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性感染症(STI; Sexually-transmitted Infections)とは
梅毒とは
後天性免疫不全症候群(AIDS:エイズ)とは
クラミジア感染症とは
保健所における検査について
性感染症(STI; Sexually-transmitted Infections)とは
性感染症(STI; Sexually-transmitted Infections)とは性的接触を介して感染する可能性がある感染症の総称です。
感染経路は①性交渉による感染、②血液による感染、③母子感染です。
STIは性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。
オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)などでも感染します。
性感染症は、症状だけではなく、感染症の種類によっては、不妊の原因となったり、深刻な合併症や後遺障害を残したりすることもあります。
また、粘膜が傷つくことにより、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染しやすくなるなど、他の感染症に罹りやすくなることにもつながります。
特に、生殖年齢にある女性が性感染症に罹患した場合には、母子感染(母親から胎児への感染)により、先天性の体の障害の原因となり、放置すると障害が残る可能性もあります。
感染しても、比較的軽い症状にとどまる場合や無症状であることもあるため、治療に結びつかないこともあり、感染した人が気付かないままパートナーに感染させてしまうこともあります。このため、症状等が無い場合でも不安を感じたら検査を受けることが大切です。
予防方法
- No Sex(ノーセックス:セックスをしない)
リスクがあるパートナーとは性交渉をもたない。 - Steady Sex(ステディセックス:パートナーを定める)
自分もパートナーもリスクが無く、お互いに他の人との性交渉を持たない。 - Safer Sex(セーファーセックス:より安全な性交渉をする)
・性器や体液との直接接触を防ぐ
・コンドームを適切に必ず使用する
*コンドームが覆わない部分から感染する可能性があるため、コンドームで100%予防できると過信はしないようにしましょう。
・出血したり傷ついたりする性交渉はしない
・月経中は性交渉をしない
・性器具は共用しない
注)ピルではSTIが防げません。
ピルは避妊薬ですので効果がありません。
受診診療科
産婦人科、泌尿器科、性病科、皮膚科
梅毒とは
梅毒は、性的な接触(他人の粘膜や皮膚と直接接触すること)などによってうつる感染症です。原因は梅毒トレポネーマという細菌です。
梅毒では全身に様々な症状が出ることがあります。検査や治療が遅れたり、治療せずに放置したりすると、長期間の経過で脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。
梅毒は早期の適切な抗菌薬治療で完治が可能です。十分に治療されないと病気が進行することもあるため、症状がよくなっても自己判断で治療を中断しないようにすることが重要です。また、治療によって完治した後でも新たに感染することがあり、予防が必要です。
妊娠している人が梅毒にかかると、流産、死産となったり、子が梅毒にかかった状態で生まれる先天梅毒となることがあります。感染した妊婦への適切な抗菌薬治療によって、母子感染するリスクを下げることができます。
梅毒の症状
Ⅰ期顕症梅毒: 感染後数週間
梅毒トレポネーマが侵入した部位(主に口の中、肛門、性器等)にしこりや潰瘍(かいよう)ができることがあります。また、股の付け根の部分(鼠径部)のリンパ節が腫れることもあります。これらの症状は痛みを伴わないことが多いです。治療をしなくても症状は自然に軽快しますが、ひそかに病気が進行する場合があります。
Ⅱ期顕症梅毒: 感染後数か月
感染から3ヶ月程度経過すると、梅毒トレポネーマが血液によって全身に運ばれます。この時期に、小さなバラの花に似ていることから「バラ疹(ばらしん)」とよばれる淡い赤い色の発疹が、手のひら、足の裏、体幹部などに出ることがあります。その他にも肝臓、腎臓など全身の臓器に様々な症状を呈することがあります。
発疹などの症状は、数週間以内に自然に軽快しますが、梅毒が治ったわけではありません。また、一旦消えた症状が再度みられることもあります。アレルギーや他の感染症などとの鑑別が重要であり、適切な診断、治療を受ける必要があります。
晩期顕性梅毒: 感染後数年
感染後数年程度経過すると、ゴム腫と呼ばれるゴムのような腫瘤が皮膚や筋肉、骨などに出現し、周囲の組織を破壊してしまうことがあります。また大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)などが生じる心血管梅毒や、精神症状や認知機能の低下などを伴う進行麻痺、歩行障害などを伴う脊髄癆(せきずいろう)がみられることもあります。
現在では、抗菌薬の普及などから、晩期顕性梅毒は稀であるといわれています。
感染が脳や脊髄に及んだ場合を神経梅毒と呼び、どの病期でも起こりうるとされています。
梅毒が疑われる症状や感染の心当たりがあれば、病期にかかわらず早めに医療機関を受診するようにしましょう。
主な感染経路
主に、粘膜や皮膚が、梅毒の病変部位と直接接触することで感染します。具体的には、性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス)等です。
