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平成22年4月13日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.諫早湾干拓の開門調査について
2.長崎自動車道4車線化着工見合わせについて
3.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について
4.鳩山内閣の支持率について
5.人の痛みがわかる県政について

○知事 こんにちは。よろしくお願いします。

○司会 それでは、今から知事の定例記者会見をスタートさせていただきます。

○知事 私の方から発表をさせていただく事項は特にございませんが、前回の定例会見以降の、こういった点が主な動きかなと思っておりますのは、一つは、3月29日、諫早湾干拓事業の検討委員会が行われまして、ここで説明を求められたところでありまして、これは、おそらく皆さん方には説明をさせていただいていると思いますけれども、潮受堤防排水門の開門調査が行われると、さまざまな問題を生じるということで、県としての考え方、地元の状況等について説明をさせていただきました。
 次に、整備新幹線(西九州ルート)の問題につきまして、整備新幹線問題調整会議が4月6日に(国土交通省で)開催をされまして、これは、私の方から主に5つの観点から、早期着工、整備についてお願いをいたしました。
 この西九州ルートというのは、西九州地域の観光、ビジネス市場を中国・四国、関西、全国に広げる新幹線であるという観点からご説明をさせていただきました。2点目は、離島やアジアのゲートウェイ機能を強化する新幹線であるということ、3点目は、費用対効果、経済波及効果等についても高い優位性を持った新幹線であるということ、4点目は、未着工区間は短い距離、事業費も少なくて済む。そして工事期間も短くて済みますということ、5点目は、並行在来線、あるいは貨物鉄道に関する問題が、この西九州ルートにはありませんといった観点で状況のご説明をさせていただいて、早期認可・着工のお願いをさせていただきました。
 次に、昨日のことでありましたので、皆様既にご承知のとおりであろうと思いますけれども、諫早湾干拓事業の検討委員会の現地調査、視察が行われたところであります。
 主にそうした動きではなかったかと考えております。

1.諫早湾干拓の開門調査について

○記者(毎日新聞社) まず、諫早湾干拓事業開門調査についての是非の判断ですが、今月中に検討委員会は結論を出すと、それを赤松農林水産大臣に伝えるということですが、赤松大臣も、近くこちらに来県して現地視察するということですが、改めて、どんなことを訴えていくというふうに思っておられますか。

○知事 先ほどもお示しした検討委員会において、地域の実情、さまざまな問題点等について説明をさせていただきました。できるだけ時間をいただいて、しっかりと説明をさせていただければと思っておりますが、現地視察を兼ねての話になりますので、どの程度まとまった時間をちょうだいできるのか、そこら辺はこれからの日程調整の動向次第ということになるのではないかと思っています。

○記者(毎日新聞社) 開門調査に大分、そっちの方に向いているような気もするんですけれども、どんな感想でしょうか。

○知事 これまでは、検討委員会の議論というのは全く白紙に戻って、そして最初は1〜2カ月の間に一定の方向性を出したいというふうなお話だったのが、数カ月でまとめようという話になって、さきの大臣のご発言では、来るべき参院選の前には国民、県民の皆さん方に方向性をお示ししたいというようなご発言があったやに聞いております。
 ただ、こうした点については、従前から申し上げてきたように、やはり開門調査が行われるということになりますと、さまざまな影響、被害を被ってまいりますのは地元でありますので、やはりそうした手続をとられるにしても、前提として科学的なアセスメントを行っていただいて、十分検証をしていただいた上で、具体的に開門調査を行うのか否か、十分検討をお願いしたいという要望を重ねてきておりますので、そうした考え方には変わりはありません。

○記者(NHK) 検討委員会の視察を終えた後に、郡司さん(農林水産副大臣)が、仮に開門調査をしても、農業に影響があるようなやり方は避けるべきだということで、そういうのが始まっている事実は重いということを言っていたんですけれども、それについては知事はどう受け止められますか。

