●会見内容●
○広報課 ただいまより、記者会見を始めさせていただきます。
○知事 本日は、改めましてお集りをいただきまして、ありがとうございます。
まず、私の後援会の資金管理や収支報告書の記載内容をめぐりまして、県民の皆様にご心配をおかけしていることに心からお詫びを申し上げます。
私は、8月2日になりますけれども、後援会の令和4年分の収支報告書を訂正をさせていただきました。その経緯等につきましては、これまで議会での答弁、また8月5日になりますけれども、全員協議会でもお話をさせていただきました。現在、開会中の県議会でもご質問いただいたところでございますし、先日は総務委員会で集中審査もいただきました。そういった中でできる限り説明を行ってまいったところでございますけれども、本日は改めまして県民の皆様に、今回の一連の事象等についてお話し、ご説明をさせていただきたく、この場を設けさせていただきました。
また、今議会に当たっては、自民党会派のほうからも申し入れを受けていたところでございますし、それも重く受け止めております。また、これまで私自身も県民の皆様に、こういった形でお話をするといった機会が十分でなかったというふうに認識をしております。ですので今日、できる限り、これまで皆様におかれましては、同じような内容もあるかもしれませんけれども、改めてご説明をさせていただければと思います。
今日は、医師連盟の森崎会長と、私がご助言を受けております弁護士の一人である貞弘弁護士に同席をいただきました。今回の会見では、できるだけ正確な説明をさせていただきたいと考えております。森崎会長には、医師連盟のお立場からご説明をいただいて、貞弘弁護士からは、私の説明が不十分である場合、また、法的に正確な説明が求められるような場合について、必要に応じて法的な観点から補足を行っていただきたいと考えております。
それぞれ、少し自己紹介も兼ねてお話しいただければと思います。
○森崎会長 ただいまご紹介いただきました、長崎県医師会の委員長をしております森崎正幸です。
私どもが、2022年の知事選挙において、後援会員の皆様に、医師連盟というのは13支部あるんですが、その13支部の支部長にお願いして、大石けんご後援会への寄附の依頼をいたしました。その件の一部の医療法人からの寄附について、いろんな、説明不足とかという話がありましたので、本日は、私で補足できるところであれば補足したいということで出席いたしました。よろしくお願いいたします。
○貞弘弁護士 弁護士の貞弘賢太郎と申します。よろしくお願いいたします。
私は、今回の一連の大石知事の政治資金の問題、収支報告書の関係について、弁護士としての立場からご助言申し上げている者でございます。
本日、こうやって同席はさせていただいておりますけれども、あくまでも、説明は知事が基本的にはご自分でされる、するということでございます。私は、本当に、先ほど知事がご説明あったとおり、もし不十分なところがある、不正確なところがある、あとは、法律的にここはもう少し補足したほうがいいというようなことがあれば、必要に応じて少し口は挟みますけれども、基本的には知事から説明をするという会見でございますので、ご承知おきください。よろしくお願いいたします。
○知事 では、今日、レジュメをお手元に配付をしていると思います。すみません、今日はお二人のご都合もありまして、できれば1時間と思っております。冒頭、私ちょっと長くなってしまうかもしれませんけれども、できるだけ分かりやすくお話はさせていただきたいと思っております。よろしくお願いします。
レジュメに沿って、順にご説明をさせていただきたいと思います。
まず初めにですけれども、おとといの集中審査、審議に参考人として招致をされました元監査人の答弁で、繰り返し、選挙コンサルタントの方への言及があったと思います。その選挙コンサルタントの方のことについて、ご説明をまずさせていただきます。
まず、知事選における私の選対本部の構成でございますけれども、私は、選挙経験が豊富な政治家の先生方、また森崎会長をはじめとする医師連盟の方々、そのほかも多くの方々にサポートをいただきました。選対本部の皆様にご助言をいただいて、私自身も選挙運動を展開をさせていただきましたけれども、私の認識で申し上げますと、この選対本部の意思決定といったものは、都度、そのことごとによって、関係のメンバーが集まって意思決定をしていたというふうに考えています。
そして、私の陣営の選挙運動に関して、企画立案等についてご助言をいだたくようなコンサルタントを入れること、また、その人選についても、選対のほうでご意見を出していただいて、話し合っていただいてご決定いただいたものだというふうに思っております。私自身、その人選であったりとか、入れることについては、これまでも申し上げておりますけれども、関わってはいませんでした。
しかし、当然ながらですけれども、私自身も選挙運動の期間中、その選挙コンサルタントの方ともよくお話をさせていただきましたし、その方ですけれども、非常に選挙に関する知識も豊富ですし、政治資金の管理などについても非常に知識が深い方でございます。私の相談にもよく乗っていただいておりましたので、選挙期間中はもちろんですけれども、選挙が終わってからも、信頼してお付き合いをさせていただきました。そういった間柄でございます。
○知事 3番の元監査人についてでございますけれども、おととい、参考人招致をされておりましたが、私がこの元監査人と知り合ったのは今年の5月下旬頃でございます。これは、私が信頼をします事務職員から紹介を受けて知り合った経緯がございます。
この元監査人の方ですけれども、今年の1月頃に、私の後援会職員から連絡を受けたと答弁をされておりましたけれども、私が、その後援会職員から元監査人を紹介されたのは今年の5月下旬でございます。ですので、これについては記録が残っておりましたので、今年の5月下旬に、この元監査人と私が知り合ったということは事実でございます。
この事務職員の説明によりますと、この元監査人でございますが、総務省から委託を受けて、都道府県の会計監査を担っていらっしゃる方だというふうに伺っておりました。
その事務職員の方でございますけれども、知事選挙後、私の事務所に入っていただきまして、本当に一切を取り仕切っていただいているような、本当に心から信頼をする方でございましたので、私としては、その方がおっしゃる、紹介をしてくださる方ということで、信用してお会いをしたところでございます。
お会いしたところ、この元監査人の方でございますけれども、やはり会計に関する知識が非常に豊富な方だというふうに印象を受けましたので、私も、紹介いただいたということもそうですけれども、その方を信用してご助言をいただいていた、相談をしていたというところです。
一方で、6月の下旬頃に突如、元監査人の方から「任務を終了します」ということで不可解なご連絡がございました。その際、弁護士の方と相談の上で、その後、一切の相談をやめているという状況でございます。
その後、私の後援会の事務職員の方の机の中から、総務省と元監査人を当事者といたします「匿名委託契約書」というタイトルの不自然な契約書が出てきたりもしておりますけれども、これについて、総務委員会でもお話しましたが、確認をしたところ、そのような契約が締結された事実はないということでございました。
この点につきましては、総務委員会において真偽を問われていたというふうに認識をしております。その際でも元監査人から、今回の調査には関係ないということで明らかにはなっておりません。このようなことから、事務職員や元監査人本人から受けていた経歴等に関する説明にも疑義が生じている状況にございます。
以上のような次第でございまして、本当にお恥ずかしい限りではございますけれども、結局、元監査人の方が一体どのような人物なのかといったことについては、現時点においてわからないということが、これはもう本当偽らざる私の本音でございます。
○知事 これから少し、政治資金に関する説明をさせていただければと思います。レジュメでは4番になります。402万円のことについて、お話をさせていただきます。これはもう報道によれば、令和4年2月の私の選挙に関しまして、私の後援会から選挙コンサルタントの方が経営をする会社に対して402万円が支払われたことについて、選挙運動に対する報酬であって、公職選挙法に違反するという内容の刑事告発がされているというふうに承知をしています。
一方で、知事選に際しまして、私の陣営では、当該の業者に対しまして、オートコールの業務であったり、選挙情勢分析の業務を外注をしておりました。この402万円につきましては、実際にその業務を実施していただいたことに対する委託費としてお支払いをしたものでございます。
ここで、オートコールということをあまり聞いたことがない方もいらっしゃるかもしれませんが、これはシステムを使いまして、実施対象の地域の住民の方々、皆様にご自宅等にお電話をおかけをして、応答いただいた場合には、投票を呼びかける私の音声メッセージが自動的に流れるといったものでございまして、私の陣営では、オートコールのためのシステムの構築を業者に外注をしていたところでございます。
選挙運動については、時々刻々と情勢が変わっていくものだと思います。選挙情勢を把握することが必要でありますので、選挙情勢の分析に豊富な経験を有する当該業者に対しまして、この選挙の情勢分析を依頼をいたしました。このように、この402万円につきましては、選挙運動の報酬として支払ったものではなくて、選挙運動に関して委託をした業務の委託費として支払ったものでございまして、公職選挙法に違反するものといったことをご指摘をいただくようなものでは全くございません。
○知事 5番目になります。県議の後援会から286万円の資金移動があったことについて、お話をさせていただきます。これにつきましては繰り返しご説明をしてまいりました。ですけれども、今回改めて県民の皆様にお話をするということですので、この図に沿ってご説明をさせていただければと思います。ぜひ、お手元に置いていただければと思いますけれども。
