【卒論紹介】溝底播種による冬ニンジンの栽培(12月28日)
1.はじめに
 冬ニンジンの栽培において、土の表面に深さ7cmほどのV字状の溝を切り、その底に播種する溝底播種という方法を検討しました。これは畑の足跡にまいた種では、他と比べて生育が良かったということから考案された播種方法で、出芽揃いの向上や生長促進効果が期待できる技術です。

2.材料および方法
 1)供試品種   「紅かおり」
 2)試験区の設定
 (1)溝底播種
 (2)慣行
 3)耕種概要
 (1)播種日   2022年9月21日
 (2)収穫日   2023年1月10日
 (3)栽培様式  すじまき(4条)
 4)調査項目
   葉長、葉重、根長、根幅、根重

3.結果および考察
 溝底播種で栽培した場合、通常の播種方法(慣行)と比べて、地上部の重さ(葉重)では違いはみられませんでしたが、地下部(根重)が大きくなり(対慣行比142%)、溝底播種が収量アップに効果的であることが確認されました。根の肥大には土壌の湿度が適湿に保たれることが必要ですが、溝底播種では溝切りの効果により土壌水分の減少が抑制され、肥大が進んだと考えられます。(園芸学科野菜コース学生)




両刃鍬を使って溝切り