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令和3年1月4日 記者会見

 ●会見内容●

1.感染拡大を踏まえた県民・事業者の皆様へのお願いについて

1.感染拡大を踏まえた県民・事業者の皆様へのお願いについて

○広報課長 それでは、始めさせていただきます。よろしくお願いします。

○知事 今日は年の初めで、大変恐縮ではありますけれども、新型コロナウイルス感染症の現状をご報告申し上げ、改めて、県民の皆様方にご協力をお願い申し上げたいと存じます。よろしくお願いを申し上げます。
 それでは、まず、私の方から、これまでの感染状況等の推移についてご説明をさせていただきます。
 これまでの感染状況でありますが(資料P1)、第1波と言われます3月から4月にかけての県内の感染状況について、全体で17名の感染者が確認されたところでありますが、その後、2カ月半にわたって、新規感染者が発生しない状況が見られたところであります。しかしながら、7月に入りピーク時最大1日23名の新規感染者が確認されるなど、7月から8月にかけて、いわゆる第2波という感染状況でありました。その後、9月に入りまして、時折新規感染者が確認される状況でありましたけれども、比較的落ち着いた状況が続いてまいりました。しかしながら、11月以降は、感染者がこれまでにない規模で拡大する傾向で推移しているところであります。これまでの過去最高の新規感染者も1日35名ということでこの間に確認されたところであります。
 そこで、直近の12月25日から1月3日までの10日間の感染者の状況についてご覧いただきたいと思います(資料P2)。オレンジで着色をいたしている部分が初発と考えられる感染者が確認された数字であります。6人、5人、2名、1名という形で推移してまいりましたけれども、年末から年始にかけて新規感染者数も増加する傾向で推移しつつあります。また、クラスターを含む全体の感染者も20名を超えるような形で今日に至っているという状況であります。
 この間、県においては、感染段階毎の対応の方策を定めてまいりましたけれども、右側の表は感染段階を判断する6つの指標であります。そのうちの1つ、病床の逼迫状況でありますけれども、現在の確保病床に対する稼働病床数が265床に対して151床が稼働中であります。稼働率は57%で、「ステージ3」の判断目安となります50%を超える状況になっております。
 一方、新規感染者の報告数でありますけれども、1週間の新規感染者確認数167名で、「ステージ3」。190名を超えると「ステージ4」ということを考えておりますが、この新規感染者数はまだ「ステージ4」まで至っていないという状況であります。
 それから、療養者数でありますけれども、入院の方々、宿泊療養施設で療養されている方々等を含めて334人。これも若干指標を超えておりますけれども、先に入院治療・療養をされている方々が、回復に少し遅れが見られる状況ではなかろうかと考えています。高齢者の方々の感染者の割合が高いといったことも一つの要因になっているのではなかろうかと考えています。
 それから、直近1週間と、先一週間との比較によると、増加しているという状況であります。
 それから、PCRの陽性率は6.8%で、まだ10%を下回っている状況であります。
 そして、感染経路不明者の割合は3割を超えるというような状況であります。
 したがって、この6つの指標のうち3つが「ステージ4」の判断指標を超える状況になっておりますが、なぜ今「ステージ4」に引き上げないかということでありますが、後ほどご説明いたしますけれども、新規感染者数を含めた感染者数の状況のほとんどがクラスターの発生に基づく感染者数にその主たる要因があるものと考えているところであり、もう少し判断を先送りして、このクラスターの収束がどういう形で進んでいくのかということを見極める必要があるのではないかと考えているところであります。
 ちなみに、この1週間の新規感染者の確認数は167名という状況であります。
 次に、病床確保数と入院患者数の状況であります(資料P3)。現在、病床確保数は265床確保しております。このうち入院患者数が151名で、病床稼働率は57%になっておりますが、地域で大きな格差が見られるところであります。長崎医療圏は「フェーズ3」を超える病床数を確保し対応をしているところでありますが、現在、確保病床に対する稼働率は76%になっております。また、佐世保県北医療圏においても80%ということで、非常に厳しい状況になっているところであります。一方、壱岐の医療圏においても50%ということで、特に、県内各地域のうち、長崎医療圏、佐世保県北医療圏、壱岐医療圏の病床稼働率が非常に高く、まさに余裕がないというような状況であります。
