成を目指し、県内企業との連携により、コストを抑えた本県独自の統合環境制御技術の開発を目指すとともに、高収量を実現するための栽培指針を作成し、普及・拡大に努めてまいります。
 さらに、AI・IoTを活用した高度な環境制御技術の開発を目指した拠点施設を農林技術開発センター内に整備し、花き栽培技術の高度化を推進するとともに、ドローンやロボットなど先端技術を活用したスマート農業の普及並びに機械導入支援等に取り組み、農作業の効率化等による就業環境の改善を図ることとしております。
 また、畜産産出額600億円の達成に向け、畜産クラスター計画に基づく牛舎や鶏舎等の整備、優良家畜の導入、全国和牛能力共進会鹿児島大会に向けた出品候補牛の確保と併せ、担い手の規模拡大や生産性向上に向けた農業生産基盤の整備、新規就業者の確保・育成に力を注いでまいります。
 一方、水産業については、近年の台風の大型化等による定置網漁具の被害の増加に対し、新たに定置網経営体が行う気象変化に備えた漁具改良や省力化にかかる対策を支援することとし、海域及び操業形態に応じた経営モデルの確立を目指してまいります。
 このほか、養殖業の成長産業化に向け、国の支援事業を積極的に活用しながら、大規模漁場創出のための漁場再編や利用度の低い遊休漁場等への新規参入、施設整備への支援等による産地強化を推進してまいります。
 また、県産品の輸出においては、さらなる輸出拡大を目指し、中国向け鮮魚等の新たな輸送ルートの開拓、商材の掘り起こし及びトップセールスによる既存取引先との関係強化に取り組むこととしております。
 さらに、中国や韓国、香港を中心に、総合フェアや飲食店での販売促進プロモーション活動の展開と併せ、県産品をはじめとした本県の魅力の総合的な発信により、本県への誘客拡大並びに輸出促進を図ってまいります。

5 安心快適な暮らし広がる長崎県

(快適で安全・安心な暮らしをつくる施策の推進)

 県民の皆様に住み慣れた地域で安心して暮らし続けていただくためには、犯罪や交通事故のないまちづくりを推進するとともに、頻発・激甚化している自然災害から県民の皆様の生命・財産を守るための総合的な防災・減災、国土強靭化対策を講じていくことが大切であります。
 そのため、自主防災組織の活動支援や消防団員の確保対策の推進に加え、将来の消防力の維持・強化に向けた消防の広域化に関する研究を進めるとともに、河川・土砂災害のハザードマップや要配慮者利用施設の避難確保計画づくりなどソフト面の対策を推進してまいります。
 一方、ハード面の対策については、国の「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」を踏まえ、土木、農林関係をはじめとする防災インフラの積極的な整備を進めてまいります。また、新たに創設された有利な地方債を活用し、河川の浚渫に重点的に取り組むとともに、急傾斜地及び道路法面等の防災対策に力を注いでまいります。
 石木ダムについては、川棚川の抜本的な治水対策と佐世保市の慢性的な水源不足解消のためには必要不可欠な事業であり、全国各地で自然災害が頻発する中、その重要性は一層高まっているものと考えております。
 現場の安全を確保しながら、事業の着実な進捗に努めるとともに、地元の方々に対し、県民の安全・安心確保のため、事業に協力していただけるよう、粘り強く働きかけを続けてまいります。
 今後も、本事業を取り巻く状況の変化を見極めながら、適切に対処し、令和7年度末の完成を目指して、佐世保市及び川棚町と一体となって事業の推進に努めてまいります。
 一方、国境離島地域の振興については、平成29年の有人国境離島法施行以降、新設された国の交付金を有効に活用しながら、地元市町と一体となって、雇用機会の拡充や滞在型観光の促進などに取り組んでまいりました。
 国境離島地域の人口については、計画を上回る改善が図られており、令和元年の関係5市町の社会減は644人となり、特に五島市においては、市町村合併後初となる社会増が実現されるなど、有人国境離島法に基づく各種施策の成果が着実に現れているものと考えております。
 今後、こうした成功事例が他の地域へ波及するよう関係市町と情報共有を十分に図りながら、国境離島地域の振興と人口減少の抑制に全力を注いでまいります。
 また、しまの産品の振興による地域活性化を図るため、食品流通専門の団体と連携しながら、消費者視点を重視した商品開発やブランド化の推進並びに販路拡大を見据えた生産力の向上など官民一体となったプロジェクトを展開してまいります。
 

