●会見内容●
○広報課長 それでは、ただいまから、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いします。
○知事 冒頭に、私のほうからは2点お話をさせていただきます。
まず、1つ目ですけれども、厚生労働省への要望についてです。長崎の被爆体験者の救済に関する要望の面会ということで、厚生労働大臣等にウェブでの、短時間であってでもご面会をお願いできないかということで依頼をさせていただいておりましたが、昨日3月29日、「現在国会会期中であり、かつ、コロナ対応もあり、政務三役では調整できなかった」というご連絡をいただきました。
今後は、長崎の被爆体験者の方々の思いをしっかりと伝え、被爆体験者の思いに応えるためにも、できるだけ早く厚生労働省に対して再度面会を依頼して調整をしたいと考えております。
○広報課長 それでは、幹事社の方からご質問をお願いします。
○記者(日本経済新聞社) まず、県内旅行キャンペーン「第2弾ふるさとで“心呼吸”の旅」についてお尋ねします。全体の設計の中で、佐賀県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県と、福岡県と沖縄県が入っておりません。政府の方針としては、福岡、沖縄を含めた九州・沖縄ブロックで実施するというようなことが出ています。この2県を外した理由を教えていただけますでしょうか。
○観光振興課長 国から示されたブロックについては、九州・沖縄ということではありますけれども、まだ福岡についてはリバウンド防止期間ということで、県民キャンペーンも進められていないという状況にあるということでございます。
沖縄県につきましても、まだ感染状況が落ち着いていないというようなこともありまして、今回、相互誘客を行う各県においても、福岡県と沖縄県は、現段階では対象から外しているというようなこともございまして、そういった状況でございます。
○記者(日本経済新聞社) 分かりました。どうもありがとうございます。
知事ご就任になられてから、3月10日に石木ダムの予定地に行かれ、地元住民の方々と面談されました。報道によると、知事が行かれるのは8年ぶりということです。面談の際には話し合いを続けたいという話でしたが、そのときの面談の印象も踏まえ、これから具体的にどういうふうに話し合いを続けていくのか、今の段階でのお考えをお聞かせください。
○知事 まず、ご挨拶をさせていただいたのは、石木ダム建設事業は重要な課題でございますし、まずは、大変ご苦労されているというところで、私も本当に心苦しく思っておりましたので、まずはご挨拶をというところで、いち早く現地へご挨拶に行かせていただきました。
お会いさせていただいて、現地の方々の真摯な思いを改めて認識した次第でございます。今後も思いをお話しいただく、お話を聞くという機会は続けていきたいと思っております。
また、現地でご挨拶した際に、地元住民の方から、次回は歩いて見てほしいという話がありましたので、ぜひ次回は、そういった機会を設けられるように、しっかりと時間を確保して、現地を歩かせていただけるような、次のお会いする機会にしたいなと思っております。
○記者(日本経済新聞社) ありがとうございます。
3月23日に佐賀県庁で、山口佐賀県知事と面会されました。これも報道によると、トップ同士は3年ぶりということです。このときには、意見交換を継続するということだったようですが、具体的にこれからどういうふうに佐賀県にボールを投げる、あるいは意見を交換していくかということについて、今の段階でお考えがあれば、教えてください。
○知事 佐賀県知事との面会は、まず、就任のご挨拶ということで、私のほうから打診をさせていただきまして、本当にお忙しい中、このような早い段階でお会いしていただいたのは、率直に本当にうれしく思いました。
お話の中でも、日本の中でも西端に位置している2県ですので、今後のことを考えていくと、一つの県でやれることというよりは、協力して一緒にやれることの可能性のほうが非常に大きい、ポテンシャルも大きいと思っていますので、様々な分野でしっかりと連携をしていきましょうというお話をさせていただいたところでございます。
今後については、佐賀県知事も大変お忙しい中、お会いしていただきましたけれども、私の日程とも合わせて、ぜひまた、それぞれの課題もありますので、幅広の分野で話していけるように、できるだけ早いところでまたお会いして、そのときの時間の状況に応じて、できる限りの対話をしていきたいと思っています。