 感染者の療養状況であります。重症者が8名で、長崎医療圏に4名、佐世保県北医療圏に4名入院されております。中等症・軽症者が143名、宿泊療養施設等の療養者数が183名という状況でありまして、重症病床を20床確保しており、重症者は8名ということで、形的にはもう少し余裕があるように見られますけれども、実を申しますと、中等症の患者の方々の中でも重症移行することが懸念される方々が、8名を超えて存在するというような状況にありますので、まさに予断を許さない状況に直面しているものと受け止めているところであります。
 ご承知のとおり、医療関係者におかれては、年末年始を通して懸命に治療に当たっていただいているところであり、疲労も相当蓄積をしてきているところでありますので、県民の皆様方には、どうか感染されないように、人に感染させないように十分ご留意いただく中で、この医療機関の逼迫状況軽減のためにご協力をいただきたいと考えているところであります。
 資料P4左の円グラフは、県内の発生事例について、この10日間の新規感染者の状況、いわゆる感染経路がどういった要因に基づくものであるのかというグラフです。その隣は、初発者を除く感染の場、次の感染を引き起こした要因になっている場を整理したものであります。
 まず、初発事例で申しますと、県外から帰省された方々が感染要因と推定される事例が16名の25%。県外に旅行等でお出かけになられたことが感染要因と推定される事例が9人の14%。県外に仕事で出かけられたことが感染要因と推定されるものが5人で8%。県外の方々と県内で接触をされたということが感染につながったと推定される事例が3人の4%。従前と同じように、感染の要因を分析してみますと、51%が県外由来の感染事例ということになってくるものではなかろうかと考えています。しかしながら、そうした一方で、接待を伴う飲食店の利用、その他の飲食店の利用といった飲食店の利用に伴う感染事例がなお15%存在するということ。それと、最も私どもが気になっておりますのは、ここに整理しておりますグレーの部分、感染経路が不明、もしくはまだ把握できていない現在調査を継続して進めている方々の割合が17%ずつ34%ということで、ほぼ3分の1の方々の感染経路が分からない。感染された方々にお尋ねしても、どこで感染したのか思い当たるところがない。よくよくお尋ねしても分からないとおっしゃる事例等が相当数あるということであります。ということは、県内に、ごく身近な場所に感染源が存在する可能性があるということで、これから十分そういった点を念頭に置いて、日常生活ではご注意をいただきたいと考えているところであります。
 初発の65名を除く感染事例を分析いたしますと、176名の方々が2次感染以降の感染者数としてカウントされておりますけれども、病院・福祉施設等でクラスターが発生し、それに関連した感染者数が67人で38%。バスツアーによってクラスターが発生して感染された方々が21名で12%。飲食店で発生したクラスターに関連して、17人で10%。職場のクラスターで感染が確認された事例が10人で6%ということで、いわゆるクラスターの中から、それに関連して積極的な疫学調査を行った結果、感染者が発見され、確認されている事例が全体で66%、すなわち、3分の2の感染者の方々がこのクラスターから出ているということであります。これまでもう既にご承知のとおり、病院、福祉施設、バスツアー、飲食店等によってクラスターが発生し、感染者が確認されているところでありますが、そういった中から3分の2の感染者の方々が確認されているということであります。これは、積極的に接触者・濃厚接触者を追跡調査してPCR検査を行い、感染者が確認されているという状況であります。徐々にクラスターの感染範囲を限定して、積極的に調査をしておりますので、新たなクラスターが発生しない限りにおいて、順次、感染者は縮小していくことになるのではなかろうかと考えているところであります。しかしながら、その一方で、その他の感染要因と考えられる、家庭内での感染、職場での感染、接待・飲食店等における感染、その他の感染を含めますと、ここで残り3分の1の方々が新たな感染者となっておられる。ということは、先ほど申し上げたように、自分自身がどこで感染したか分からない、そういった方々は、自ら感染しているか分からないような状態で家庭や、職場で生活される中で、家庭内感染、職場感染に繋がっている事例が10日間で61人発生しているところであります。
