知事への提案[令和2年度 交通・運輸]

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   令和2年度(2020年度)にお寄せいただいた「知事への提案」のうち、「交通・運輸」に分類されるものを紹介しています。
 ご提案については、趣旨が変わらない範囲で要約することがあります。

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目次

 

九州新幹線西九州ルートについて

意見・提案
内容等

 長崎新幹線の新鳥栖から武雄温泉は、「三線軌条の高架新線」を整備し、みどり・ハウステンボスを狭軌のスーパー特急、かもめを標準軌の新幹線として運行することを提案します。
 長崎県と佐賀県の双方に大きなメリットがあり、佐賀県・国交省への働きかけを是非お願いしたいです。
 本提案で整備した場合の運行ルート及び最高速度、最速所要時間は以下となります。
・かもめ(新大阪から長崎)
使用車両:複電圧新幹線車両(標準軌・交流2万5千V/2万V)
運行ルート:新大阪から新鳥栖(フル規格 山陽・鹿児島ルート共用)260km/h
            新鳥栖から武雄温泉(三線軌条高架新線)200km/h
                武雄温泉から長崎(フル規格)260km/h
 最速所要時間:新大阪から長崎 約3時間19分(△39分)※対面乗換比
・みどり・ハウステンボス(博多から佐世保・ハウステンボス)
 使用車両:スーパー特急車両(狭軌・交流2万V)
 運行ルート:博多から新鳥栖(狭軌在来線)130km/h
          新鳥栖から武雄温泉(三線軌条高架新線)200km/h
            武雄温泉から佐世保・ハウステンボス(狭軌在来線)130km/h
最速所要時間:博多から佐世保 約1時間27分(△25分)※現行比
               博多からハウステンボス 約1時間30分(△25分)※現行比
     ※佐世保線高速化による短縮分(△8分)を含む
 フル規格のような高架で新線を建設する一方で、三線軌条および架線電圧を在来線と同様とすることで、スーパー特急路線としても運用します。
 スーパー特急「みどり・ハウステンボス」および新幹線「かもめ」が当区間で200km/h走行し、普通列車はこれまで通り地上の在来路線を使用します。
 新鳥栖駅手前で、狭軌線はアプローチ線で地上に下りて在来路線に合流、標準軌線は、そのまま高架で新幹線の新鳥栖駅へ合流します。
 武雄温泉駅は新幹線と在来線が共に高架であるため、狭軌線を渡り線で在来路線に接続させます。
 メリットは高速化以外にもあります。
 水害等で地上の路線が使えなくなった場合には、一時的に在来線普通列車を三線軌条高架の新線に迂回させて運行することができ、在来線のバイパスの役割を担います。
 また、新鳥栖から武雄温泉間にある約90箇所の踏切を特急列車が通過しなくなるので輸送障害リスクが大幅に減少します。
 本提案は、狭軌のスーパー特急と標準軌の新幹線が共に200km/h走行を行うことで、長崎方面だけで無く、有田・佐世保・ハウステンボス方面への在来線特急の大幅な時間短縮を行えます。
 さらに、災害・障害対策も同時に実現可能で、時間短縮効果もフル規格と遜色なく、メリットが大きいです。
 膠着している議論の打開策として、本案を検討に加えて頂けるよう、佐賀県・国交省に働きかけを何卒よろしくお願いいたします。

受付日:2021年2月28日 [県外 不明]

県の回答

【回答課:新幹線対策課】
 ご提案にありました、九州新幹線西九州ルートについて、ご説明させていただきます。
 新鳥栖から武雄温泉間のフル規格よる整備について、佐賀県は「財政負担」、「在来線の扱い」、「ルート」、「地域振興」を課題とされておりますが、今回のご提案についても同様の課題が生じてまいります。
 また、三線軌条やアプローチ線、特急停車駅である肥前山口駅の整備も必要となることから、フル規格よりも建設費が大きくなり、時間短縮効果・投資効果・収支改善効果はフル規格に比べ小さくなると考えられます。
 さらに、複雑な運行形態となること、スーパー特急車両を新たに開発する必要があること等から、営業主体であるJR九州においても、安全性確保等の課題が生じることとなります。
 今後、佐賀県と国土交通省の協議において、様々な議論がなされるものと考えておりますが、本県としては、西九州地域の将来を見据え、整備効果が大きく、地域の発展に最も寄与する、全線フル規格による整備が必要であると考えております。
 しかしながら、ご提案の内容については、興味深い点もあり、今後、様々な議論を行う上で参考にさせていただく内容も含まれていると考えております。
 これからも、新幹線の整備促進について力を注いでまいりますので、ご理解、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

