1.はじめに
カブの栽培は直播きで行われています。しかしながら、種子が小さいことから、播種深度が定まらなかったり、土塊の下に種子が入り込んだりします。そのため、出芽率や収量の低下につながります。そこで播種時に、安価な水稲育苗用培土を播種位置に施用し、直播き栽培を行いました。
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2.材料および方法
1)供試品種 「みふね」(サカタのタネ)
2)試験区の設定
(1)培土施用区
①培土には水稲育苗用培土「大地培土」を使用。
②マルチ穴の圃場の土が見えなくなる程度に薄く施用。
(2)慣行区
3)耕種概要
(1)播種日 2022年9月14日
(2)収穫日 2022年10月31日~11月14日
4)調査項目
(1)生育調査 ①出芽率、②草丈、③本葉数
(2)収穫物調査 ①全重(1株重)、②調整重(1個重)
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「大地培土」を播種穴に施用 (写真左の黒っぽい粒) |
3.結果および考察
・耕うん後、土塊の粗い土壌条件となる圃場で試験を行いました。
・欠株率は培土施用区が慣行区と比べて低くなり、1個重はほぼ同等であったことから、収量は培土施用区が多くなりました。
・播種時に培土を施用することで種子が土塊の隙間に落ち込みにくくなったことや、種子と培土が密着し、発芽における吸水が
良好になったことで出芽率が向上し、収量が多くなったと考えられます。
・カブは栽培中、土壌に深く潜り込まないことから、土塊の粗さなどによる品質への影響は小さいと考えられます。
・このため、今回の播種方法は幅広い土壌条件での安定生産につながると思われます。
(園芸学科野菜コース学生)
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