(にぎわいと暮らしを支える社会基盤を整備する施策の推進)

 多くの離島・半島を有する本県において、交流人口の拡大や産業の振興による地域の活性化を図るためには、それを支える新幹線や道路等の社会基盤の計画的な整備を推進していく必要があります。
 幹線道路の整備については、島原道路の諫早インター工区において、九州横断自動車道と接続する諫早インターから小船越インター間の約1.6kmが来月22日に完成供用し、既に部分供用している栗面インター間と合わせて工区全体の約4.3kmが完成することとなりました。この整備により、諫早市街地の国道34号、57号の交通混雑が緩和されるとともに、高速性・定時性が確保され、地域活性化や救急搬送支援に大きく寄与するものと期待しております。
 今後も残る工区について、早期完成が図られるよう、引き続き、全力で取り組んでまいります。
 一方、人口減少や少子高齢化など多くの課題を抱える本県にとって、AI・IoTなど急速に進展する先端技術を積極的に取り込み、産業振興や地域課題の解決に活用していくことが重要であります。
 そのため、先進的な活動を行っている団体や事業者、大学、通信事業者など、官民が連携した組織を立ち上げ、「ながさき ICT戦略」に代わる新たな戦略づくりを推進し、Society5.0社会を展望しながら、各分野における先端技術導入の促進に力を注いでまいりたいと考えております。

 それでは、次に、これまでの5つの将来像に沿った事業以外の主な施策や懸案事項などについてご報告を申し上げます。

特定複合観光施設(IR)区域整備の推進

 IR区域の整備については、去る1月7日、カジノ管理委員会が内閣府の外局として新たに設置され、カジノ免許の付与や事業者の監督などに関する具体的なルールづくりが進められているところであります。
 こうした中、去る2月1日、本県のIR区域整備を見据え、九州への波及効果の最大化に向けた方策等を議論する「日経統合型リゾートセミナーin九州」が日本経済新聞社の主催により、九州地方知事会、九州経済連合会及び九州観光推進機構の後援の下、福岡市において開催され、経済界の皆様をはじめ、約300名の方々が参加されました。
 当日は、本県から、九州・長崎IRの目指す姿や県・市の取組を紹介するとともに、その実現に向けて、強く協力を呼び掛けたところであります。
 今後とも、県議会や県民の皆様のご意見を伺いながら、本県のみならず、九州の観光及び地域経済の活性化に寄与し、我が国の発展にも貢献する九州・長崎IRの実現に力を注いでまいります。

九州新幹線西九州ルートの整備促進

 九州新幹線西九州ルートについては、昨年8月に与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム九州新幹線(西九州ルート)検討委員会から、整備のあり方等に関する基本方針が示され、フル規格により整備することが適当であり、国土交通省に対して、関係者間での協議を実施するよう求めたところであります。
 これを受け、昨年12月には、国土交通大臣と佐賀県知事との会談が行われ、新鳥栖・武雄温泉間の整備にかかる協議のあり方について、事務的な確認を行うことで意見が一致し、現在、国土交通省と佐賀県との間で調整が行われておりますが、未だ協議の開始には至っていない状況であります。
 県としては、早期に具体的な協議が開始されることを期待しており、西九州ルートの関係者として、議論の前進に向け、積極的に対応するなど、全線フル規格による整備の実現に力を注いでまいりたいと考えております。

県庁舎の跡地活用

 県庁舎の跡地活用については、この地の歴史を活かしながら、新たな賑わいの場を創出するため、「広場」「交流・おもてなしの空間」「質の高い文化芸術ホール」をはじめとする活用策を検討してまいりました。
 旧県庁舎の解体工事終了後、昨年10月から、予定していた埋蔵文化財調査を実施し、旧県庁本館部分の中央から東側にかけて、遺構等を含まない地山を確認したところであります。
 また、過去の調査で確認されていた石垣のほか、跡地西側や旧県庁南門付近では、江戸時代の瓦などを含む土の層や町屋の礎石などの遺構が確認され、今回委嘱した専門家からは、確認された遺構を壊さないよう配慮する必要がある、さらに詳細な調査の実施を検討してほしいとの意見をいただきました。
 県としては、今回、出土した遺構の周辺について、さらに詳細な調査を行う必要があると考えており、現時点では、この周辺に建物を建てる決断を行うことは難しいものと認識しております。
 このような中、去る1月31日、長崎市からは、専門家の意見や今後の整備スケジュールを考慮すると、新たな文化施設を県庁舎跡地で実現することは難しいことから、現市庁舎跡地に整備したいとの考えが示されました。
 文化芸術ホールについては、県市双方のニーズを満たすようなホールの整備を念頭に協議を重ねてきたところであり、今回、長崎市が現市庁舎跡地に質の高いホールを整備されるのであれば、県において、県庁舎跡地に同様の機能を有するホールを整備する必要はないものと考えております。
 県庁舎跡地活用については、この間、懇話会や県議会などにおいて様々なご議論をいただき、今日に至っているところであり、引き続き、埋蔵文化財調査の結果や幅広いご意見等を踏まえながら、歴史を活かし、賑わいの創出につながるような活用策の検討を進めてまいります。