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九州新幹線西九州ルートについて

意見・提案
内容等

 九州新幹線西九州ルートの問題が続くことは県外の者としても非常に心配しています。
 軌間可変列車(フリーゲージトレイン)が事実上不可能だとされた後、他の整備方式も含めた整備方法の比較検討をしたり合意形成をしたりする手順や議論を飛ばしたことや、政治行政等の関係者が対立を招くような発言・態度を取ってしまうこともこの問題を悪くしているのではと思われます。
 フル規格新幹線ありきな姿勢を改め、各種整備方式の比較検討をする話や手順をし直す姿勢が必要だと思います。「急がば回れ」だと思います。
 そして、どんな整備方式にせよ、関係者及び長崎及び佐賀県民の方は在来線に乗車し、普通・快速列車の利便性向上策を模索して頂けないでしょうか。もしフル規格新幹線を想定する場合は、新幹線と在来線の乗り換え接続が最大限良くなるような駅の設置位置や、例えば佐賀空港で航空との接続など交通機関同士の接続・連携を図り、関西・関東以外の地方同士との行き来がし易くできるような観点もほしいところです。実際に乗ってみることで見えてくること・気づくことは多くあります。
 鉄道駅周辺に生活や仕事等ができる施設を長期間かけ地道に集めていく取り組みをしていくと大都市に人口が流出するのを抑制できると思われます。公共交通機関が不充分な地域は自家用車が無いと生活できないからです。
 仮に「自動運転」というのが普及するとしても、経済的に自家用車類を保有できなかったり心身の支障等で免許を取得できない方は、かろうじて公共交通機関が使える、例えば東京などの大都市に移り住むほか無くなるのではないでしょうか。
 在来線普通・快速、そして在来線特急または新幹線の両立と、両方を上手く接続・連携していく方法を住民の方を含めた各自が模索されることを強く望んでいます。

受付日:2020年12月25日 [県外 30代]

県の回答

【回答課:新幹線対策課】
 西九州ルート(武雄温泉から長崎間)については、フリーゲージトレイン(FGT)が新大阪まで直通運行することを前提として着工条件を満たし、平成24年6月に認可・着工に至りました。しかしながら、FGTの開発が進まなかったことから、平成30年7月に与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム九州新幹線(西九州ルート)検討委員会が、“FGTの西九州ルートへの導入は断念せざるを得ない”との中間とりまとめを行い、さらに令和元年8月には、同委員会が“新鳥栖から武雄温泉間については、フル規格による整備が適当”との基本方針を示しております。
 この与党の基本方針に至るまでには、平成30年3月に国土交通省がFGT・ミニ新幹線(単線並列・複線三線軌)・フル規格の整備法式ごとの事業費や時間短縮効果、投資効果等の比較検討結果を公表し、このようなデータをもとに関係者(JR九州・佐賀県・長崎県)へのヒアリングが行われる等の手順が踏まれたところであります。
 なお、未整備区間の整備のあり方については、現在、国土交通省と整備区間が存在する佐賀県との間で、フル規格を含めた5つの整備方式による「幅広い協議」が行われているところであります。
 また、フル規格の場合の駅の設置位置について、営業主体であるJR九州は、交通結節点としての佐賀駅を通らないルートは考えられないとの見解を示しておりますが、国土交通省と佐賀県との「幅広い協議」において、今後、検討が行われるものと考えております。さらに、フル規格で整備する場合の在来線との連携についても、JR九州も含め検討されるべき課題であると認識しております。
 長崎県内には、3つの新幹線駅が設置され、沿線各市においては、開業をきっかけとして、駅周辺に商業施設やホテル、オフィスビル、マンション等、交流人口と定住人口の拡大に向けた新たな賑わいの場が整備されているところであります。
 県としては、令和4年秋の開業効果を最大限発揮できるよう努めるとともに、西九州地域の将来の発展を見据え、山陽新幹線への直通運行が可能となる全線フル規格化を目指してまいりますので、今後ともご理解、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

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九州新幹線西九州ルートについて

意見・提案
内容等

 九州新幹線西九州ルートで武雄温泉から新鳥栖間は佐賀県の反対もありフル規格での建設は無理なので、諦めるべきであると思います。
 武雄温泉から博多間は早期にフリーゲージトレインの導入を目指すべきです。フリーゲージトレインは現状の最高速度を東海道新幹線開業時程度に落とし耐久性の問題を一時的に解決する。新幹線走行区間は武雄温泉から長崎間のみとすることで速度が遅くても九州新幹線の博多から新鳥栖間のダイヤに影響を与えないので問題はありません。時間は増えますが博多から長崎まで乗り換えなしで1本で行けるようになります。
 どうしてもフル規格の新幹線を望むのであれば、現在のルート案から変更すべきです。ルートは新大村から佐世保を経由し、県北部を通り博多に至るルートを新規に建設します。フル規格はこのルートを通れば現在なら山陽新幹線のさくらに4両連結し、博多で分割・併結すれば大阪まで直通運転ができます。また博多から佐賀間はフリーゲージトレインで在来線を通るので、料金は現在と変わらず佐賀県に反対意見はないと思います。ルート変更案を佐賀県が受け入れるのなら法律を改正し、ルート変更します。但し佐賀県としてルート変更案は良くても新幹線のフル規格を不要としている立場なので建設費の負担には応じないでしょう。その場合佐賀県内に駅を作らず通過だけを目的として長崎県が建設費を負担するなどの方法を模索します。佐賀県内に駅がないと並行在来線問題も存在しない。いずれにしても建設費は横に置いておき、佐賀県がフル規格の新幹線で納得できるルートをまず模索すべきです。
 九州新幹線西九州ルートは建設費が高くなってもフル規格を目指すなら武雄温泉ー新鳥栖ー博多間は在来線のフリーゲージトレインとし、法律を改正しフル規格は佐賀県が受け入れるルート案で建設すべきです。