まず、令和4年の2月になりますけれども、真ん中の、ここの赤丸のところになりますけれども、令和4年の2月、286万円が県議の後援会から私の後援会に、お金が入ってきております。
この時でございますけれども、繰り返し申し上げているとおり、県知事選挙に出馬した当時、私は初めての選挙でしたし、一人でも多くの方々にお話を聞いていただきたい思い、伝えたいということで、県内中を走り回っていた状況でございました。そのため、選挙の事務所にも昼間、夜もかかわらず、本当に空いている時間に短時間でどうにか立ち寄るといったぐらいの程度だったように思います。そういった中で、資金だったり日程の管理といったことをはじめとする選対本部の運営については、これもスタッフの皆様に全般的にお願いをしていたところでございます。私自身が、その詳細とか組み立てとか、そういったことまでは管理をすることは全く、把握することはできておりませんでした。
資金管理について申し上げますと、私自身は自己資金として2,000万円を準備をしまして、振込みをしましたけれども、それ以外のご寄附の状況だとか、選挙資金の支出の状況の詳細については、今、説明をしております286万円の件も含めて、把握はできておりませんでした。
この286万円につきましては迂回献金ではないかというご指摘がございます。しかし、まず、資金の受け手となりました私でございますけれども、この令和4年の2月当時、資金がまさに受け入れた当時、私、この資金の流れについては把握はできておりませんでした。医療法人から、もちろん医療法人から、県議の後援会等の口座を介して、私は資金を受け取ろうという意思があったことは全くございません。ですから、私が今回、脱法的な手段を用いて、あえてこの政党支部から県議の後援会を迂回させて医療法人から寄附を受け取ろうとしたといったことについては、全くご指摘は当たらないというふうに考えております。
なお、今般、このご寄附につきまして問題を認識しましたので、私は、この資金の出し手となりました医療法人側の意図について、今日同席いただいておりますけれども、医師連盟の会長に複数回にわたって確認をさせていただいております。本日は同席していただいておりますので、後ほどご説明があるかもしれませんけれども、まずは、これまで私が、医師会長をはじめ、状況を整理した上でご説明をしてきた内容についてお話をさせていただければと思います。
会長によりますと、会長は、知事選で私の支援を行っていただく際、私を応援してくださった政党支部に所属する議員の先生方に、その立ち位置を確認されたと伺っております。これに対して先生方からは、政党所属議員として私を応援するというお言葉をいただいたということで、それならば医師連盟として、私を応援する先生方が多く所属する政党支部のほうへ、政治活動を応援しようという考えで、医療法人からの寄附先を政党支部にしたというふうに伺っております。
会長は、これまでもいろんな選挙に関わってこられていると思います。企業から政治家本人への寄附をすることはできないといったこともご理解いただいていたと思いますし、政党支部から、私の後援会のほうにお金が移動されるといったことを認識していたわけではないというふうに考えております。
一方で、総務委員会の中でも出てきましたけれども、この医療法人のほうに寄附を呼びかけるFAXがあるというふうに承知をしておりますけれども、この内容の記載に関しまして、大石けんご後援会への寄附ということで呼びかけるような内容になっていたと認識しておりますが、これについては会長のご意思とはそごがあるというふうに聞いておりました。これは事務的に作成したものとはいえ、やはり誤解を与えるような内容になっていたというものです。
なお、この点に加えまして、286万円が政党支部から県議の後援会、また県議の後援会から私の後援会に、まさにこの図でございますけれども、この図にあるような資金移動について、誰の指示だった、誰の判断によるものかといったものが、これまで明らかにされていないという状況でございます。この点につきましては、これまでもずっとご説明してきておりましたけれども、私自身も、私の立場で説明責任を果たすために、関係者の皆様方に、私自身もそうですし、弁護士を通じてもそうですけれども、できる限りの方々にお話を聞いてまいりました。総じて10名近くの関係者にお話を聞いておりましたけれども、この関係者の方々に聞いた中でも、関係者によっては当時の記憶があいまいになっていましたり、やはりもう時間がたっておりますので、話が違っているといった状況になってしまったりということで、どなたの判断によるものか、どなたの指示によるものかといったものについて、はっきり把握するところには至ってございません。
例えば、報道でも出ておりましたけれども、ある県議からの説明では、選挙コンサルタントの方の指示に従って資金をしたというお話もあったということです。ただ、選挙コンサルトの方の説明によれば、選対本部からご相談はあったけれども、それ以上の記憶はないということで、話が違っている状況でございます。
また、これまで県民の皆様方がご納得いただけるような説明をできていないということにつきましては、本当にここは心苦しく思っておりますけれども、これまでそういった多くの関係者の方々にお話を伺ってきたといったことは、私の責任として努力をしてきたところでございます。
また、このお金に関しまして、286万円につきましては、借入から寄附に訂正をさせていただいております。この理由につきましても、多くご指摘を、ご質問をいただいておりますので、この点についてもお話をさせていただければと思います。
改めてこの配付資料を見ていただきまして、まず、県議の後援会と私の後援会の間の資金移動につきましてですけれども、この赤丸のところに書いてございます。こっちですね。この中に、上段の矢印、左から右にいっておりますけれども、令和4年2月、286万円が入金をしております。そして、令和4年の12月に、私の後援会から県議の後援会に返金をしているといった状況でございます。
この入ってきた当時でございますけど、先ほど申し上げたとおり、私はこの入金があっているという資金の流れについては把握をしておりませんでした。令和4年の年末頃、12月頃に、終わり頃になって、その入金のことについてお話を伺いまして、この流れについて聞いたところ、迂回の疑惑を抱かれるような可能性が、おそれがあるというふうに聞いておりました。ですので、私自身は、やはり何ら疑いを持たれるようなことはしたくないと思っておりましたので、この令和4年の12月に286万円の全額を県議の後援会のほうに返金をいたしております。令和4年の2月に、この県議の後援会から私の後援会に入ってきて、12月にこれを全額返しているというのが、端的に申し上げますけど、資金の動きでございます。
これを踏まえて、令和4年分の収支報告書の記載についてご説明をさせていただきます。図表の下の方に時系列で書いておりますけれども、こちらのほうを見ていただければと思います。
1番、①ですね、R5、3月31日に提出をしております。この時、2月にお金が入ってきて、12月に返しているということでしたので、これについては貸借だと考えるのが自然だと思っておりました。ですので、このR5年、昨年の3月に報告をしました収支報告書の中につきましては、借入金の286万円ということと、その返済、借入金の返済の286万円ということで記載をしておりました。
ただ、今年になりまして、お話、286万円について質問を受けたところでございますけれども、それで、複数の弁護士含め、専門家の方々にお話をしました。相談をしたところ、やはり端的に言うと、借入と返金といったことは、という評価は実態に即していないんじゃないかというようなご指摘をいただいたところでございます。その理由につきましては、まさにこの赤丸の上の令和4年の2月にお金が入ってきた当時、私はこの時にお金の入ってきたことをわかっておりませんでしたけれども、やはり貸借というと2人、双方の合意に基づいてお金を貸します、お金を借りますといった合意の下で資金の移動があって貸借がなされると、そういったものが貸借だと思いますけれども、令和4年の2月の時に私がそのお金の流れを知らなかったということに照らし合わせますと、それはやっぱり実態に即していないのではないかということが、借入とすることが実態に即していない理由でございます。
一方で、寄附にする理由ですけれども、寄附に関しましては、貸借と違って、一方の提供する側の意向によって行われるものでございます、資金移動がですね。そういったものに対し、県議の後援会のほうから資金が入ってくるといったことに対して、その時、私が認識していなかったので、それは借入、貸付ではなく寄附と記載するのが、評価するのが適切であろうということが、寄附に変更した理由でございます。
それをもとに、今年の8月2日でございますけれども、借入金286万円というところを、寄附金286万円に訂正をしております。そして、借入金の返済の286万円を寄附金の返金という形で286万円、記載を変更してございます。
ですので、今回の変更、訂正は、どうやって返したか、返すというところの記載を変えただけであって、今般よく、この記載の訂正を行うことで、また改めてお金の移動があるのかといったことをご指摘をいただきますけれども、そのようなことは全くございません。令和4年2月に入ってきて、12月に返しましたといったことについての記載を変えるだけでございますので、そこについてはご理解をいただければと思いますし、念のため申し上げておきます。
○知事 そして、6番目になります。2,000万円の計上についてでございます。これについてもお配りした資料がございますので、見ていただければと思います。