対馬市の韓国人観光客減少に伴う対策

 昨年7月以降、対馬市を訪れる韓国人観光客が急激に減少し、島内経済を支える観光産業に深刻な影響が及んでおります。
 そのため、県では、中小企業者に対して資金繰り支援を行うとともに、国境離島交付金等を活用して、「行っ得!つしま宿泊割引キャンペーン」を展開するなど、対馬市と連携しながら、国内観光客の誘致促進等に取り組んでおります。
 また、観光誘客等の対策については、谷川自民党離島振興特別委員長をはじめ、本県選出国会議員や関係国会議員の皆様に多大のご尽力をいただいた結果、今年度の国の経済対策補正予算において、対馬地域の振興に特化した関連予算を措置していただいたところであります。
 県としては、こうした国の予算を対馬市とともに積極的に活用して、旅行商品の造成・販売への支援や個人向けの宿泊料の割引などの施策を推進し、観光客の誘致に全力を注いでまいりたいと考えております。

新型コロナウイルス感染症の影響と対策

 中華人民共和国湖北省武漢市において、昨年12月以降、新型コロナウイルス感染症が発生し、中国を中心に、日本を含む多くの国と地域へ感染が拡大しております。
 このような事態を受け、県では、水際対策としての検疫体制及び県内10箇所の感染症指定医療機関での患者受入れ等の医療体制などについて、医療関係者を交えた対策会議を開催し、感染の疑いのある患者の早期発見から、患者搬送、入院治療まで速やかに対応できる体制を整えたところであります。
 併せて、交通事業者や宿泊事業者等に対し、予防・まん延防止の徹底を呼びかけるとともに、新型コロナウイルス感染症に関する情報や相談窓口・連絡先を県のホームページ等で適宜提供することとしております。
 一方、中国政府は、中国から海外への団体旅行を当面禁止する措置を講じており、本県においても、長崎・上海線の国際定期航空路線の2月7日からの欠航及びクルーズ船の寄港中止のほか、中国の小中学校の修学旅行や団体ツアーのキャンセルなど観光産業への影響が生じております。
 県としては、引き続き新型コロナウイルス感染症関連の動向を注視し、関係機関と連携しながら、県民の安全・安心の確保に努めるとともに、必要な対策に万全を期してまいります。

バチカン市国及びフランスへの訪問

 去る1月22日、昨年11月にご来県いただいたローマ教皇フランシスコ台下に直接お礼を申し上げるため、瀬川県議会議長とともにバチカン市国を訪問し、県を代表して教皇台下に謁見してまいりました。
 教皇台下からは「これからも共に平和への道を歩み続けていきましょう」とのお言葉をいただきました。
 併せて、ローマ教皇庁要人の方々にもお会いし、教皇ご来県のお礼とともに、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産登録にかかるこれまでのご支援に対する謝意をお伝えしてまいりました。
 また、バチカン市国訪問に先立ち、1月20日にはユネスコ本部のあるパリにおいて、世界遺産登録を支持いただいたユネスコ各国代表部大使や関係者にもお礼を申し上げたところであります。併せて、メディアや旅行会社等に、フランスと縁の深い潜伏キリシタン関連遺産をはじめとした長崎県の歴史・文化、自然や食など多彩な魅力を発信してまいりました。
 今後も様々な機会を捉え、世界遺産の価値や本県の魅力を世界に向けて発信し、誘客につなげてまいります。

国内定期航空路線の新規就航

 去る1月28日、ピーチ・アビエーション株式会社から、長崎・東京(成田)路線の新規就航が発表されました。
 運航については、本年3月29日から毎日1往復を予定しており、昨年度就航のジェットスター・ジャパン社と合わせると、成田空港への路線は毎日2往復が運航されることとなり、長崎と成田を結ぶ路線が強化されることで、国内外からの観光客等の増加や県民の皆様の利便性が高まるものと期待しております。
 県としては、今回の就航を契機に、首都圏はもとより、成田・関西など国際空港からの乗り継ぎによるインバウンド客の誘致促進に努めるとともに、長崎空港の24時間化に向けて路線誘致を強化し、交流人口の拡大や地域の活性化を目指してまいります。