○記者(日本経済新聞社) 今の点について、中村前知事のときからの話でありますので、中村前知事のときには、折に触れて会見で、山口佐賀知事に面会を申し込んでも、「具体的な話がない限り会わない」というようなことで、かなり語気を荒げておっしゃるということもありました。大石知事の印象としては、山口佐賀県知事は話せばわかるというか、話せば応じるという、そういう感じの印象を持たれたのか教えてください。
○知事 山口佐賀県知事の印象について、私の立場からはなかなかコメントをするものではないかもしれませんけれども、長崎県と佐賀県の未来を考える、西九州地域、九州全体の利益を考えるという方向性は共有したところだと思いますので、その中で、どういったものについて、どういった連携ができるのか、それは両県がメリットを享受できるような関係性、環境をつくっていくということが大切だと思いますので、私としても、これまでの経緯も含めてしっかりと勉強して、どういったことができるのか、知恵を絞っていきたいなと思っているところでございます。
○記者(日本経済新聞社) ありがとうございます。
○広報課長 それでは、各社の皆様からご質問をお願いいたします。
○記者(長崎新聞社) 就任から約1か月がたちました。県議会も今日無事に終わったということで、この1か月、県議会も含めて振り返ってみて率直な感想を聞かせてください。
○知事 そうですね、もう1か月ですね。県議会もございましたし、先ほどから話題に出ている石木ダムや佐賀県知事にもお会いさせていただきましたし、本当にたくさんのことがありましたけれども、特に県議会については、記者の皆様にも、県民の皆様にも見ていただいたと思いますが、初めての経験でしたので、ちょっと戸惑う部分もありましたが、議員の皆様のご指摘・ご質問に対して、可能な限り真摯に対応しようと心がけて議会に挑みました。
その中で、県政のことについてしっかり議論するということの大切さということを改めて認識をしましたし、今後、6月に向けて様々な議論・検討を進めていかなくてはいけないという現状に当たっては、しっかりと6月の議会も話し合いができるように準備を進めていきたいと思っております。
そのほかのことについても、1か月の間で様々なことがありましたけれども、私がこれまでの経緯をしっかり把握した上で、県庁内でしっかりと議論を重ねないといけないものも多くございますので、そこも改めてこれから継続的に頑張っていきたいと思っております。
○記者(長崎新聞社) 県議会の中の所信表明で、一定の方針を示されたと思いますが、具体的に、例えば制度設計をどうしていくのか、予算の裏付けをどうしていくのかといった課題があると思います。一番直近で言えば6月の県議会にどのようなものが出てくるのかというのが県民の関心事だと思いますけれども、それに向けて、あまり時間もありませんけれども、どのような体制で取り組んでいくのか、例えば、新たに特別なチームをつくる構想があるのかといったことがあれば教えてください。
○知事 そうですね、4月の人事がまずありますので、そういったところで少しばたばたする状況ではございますが、肉付け予算に向けて、どういったことをどういった優先順位でやっていくのかというところは、知事、副知事が議論した上で認識を共有して、できる限り効率的に、迅速に進めていけるような体制づくりというのは必要かと思っておりますが、現時点でどういったチームでどういった形でということが明確にあるわけではありませんけれども、迅速にそういう体制づくりも検討していきたいと思います。
○記者(長崎新聞社) 石木ダム建設事業について、今度は川原を歩いて見て回ってくださいというお話があり、それに知事もそのようにしたいという意向を示されましたが、例えば4月にも川原を見に行かれるという検討はされているのでしょうか。
○知事 これはもうできるだけ早くと私は思っておりますけれども、やはり現地の方々のご都合もあられると思いますので、まず、現地の方々とお話しをして、しっかりと日程を調整したいと思います。
○記者(長崎新聞社) 以上です。
○記者(KTN) 先ほど発表があった県内旅行キャンペーン「第2弾ふるさとで“心呼吸”の旅」に関してお尋ねします。感染状況は、一定程度落ち着いたとはいえ、少しずつまた県内でも感染者が増えてきている状況の中で、県民の方への注意喚起という意味で、これを決めた理由というのを改めてお伺いしたいです。