 資料P1において、第2波、第3波のグラフをご覧いただきましたけれども、昨年夏の第2波の時期においても、8月の中下旬になりますと、感染経路が分からない感染事例が確認されておりました。その際には、1日当たり3人から4人ほどの感染事例が確認されていた訳でありますけれども、今回、その他の分野で感染が確認されている人数が1日当たり6名ということになりますので、そういった意味では、自らが感染しているかどうか分からない状況で生活を送る中で、他に感染が拡大してしまっているという事例が増えつつあるという状況にあるものと考えているところであります。
 それから、地域差があると申し上げました。資料P5はこの10日間の感染者の発生事例を市町毎にまとめた表でありますけれども、やはり、長崎市、佐世保市、壱岐市の3つの市で、この間の感染者発生数の実に8割が確認されている状況であります。そういった状況をまとめて考えてみますときに(資料P6)、冒頭申し上げたように、主な感染要因、病院や福祉施設、バスツアー、飲食店等の場においてクラスターが頻発する状況で続いてきたことが今日の感染拡大の要因になっているものと考えているところです。一方、初発事例で考えますと、依然、帰省を初めとする県外由来の感染事例が多いという状況にあります。しかしながら、そういう中でも、感染経路が不明な事例が徐々に増加しつつあることが一番留意すべき事項であると考えておりまして、そのことが、結果的に家庭内や職場内感染に繋がって、徐々に広がりを見せつつある状況にあるのではなかろうかと推測をいたしているところであります。
 一方、医療提供体制への影響であります(資料P7)。病床占有率は先ほどご覧いただきましたように、57%の稼働率でありまして、50%を超える状況にあります。長崎、佐世保、壱岐地域では特に逼迫するような状況にございまして、長崎が76%、佐世保が80%、壱岐が50%という状況にあります。したがいまして、これ以上感染者が拡大するという状況が続いてまいりますと、入院延期等、一般の診療患者の方々に影響すべき医療機能に支障が生ずる恐れがあるという状況であります。
 現在、私ども、第3ステージの最後の段階にあるものと考えているところでありまして、改めて、今の段階で、県民の皆様方にさらなるご協力をお願いしたいと考えているところであります(資料P8)。それは、人との接触の機会を極力減らしていただきたいというお願いであります。特に、長崎市、佐世保市、壱岐市においては、徹底したお取り組みをお願いしたいということであります。外出については、感染リスクを踏まえて慎重にご判断をいただきたいと思いますし、どうしても外出が必要な場合にも、長時間の接触は避けていただきたいと考えております。また、各事業者の皆様方には、在宅勤務やオンライン会議等の一層の推進をお願いしたいと思いますし、非常にイベントが多い時期でもありますので、引き続き、人が多く集まるようなイベントの開催については、再検討をお願いしたいと考えているところであります。
 それから、また、年末年始が終わりますと、学生さんたちを含めて、一旦県外に帰省された方々が長崎県にお帰りになられるといった人の流れも予測されるところであります。特に県外から戻られた方々はより慎重な対応をお願いしたいということであります。
 それから、今回の感染拡大の主な要因の一つがクラスターの発生によるものであります。医療機関、福祉施設等でクラスターが複数発生し、それが大きな要因になっておりますことから、こうした医療施設、福祉施設でのクラスターの発生を防止してまいりますために、現在は、新規入所者、新規入院患者の皆様方にはPCR検査等を受けていただくという体制をとっておりますが、今後は、患者の皆様方、医療従事者等へも定期的に検査を受けていただけるような体制を作っていきたいと考えているところであります。これについては、まだ予算措置も済んでおりません。これからどういった仕組みを組み立てていくのか検討の上、早急に対応してまいりたいと考えているところであります。
 年明け早々の時期に大変恐縮ではありますけれども、今がさらなる感染拡大を防止する上で正念場になっていると考えているところであり、少なくともこの年末年始期間、1月11日まで、分散した休暇取得等も呼びかけられているところでありますけれども、静穏な年末年始の期間を過ごしていただき、その後の感染状況を踏まえ、必要な対策を継続して検討、対処してまいりたいと考えているところでありますので、どうか、県民の皆様方におかれましては、これからも感染拡大防止のために、引き続きご協力を賜りますようお願いを申し上げる次第であります。
 私からの説明とお願いは以上でございます。後は、どうぞよろしくお願いいたします。