先ほど触れましたとおり、私、知事選挙に際しまして、自己資金で2,000万円を準備いたしまして、後援会の口座のほうに入金をいたしました。
ここで、一部報道で、2,000万円の入金の記録がないといったことも少し見られますけれども、2,000万円を後援会のほうに入金したことは間違いございませんので、この場で念のため申し上げておきます。
この2,000万円につきまして、時系列で申し上げます。ここの右手の四角の枠の中に時系列で書いてありますので、皆様も見ていただければと思います。
令和4年の3月7日の時点で、選挙運動費用収支報告書が提出をされております。①ですね。その中には、私の自己資金として記載をされておりました。その頃、この括弧の中で書いておりますけれども、2月20日の投・開票で行われた県知事選挙で当選をいたしまして、就任した直後でございました。初めての公務で、本当にいろんなことが一度に起こって、大変忙殺されている状況でございまして、記載の内容について確認が不十分になっておりまして、記載の内容について十分に把握できていなかったという状況です。実際に提出された選挙運動費用収支報告書には、この2,000万円について、私からの自己資金と記載をされておりましたけれども、このことについても、私の中で十分に認識ができていなかったというところです。
ただ、一方で、令和4年の5月前後の頃だったと思いますけれども、私は、選挙コンサルタントの方から、2,000万円について、私から後援会の方に貸付けというような処理をすれば返金を受けることができるということをお聞きをいたしました。また、そのような処理をすること、先ほど、286万円のところでもお話しましたけれども、私として不正なことはしたくないという思いが強くあります。ですので、そのことについて、問題がないのか確認をもちろんいたしました。何ら法令に抵触をするものでなく、問題もないということでございましたので、この2,000万円について、私は借金をして振り込みをさせていただきました。ですので、大変苦しい中での捻出ではございますけれども、そういったお金を返していただけるのであれば、本当にありがたいというのが正直なところでございまして、そのことについて、貸付けということにお願いするということにして、判断をしまして、私と後援会の間で、元金が2,000万円、金利が3%という形の契約書を結ばせていただいております。
このことは、③に書いておりますけれども、このような経緯で貸付金として契約書を作成しておりますので、令和4年6月8日、私の資産等報告書を提出しておりますけれども、この中でも貸付金として2,000万円を記載をさせていただいております。
そして、この契約書に基づきまして、すみません、もう一個ですね、④に関しましては、この事実がございますので、令和4年度の後援会の収支報告書につきましては④番になりますが、こちらについても借入金として、後援会の借入金として2,000万円の記載をしております。
で、⑤番になりますけれども、この契約に基づきまして、令和5年の3月に、後援会のほうから私のほうに、元金400万円と利息分60万円の返金を受けております。そして、今年の3月になりますけれども、こちらは合計195万2,000円の支払いを受けたということです。これにつきまして、令和6年、今年の6月以降になりますけれども、これが、失礼しました、順番が間違えました。
この令和4年の収支報告書を見直しをしておったところの中で、この2,000万円といったものが、選挙運動費用収支報告書と令和4年度の後援会の収支報告書、こちらのほうに二重計上になっているということに気がつきました。この点につきましても、専門家の方々にご助言を仰いでおります。そういったところ、この2,000万円を後援会に貸付けとしていた私の以前の認識、この処理につきましては、やはり実態に即していないということのご指摘をいただいております。
この理由につきましては、私がこの2,000万円を入れた時に、先ほどの286万円の時もそうですけれども、貸付けるといった合意があったわけではございませんので、どちらが二重計上になるといったら、自己資金で選挙費用、運動費用収支報告書に自己資金として記載しているほうを正とすべきということに、判断に至ったわけでございます。
その認識に基づいて、令和4年の後援会の収支報告書の借入金といったところの記載について削除をさせていただいて、加えて私は、先ほど申し上げたとおり返金を令和5年と令和6年に受けておりました。これは合計で655万2,000円というお金でございますけれども、これについても、これは貸付けという契約書に基づいてお支払いをいただいていたものですので、これについては私のほうから後援会のほうに全額返金をさせていただいております。それが、今回のこの2,000万円の経緯と、また、訂正の内容、また訂正をした理由についての説明になります。
ここから先は、もう一つあるんですけれども、この460万円の支払いを受けているのが令和5年3月になります。460万円のお支払いを受けたことに関しまして、400万円は元金だったんですけれども、60万円の分が利息分になりまして、この60万円の利息について、雑所得として記載をすべき、報告をすべきではないかというご指摘もいただきました。結論から申し上げますと、この60万円に関しましては、確かにこれは雑所得にすべきものだったと認識をしています。これは私の、本当に、もっぱら私の認識不足で記載が漏れてしまったということが本当に事実でございます。
少し詳しく説明をいたしますと、所得等報告書といったものがございます。それは、報告を提出するのが4月ぐらいなんですけれども、令和5年分の所得の報告をした際に、本来であれば令和5年中に、お支払いを受けた460万円のうちの60万円、これについては雑所得として入れておくべきだったということでございますけれども、それを漏らしておりました。ただ、これについては本当に私の認識不足でございまして、漏らしてしまったといったことが実態でございます。
というのも、後援会の収支報告書のほうには460万円の借入金の返済といったものをちゃんと明記をしております。このことについても、本当に反省すべきところでございますけれども、もっぱら私が隠そうとしたものではないということは、どうかご理解をいただければと思います。正確な内容で所得等報告書を作成、提出できなかったことについては、本当にこれは反省をしております。
現時点におきましては、この2,000万円ですね、60万円の記載をどうするのか、漏れていたことをどうするのかといったご質問を受けるかと思いますけれども、これについては、2,000万円自体が誤って記載をしていたと、その事実が適切ではなかったということで削除をしてございます。ですので、460万円、合計665万2,000円のお支払いも、それに基づくものですので、これも適切ではなかった、誤払いになっておりまして、これは全額もう返してございます、私のほうから後援会のほうに。ですので、現時点では、この460万円についても誤払いというとになって、所得として記載すべきものではなくなってございます。そのことを踏まえて、所得等報告書の訂正について、県の担当部署に確認をいたしましたけれども、これについては訂正を行うことではないという判断でございますので、訂正は行わないと、行う予定は今のところございません。
○知事 長くなって大変恐縮ではございますが、⑦番の供託金300万円についてお話をさせていただきます。知事選挙の時に、私の後援会の口座から300万円が出金されて、この300万円、私が選挙の供託金に使ったと。その後、返還された300万円について、後援会に返さずに、私が自分のものにしたのではないかというような告発がされたというような報道があったかと思います。これについては全くの事実無根でございます。
まず、300万円出金されたのが令和4年の2月2日でございますけれども、この献金は、選対本部のほうで主に小口として使われていたものでございまして、これについては記録もございます。
一方で、供託金の300万円はどうしたのかという話ですけれども、これは私自身が親族から借入れをして供託金を納めてございます。その供託金が返ってきた後、それもしっかりと親族のほうにお返しをしているということでございます。なので、後援会の口座から出金をしたものを供託金に使ったといった事実は全くございませんし、これについて、違反をしているというようなことについて言われる筋合い、それは当を得ないというふうに考えております。
○知事 ⑧番、910万円になります。これは、確認団体の「新しい長崎県をつくる会」についてというところになりますけれども、これは、後援会の令和4年分の収支報告書に記載しております、新しい長崎県をつくる会に対しまして合計910万円の寄附をしたことについて、架空寄附ではないかというような告発が行われているという報道があったと認識をしております。
新しい長崎県をつくる会は、いわゆる確認団体というものになります。この確認団体ですけれども、公職選挙法が規定をする範囲の中で、選挙期間中においても、候補者の名前の記載のない、例えばビラの配布等の政治活動を行うことが認められている、例えば都道府県知事の選挙をはじめとする首長選挙、市長選挙で活用されているというふうに承知をしております。
私は、知事選の選挙運動期間中、資金管理につきましては、先ほど申し上げたとおり、選対本部のスタッフの皆様にお任せをしてしまっておりましたけれども、その当選後、スタッフの方々にお話を聞いたところ、確認団体として支出をすべきものについては確認団体に振り分けて支出を行ったというふうに伺っております。