○知事 決めた理由と目的は、経済活動はしっかりと拡大をしていく、回復させていくというところが一つでございます。ですが、おっしゃるとおり、感染拡大への不安というところは県民の皆様もお持ちだと思いますし、我々もそこは非常に重要だと考えています。ですので、拡大するだけではなくて、感染防止対策も引き続き徹底していただきたいと思っております。
ただ、冒頭申し上げましたけれども、今回、県外との往来が非常に増えることが予想されますので、行く方だけではなく、長崎でそういった方々を迎える我々一人ひとりも、県民の一人ひとりも、当事者として感染防止対策をいま一度徹底していくということは大切だと思いますし、我々もそれはしっかりと喚起、周知していくということが重要だと思っています。
○記者(KTN) ありがとうございます。
本日、IRに関する公聴会が長崎市内で開かれていますけれども、国への提出期限が4月28日と迫っている中で、臨時議会の開催日程の具体的なスケジュールというのが決まっていれば教えてください。
○知事 臨時会は、今の時点では全く何も決まっておりません。
○記者(日本経済新聞社) 長崎は地層学的な意味でも、色々な意味で複雑で起伏に富んでいますし、県という立場は市町と国とをつなぐという重要な役割があります。県内21市町全てを訪問して首長さんに会うことはなさったのか。あるいはいつごろまでに会いたいと思っていらっしゃるか教えてください。
○知事 まず、事実から申し上げると、13市8町全てを回っているということは、まだできておりません。これからできるだけ早く日程を組んで、少なくとも13市8町全てをしっかりと回りたいと思いますし、できれば行った先々で、行政だけではなく、また団体だけではなく、地域の方とお話しできればとは思います。日程の調整状況によりますが、しっかりとそれは前向きに検討していきたいと思います。
○記者(日本経済新聞社) 例えば、マニフェストとしていつまで、というのは、今度、V・ファーレン長崎の理事になられた高田春奈さんも、年末にお話をお聞きした際に、私はまず21市町全部回るという目標を立て、それを1年で回られたということでした。もしいつまでに全21市町を回りたいというのがあれば教えてください。
○知事 できるだけ早く、1年と言わず、できるだけ早くと思っておりますので、できるだけ早く実現したいと思います。
○記者(共同通信社) 被爆者団体の一つの「長崎県被爆者手帳友愛会」の解散が決定されましたが、知事の受け止めをお聞かせ願えればと思います。
○知事 昭和54年から約40年にわたって活動されてきたという認識をしています。その中でも、被爆者の援護や、核廃絶に向けた運動をしっかりと取り組んでこられたと認識しております。その中で高齢化が一つ大きな課題だったと私は思っておりますけれども、それを理由に継続ができなくなったということについては非常に残念に思っております。ですが、これまで取り組んでこられたことについては本当に敬意を表しますし、それが重要であるということの認識は変わりませんので、そういった方々の思いというところも改めて認識を新たにして、平和に向けての取り組みということを進めていきたい、私としても取り組んでいきたいと思っております。
○記者(共同通信社) ありがとうございました。
○記者(KTN) 本日の全国知事会で、国内の原発がミサイル等で攻撃を受けた場合、自衛隊による迎撃態勢、部隊の配置に万全を期すように求める要請を国側に提出しました。もし国内の原発がミサイルなどで攻撃された場合、防衛体制として長崎県も役割を担う可能性があるということで、県としてどのように受け止めているのか。今後、どのような体制をとっていくのか、そういう考えがあるのかお伺いします。
○危機管理監 危機管理監です。防衛体制については防衛省の管轄になりますので、県としてそこに派遣をという話にはならないと思います。政府で武力攻撃という認定をした段階において、自衛隊に対する派遣というのを内閣総理大臣が命令を起こして、それに伴って対処していくということで、長崎県としましては国民保護計画を策定しておりますので、それに基づいて各自治体と住民の避難と、そういったことを含めて対応していくという形になると思います。
○広報課長 ほかにございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、以上をもちまして定例記者会見を終了いたします。ありがとうございました。