○知事 やはり、海上から海域の状況をご視察いただきましたし、諫早湾干拓事業にかかる防災機能、具体的に営農が行われている現場、そして旧堤防の現況、あるいは船上では水産の現状等についても説明をさせていただきました。
 副大臣のご発言にもありましたように、13年間の積み上げというか、事実の積み上げ、それが存在すると。そうした中で、これはしっかり営農が展開されていって、こうした事実は重たいというようなご発言もありました。
 そういうことはまさに今回ご視察いただいて、現地の状況をつぶさにご覧いただいた中での実感としてお話しになられたのではないかと思います。私たちとしては、そうした現状をご覧いただいたということは大変ありがたかったと思っております。
 それともう一つは、副大臣のご発言の中に、有明海の水産業に対する影響等を考えた時に、諫早湾干拓事業だけではないというのは、大方の方々が理解されているのではないかというようなご発言がありました。例をとって「筑後大堰など」というようなお話だったように記憶しております。
 そういう意味では、検討委員会の中でも私自身、すべての原因が諫干にあるかのような議論というのは非常に不幸な話ではないかという立場から、しっかりとさまざまな原因が複合的に関与している可能性もあるので、もっと広範に、科学的に検証をして、水産振興対策等に取り組んでいくべきではないかというようなお話もさせていただきましたので、そういう意味では、水産の現状等についても一定ご理解をいただけたのではないかとは思っております。
 ただ、そのことと開門調査に関する方向性がこれからどういう議論を経て、どのような方向性が示されるのかというのは、まだ予断は許されない状況ではないかと思います。

○記者(西日本新聞社) 開けた場合に大きな被害が出るというのは、これまで県が主張しておられますけれども、もし、その1〜2カ月以内に開門するという判断が出た場合に、県としての対抗措置といいますか、法的手段でもいいですけれども、そういったものは現時点で考えていらっしゃることがございますか。

○知事 まだ、具体的に開門調査が行われるという方向性が示された時に、どういう措置を講じるかというのは決めておりません。さまざまなお立場の方々がいらっしゃいます。具体的には、漁業権に基づいて水産業をやっておられる方、そして営農を展開されておられる方々、最終的にはそういう方々が一番被害をこうむる可能性があるわけでありますので、そうした方々、関係団体の皆様方とも十分ご相談をしながら、具体的な対応策については、今後、協議、検討をしていく必要があるのではないかと思っております。

○記者(NBC) 大臣が、選挙の前に判断する、選挙の争点にという話があったんですが、そういうふうに事業が選挙の争点にされることについて、知事はどう思われますか。

○知事 繰り返し申し上げてきましたように、こうした事業というのは、きちんと環境アセス等を経て科学的に検討を行っていただいて判断されるべき性格のものだろうと思っております。選挙の中で審判を受ければ、すべてが前に進んでいいのかというと、決してそういう状況ではないし、そういった事案でもないのではないかと考えております。

○記者(NBC) それについては、あさって大臣が来られる時に話をされるんじゃないですか。

○知事 そういった議論になれば、申し上げることもあるかもしれません。

○記者(NIB) 今、科学的な判断を経て開門を行うか否か判断するべきだろうということなんですが、1〜2カ月の間に科学的アセスは、その期間でできると知事はお思いになりますか。

○知事 現実的には難しいんではないかと思います。例えば開門をして、調整池が海水になった時に、具体的に農業用水をどこから取るのかというのは、これは副大臣のご発言の趣旨からしても、干拓営農に支障を生じるようなことがあってはならないだろうというようなご発言がありましたので。それでは具体的にどういう対策で農業用水を確保していくのかという現実の問題が目の前にあるわけであります。あるいは、旧干拓堤防等についても防災上の観点からきちんと対応すべきではないかという点もありますし、そういうことから考えると、ここ数カ月の間に開門してしまうということは、現実的には難しいご議論ではなかろうかと思っております。

○記者(NIB) それも含めて大臣にお話される、難しいのではないかということも含めて大臣にお話をされるということですか。

○知事 既に副大臣もそういう観点でご発言がありましたので、そういう状況については、もうご理解いただけているのではなかろうかと思いますけれども。

○記者(KTN) 大臣の発言の中に出てくるのが、「地元の理解を得て進めたい」という言葉が出てきます、どちらに進むにしてもですね。その時に、アセスのない開門調査というのは長崎県としては認められないということでよろしいんでしょうか。

○知事 従前からその考え方でご説明をさせていただいております。
 まずは、やはり開門を行った時にどういう影響が予想されるのか、そういった観点で科学的に調査、評価をやっていただいた上で、しかも、なおかつ実施に移される場合には、地元の合意を前提に進めていっていただきたいということは繰り返し申し上げてきております。

○記者(KTN) ただ、白紙の状態で検討を進めているという検討委員会があって、それを受けての政府の判断、方向性を参院選前に決めるということですから、アセスをどうするか、アセスをやらないでの開門調査をという話になってくる可能性もあるかと思うんですけれども、そのあたりは。