ただ、知事選の当時、私は、知事選に立候補したのが11月21日だったと思います。準備期間が非常に十分ではなくて、関係団体の資金管理のための口座として、後援会名義の口座を一つしか用意をできておりませんでした。確認団体からの支出についても、実際の支払いは後援会の口座から行われておりました。このように、確認団体としての支出についても後援会の口座からとなっていましたけれども、あくまでも経理上は後援会と確認団体、これは別、区別をしておりましたので、そのことを踏まえて、後援会から確認団体に合計910万円の寄附の記載が行われているものと承知をしております。ですので、その寄附が架空のものだったというような指摘は、当を得ないものだというふうに考えております。それが、⑧番の新しい長崎県をつくる会についてのご説明でございます。
○知事 ⑨番、今後の対応になりますけれども、最後に、私の後援会の口座から元監査人に対する多額の出金がなされたということについてもお話をさせていただきます。
県議会でもご説明をさせていただいておりますけれども、この件につきましては、捜査当局に情報提供を行っている状況でございます。そういった中で、捜査に支障を来たすおそれがありますので、現時においても、提供した情報の内容であったりとか、当局とのやり取りの状況について公言をすることは控えます。できません。
ただ、おとといの集中審査において、元監査人の方が、多額の出金について、私が不正を了解していたかのような説明をされたことにつきましては、事実に反するものであることは申し上げておきます。
私は、元監査人の方に、後援会の資金管理を適法、適正に行っていただきたいというふうにお願いをしておりましたし、それをしていただける方だというふうに信用をしておりました。そのような方が、県議会におきまして、私と一緒に不正なことをしようとしていたかのような答弁をしたことについては、私自身も困惑をしております。
いずれにしても、今後につきましては、この件について、しっかり弁護士とも協議をしながら慎重に対応してまいりたいと考えております。
○知事 そして、⑩番と⑪番についても少しお話をさせてください。
最低制限価格の見直しについて、⑩番になります。こちらについては、先日、観光生活建設委員会においても集中審査がなされたというふうに承知をしております。その中でも説明があって、見直しの手続については、私が就任する前からずっと検討がされていたことでありますけれども、正式な手続にのっとって見直しがされていることが説明されたというふうに伺って、承知をしております。
私自身、それに対して、見返りを求めるとか、そういったことをやったこと、この事実は全くありませんし、実際にそのことによって何か便宜が図られて、私に何か利益が生じたといったことについては全くありませんので、そのことについてははっきりと申し上げさせていただきます。
○知事 最後に、後援会の会費の見直しについても、一言だけお話をさせてください。一部報道で、私が秘匿性を確保するために、この後援会の会費の見直しを行ったのではないかというようなご指摘がございました。これについては、指摘は的を射ておりませんで、これについて、会費と後援会の中に入ってくる資金を集めるための収入といったところに当たるものについては、大きく2つあると思います。会費とまた寄附といったものがありますけれども、この会費につきましては、確かにお名前を載せる必要はありません。寄附につきましては、ある一定額以上はお名前を書くと。
これは、もっぱら応援をする方の政治信条等々、理解をして応援する、支援をしたいと思われる方が、ご自身の判断によって会員になったり、また寄附をされたりすると、そう理解しておりますけれども、やはりその応援をする方々の中にもいろんな声があるものと理解をしています。ある方は、応援はしたいけれども、名前を収支報告書の中に出すと、また住所も載ります。そういったことについて非常に懸念をされる方も、不安を感じる方もいらっしゃいます。だけども応援はしたいというお声もあります。
そういった中で、我々として、後援会として、その選択肢として会費、また会費をしっかりと改定をしていくという議論をしていきましたし、そういった中で様々なお声を聞きながら、それにお応えをする形で様々なオプションを、見直しを行ったと、これについては後援会の総会で了承を得てやっていることでございます。
じゃ、秘匿性があることで私が何か利益を得たのかといいますと、そこも当を得ないものだと思います。会費につきましては、確かに秘匿性、お名前を出さなくてもいい、住所が載らないということがあるかもしれませんが、寄附のほうにつきましては、寄附によって控除を受けられます。ただ、会費に対してはこの控除がございません。
これはやはりそういった寄附をする、会員になる、会費を納めるという個人の方々がご判断されることだというふうに思います。ある方は、そういった控除がなくても会費を納めて、会費を払って応援をしたいと、また、会員となって応援をしたいとお気持ちをお伝えくださる方もいらっしゃいますけれども、それ以外の方々は、やはり控除を受けながら寄附として応援をしたいという方もいらっしゃいます。そういったお声がいろいろある中で、後援会の運営をしっかり安定的に行っていく上で、協議をして検討して見直しを行ったものでございますので、何か、名前を出さなくていいことで、私が不正にお金を集めようとしたとか、そういったことは全くございませんので、そのことについてもご理解をいただければというふうに思っております。
ちょっと長くなってしまいましたけれども、一応、一通りお話をさせていただきました。追加で、ご質問があれば、ご質問に応じてお答えをさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○広報課 それでは、幹事社のNHKさんからお願いします。
○記者(NHK) よろしくお願いします。
県民の方々に対して説明をされましたけれども、県民の方々が、この説明で納得を得られたと思うかどうか、そのあたりの受け止めをお話しください。
○知事 これまで県民の方々に、皆様に直接こういう形でお話をするという機会がなかったので、まず、現状、申し上げられることをしっかりと整理をしてお話をさせていただきました。それについて、受け止めといったところについて、私の立場で申し上げられませんけれども、私としては、今ある精いっぱいのことをお話をさせていただいておりますし、今後、説明をできる限り丁寧にさせていただきたいと思っております。また、追加でご質問いただくこともあるかと思いますので、それにも対応しながら、できる限りの理解を得る努力を続けていきたいと思っております。
○記者(NHK) 元監査人の側に対しての知事側からの刑事告発なり、刑事告訴なり、そのあたりはするか、したか、今後どうするのかとか、など教えてください。
○知事 それは、総務委員会でも、今も申し上げましたけれども、やはり捜査機関に情報提供を行っている状況でございますので、その具体については公言すべきではないというふうに考えています。
○記者(NHK) 10月の末にもまた、集中審査が3日間行われることになりましたけれども、また県政の停滞じゃないですけれども、そのあたり問題もあるわけですけれども、そのあたりについて責任の取り方というか、どういうふうに考えていらっしゃるか、教えてください。
○知事 総務委員会の日程について、私自身はまだ把握はしておりませんけれども、委員会に関しましては、議会がしっかりご判断、ご検討されてご判断をされたことだと思いますので、それに対しては、私の立場でできる限り対応していくべきことだと考えています。
県政に関しましては、それはそれでしっかり対応する必要があると思いますけれども、本当に県政、諸課題が山積をしておりますけれども、私の立場でそれに対してはしっかりと、これまで同様、尽力をして、一つでも多くの課題を一日でも早く解決できるように努力をしていきたいと思っています。
○記者(朝日新聞社) よろしくお願いします。
今、様々な点で政治資金について、知事ご本人からご説明いただきましたけれども、様々なこういった疑惑が生まれている、この原因について、知事は何が、こういった訂正ですとか様々な疑惑、どういったことが原因になっているというふうにお考えですか。
○知事 私自身の把握ができていなかった部分で、例えば収支報告書の記載が不正確になってしまったりとか、先ほど申し上げた所得等報告書が一部不正確な部分があったとか、そういったことはあるのも事実ですし、そのことについては本当に心から反省をしますし、今後ないように努めていかなくてはいけないというふうに考えております。
一方で、全く事実無根なこともございます。そういったことについてあるのも事実ですので、そういったことを疑惑ということで指摘を受けた、受けることにちゃんと説明をしていく必要があるんだろうと思っています。
○記者(朝日新聞社) 根本的に、政治資金に関して訂正がなされているわけですけど、その原因について、知事はどのように考えていますか。
○知事 今申し上げたとおりで、その事由によって異なるものだと思います。私の認識不足だったりとか、把握が十分でなかったことで生じているものもあると思いますし、事実無根なこともあるというふうに思っています。それについては、都度説明をしていかなくてはいけないと思います。
あと、やっぱりそういったことが起こらないように、今後しっかりと私自身も努めたいと思いますし、それに加えてほかの方々、専門家の方々とかも含めて、お力もご指導もお借りしながら、適正なものになるように、本当に反省を踏まえて対応していかなくちゃいけないと考えています。
○記者(朝日新聞社) もう一点。知事、一連のこういった話に関して、ご自身の政治的な責任についてはどのようにお考えでしょうか。
○知事 本当に今回、改めて県民の皆様に説明をさせていただく機会をいただきましたけれども、本当にご心配をかけてしまっていること、また議会でも時間を割いてご質問をいただいているということも、今回の議会でもご指摘いただいております。そういったことにつきましては、本当に心からお詫びを申し上げたいというふうに思います。
