森の精霊・金絲猴
皆さん、お久しぶりです！国際交流員の李卉（リキ）です。いよいよ2025年も終わり、2026年がやってきますね。少し早いですが、新年快楽（あけましておめでとうございます）！
この季節、干支や動物の話題が増えますが、今日はパンダよりも希少な存在――金絲猴（キンシコウ）をご紹介します。
金絲猴とは？
中国の古典文学『西遊記』に登場する孫悟空をご存じでしょうか？中国の子どもたちに「一番好きな伝説の英雄は誰？」と尋ねると、男女を問わず多くが「孫悟空！」と答えるかもしれません。孫悟空は物語の中でしばしば「花果山(かかざん)の美猴王(びこうおう)、斉天大聖・孫悟空」と名乗ります。この孫悟空のモデルには諸説ありますが、その一つが金絲猴だと考えられています。
なぜ金絲猴なのでしょうか？その理由は「美猴王」という称号に隠されています。
出典: https://baijiahao.baidu.com/s?id=1826293912696759374&wfr=spider&for=pc
金絲猴は、霊長類の中で特に美しい姿を持つサルとして知られています。現在、世界では5種類の金絲猴が確認されており、そのうち4種類が中国に生息し、さらに3種類は中国固有種です。中でも最も有名で代表的なのが、中国の四川省・湖北省・陝西省・甘粛省の境界に広がる高山地帯に暮らす川金絲猴（センキンシコウ）です。黄金色に輝く毛並み、青白い顔、そして優雅な佇まい――その姿はまさに「美しいサルの王」にふさわしい存在です。
出典: http://www.zhb.org.cn/hbzx/news_2/2024-12-17/21334.html
外見と生態
短く平らな鼻は金絲猴の特徴で、これは、標高1500～3000メートルの寒冷な山岳地帯で凍傷を防ぐために進化した結果です。雪に覆われた高山の森で、太陽の光を浴びて毛がきらめく様子は、まるで童話の世界から飛び出したようで、「森の精霊」とも呼ばれています。
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食生活は意外にもバナナではありません。主食は木の葉や芽、樹皮、果実などです。冬になると食べ物が少なくなるので、樹皮をかじって栄養を補給します。寒い山で生き抜くための工夫がいっぱいです。
出典: http://www.zhb.org.cn/hbzx/news_2/2024-12-17/21334.html
社会性と暮らし
金絲猴はとても社会的な動物で、群れを作って暮らします。群れはオス1匹と複数のメス、そして子どもたちで構成されます。オスは群れを守り、メスは子育てに専念します。子どもを抱きしめる姿は、人間の親子のようで心温まります。また、群れ同士が集まって大きな群れを形成することもあり、コミュニケーション能力が高いことが知られています。
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保護の現状
金絲猴は中国で国家一級保護動物に指定され、絶滅危惧種として厳重に保護されています。自然保護区が設けられ、人工繁殖や野生復帰の取り組みが進められており、また、密猟や違法取引は法律で厳しく取り締まられています。こうした努力により個体数は徐々に回復傾向にありますが、気候変動など、様々な課題は依然として残っています。こうした希少な動物が生きる豊かな森を守ることは大切な課題です。
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金絲猴は、美しい外見だけでなく、厳しい自然に適応する知恵と、群れで協力し合う社会性を持つ生命力の象徴です。性格もおだやかで、人に懐くこともあると言われています。パンダと同じ、あるいはそれ以上に貴重な保護動物であり、もし機会があれば、ぜひ本物の金絲猴を一度ご覧ください。きっと、自然の奥深さと生命の尊さを感じる特別な体験になるはずです。
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