○広報課長 それでは、幹事社からご質問をお願いいたします。

○記者(朝日新聞社) 知事からのお願いについて確認です。人との接触の機会を控えるということで、外出については慎重に判断と記載がありますけれども、これは自粛を求めるというニュアンスでよろしいのでしょうか。

○知事 先ほど、ステージのお話をさせていただきましたけれども、外出自粛要請ということになると、休業要請を含めて、「ステージ4」の段階で判断を要する形になってくるものと考えております。今の段階では、「ステージ3」として、今の段階でより慎重なご対応をお願いしたいということで、呼びかけをさせていただくものであります。

○記者(朝日新聞社) 政府が週内にも、関東の1都3県を対象に緊急事態宣言を出す方向で調整をしているということですけれども、この点に関する知事の受け止めをお願いします。

○知事 緊急事態宣言は、過去、全国一律に宣言が発出されたことがありましたけれども、本県の状況を見ますと、先ほどもご説明しましたように、3分の2がクラスターの中から積極的疫学調査により感染が確認されている状況にありますので、これが一定収束を見てくると、落ち着きを取り戻すことができるのではなかろうかと、現段階では希望的な観測を含めて、そう考えているところであります。

○記者(朝日新聞社) そうしますと、例えば、全国に対象を広げて欲しいといったお考えは今のところ持っていらっしゃらないということでよろしいでしょうか。

○知事 まだその段階にはないものと考えております。

○記者(朝日新聞社) 地域は別として、県外との移動というのが感染の原因になっている初発の例が多く見受けられますけれども、既にお願いをされている部分もあると思いますが、緊急事態宣言に絡んで、関東との人の行き来等に関するお願いをされるようなご予定についてのお考えはいかがでしょうか。

○知事 これまでも、県外にお出かけになられるときには、会食等の場を避けていただくように、帰省を計画される場合には、2週間程度感染リスクに十分注意をして生活を過ごした上でお帰りいただきたいというお願いをさせていただいたところでありまして、一律に県外との往来を自粛していただくようにという段階にはないものと考えているところであります。

○記者(時事通信社) 感染者数の状況がクラスターに由来するものであるため、「ステージ4」への移行は判断を留保されるということですが、今後、どのような条件が整えばステージが引き上げられるのか、具体的な目安を教えていただけますでしょうか。

○知事 今、「ステージ3」のぎりぎりのところに差しかかりつつありますので、あと1つか2つ、クラスターが出てくるということになりますと、指標が大きく「ステージ4」の判断指標を超えてまいりますので、その段階では、改めてステージ判断を行い、営業自粛、外出自粛要請なども含めて検討をしていかなければならないものと考えております。

○記者(時事通信社) ありがとうございます。感染経路が不明の事例が増えつつあるという状況を踏まえて、県としてどのような対策を講じていかれるのか、具体例があれば教えてください。

○知事 今回、県民の皆様方にお願いをさせていただきましたのは、ごく身近に感染リスクが存在するという状況になりつつあるのではないかという危機意識を強くしているところであります。まずは、お出かけの際にも慎重に、どうしても対応せざるを得ない用務であるのかどうかといった点、あるいは、お出かけ先の感染リスクそのものが、どのようなリスクが考えられるのか、十分念頭に置いて、慎重なご判断をいただきたいということをお願いさせていただいているところであります。