予防方法
粘膜や皮膚が梅毒の病変と直接接触しないように、また病変の存在に気づかない場合もあることから、性交渉の際はコンドームを適切に使用しましょう。ただし、コンドームが覆わない部分から感染する可能性もあるため、コンドームで100%予防できると過信はしないようにしましょう。もし皮膚や粘膜に異常を認めた場合は、性的な接触を控え、早めに医療機関を受診して相談しましょう。
検査方法
血液検査で調べます。
保健所では、無料匿名で検査を受けることができます。プライバシーは守られますので、安心してご利用ください。
長崎県では、梅毒感染者の届け出数が過去10年間で最大となっており、全国的にも増加しております。
全国的に梅毒患者の届出数が増加しており、長崎県でも令和5年に147件の梅毒の報告がありました。現行の調査が開始されて以降、過去最多の報告数となっています。
心配な出来事等があった場合には、保健所での検査を利用できますので、ご相談ください。
すでに、症状が出ている場合には、泌尿器科、皮膚科等の医療機関を受診しましょう。
梅毒の感染が拡がっています(イラスト)(A4)[PDFファイル/325KB]
梅毒の感染が拡がっています(写真)(A4)[PDFファイル/428KB]
いま、梅毒が急拡大しています。[PDFファイル/610KB]
いま、梅毒が急拡大していることをご存知ですか?[PDFファイル/936KB]
医療機関のみなさまへ
令和6年5月1日以降に梅毒の診断を行った場合、追加調査を実施しております。
詳しくは、地域保健推進課ホームページをご確認ください。
相談対応時間
9時00分から17時45分 (土曜日、日曜日、祝日を除く)
後天性免疫不全症候群(AIDS:エイズ)とは
エイズ(AIDS)とは、「後天性免疫不全症候群」といい、HIV(Human Immunodeficiency Virus;ヒト免疫不全ウイルス)に感染することで生じる様々な病気の総称です。
HIVに感染すると、ヒトの体を病原体などから守るシステム(免疫)が破壊され、免疫が下がりすぎると、健康な時にはかからないような様々な病気にかかってしまいます。
感染経路は、以下の3つです。
〇性行為による感染
〇母子感染
〇血液による感染
HIVは感染しても症状がほとんどなく、平均10年程度の無症状の期間があることから、発症して初めて感染を知ることもあります。
検査を受けることで、早期発見・早期治療につながるため、感染の不安・心配がある方は1人で悩まず相談をしてください。
相談も検査も匿名・無料で受けることができ、プライバシーは守られますので、安心してご利用ください。
相談対応時間
9時00分から17時45分 (土曜日、日曜日、祝日を除く)
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クラミジア感染症とは
クラミジア感染症とはクラミジア・トラコマチス (Chlamydia trachomatis)という細菌による性感染症です。
潜伏期間は2~3週間とされていますが、男性の約半数、女性の約8割が無症状と言われており、潜伏期間を特定するのは困難であるとされています。
症状は男性では、尿道から感染して急性尿道炎を起こしますが、症状は淋菌感染症よりも軽いと言われています。さらに、前立腺炎、精巣上体炎を起こすこともあります。女性では、まず子宮頚管炎を起こし、その後、感染が子宮内膜、卵管へと波及し、子宮内膜炎、卵管炎、骨盤内炎症性疾患、肝周囲炎を起こします。
また、子宮外妊娠、不妊、流早産の誘因ともなります。妊婦が感染している場合には、主として産道感染により、新生児に封入体結膜炎を生じさせることがあります。1~2か月の潜伏期を経て、新生児、乳児の肺炎を引き起こすことがあります。淋菌との混合感染も多く、淋菌感染症の治癒後も尿道炎が続く場合には、クラミジア感染症が疑われます。
口腔性交による咽頭への感染も少なくないことが報告されています。
相談対応時間
9時00分から17時45分 (土曜日、日曜日、祝日を除く)
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検査について
検査について
HIV抗原・抗体検査、梅毒抗体検査は血液検査、クラミジア抗原検査は尿検査です。
※HIV、梅毒はご希望があれば一緒に検査ができます。
●HIV抗原・抗体検査・・・ヒト免疫不全ウイルス感染の有無を調べます。
●梅毒抗体検査・・・・・梅毒の原因菌である梅毒トレポネーマ感染の有無を調べます。
●クラミジア抗原検査・・原因菌であるクラミジア・トラコマチス(遺伝子)の有無を調べます。
※検査は、無料匿名で実施でき、プライバシーに配慮するために予約制としております。
※必ず事前予約をお願いします。
検査を受ける時期
感染初期には血液中に抗体やウイルスが検出されない期間があるため、感染の心配があった時から一定期間経過している必要があります。
●HIV抗原・抗体検査・・3か月以上
●梅毒抗体検査・・・・・5週間以上
●クラミジア抗原検査・・24時間以上
検査結果
通常検査の場合、採血日から約2週間から4週間後に再度、来所していただき結果をお知らせします。
予約申し込み・お問い合わせ先
県南保健所 地域保健課 健康対策班 0957-62-3289
【検査結果がでました(HIV・梅毒・B型、C型肝炎等)】
このページの掲載元
- 県南保健所 地域保健課
- 郵便番号 855-0043
島原市新田町347番9号 - 電話番号 0957-62-3289
- ファックス番号 0957-64-5539