○知事 具体的にどういう形になるのかというのは、まだ一切わからない状況だろうと思います。ただ、繰り返し申し上げますけれども、地元としては、先ほど申し上げたように、さまざまな影響、被害が懸念されるところでありますので、そこはしっかり申し上げていかなければ、具体的に農業者、住民の方々、漁業者の方々がお困りになられるようなことがあってはならないわけでありますので、繰り返し説明していきたいと思います。

2.長崎自動車道4車線化着工見合わせについて

○記者(毎日新聞社) 次に、長崎自動車道の4車線化の着手の見合わせなんですけれども、全国で6区間あったうち2区間が見送られたんですが、知事の感想をお聞かせ願いたいんですが。

○知事 結論から申し上げまして、非常に残念であると思っております。
 これまでこの4車線化工事については、いわゆる安全性、高速性の向上、そして事故による交通不能リスクの低減、災害時の基幹道路としての機能を確保する、あるいは物流機能の向上などが期待できるというようなことで、これまで整備の必要性について要望、要請を行ってきたところでありますけれども、結果的に実現できなかったということは大変残念であります。
 ただ、これまで事故が発生した事例もありまして、ひとたび事故が発生しますと、長時間全面通行止めになってまいりますし、市内の道路も含めて大渋滞となってまいります。そしてまた、さらに南環状線が平成22年度に開通いたします。また交通需要も変わってくるわけでありますので、引き続き整備の必要性についてはこれからも要望を行っていきたいと思っております。

○記者(毎日新聞社) 渋滞回数がゼロだったということが理由のようなんですけれども。

○知事 そうですね、全国の区間のうち、渋滞回数が一回もなかったというところ2カ所が、今回の4車線化の箇所から外れているという現状があるわけですけれども、そのこととはまた別に、先ほど申し上げたような事情もあるわけでありますので、引き続きそうした事情を訴えていきたいと思います。

○記者(長崎新聞社) この4車線見合わせの場所が2カ所ということで、もう1カ所が和歌山、いずれも渋滞がゼロだったと、繁忙期ゼロだったという理由もあるんでしょうけれども、うがった見方かもしれませんが、県知事選で自民党が支援した中村知事が当選されたということと、和歌山は二階さん(二階俊博衆議院議員)の地元ということで、自民党に対する何というんですか、何らかの意図を持ってのことじゃないのかなというふうにもちょっと見えたんですけれども、そういうのは感じられませんでしたか。

○知事 何かそういうお話がありますか。

○記者(長崎新聞社) 私が勝手に言っているんですけど。

○知事 これは繰り返し申し上げておりますけれども、特定の党派によって地方自治が変えられる、あるいは優劣がつけられるということは、決してあってはならない話でありまして、それはまさに地方自治の根幹にかかわる話であります。そういうことは一切ないものと思っております。

○記者(読売新聞社) 4車線化の話とともに、高速の休日1,000円割引が終わって2,000円になる、実質値上げというところでもあるんですけれども、これが長崎の観光ですとか、経済に与える影響についてはどういうお考えでしょうか。

○知事 そうですね、まだ具体的に本県の交流人口の動向にどう影響を来すのか、長短あるのではないかと思います。今までは休日に限って料金低廉化が図られた。これが上限制が採用されることによってウィークデイも安くなる。そういった意味では、例えば集中を避けるというような効果もあるでしょうし、あるいはまた、(大型車など)車種等によって上限制の金額が異なるということで、反面、物流コストは安くなる面もあるのかなと。これはもう少し具体的に分析してみないと、本県に対する影響がどう出るのかというのは、今の段階ではまだまとめておりません。

○記者(NHK) 今、知事は長短あるとおっしゃいましたけれども、短所の方はどういうことがあるとお考えでしょうか。

○知事 上限料金が1,000円から2,000円になったと、これは高くなるわけでありますね。しかしながら、休日にはそういったマイナスの影響が出るかもしれませんけれども、平日にもこの上限料金制が適用されるわけで、そうなると平日に動ける方々はおいでいただくチャンスがまた増えてくるのではないかというようなことはあるんだろうと思いますね。
 また、特に大型車両、貨物車両なんかについては、上限料金が適用されることによって、先ほど申し上げたように、トータルとしての物流コストに対しては、軽減される方向で働いていくのではないかと思います。

3.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

○記者(毎日新聞社) 新幹線ですけれども、東京で知事は説明されてきたかと思うんですが、4車線化の経緯を見ると、B/C(費用便益比)とか事業費が往々にして少ないとか、延長距離が長い、短いは関係なく、渋滞回数だけで切られているような気がするんですけれども。
 そうすると、新幹線の未着工区間ですね、北海道、北陸、長崎とあるんですが、知事が主張した優位性というのは、必ずしもそれで判断されないのかなという気もしてくるんですが。

