Q6.調整池以外には、農業用水は確保できないの?

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 そもそも本明川には十分な水量がありません。また、干拓地も背後地も農地として利用されており、ため池をつくる用地はありません。
 中には、「下水処理水を農業用水として利用することはできないか」との意見もありますが、下水処理水は、窒素分が調整池水質の約 8倍もあるなど、農業用水としての水質的な問題があるため、結局は窒素を含まない水で希釈しなければ使えませんが、そのような希釈するための水の確保は困難です。
 このような中、国は、環境アセスにおいて地下水案を提案していましたが、地下水案は、農業用水として大量の地下水を汲み上げることから、地盤沈下や地下水枯渇の危険が高いことが科学的に明らかになっています。(地下水案の問題点【PDF:253KB】)
 このため、国は、新たに海水淡水化案を提示してきました。しかし、海水淡水化案は、莫大な費用を要するうえ、調整池のような濁っている箇所での事例がないなど、本当にこの地域で海水淡水化施設が可動できるのかなど、実現性が担保されていません。(海水淡水化施設の問題点【PDF:KB】)
 ほかにも、環境アセスの中で、本明川余剰水案や中小河川利用案などが検討されましたが、そもそも河川水量が不足していることや送水のために莫大な経費や市街地を縦断しなければならないなどの課題が多く、実現性は極めて低いことがわかっています。
 このように、この地域では、調整池以外に農業用水源を確保することは極めて困難な状況です。

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