○記者(時事通信社) 最後に1点。特別措置法の改正案が、18日の通常国会で提出されるという状況です。県知事の権限も強化される内容となっておりますが、これについての受け止めをお願いします。

○知事 様々な協力要請をこれまでもさせていただいてまいりましたし、営業自粛の要請なども行ってくる中で、協力いただける方々、協力いただけない方々が存在しているという状況にあるわけでありますので、知事としての権限をより明確にしていただく中で、幅広い県民の皆様方にご理解とご協力をいただけるような法、システムになるということは好ましいことではなかろうかと受け止めております。

○記者(時事通信社) ありがとうございます。幹事社からは以上です。

○広報課長 それでは、各社の皆様方からご質問をお願いしたいと思います。

○記者(NBC) 資料P3「長崎県の入院医療の状況について」について1点確認をさせてください。資料では、1月2日19時時点の確保病床数となっていますけれども、昨日、今日で50人以上の感染者の発表があっています。最新の数字についてお教えいただきたいのですが、いかがでしょうか。

○医療政策課長 入院医療の状況については、19時時点の状況をその翌日に公表させていただいております。昨日(1月3日)の19時現在の状況が取りまとめられておりますので、ご紹介をさせていただきます。まず、長崎医療圏でございますが、入院患者が81名で占有率といたしましては73%ということになります。佐世保・県北医療圏につきましては38人で占有率76%。県央医療圏につきましては14名で占有率26.9%。県南医療圏では5名で占有率25%。壱岐医療圏では、13名で、占有率65%。全体の病床利用率では、151名の入院患者で占有率57%ということになります。以上でございます。

○記者(NBC) ありがとうございました。県民の方々の不安をいたずらにあおることになってはならないとは思うのですけれども、ステージを引き上げる判断要素となる6つの指標についてですけれども、これはこれで必要なことだと思うのですけれども、医療現場からはやはり悲痛な声であったり、県民の方々も生活する上で不安の声であったりというのが様々上がっている中、この指標自体を見直すというお考えは、現段階ではいかがでしょうか。

○知事 これまでも全国の動き等を踏まえて、一定の判断基準を整理したところでありまして、現状においても、ほぼ私どもが判断をしている本県の状況、一定地域においては、先ほどから話題になっておりますように、緊急事態宣言を要請されるというような動きもあるわけでございますけれども、そういった事態になるとまさに「ステージ4」の施策の範囲内と言い続けているところでありまして、ほぼほぼ現状を反映したようなステージの現状と対応策になっているんではなかろうかと考えているところであります。

○記者(長崎新聞社) 先ほど知事の説明の中で、中等症の中で重症に変わる可能性のある方が、8人を超える可能性があるとおっしゃいましたが、この8人というのには何か意味があるのでしょうか。

○福祉保健部長 この会見の前の有識者との意見交換の中で、その有識者の知っている範囲でのお話ですけれども、今、重症の方は8人ということで、中等症の方の中にも今後重症化する可能性のある方がいて、そういった方が仮に重症になると、「8」がもっと増えてくる可能性があるという意味で、「8」を超えてくる可能性があるという意味でございます。

○記者(長崎新聞社) さらにプラス8ということではなくてということでしょうか。

○福祉保健部長 そういう意味ではありません。

○記者(長崎新聞社) 現在の8人を超えてくる可能性があるということですか。

○福祉保健部長 そういう意味でございます。

○記者(長崎新聞社) 現状、8プラスどのぐらいになりそうかという見通しがあれば教えていただきたいのですが。

○福祉保健部長 病態というのは一朝一夕でいろいろ変わったりしますので、具体的な数字でお示しするのは難しいと思います。今日有識者の方からいただいたお話の中では、中等症の中でも重症化する可能性のある方は何人かいらっしゃるということでしたので、そこはよく今後の動向を注視しなければならないというご意見をいただいたところであります。