○知事 B/Cだけで判断されるかどうかというのは、必ずしもそうじゃない側面はあるのかもしれません。
 ただ、他の整備新幹線未着工区間と比較するとB/Cが相当に高いというのは事実でありますので、そうした優位性はしっかりと訴えてきたところです。

○記者(毎日新聞社) 事業費が未着工区間で1,100億円というふうな試算で訴えたと思うんですが、それは見積もりが低いんじゃないかというような意見もあったようなんですが、そこら辺はどのように受け止めておられますか。

○知事 この1,100億円というのは、平成15年度に試算された事業費だろうと思います。そういった意味で具体的に整備に取りかかる段階では相当時点が違いますので、そうした時点修正というのは当然必要になってくるんだろうと思います。
 しかしながら、例えば、物価が急速に上昇しつつあるとか、そういう状況では必ずしもないだろうと思っておりまして、比較的安定的に推移してきましたので、大きな変動というのはあまりないのかなと思っております。
 ただ、まだ具体的な情報がありませんので、仮に試算し直すというようなことになれば、国からの情報等もいただきながら再試算は行う必要があるのではないかと思います。
 先ほど申し上げたように、大きく経済状況が変動して建設単価の動き等は、余り大きなものはないのではないのかなと思っております。
 確かに、具体的に着手する段階では再度見直しを行うという手続が必要なのかもしれません。

○記者(毎日新聞社) これはやっぱり県が試算すべきものなんでしょうか。

○知事 一応、県で考えてきなさいよというお話でありましたので、確かに、古い時点の価格をそのまま用いたということはありますけれども、事前にご説明等もいただいておりませんでしたので旧来の単価で積算をいたしております。
 したがって、見直すようにお話があれば、相談しながら見直しは行っていく必要があるものと思っております。

4.鳩山内閣の支持率について

○記者(読売新聞社) 鳩山内閣の支持率がどんどん下がってきていて、3割を切ろうかというところも社の調査によってはあるんですが、それについてはどう受け止められていますか。

○知事 私がコメントする立場にないんだろうと思います。

○記者(読売新聞社) なぜ、そんなに支持率が下がっているのかという分析なんかは、どうされていますか。

○知事 分析は、私自らやっておりません。さまざまな要因があって国民の皆様方がそうした観点で判断なさっておられるということじゃないかと思います。

○記者(NHK) 諫干で1点聞きたいんですけれども、前回の会見の時にちょっとお伺いしたんですが、前回、東京に行かれての検討委員会の時に、鳩山総理に会えなかったということで、「日程を調整できたら」とおっしゃっていたんですけど、それは何か進展があったんですか。

○知事 まだ、私も上京の機会をその後設けておりません。直接、お話をさせていただく機会がいただければ、ぜひいろんな事業がありますので、地域の状況等についてご理解がいただけるように機会をつくっていきたいと思います。

5.人の痛みがわかる県政について

○記者(長崎新聞社) 知事はよく、「一人ひとりの痛みに敏感な県政」と言われておりますけれども、例えば、石木ダムとか諫干問題とか、賛成、反対の両方の方がいらっしゃって、どちらかの判断をした場合に、どちらかの人たちが痛みを感じるといいますか、そういった形になると思うんですけれども、現実的に両方満足するということはないと思うんですけれども、そういう問題に対し、痛みを感じられる方にどういうふうな対応をされていかれるのでしょうか。

○知事 やはり100%の方々にご賛同いただいて、いろんな事業に取り組めるというのは、なかなか現実的には難しいことではないかと思います。
 ただ、いろいろ賛成いただけない方々、それぞれご事情もおありでしょうし、あるいは十分な説明が足りないといった側面もあるのかもしれません。そうした方々の思いは思いとしてしっかりお聞きしながら、そして、県なりの考え方をもっともっと十分説明をさせていただく中でご理解をいただけるように、少しでも多くの方々にそうした県の考え方、方針についてご理解がいただけるように、さらに努力をしていく必要があるのではないかと思っております。

○記者(長崎新聞社) そうしますと、県の考え方以外は意見をなかなか聞いてもらえないということになるかと思うんですけれども。

○知事 お聞きした上で実現できるようなことがあれば、それは具体的に政策の中に反映していくのが当然だろうと思います。
 したがって、石木ダムの関係者の方々でまだご理解いただいていない方々を含めてお話をさせていただく機会をいただければと思っておりますので、これからも努力していきたいと思います。
 ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。
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