また、多くの方々、巻き込まれてしまった方々も、巻き込んでしまっている方々もいらっしゃると思いますし、また、県庁職員も、本当に毎日いろんな課題がある中で、真摯にこれまでどおり業務に向き合って仕事をしてくださっている中で、こういった形で説明をしなくてはいけなくなっている、そういった状況になっているといったことについても、本当に申し訳なく思っています。
ですので、これにつきましては、私自身、先ほどから申し上げているとおり、ものによって違いますけれども、私自身に原因が由来しているところもあると思います。そこについては、もう本当に心から反省をしながら、今後こんなことが起こらないように努めていく必要があるというふうに思っています。
○記者(朝日新聞社) 責任を果たすというふうにお話されましたけれども、それは知事給与の返納ですとか、様々な責任の取り方ってあると思うんですけれども、そういったことについてお考えはないですか。
○知事 現時点で、そういった具体的なものはありませんけれども、やっぱりしっかりと説明をしながら県政を前に進めていくといったことは、私に与えられた使命だと思っておりますので、それについては私のできる範囲の、できる限りの力を尽くして取り組んでいきたいと思います。
○記者(朝日新聞社) 幹事社としての質問は以上です。
○記者(読売新聞社) 少し具体的に知事にお尋ねしたいんですけれども、まず、2,000万円の問題についてお尋ねしたいんですけど、発端なんですけど、最初、知事から選挙コンサルの方に、例えば2,000万円は返ってこないのかとか、返してもらう方法はないとか、知事から投げかけたことに対して助言があったのか、あるいは選挙コンサルのほうから突然、「あの2,000万円、貸付け扱いにすれば返ってきますよ、違法性はないですよ」という助言があったのか、そこの経緯を教えていただけますでしょぅか。
○知事 正確な細かいところはわかりませんけれども、私の認識としては、そもそもそういった時期に記載のこと、処理の仕方について、私自身がほとんど関われていませんでした。ですので、それを処理する時に「どうしますか」というようなお話があったと私自身は認識をしていません。
○記者(読売新聞社) それで、同じことで、もともと自己資金の選挙用に捻出された2,000万円だったと思うんですけど、それがもし返ってきたとしたら、ご自身の選挙で自分の手出しが一切ないことになります。もっと言うと、返ってくるばかりか、利息分ももうけることになると思うんですけど、普通の感覚だと明らかにおかしいと思うんですけど、そこに違和感は特になかったんでしょうか。
○知事 それは何ら法令に問題がないことだというふうに伺っておりましたので、それについては、そのように理解をしていました、問題がないということ。
○記者(読売新聞社) その2,000万円が戻ってきた場合、既に選挙では選挙運動費用収支報告書に載っているように、1,800万円ぐらいの支出があったわけですけど、じゃあ、その支出の原資とは、何が原資になったんだろうとか、そこも何も思わなかったんですか。
○知事 そのことについても把握をできておりませんでしたので、そのこと自体に意識が向いていないというのが、本当にそれが事実でございます。
○記者(読売新聞社) 分かりました。あとまた同じことで、先ほどちょっと説明があって理解したんですけど、もともといただいていた資料だと、2,000万円の件で、令和6年6月以降に弁護士の方からは、貸付けの処理は実態に即さないというふうに説明を受けたというふうな記載がありましたが、その際に、例えば、「これ選挙運動費用収支報告書にも載っているから二重計上ですよ」とか、「あってない貸付けで返済金を得ていることになりますよ」という、そこの指摘までその時点であったということですか。
○知事 すみません、私の説明が言葉足らずだったかもしれませんけれども、二重計上になっていると、それが2つあって整合しないという形ですけれども、どちらが正で、どちらが誤となるのかということについてご相談もしておりました。
その中で、やはり先ほど申し上げたとおり、貸付けとしたところについては、私が入金した当時、そういった合意があったわけではないですし、そういったことを踏まえて、自己資金としたほうの2,000万円、これが適切であって、貸付けとしたほうについては実態に即さないということで、そちらのほうを削除させていただいたということです。
○記者(読売新聞社) 分かりました。
ちょっと続けてで申し訳ないんですが、医師会長に伺ってもよろしいでしょうか。
まず確認なんですけど、森崎会長は、当時も知事の後援会の会長でいらっしゃって、今も後援会の会長。
○森崎会長 今も後援会の会長。後援会の代表者は、大石賢吾から先日代わりましたけど、会長は森崎です。
○記者(読売新聞社) 分かりました。
それで、286万円の寄附の話、医療法人からの寄附の話なんですけれども、取材の過程で入手している資料の中には、先ほどおっしゃっていましたが、医師連盟のほうから会員に向けた依頼書やFAXもありますが、その寄附申込書の中で、当初、「法人での寄附をご希望の場合について」ということで、そこの説明として「政治資金規正法上、法人からの寄附は後援会で受けられないが、一般財団法人国民政治協会で受けられる」と、まず書かれていました。ただ、それが実際に寄附してもらう段階では政党支部が受け皿になっていたわけですけど、そこはどういう仕組みなんでしょうか。
○森崎会長 そこがかなわなかったということで、一旦。それは1月21日の寄附の依頼の文書だと思います。ところが、そこは受けられないというふうな判断をいただいたので、困ったなということは考えておりましたが、今回、医療法人の多くが、現職知事を推薦していたといいますか、よくわからないんですが、現実、多くの医療法人は寄附を控えたというところはありました。ところが、幾つかの医療法人の方々から、そういうふうな好意をいただいたので、じゃ、何とかしようということで。ちょっとフリップを出していいですか。
実は我々は、1月10日に自民党の推薦状をいただいたんです。そこから選挙が始まって、ずぶの素人の私どもが選挙をしても、とても勝てる相手ではない。その時に、みんなから言われたのは「負け戦になんで戦うんだ」ということでした。
私どもは、崇高な思いのもとにやったわけです。一つは、世代交代で新しい長崎県をつくる、もう一つは、分裂した長崎県を一つにするということがありました。分裂した長崎県、県議会ですね。
それで我々は、さっき言った13支部あるわけですが、そこから推薦を得るのが大変だったんです。皆さん現職にお世話になっているから。先ほど言いました12月21日に記者会見して、大石賢吾さんが発表されました。そこから1週間かけて、28日にやっとこさ、13支部のうち11支部が賛成していただいて、推薦願を出しました。12月29日の選挙対策委員会で推薦を決定していただき、先ほど言いました1月10日に推薦状をいただきました。そこから選挙です。
我々では戦えないので、1月14日に第1回の選対会議、合同会議を開いたのが、このフリップです。この赤枠のところが後援会です。後援会といっても、私が会長で、数人の秘書が名前を連ねているだけの実態組織がない後援会です。こちらのピンクのところが自民党県連です。
で、この会の最初に私が尋ねたのは、「この選挙は誰の選挙ですか、誰が主体の選挙ですか」ということを尋ねました。そうしたら三役の方が、すかさず「これは自民党県連主体の選挙です」と言っていただきました。それでほっといたしました。そこから戦いが始まったわけです。
そして、「じゃあ、資金は医師連盟が主体となって集めてください」ということで。推薦団体が3団体ですよ、医師連盟と薬剤師連盟と看護連盟。もう一方の候補者のほうは、推薦団体が2,000団体、とても対抗できる資金ではないです。そこで個人の。
私は、先ほど知事もお話しましたように、個人は後援会に入れられるけれども、法人とかの団体は後援会には入れられないということは知っておりましたので、個人はこちらの流れで後援会に入れていただきました。法人からは、こちらでということを画策したんですが、その時に第8支部の選対本部長である、この真ん中にいる、ごうまなみさんの支部に入れてもいいですよという許可といいますか、お知らせをいただきました。
それで、1月21日に出したのが最初の寄附の依頼ですが、1月26日以降にFAXで支部への入金をお願いしたわけです。ところがタイトルは、先ほど知事がミスだったと言いましたけど、本来なら「大石賢吾選挙へのお願い」、「選挙への支援のお願い」とすべきところを、「大石後援会寄附への依頼」としました。それは私の手違いかもしれません。
しかしながら、当然ここに入れられて、そのお金について把握しておかないといけないのに、私も実は支部のお金はほとんど把握できてなかったんです。ですから、その先のお金の動きについては全く、先ほどの14ページの(4)以降については、私は何もわからないんです。
それで皆様方が、マスコミの方々が、その法人に電話をしておられます。そうすると皆さんが、「いや、私は大石賢吾個人を応援したんだよ」と言われるかと思います。多くの先生に電話をして、こういうことで個人はこちらに、法人はこうということになっておりますから、こうさせていただきましたと納得していただきました。
ただ、大口のところが1件あって、なかなか理解できないようだったので、わざわざ出向いて行きまして、その先生にもお願いしました。そうしますと、すごく激怒しておられたんです。何に激怒しておられたかというと、「私はあんなに多くの金額を寄附したにもかかわらず、知事と数回お会いしたけれども、何のお礼の言葉もない。先日、県会議員の方が、集中審査でも、『普通はお礼をやりますよ』と言われましたが、そういう言葉すらない」ということで、そういう情報共有ができていなかったというのは、我々の不手際かと思います。