県立高等学校教育改革の推進

 現在の高校改革基本方針が令和2年度で終期を迎えることから、県議会でのご議論や有識者による推進会議、県民の皆様等のご意見を踏まえ、「第三期長崎県立高等学校改革基本方針」を策定し、本議会に議案として提出しております。
 この基本方針(案)では、生徒が「変化の激しい社会において自立的に生き、社会の形成に参画する力」や「ふるさと長崎への愛着と誇りを持ち、本県の未来を担う力」を身に付けることを目指した、県立高校の教育制度の改革並びに適正配置等に関する基本的な考え方を示しております。
 今後は、同基本方針の内容について、県民の皆様への周知を図り、ご理解とご協力をいただきながら、活力と魅力に溢れた高等学校づくりに取り組んでまいります。

東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた取組

 本年7月から9月にかけて、いよいよ東京2020オリンピック・パラリンピックが開催されます。本県は、これまでにベトナム、スペイン、フィリピン、ポルトガル、ラオスのホストタウンとして登録を受け、関係市町や競技団体等と連携を図りながら、大会事前キャンプの誘致はもとより、トレーニングキャンプの受入れや、県民とのスポーツ交流等を進めてまいりました。
 今後、事前キャンプの受入準備に万全を期すとともに、こうしたキャンプの受入れをきっかけとして、相手国との信頼関係を醸成することにより、将来にわたって人的・経済的・文化的な国際交流を推進してまいります。
 オリンピックの聖火リレーについては、5月8日から9日にかけて、本県の離島を含む17市町において実施され、幅広い分野から選定されたランナーが県内を走行することとなっております。
 また、パラリンピックの聖火についても、県内9市で採火された火を集めて東京へ送りだす出立イベントを、8月16日に長崎県庁横の「おのうえの丘」で開催することとしております。
 これらの取組については、県民に夢や希望を与え、本県の魅力を広く発信できるものであることから、大会組織委員会や関係市町等と連携を密にして準備を進めてまいります。

 次に、議案関係についてご説明いたします。
 まず、令和2年度予算については、「長崎県総合計画 チャレンジ2020」や先の11月定例会での長崎県重点戦略案に対する議論、政策評価の結果等を踏まえて編成いたしております。
 一般会計の予算額は、7,259億8,838万4千円
 特別会計の予算額は、2,074億 455万2千円
 企業会計の収益的支出及び資本的支出の総額は、98億3,191万5千円となっております。

 次に、令和元年度補正予算でありますが、今回の補正予算は、国の経済対策補正予算への対応と国庫支出金の決定等に伴う事業費の増減、その他年度内に執行を要する緊急な事業費等について計上いたしました。
 一般会計3億9,218万3千円の増額
 特別会計13億266万5千円の増額
 企業会計21億2,712万3千円の減額補正をしております。
 この結果、令和元年度の一般会計の累計予算額は、7,164億8,714万8千円となっております。

 次に、予算以外の議案のうち、主なものについてご説明いたします。
 第23号議案「内部組織の設置に関する条例の一部を改正する条例」は、重要施策の企画立案及び連携体制並びに地域振興関連施策等の推進体制を強化するため、所要の改正をしようとするものであります。
 第28号議案「ふるさと長崎応援寄附金基金条例」は、ふるさと納税制度を活用して、本県に寄せられた寄附金を適切に管理するため、基金を造成しようとするものであります。
 第63号議案「契約の締結について」は、高田南宅地整備事業の請負契約を締結しようとするものであります。
 第93号議案は、長崎県監査委員の選任について議会の同意を得ようとするものであります。
 委員といたしまして、砺山和仁 君、浅田ますみ 君、ごうまなみ 君を選任しようとするものであります。
 いずれの委員も適任と存じますので、ご決定を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 なお、監査委員を退任されます、山田朋子 君、山本由夫 君には、在任中、多大のご尽力をいただきました。この機会に厚くお礼申し上げます。
 その他の案件については、説明を省略させていただきますので、ご了承を賜りたいと存じます。

 以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明を終わります。
 なにとぞ、慎重にご審議のうえ、適正なるご決定を賜りますようお願い申し上げます。

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