ため池ってなあに?

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ため池ってなあに?

ため池とは、辞書によると「灌漑(かんがい)・防火などの用水をためておく人工の池」とされています。

わが国に稲作が伝来したのは紀元前3世紀ごろと言われており、以降、次第に普及定着していきました。その後も農地の開発が進められ、飛躍的に拡大したのは江戸時代と言われています。稲作にはたくさんの水を必要とするため、大きな川のない地方や雨の少ない地方を中心に数多くのため池が造られてきました。ため池は全国に約20万箇所存在し、西日本を中心に全国に分布しています。ため池の多い県としては、兵庫県、広島県、香川県、大阪府、山口県の順になっており、これらの5府県で全体の約半数を占めています。

長崎県には3378箇所のため池があり、貯水量の多い順に並べると、野岳湖(大村市)、諏訪池(雲仙市)、杉谷ため池(諫早市)、山茶花ため池(諫早市)、郷美谷ため池(佐世保市)などがあります。

むかしの人たちの知恵と努力により造られてきた貴重な財産であるため池が、年数が経ち老朽化することによる、水漏の発生や、堤防が崩れて危険になることを防ぐため、県や市町が事業主体となり改修を進めています。

ダムには大きく分けるとコンクリートで造ったコンクリートダムと、自然の土や岩石を盛り立てて造ったフィルダムとに分けられます。その中でも土を盛り立てて造ったダムをとくにアースダムと言います。したがって、ため池とアースダムは同じと考えてよいでしょう。

ダムとため池のはっきりとした違いは無いのですが、一般的には水をせき止めている堤(つつみ)の高さが15m以上のものをダム、15m未満のものをため池と呼んで区別しているだけです。

長崎県では、近代的な土木工学(道路や橋やダムなどの土木構造物をつくるための学問の総称)や土質工学(土木材料として土を使用するための学問。)の理論に基づいて設計されつくられたものをダムと呼び、農業用ダムとため池を区別しています。

長崎県で戦後造られた、農業用ダムは、内闇ダム(五島市)、小ヶ倉ダム(諫早市)、繁敷ダム(五島市)、宇久ダム(佐世保市)、梅ノ木ダム(壱岐市)、当田ダム(壱岐市)、久吹ダム(平戸市)などの名称で呼ばれています。 

ため池

 

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