それぐらいに、迂回とか、そんなのを考えられる状況ではなかったんです。だから、迂回というのが私には初めて・・、迂回という言葉は知っているけど、迂回寄附があるというのは知らなかったので、我々はあくまでも、今までもそうですけど、個人は後援会に、法人は団体に、そこまでしか我々は、一般の我々の医師会員に、医師連盟の会員にお願いしたことはありません。
ですから、迂回については、私は全く我々の関知しないところなので、分からないというのが実情だと思います。以上です。
○記者(読売新聞社) それは、先ほど知事もおっしゃっていたように、森崎会長としては、医療法人からの寄附は、あくまでも政党支部で活用してほしいと思っていたんでしょうか。
○森崎会長 先ほど言いましたように、自民党県連は一生懸命に戦ってくれたんです。それは県議たちが動いてくれて、長崎、県央、佐世保、どこもそうですが、その方々が、手弁当でしっかりといろんなことをやりながら選挙活動をしていただいた経費に使われるんだなというふうに私は理解しておりました。
○記者(読売新聞社) 政党支部。大石後援会に渡るのではなくて、政党支部の周辺で…
○森崎会長 選対本部として使うということです。選対本部の中に、後援会と自民党県連があるわけです。(資料提示)これが選対本部です。右が後援会で、左が自民党県連。
○記者(読売新聞社) そしてもう一つ、先ほどおっしゃったように、自民党の支部に寄附をするようにという指示、許可があったとおっしゃっていましたけど、それを医師連盟に対して指示してきたのは誰かというのはわからないんですか。
○森崎会長 指示したのは誰かわかりませんが、ごうまなみさんから「受けてもいいよ」という返答がありましたということを、担当の事務職の方が聞いて、それで、ありがとうといことで、そこに入れるようになりました。
○記者(読売新聞社) わかりました。とりあえず、私からは以上です。ありがとうございました。
○記者(毎日新聞社) 私からは、最低制限価格の見直しなどについて、ちょっとお伺いしたいんですけれども、2024年2月7日です。グルーブラインで大石さんは、「建設業協会へのアプローチをしようと思っています。最低制限価格の見直しにおいては」、県議さんの名前はぼかしますけれども、「S県議が尽力してくれていたので、S県議も発言力があると思っています」とメッセージを送信していらっしゃいます。
このメッセージの意図、どういう趣旨だったのかということを教えてください。
○知事 その内容について、出所がわかりませんので、その真偽も含めてコメントはいたしませんけれども、資金をお願いする、協力をお願いするに当たってでございますけれども、これはできる限り、もちろん集めるといったことが目的でございますので、どうやったら一番集められるかということを考えるのは普通なことでございます。その中で、建設業だけではありませんけれども、団体のほうへご相談する際に、その団体の方々のことをよくご存じの方々に、もちろん私のことを応援してくださる、理解してくださる方々に協力をするといったことは、普通にこれは行っております。今お話しいただいた方々、これはお名前を出していいと言われておりますけれども、瀬川さんと宅島さんですね、に関しましては、本当、日ごろから、これまで建設業協会、業界が抱えるような課題について、その課題解決に向けて非常に取り組んでいらっしゃったことを私もよく知っております。その中で建設業協会の方々に非常に知り合いが多いといったことで、お力添えをいただければ、そういったお話を我々の後援会として支援をいただけるといった機会も増えるのではないかというふうに考えてきたことは事実でございます。
ただ、これについてお願いをしたからといって、その方々が何かしら強要をされるといったことは全くない、ありませんし、最低制限価格の見直しの見返りとして協力をしてくださいと、お願いしてくださいと言ったことは全くありません。そのお二人からも、協会に対して、そのことを持ち出して協力を依頼したといったことがないといったこともちゃんと確認をしております。
○記者(毎日新聞社) お話自体は持ち出していないということでしたけれども、引き上げに尽力した瀬川さんの影響力を考えれば、それを利用して協会に後援会を集めてもらおうというふうに思ったのではないかとも考えられるんですけれども、そちらはいかがでしょうか。
○知事 そこについて、それが発生しているということは全くありませんので、それは全く今のご指摘は当たらないと思っています。
我々として、私としても、もちろん先ほど申し上げたとおり、協会の方々の中にお知り合いが多いということ、そこでより多くの支援がいただけるのではないかと、それを期待したのはこれはもう事実でございます。それが資金集めの当たり前の目的でございますので。
だけども、その中で、最低制限価格の見直しをしたから協力してくださいとか、そういうことを言ってくれと言ったこともないですし、実際に、その県議の方々から協会に対してそういったことを言ったということもないというふうに聞いております。
○記者(毎日新聞社) わかりました。ただ、最低制限価格の引き上げについては、決裁権を持っていらっしゃる知事が、陳情をした相手に対して多額の資金集めを依頼するということについて、この点については県民の理解を得られるというふうに思っていらっしゃいますでしょうか。
○知事 そこについては、今回いろんな報道もありましたけれども、報道があったのでご説明をさせていただいております。それについては全く無関係だということを今申し上げております。
ただ、それについて、誤解を与えかねるとご指摘をいただいているのであれば、それは本当に真摯に受け止めますし、そういったことがないように私としても今後も、これは建設業に限らずでございますけど、そういった疑問を持たれないような、そういったご支援の募り方をしなくてはいけないと思っています。
今回に関しては、疑惑があるということでご指摘をいただいておりますので、それは全く無関係でございますということをご説明をさせていただいています。
○記者(毎日新聞社) ちょっと話は変わりますが、後援会費についてです。後援会の会費としてこだわって資金集めをしようとされていたというふうに思っているんですけれども、寄附ではなく後援会費として集めることのメリットについてはどのように考えていらっしゃったのか、教えてください。
○知事 何をもってして、この後援会費にこだわってとおっしゃるのかわかりませんけれども、先ほど申し上げたとおり、会費と寄附という大きな2つの枠があると思います。我々として、会費に関しましては、やはりこれは応援をしていただけるというお気持ちが継続することが大前提ではありますけれども、会費としては年に一度納めていただくといったもの、ご支援をいただくといったものだと思います。寄附については、都度行われるものです。
もちろんご存じだと思いますけれども、後援会事務所については、本当に日々活動する中で様々な支出が伴います。そういった中でしっかりとした安定的な運営をしていくためには、もちろん安定的な資金を獲得していくということ、これはもう必要な、不可欠なことでございます。そういった観点からすると、会費といったものは年に1回お支払いをいただくといったことで、ある程度の推測をしやすいもの、そういった性質があるものだとは理解しています。
ただ、繰り返し言いますけれども、それについては、その方、支援する方が応援してくれるという意思を継続するかどうかによりますし、それは自由意思でございます。どちらを選んでいただくか、もちろんどちらともされる方もいらっしゃいますけれども、そういったところについては、先ほど申し上げたような、お名前を載せたくないという方もいらっしゃいますし、そんなこと関係なくて両方したいという方もいらっしゃいます。それはもう本当に個人の自由なんだと、こういうふうに思います。
○記者(毎日新聞社) わかりました。では、もう1点、2,000万円の件についてお伺いしたいんですけれども、ご説明ではコンサルタントの方から言われたために貸付けとして計上されたというお話でしたけれども、それ以前、2,000万円を入金した当初は、知事の認識としては、この2,000万円は、自己資金として入金された時は自己資金と認識されていらっしゃったという理解でよろしかったでしょうか。
○知事 まず、言われたためではなくて、そのような貸付けにすることでお返しすることもできるという話があったと私は認識をしています。それで、先ほど申し上げたとおり、違法性がないと、何の問題がないといったことを確認をして、それであれば、もう本当に返していただけるならばありがたいと。私も本当に、これは申し上げますけれども、そういった借金をしたということでわかるかと思いますが、それだけ出せるものではありません。そういった中で、お返しいただけるということであればありがたいと判断したのは事実でございます。
その2,000万円を準備した当時の認識ですけれども、それについては具体的なことさえも、これが何なのかと、「資金は出してください」と、「準備してください」と言われたままに準備したものでございます。それが一体何なのか、どういうふうな処理をするのかなんて、そういったことまでは考えられなかったのが、本当にこれは本音でございます。
○記者(長崎新聞社) よろしくお願いします。今回、2,000万円も286万円の件も、選挙コンサルの方の指示があったのかどうかというところが大きなポイントになっているかと思うんですけれども、今回、この場に同席を求めたりとか、今後、集中審査についても欠席をされましたけれども、そういったところでお話をしてもらうようにとかは、促したりされなかったんでしょうか。
○知事 この場に関しては、求めはしておりません。
集中審査に関しては、私が求める立場ではありませんので、議会の求め、委員会の求めに応じて、それぞれの参考人の方々が、それぞれの状況に応じて判断をされるものだと思います。
