令和3年度原子力防災訓練について
令和3年12月4日(土曜日)、県庁、松浦市、佐世保市、平戸市及び壱岐市内各所において、国及び関係機関が参加し令和3年度長崎県原子力防災訓練を実施しました。
今年度の訓練では、長崎県地域防災計画に基づき、災害対策本部の設置・運営訓練、情報収集伝達訓練、玄海原子力発電所から概ね半径30キロメートル圏内の住民の30キロメートル圏外への避難訓練を実施しました。住民避難訓練については、新型コロナウイルス感染症流行下を想定した中での避難や避難所での対策を実施しました。また、円滑な避難実施を目的とした保育園児の保護者への引渡し訓練を初めて実施しました。
【訓練項目】
- 情報収集伝達訓練、災害対策本部の設置・運営訓練(県庁、各市役所、県北振興局庁舎、壱岐市役所勝本庁舎)
- 緊急時モニタリング訓練
- 原子力災害医療訓練
- 住民避難・誘導並びに広報訓練
- 航空機(ヘリ)による人員搬送訓練
【訓練の目的】
災害対策基本法、原子力災害対策特別措置法、長崎県地域防災計画、避難対象市の地域防災計画等に基づき、原子力防災関係機関及び地域住民が一体となった原子力防災訓練を実施し、緊急時における通信連絡体制の確立、緊急時モニタリング活動・原子力災害医療等の災害対策の習熟と防災関係機関相互の協力体制の強化を図るとともに、住民の原子力防災に対する理解の促進を図る。
【訓練想定】
感染症流行下の中、佐賀県内を震源として地震が発生(佐賀県玄海町震度5弱)し、各関係機関が災害対策に係る態勢を構築していたところ、通常運転中の玄海原子力発電所4号機において、原子炉冷却材の漏えいが発生し、緊急負荷降下後、原子炉を手動停止した。原子炉停止後、非常用炉心冷却装置が作動したが、全ての交流動力電源が失われる事象などが発生し、炉心を冷却する全ての機能を喪失し、全面緊急事態となる。
- 情報収集伝達訓練、災害対策本部の設置・運営訓練
緊急時における防災関係機関相互の通信連絡体制の確立や応急活動体制の習熟等を目的として、災害対策本部の設置・運営等の訓練を事故の進展にあわせて行いました。
訓練では、国、県及び関係市間でのテレビ会議等により、状況把握や情報共有を実施しました。
1 情報伝達訓練、災害対策本部設置・運営訓練[PDFファイル/1MB] - 緊急時モニタリング訓練
緊急時モニタリング計画の実地検証と、防災計画に基づき整備したモニタリング資機材等の操作習熟を図るため、環境放射線量の測定等を実施しました。また、モニタリング情報共有システムを利用し、実測値の情報収集を行いました。2 緊急時モニタリング訓練[PDFファイル/857KB] - 原子力災害医療訓練
避難所(救護所)において、DVDを用いた除染、安定ヨウ素剤の服用についての説明等を実施しました。
3 原子力災害医療訓練[PDFファイル/262KB] - 住民避難・誘導並びに広報訓練
松浦市、壱岐市住民を避難車両(バス)で避難所まで搬送する訓練を行うとともに、自家用車による避難を実施しました。訓練においては、新型コロナウイルス感染症対策として、マスク着用、手指消毒及び検温を行い、また、感染症疑い者用避難車両及び避難区画を設定する等の感染防止策をとった避難を実施しました。
さらに、離島において、放射線防護工事を施工した施設への屋内退避訓練を実施しました。
また、松浦市において、円滑な避難実施を目的とした保育園児の保護者への引渡し訓練を実施しました。
4 住民避難訓練[PDFファイル/1.1MB] - 航空機(ヘリ)による人員搬送訓練
松浦市及び平戸市において、放射性物質による汚染が疑われる傷病者の発生を想定し、航空機(ヘリ)による原子力災害拠点病院等への人員搬送訓練を実施しました。
5 航空機(ヘリ)による人員搬送訓練[PDFファイル/432KB]
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