受付日:2020年10月19日 [県外 不明]

県の回答

【回答課:新幹線対策課】
 西九州ルートの新鳥栖~武雄温泉間の整備のあり方については、現在、佐賀県と国土交通省との間で「幅広い協議」が行われており、この中で様々な課題について、議論されているところであります。
 フリーゲージトレイン(FGT)については、国において開発が進められてきましたが、走行試験中に車軸の摩耗等の不具合が生じたほか、製造や維持管理コストが一般の新幹線に比べて相当割高になるとの検討結果が示されております。このため、様々な改良や検討が行われてきましたが、与党の検討委員会において、“西九州ルートへの導入は断念せざるを得ない”とのとりまとめがなされたほか、去る10月23日の「幅広い協議」の中で国土交通省は、安全性、経済性等の課題についての技術的な目処が立っていないことから、西九州ルートの整備方式としてFGT導入を現実的な選択肢とするのは難しいとの認識を示されております。
 また、“フル規格新幹線を新大村から佐世保を経由し博多に至るルートを新規に建設し、別途、武雄温泉~博多間の在来線にはFGTを導入する”とのご意見ですが、新幹線のルートについては佐賀県内の区間であることから、まずは同県の考え方が重要となり、今後、「幅広い協議」の中で議論されるものと考えております。
 これまで与党の検討委員会においては、新鳥栖から武雄温泉間の佐賀駅を通るルートを前提に検討されてきており、大変高い費用対効果や収支採算性の試算結果が示されております。また、着工認可にあたっては営業主体の同意が必須条件となりますが、JR九州は、「交通結節機能が充実している佐賀駅を通らないことは考えられない」との意向を示されております。
 また、FGTの導入については先にご説明したとおりですが、ご意見のようなルートの場合、複数区間で特急列車を運行することでJRの収支採算性が低下することとなるほか、新幹線整備に伴い長崎から博多間の特急旅客が新幹線に移る在来線に該当することから、並行在来線としての検討課題は生じることとなります。
 こうしたことから、本県としては、現在国において検討されているルートでの整備を想定しているところですが、今後の「幅広い協議」の動向を注視してまいります。
 本県としては、フル規格による整備にあたり、地方負担や並行在来線等、想定される課題については、地元の意向も十分に踏まえ、解決を図ることを国等に対して求めているところであり、西九州地域の将来を見据え、高い整備効果が期待される全線フル規格の実現を目指してまいります。
 今後とも、新幹線の整備促進に力を注いでまいりますので、ご理解、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

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九州新幹線西九州ルートについて

意見・提案
内容等

 九州新幹線長崎ルートについて「三線軌条での在来線高架化による災害対策強化と新幹線直通化の同時実現」を提案いたします。
 リレー方式の固定化は長崎の経済にも大きな影響を及ぼしかねません。そこで、佐賀県に対して以下の提案をするのはいかがでしょうか?
 佐賀県内のJR線は浸水想定区域内を走っており、集中豪雨等で長期不通となれば、佐賀・長崎の通勤通学輸送に甚大な影響を与えてしまいます。そこで、在来線の新鳥栖から武雄温泉間を高架化して災害対策および踏切事故対策を強化すると同時に、三線軌条で設計することで新幹線電車も直通できるようにします。あくまで在来線の高架化ですので、並行在来線の問題も生じません。さらに、建設期間中の在来線運行への影響もありません。これなら、佐賀県の理解も得やすいのではないでしょうか?在来線規格ですので、最高速度は160km/h(北越急行ほくほく線と同様)に抑えられますが、所要時間はミニ新幹線より短縮できると思います。是非、ご検討の程よろしくおねがいいたします。

受付日:2020年7月19日 [県外 不明]   

県の回答

【回答課:新幹線対策課】
 九州新幹線西九州ルートの新鳥栖から武雄温泉間の整備のあり方については、現在、佐賀県と国土交通省との間で「幅広い協議」が行われており、この中で様々な課題についての議論がなされるものと考えております。
 ご提案の在来線を高架化して三線軌とすることについては、災害対策や踏切事故対策が強化されるとともに、在来線運行への影響も最小限にとどめることができますが、一方で、高架化による建設費の大幅な増加に対して時間短縮が見込めない等、費用対効果としては限定的なものとなることが予想されます。
 また、西九州ルートは、全国新幹線鉄道整備法に基づく制度や財源スキーム等で整備が進められ、地方負担が他の公共事業と比較して軽減されております。しかしながら、ご意見のような在来線の改良については、事業主体、費用負担、財源等の仕組が大きく異なり地方負担が増大することが予想されることから実現は難しいものと考えております。
 本県としては、西九州地域の将来を見据え、整備効果が大きく、地域の発展に最も寄与する、全線フル規格による整備が必要であると考えております。
 これからも、新幹線の整備促進について力を注いでまいりますので、ご理解、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

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