日本遺産(Japan Heritage)とは
地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として文化庁が認定するもので、平成27年度に創設されました。
ストーリーを語る上で欠かせない魅力ある有形・無形の様々な文化財群を地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内外へ積極的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。
現在までに、全国で104件が日本遺産に認定されています。
文化庁「日本遺産」ホームページはこちら(外部サイトへのリンク)
長崎県では4件認定されています。(平成27年度に1件、平成28年度に2件、令和2年度に1件)
認定されたストーリーは下記のとおりです。
平成28年度認定(本県2件:全国19件)
平成28年度は、全国で19件(19府県)が日本遺産に認定され、本県から「日本磁器のふるさと ~百花繚乱のやきもの散歩~」と「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴 ~日本近代化の躍動を体感できるまち~」の2件が認定されました。
日本磁器のふるさと 肥前 ~百花繚乱のやきもの散歩~
ストーリーの概要
陶石、燃料(山)、水(川)など窯業を営む条件が揃う自然豊かな九州北西部の地「肥前」で、陶器生産の技を活かし誕生した日本磁器。
肥前の各産地では、互いに切磋琢磨しながら、個性際立つ独自の華を開かせていった。その製品は全国に流通し、我が国の暮らしの中に磁器を浸透させるとともに、海外からも賞賛された。
今でも、その技術を受け継ぎ特色あるやきものが生み出される「肥前」。青空に向かってそびえる窯元の煙突やトンバイ塀は脈々と続く窯業の営みを物語る。
この地は、歴史と伝統が培った技と美、景観を五感で感じることのできる磁器のふるさとである。
「磁器のふるさと 肥前」構成文化財一覧[PDFファイル/216KB]
鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴 ~日本近代化の躍動を体感できるまち~
ストーリーの概要
明治期の日本は、近代国家として西欧列強に渡り合うための海防力を備えることが急務であった。このため、国家プロジェクトにより天然の良港を四つ選び軍港を築いた。
静かな農漁村に人と先端技術を集積し、海軍諸機関と共に水道、鉄道などのインフラが急速に整備され、日本の近代化を推し進めた四つの軍港都市が誕生した。
百年を超えた今もなお現役で稼動する施設も多く、躍動した往時の姿を残す旧軍港四市は、どこか懐かしくも逞しく、今も訪れる人々を惹きつけてやまない。
平成27年度認定
平成27年度は、全国で18件(24府県)が日本遺産に認定され、本県からは「国境の島 壱岐・対馬・五島 ~古代からの架け橋~」が認定されました。
国境の島 壱岐・対馬・五島 ~古代からの架け橋~
ストーリーの概要
日本本土と大陸の中間に位置することから、長崎県の島は、古代よりこれらを結ぶ海上交通の要衝であり、交易・交流の拠点であった。
特に朝鮮との関わりは深く、壱岐は弥生時代、海上交易で王都を築き、対馬は中世以降、朝鮮との貿易と外交実務を独占し、中継貿易の拠点や迎賓地として栄えた。
その後、中継地の役割は希薄になったが、古代住居跡や城跡、庭園等は当時の興隆を物語り、焼酎や麺類等の特産品、民俗行事等にも交流の痕跡が窺える。
国境の島ならではの融和と衝突を繰り返しながらも、連綿と交流が続くこれらの島は、国と国、民と民の深い絆が感じられる稀有な地域である。
「国境の島 壱岐・対馬・五島」のホームページはこちら(外部サイトへのリンク)
壱岐・対馬・五島の魅力をご紹介するためホームページを作成しました。
是非ご覧ください。
令和2年度認定
令和2年度は、全国で16件(25道府県)が日本遺産に認定され、本県からは「砂糖文化を広めた長崎街道 ~シュガーロード~」が認定されました。
砂糖文化を広めた長崎街道 ~シュガーロード~
ストーリーの概要
室町時代末頃から江戸時代、西洋や中国との貿易で日本に流入した砂糖は、日本の人々の食生活に大きな影響を与えた。なかでも、海外貿易の窓口であった長崎と小倉を繋ぐ長崎街道沿いの地域には、砂糖や外国由来の菓子が多く流入し、独特の食文化が花開いた。現在でも、宿場町をはじめ、当時の長崎街道を偲ばせる景観とともに、個性豊かな菓子が残されている。
輸入砂糖や菓子と関わりの深い長崎街道「シュガーロード」を辿ると、長崎街道の歴史だけでなく、400 年以上もの時をかけて発展し続ける砂糖や菓子の文化に触れることができる。
「シュガーロード」のホームページはこちら(外部サイトへのリンク)
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