令和5年度ながさき農業オープンアカデミー~第1回講座(令和5年7月11~12日)~
 開講式終了後、第1回講座が始まりました。本年度も、経営理念を考え事業計画を作成していく基本講座と、先進的な農業者の講演や今後の経営に関わる情報等の講義を行うオープン講座があり、オープン講座は、一般の農業者も受講できます。

 まず、(株)ファーム・サポーターズ・ラボ 代表取締役 岡部由美子氏よりガイダンスがあり、講座を通して最終日に発表する事業計画書の作成イメージの説明を受け、2日間を通じ、講義やグループワークで、「繫がり」、「学び」が経営を行ううえで大きな財産となること、消費動向など大きく変わりつつある時代のなかで、農業を展開するための学ぶ場として、本アカデミーで学び、人との繫がりを育ててもらいたいと説明がありました。その後、自分の経営の強みや弱み、経営理念、および経営分析の手法を学びました。

 1日目については、(株)hishi 代表取締役 菱田智昭氏(鹿児島県)をお招きし、「農業を夢のある産業へ」と題しご講演いただきました。菱田氏は現在40才で、ご実家は花、野菜農家です。高校卒業後、就職を経て21才で実家の農業を手伝い、23才で独立、28才で(株)hishiを設立され、現在従業員17名のトップとしてキャベツを中心に多くの作目を栽培、経営されています。特に講演で強く伝えられていたことは、社員間の情報共有の重要性(ホワイトボードで、LINEで)、販売では買い手から信頼性を勝ち取る大切さ(初年度の印象が大事で必ず達成できる計画を、相手に誠意を伝えること)、また経営者としてのありかた(人と向き合うのが大きな仕事、社員のモチベーション向上など)や組織作りの重要性(リーダーの育成、雇用のポイント)など、経営者としての体験も多く含まれた講演に受講生は興味深く聴き入っていました。

 また2日目は、農林中央金庫長崎支店から制度資金について、(一社)長崎県農業会議からは経営継承や法人化などへの専門家サポート事業や農業者年金について情報提供をしていただきました。

 第2回講座(8月3日)は、主会場を壱岐市で開催します。昨年度に続いて2回目の離島開催となります。今年の夏も厳しい暑さが予想されます。受講生の皆さんにおかれては、体調管理を行いながら本講座で学び、今後の経営発展につながる有意義な講座となるよう期待しています。  (研修部職員)
(株)ファーム・サポーターズ・ラボ
代表取締役 岡部由美子氏
(株)hishi 代表取締役 菱田智昭氏
(「農業を夢のある産業へ」)
受講生から菱田氏へ質問
(経営者の実体験豊富な講演に他にも質問がありました)
受講生のグループワーク