○記者(長崎新聞社) わかりました。先ほどの説明の中で、3分の2の人がクラスターから出ているという説明で、今後、楽観的な見方をすれば、クラスターが収束すれば感染者が減少に転じるのではないかという趣旨の説明がありましたが、楽観的に見られるような根拠というものがあれば教えてください。というのも、日々クラスターが起きていまして、どこでクラスター起きるのか分からない状況がある中で、今後、楽観的に見れる根拠というのがもしあれば教えていただきたいのですけれども。

○福祉保健部長 現状は、この示している3分の2がクラスターということであります。今後、県民の皆様へのさらなる行動抑制ということでお願いさせていただくことによって、新たな感染拡大にブレーキがかかればこれ以上のクラスターの発生というのを抑えることが期待できるのではないかというものであります。したがいまして、今の時点で何かそれ以上のクラスターを防いでいくというものがあるわけではございませんが、より皆様の協力をいただきたいという趣旨で、我々としてもこのお願いをさせていただいているという状況でございます。

○記者(長崎新聞社) わかりました。クラスター対策の強化について、今後の予算措置などを行うということで資料に書いている以上の説明はなかったのですが、もし差し支えなければ、もう少し詳細に、どのような感じで体制を強化されるのか、言える範囲で結構ですので教えていただければと思うのですけれども。

○福祉保健部長 今、詳細を詰めさせていただいているのですが、考え方といたしましては、よりクラスターを防止するための方策といたしまして、これまでも新しく入所される方の制度としては県で進めてきましたけれども、それ以外にも、早期発見のためにより広い対象で検査をする必要があるのではないかというようなことを考えております。具体的な医療施設の範囲や、どういった場合に検査を進めていくのか専門家の方の意見も伺って詳細を詰めておりますので、早急に制度設計をして、皆様にもご報告をできるようにしたいと思っております。

○記者(長崎新聞社) わかりました。感染者が急増しているところが、長崎、佐世保、壱岐ということですが、特に、壱岐は離島ということで、病床、スタッフともに医療資源が限られているというところで、非常に厳しい状況の中にあると思います。壱岐で感染者が急増して、病床確保計画も「フェーズ4」まで一気に上がっていまして、宿泊療養施設も拡充したとは聞いていますけれども、今後、さらに壱岐で感染が拡大した場合に、本土の都市部である長崎、佐世保で医療体制が逼迫している中、本土の医療機関において壱岐からの患者を受け入れられるのかという懸念も生じてくると思うんですがいかがでしょうか。

○福祉保健部長 そのご指摘については、我々も同じ危機感を共有しております。今後、特に壱岐市での行動抑制の形で感染拡大を減らしていくというのもお願いしなくてはいけないのですが、例えば、重症者が出た場合、また、病床がさらに逼迫した場合は、医療資源が限られておりますので、それは事前にシミュレーションした本土への搬送計画ということを念頭に、対策をしていくことなると考えております。そのときに、また本土の病床の状況も見ながら、その都度、柔軟に対応していく必要があるものと考えております。

○記者(長崎新聞社) わかりました。感染が拡大している中、自治体が飲食店に対する時短要請や、営業自粛などを呼びかけずとも、現状として、飲食店はお客さんがなかなか入らないという状況が続いており、非常に厳しい状況にあると聞いております。今後、県として、市や町と連携して何か経済的な支援を行うことを検討されたりはしていないでしょうか。

○知事 現状の感染状況を先ほどご覧いただきましたけれども、飲食店等が主たる感染要因になっているということであれば、営業時間の短縮要請、営業自粛要請などを行っていくということも選択肢の一つではなかろうかと思いますけれども、一定割合ありますものの、これが大きな感染の場になっているというような状況にはないものと理解をいたしているところであります。したがって、営業時間の短縮要請等については、現段階ではまだ考えていないところです。