○記者(長崎新聞社) 286万円の件についても、実際、自民党県議さんが、コンサルの指示があったというような発言をされて、それで弁護士の方を介してお話を聞いたということですけれども、その中で、「選対本部から相談はあったけど、それ以上の記憶がない」といったような回答ですけれども、誰から相談があったのかとか、記憶がないというところをもう少し細かく聞いたりとかしたりはしていなかったんでしょうか。
○知事 それが正式な答えでしたので、それはもう本当、正式な答えとして受け取って、皆様にお伝えをさせていただいております。
○記者(長崎新聞社) それから森崎会長にもご確認したいんですけれども、こういった中で自民党県議さんが、コンサルの指示があったというふうなことで送金をされています。このことについて、どういうふうにご理解されているんでしょうか。
○森崎会長 先ほど言ったとおりで、法人からは支部にしか。
皆さんご存じのように、政治資金の流れの中に禁止行為というところが、法人から後援会等には禁止行為となります。ほかは認められています。そして、支部から支部、支部から後援会には何の禁止行為もありません。ですから、私としては、法人から支部にいただくことは、選挙をやる上ではありがたいことだという認識でした。
○記者(長崎新聞社) そもそも森崎会長は、選挙コンサルタントと面識なりお話をすることはあったんでしょうか。
○森崎会長 話は数回ありました。初めて会ったのは1月ですね。
○記者(長崎新聞社) その中で、コンサルタントから、どういう状況だったのかというのは確認されているんでしょうか。
○森崎会長 そういうところは全く。
私は、選挙の費用がどれぐらいかかるとか、例えば先ほど出ましたオートコールが幾らかかるとか、私は資金面を用立てする立場にありましたから、支出を抑えたいということで反対したのが全戸ポスティングでした。1,600万円、それはやめてほしいと、そういう相談はしました。そういう相談はいたしました。
○記者(長崎新聞社) それから、政党支部にお金を入れて、寄附してもらうことで、自民党県連も推薦する中で、大石知事を応援することになるというような理解だったと思うんですけど、この使い方について、支部のほうとお話はされていなかったんでしょうか。
○森崎会長 使い方については、全く話はしておりません。
○記者(長崎新聞社) それはなぜでしょうか。
○森崎会長 それは、選挙費用として使っていただくということで、はい。
○記者(長崎新聞社) 知事にいただいている資料の中で、これちょっと読み方もあると思うんですけど、「大石を応援する議員の多くが所属している」というように書いてありますけど、この政党支部にはどれくらいの議員が所属しているという理解なんでしょうか。
○森崎会長 我々のいた支部ですか。それは、県議の一人の人の支部です。支部というのは、皆さんお持ちなんですよね、各議員の方がね。各議員の方々は、後援会と支部を持っておられます、両方ね。その中で多分、資金の移動はあっているんだと思います。一人の方が両方持っておられます。
しかしながら、市長とか知事というのは、その支部を持てないんです。後援会しか持てないわけです。ですから、今回、支部へお願いしたということなんです。例えばこれが議員の人へのお願いであれば、支部に入れても後援会に入れても、その人のところにいくわけです。ところが、公職たる市長とか県知事は、その支部を持たない。ですから、我々は自民党県連と一緒に戦い、自民党県連と一体化した選対本部の中で使っていくということで、後援会は個人から、法人は支部へということで入れていただいたということです。
○記者(長崎新聞社) 知事にもお聞きしたいんですけど、結果的にこのお金は使われていないということになると思うんですけれども、こういった迂回を疑われるような形になったということについて、どのように思われますか。
○知事 これ、令和4年12月のころにお話を伺った時に、迂回という疑問、疑惑を持たれる可能性があると、疑念を与えてしまう可能性があるという話を伺いましたので、それを私は踏まえて、じゃあ、返したいですということで返しています。
なので、今こういうふうに思われていることは非常に、そういう対応をした上で思われてしまうことは、非常に心苦しく思っていますし、私としては本意ではもちろんございません。そういった思いで迂回を受けようと思ったつもりもありませんし、本当にそれが私の率直な本音です。
○記者(長崎新聞社) その後、6月の県議会でこの問題が指摘されて、先ほどのご説明の中で、元監査人とのご関係とか、最終的に6月下旬ですか、突如、不可解な連絡があって、この関係が切れたというようなお話がありましたけど、この不可解な連絡というものがどういったものなのかというのは、もう少し詳しく教えてもらえないでしょうか。
○知事 具体は申し上げませんけれども、「任務を終了します」ということをいただきました。
○記者(長崎新聞社) 結果的に今回、県議との間の貸し借りから寄附ということになりましたけど、この元監査人が言ったとおりに戻っているように思うんですけれども、何かこの元監査人が指導したことが間違っていたとか、そういったことはあるんですか。
○知事 個別具体は申し上げまませんけれども、確かにご助言をいただいていたところもございます。だからこうなったというわけではなくて、6月中に訂正を行うといったことが時間がかかってしまったことについてもたくさんのご指摘をいただきました。その中でも本当に多くの方々に、専門家の方々に相談もしましたし、ご助言もいただきましたし、その中で今回の訂正に至っております。ですので、そこだけの話ではないということは申し上げておきます。
○記者(長崎新聞社) 2,000万円について、一つ聞きたいんですけど…
○知事 すみません、できればですね、半までにはどうにかと思っております。いろいろ聞きたいところもあると思いますけど。
○記者(長崎新聞社) そうしたら、とりあえず以上で終わります。
○知事 どうしてもあれば。
○記者(長崎新聞社) 2,000万円の貸し借りというか、年利3%で元金が2,000万円とおっしゃいましたけど、その元になっている、恐らく県医師信用組合のほうからお金を借りられたと思うんですけど、その年利というのは幾らだったんでしょうか。
○知事 正確な数字は、ちょっと覚えておりませんけれども、そんな離れていないはずです。
○記者(長崎新聞社) そこで私的な利益を得たということはないでしょうか。
○知事 利益を目的にして設定したと、そういったことは全くありません。
○記者(長崎新聞社) 私が入手している資料では年利2.2%とかになっていて、少し差があるように思うんですけど、そこで利益を得ているんじゃないかと思う部分があるんですけど、その辺はいかがでしょうか。
○知事 それを目的にして設定したことはありません。
○記者(長崎新聞社) わかりました。以上です。
○記者(朝日新聞社) 知事にまず1点。一般質問で286万円の問題が出た後に、修正をするとおっしゃった。その後に私たちの前で、事態が変わったという趣旨のことで説明をされました。多額の出金がなされたというようなことで、詐欺罪に当たることも考えられるので、刑事告訴も検討するみたいなことをおっしゃったと思うんです。あの件はどうなったんですか。
というのも、公の立場にある知事が、報道陣の前でああいうことをおっしゃるというのは、私どもの受け止めとしては、当然証拠もがっちりと固めた上で、きちんと対応できるものだから、おっしゃっているんだというふうに理解をしましたが、結局、その後にその部分についての説明がない状態なんですけれども、ここはどうなんでしょうか。
○知事 これまでも繰り返し申し上げてきておりますけれども、その件については、捜査機関に対して情報提供を行ってきております。現在も、その状況を総合的に勘案しながら慎重に検討する必要があると、そして対応していく、対応を続けていく必要があると思っておりますので、今後についても、今の時点でそういう状況ですので、内容については公言しませんけれども、今後は、引き続き弁護士とも協議をしながら慎重に対応していきたいと思います。
○記者(朝日新聞社) わかりました。
森崎さん、すみません、まず一つ確認させてください。医師会としては会長さん、医師連盟としては委員長ですよね。
今、お話で、お金の流れはあくまでも政党支部にお金としては入れてもらったということだけども、結果的にそれは後援会のほうにお金が流れていった。お金に色がついているわけではないですから、あれですけれども、同額が実際に会計的なところとしては資金が移動されていますし、これはやはり外形的な形としては迂回して後援会にお金が流れていったというふうな理解が一般的だと思うんです。
そういうことになってしまったことについては、どういうふうに思われているんですか。
○森崎会長 私どもとしては想定していなかったことなので、その額が、どこが幾らいただいた、個人の寄附については医師連盟にリストがあります。それについては、私はお礼を申し上げました。大口が3口とかですね。
ところが、医療界支部のはリストがなかったので、情報共有していなかったので、それは後程、随分遅れてからリストをいただいたんですけど、そういう状況で、私どもとしては想定していなかったんです。それが後援会に移動するとかね。資金が移動するなんてことは、もう直接、寄附は寄附だという認識でした。それは私は今までも国会議員とか県議会議員に対して、自分のクリニックは医療法人と個人とがあるわけです。医療法人からは支部に、個人は個人にということでやっていましたので、それが移動するとは思っておりませんでした。
○記者(朝日新聞社) 想定外であったと。
○森崎会長 そう、想定外でした。今までの経験から、それはもう想定外でした。
○記者(朝日新聞社) 先ほどご説明の中で、資金を用立てする立場にあったともおっしゃったので…
○森崎会長 うん?