○記者(長崎新聞社) わかりました。営業の時短要請をせずとも、実態として飲食店の経営状況が厳しくなっていることについて、何か経済的な支援を市や町と連携して実施するというお考えは現時点ではないでしょうか。

○知事 それは、あらゆる産業分野で相当大きな影響が生じているものと理解をいたしておりまして、私も、県の各所属については、十分現状等を把握しておくように、そして、必要な対策については、これからも積極的な対応を図っていく必要があるものと考えているところであります。

○記者(長崎新聞社) わかりました。非常に一般的なことで恐縮ですが、これは長崎県だけの傾向ではありませんが、第3波の感染拡大のスピードが非常に速いという印象を受けています。これは単純に、冬の乾燥期に当たるからなのか、もしくは、ウイルスに何か原因があるのか。長崎県だけの問題ではないと思いますが、一般的な見方としてはどのように見ていらっしゃるのでしょうか。

○福祉保健部長 空気の乾燥状況、それ以外の、例えば、ウイルスの特性に影響しているのではないかということについては、特段、専門家からのご指摘はございません。今回、感染が拡大している地域が限られているというのも、これをどう評価するかということで、今の段階では、ウイルスそのものの特性があって広がっているというところまでは、特定は難しいのではないかなと思っています。いずれにしましても、今回の感染の機会を減らしていくということを徹底していくことが、それが一つの要因にも、裏返しにはなると思うので、そういったことをさらに進めていく、徹底していく必要があるものと考えています。

○記者(長崎新聞社) 昨年の暮れに、県の交通局、県営バスが委託を受けたバスツアーでクラスターが起きました。これは、バスの中で感染が起きたのか、行った先で感染が起きたのかは分からないと思うのですけれども、県として感染防止を呼びかける一方で、結果的に県営バスのツアーの中でクラスターが起きたということに対する批判が、私たちの元にも寄せられております。バス事業者としては経営を維持しなければいけないというところもあり、なかなか難しい判断だと思いますが、これについて、知事としてはどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。

○知事 バスの事業者においては、全く民間と同じような形で仕事をいただいているわけでありまして、貸し切りバスのご要請があれば、特別な要因がなければお断りをするというようなことはできない形になっているものと理解をしています。したがって、お受けした仕事の中で、可能な限り感染リスクに繋がることがないように努力をしていかなければいけないと思っております。

○記者(朝日新聞社) 緊急事態宣言について重ねてお尋ねです。首都圏での感染拡大が地方にも波及していく構造があるので、九州の他県の知事からは、宣言自体を好意的に受け止める声ですとか、休業要請をするなら、補償もセットで、国できちんと制度設計をして欲しいといった声が上がっているのですけれども、その点に関して、宣言自体に関する評価というか、知事のお考えはいかがでしょうか。

○知事 今日のような形で、県内においても感染者が増加する傾向で推移しているというのも、先ほど申し上げたように、半分以上の要因が、県外との交流の中で感染に繋がった状況にありますので、まずは都市部との往来の中で感染者が発生するという要因は変わりない状況でありますので、大都市部において感染拡大防止のために徹底した対策を講じていただくというのは、非常に我々にとってもありがたいことであると考えているところであります。

○記者(西日本新聞社) 医療・福祉施設でのクラスター発生防止のための検査体制の強化の部分で、今、検討中ということではありますけれども、取りまとめの時期や、施設・人数の規模感の目安があれば教えていただけないでしょうか。

○福祉保健部長 取りまとめについては、時期は明言できませんが、できるだけ早くお示ししたいと思っております。また、規模感としましては、例えば、医療機関においては、これまで感染者を受け入れていただけるような協力医療機関や、救急等を担っていただいている医療機関を中心に支援を行ってきたところですけれども、もう少し裾野を広げるような形で、よりクラスターが起こらないように、網の目を広げるイメージで検討を進めています。それをどの範囲で、どこまで広げるかというところを、専門家の意見を聞きながら取りまとめていくように検討しているところでございます。

○広報課長 それでは、以上をもちまして終了させていただきます。ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。
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