○記者(朝日新聞社) 資金を用立てする立場にあると…
○森崎会長 そうそう、用立て、用意する。
○記者(朝日新聞社) あるとおっしゃったのでですね。その場合、後援会として選挙運動をしていく中で、費用を、じゃあ、何が幾らかかるから、これだけのお金をどこから持ってこようかという算段をする中で、286万円というまとまった額が後援会として使えるとなった時に、当然ながら出所はどこなのか、というところになりますよね。そこは疑問に思われなかったんですか。
○森崎会長 それは全く、286万円も把握していなかったです。それで、私が把握しているの、総額をその会計の人に聞いていたんですけど、出費が幾らというのは、第1回の選対会議で、計画書の中でありました。それに対して我々が用立てするお金って限られています。その半額程度です。ですから、それは一生懸命、選挙資金を集めるのが精いっぱいで、内容がどうのこうのとか、その支部に幾ら入ったなんてことは全く把握できていなくて、「全体で幾ら入っていますか、赤字出ていませんか、足りていますか」ということはお聞きしておりました。
○記者(朝日新聞社) なるほどですね、わかりました。
やっぱり選挙を陣営の中で戦ったことがない、私などもないわけですけれども、選挙運動で使うお金について、団体からまとまったお金で寄附を受けることがあれば、その団体から政治的な問題、いろんな問題で左右もされる、こういうこともあるので、そもそものところで趣旨として団体からのお金を政治家個人の後援会のところに流れないようにしようという形で、そもそも法の趣旨としてはあると思うんです。
今のお話を聞いていると、法的にはこれは問題になるから、じゃあ、違法じゃない、法的には問題にならない形で、結果的にはまとまったお金が大石さんの選挙に使われるという形になるんですけれども、ここのところというのが、それをやっぱり「あれ?」と思うのは、甘いんですかね、私のほうが。
○森崎会長 最初に私が言ったでしょう、2つ、崇高な思いを持って選挙をやったと。自民党の分裂を一緒にしたい、そしてまた世代交代で新しい長崎県をつくる、この閉塞感のある長崎県を救うという、その2つです。
あのね、私はこの2年間、知事室に要望を持って行ったことは一度もありません。ある地方紙が、社長が、医師会に忖度して、そして子どもの医療費を無料化したというのを出したんです。それなんて、私に取材に来ませんよ。ファクトではないんです。その要望書を出したのは違う団体です。医療系ですけど、医師会ではありません。
私はそれは、今言われたようなことが嫌で、知事室には行っていません。2年間、要望も出していません。違う要望は出していますけどね、それはいろんなことがありますので。そういうことです。
○記者(朝日新聞社) もう1点だけ、最後に知事に話が戻ります。
資金移動の話、286万円、これ要は、政党の支部にまず医療法人からお金が入ります。で、政党の支部から後援会、県議さんの後援会、この政党の支部と後援会というのは同じ県議さんの話なので、そこからそこへの資金移動、かつ、政党支部から、県議さんの後援会から知事の後援会にいくという流れですけれども、結局、実際に流れていく中で、かなりの部分を担った、しかもとっかかりになるような、お金の流れのとっかかりの部分の移動を担った県議さんが、コンサルの指示だったとおっしゃっている。かたやコンサルは、そういう記憶がないというような言い方をされているんですよね。していない、じゃなくて。
この場合って、記憶がないので、実際にお金を動かした方がコンサルの指示だったとおっしゃっているのであれば、じゃあ、コンサルの指示だったんだねと、普通だったら素直に思えばそう思えるんですけれども、知事はそう思わないんですか。
○知事 主観の話を、そういった事実認定をする立場には、それはもう私のコメントできるところではないと思います。冒頭申し上げたとおり、私はそこについて、皆様にどういったことだったのかといったことを説明したいという思いから、本当に多くの方々にお話を聞いたり、聞いてもらったりもしております。でも、その中でやっぱり食い違うといった時に、こっちが言っていることが正しい、こっちが正しくないとか、それはやっぱり私の立場でコメントすることはできない、判断することはできないものだと思います。
○記者(朝日新聞社) それぞれの言い方が、それぞれ言っていることが、それぞれこういうことを言っているというところの評価にとどめるというですね。
○知事 何度もこれは申し上げていることなんですけれども、今おっしゃってくださった、全体の流れで私が実際に関わっているというか、当事者として、全体は私の選挙でございますので、そういう意味では私も当事者でございますが、私が知り得ているところって、ここなんですね、やっぱり。この県議のところから入ってきて、返すというところ、ここの知らなかったことについて、今回いろいろと本当に皆様に疑惑、疑念ということでご質問、ご指摘をいただきますけれども、そこについてはできる限り、私の立場でも説明をしたいというふうには思っています。なので、これまでも様々な方に聞いてきましたけど、そこに対して明確な答えを出していないこと、これはもう本当に申し訳なく思っております。そこについてはご理解をいただければと思います。
○記者(朝日新聞社) わかりました。すみません、ありがとうございました。
○知事 大変申し訳ありません。本当にたくさんあると思うんですが、時間が…
○記者(長崎新聞社) 知事、90分のうちに50分ぐらいは自分で説明されておいて、一方的に質問を制限するというのはおかしくないですか。まだ質問したいことは各社あると思うんですよね。
○知事 本当、冒頭に申し上げたように、できるだけ1時間でと思ったんですが、最初に私が長くなってしまったのは申し訳なく思っております。
○記者(長崎新聞社) ちゃんと質問が途切れるまで、質問に答えて・・・
○知事 両者の、(発言する者あり)もうちょっと対応できるということですので、できる限り。
○記者(長崎新聞社) 最初、森崎さんにお尋ねしたいんですけれども、医療法人に対して寄附金を募る文章が幾つかあると思うんですが、いずれも「大石けんご後援会への寄附について」と記載されてます。先ほどもちょっと、冒頭、知事がおっしゃっていましたけれども、「森崎さんの意思とはそごがあった」とおっしゃいましたけど、この文書は誰が作られたんですかね。
○森崎会長 それは、私どもで出した文書は私と考えて結構です。それで、それほどタイトルを変える余裕もなく、最初の1月21日に出した後援会への依頼文書と同じタイトルになってしまったということです。
○記者(長崎新聞社) で、本来であれば、どういうふうに書くべきだったと思われているんですか。
○森崎会長 先ほど言いましたが、「大石賢吾候補の長崎県知事選挙への支援について」ということに書くべきだったのかなと思っています。
○記者(長崎新聞社) であれば、それはいつの段階でそういうふうに書くべきだったと気づいたんですか。
○森崎会長 最近です、それは。それはもう皆様方から迂回、迂回と言われて、そこまで迂回という認識もないし、迂回というのが出始めたのが、私の認識では5月、6月のことだろうと思いますので、その時点で、これはこうすべきだったんだなというふうに認識しました。
○記者(長崎新聞社) それは言われて気づいたということは、言われなかったらそのままだったわけで、それで言われたから気づいたので、やっぱり間違えてましたという言い訳は通用しないと思いますけど、どうですかね。
○森崎会長 それはですね、それほど余裕がなかったということで、FAXを見直したらそうだったと。FAXを出したのが、6月の24日に、FAXをもう一回、記録があったら出してということで出してみたんですね。そしたらタイトルがそうなってたということです。
○記者(長崎新聞社) 知事にちょっとお尋ねしたいんですけれども、令和4年度の収支報告書について、県議からの借入れが記載されていることだったりとか、田中県議が一般質問を6月にする前に、迂回献金について質問されることを心配しているというようなLINEやメールが出回ってます。で、迂回献金の批判は当たらないと先ほどから知事はおっしゃっていますけれども、一般質問の前の段階で、少なくとも迂回献金がばれてしまうという認識があったんじゃないんでしょうか。
○知事 その情報が何なのか定かではございませんけれども、これまでも申し上げてきたとおり、6月県議会の質問において、私は、この286万円の資金移動について問題がないというふうにお話も聞いておりましたし、私自身もそう考えておりましたので、これについては、ご質問いただいて真摯にお答えをするというつもりでおりました。
○記者(長崎新聞社) すみません、2,000万円についてお聞きしたいんですけれども、知事は、冒頭の説明の中で、2,000万円の入金があっているのは確かなので、そこは勘違いしないでほしいということをおっしゃっていましたけれども、選挙運動費用収支報告書と政治資金収支報告書に、それぞれ2,000万円の記載があるのですから、本来であれば4,000万円の入金がないといけないわけですよね。なのに2,000万円の入金しかないと。そういうことが分かっているのに、あえて2,000万円の入金があっているということを、このライブ映像が流れている状況で自ら発信されるというのは、ミスリードを生みませんかね。
○知事 これは、今日、説明をする必要性が生じていることそのものだと思いますけれども、私が2,000万円を1月にお振り込みをしました、準備をしました。そのことが、2,000万円が一つということで、これが記載として、選挙運動費用収支報告書に自己資金として記載がされている。そして、後援会のほうに貸付けとして記載がされている。この2つがあって、それぞれ整合がとれないと。これをどうすべきかといったのが今回のご説明の2,000万円に関する主たるところだと思います。
なので、2,000万円を振り込んだといった事実は、これはファクトでございます、事実でございます。ただ、それが…
○記者(長崎新聞社) 実際は4,000万円を振り込まなきゃいけなかったのに2,000万円しかあってませんというのが、正確な表現ではないでしょうか。
○知事 それが2つになっている、二重になって計上されているので、今回、訂正をさせていただいたといったことが事実だと思います。
○記者(長崎新聞社) それと、先ほど他社からも質問があっていましたけれども、2,000万円を信用組合から借り入れて選挙運動費用として提供したときに、この段階では、もう選挙に使えば戻ってこないお金と分かってたんじゃないですかね。
○知事 どういった扱いになるか、全く分かってません。
○記者(長崎新聞社) じゃ、その段階で、返ってくるかもしれないというふうなことも思ってたわけですか。
○知事 なので、全く考えてなくて。ただ、今回、訂正を行ったときに理由として申し上げましたけれども、返ってくるということが合意があったわけでは、これはないです。それは事実です。なので、返ってくるという確証があったわけではない、それはファクトだと思います。
○記者(長崎新聞社) そういうふうな確証もないし、そういうこともその段階で思ってないのに、新たに貸付けをつくったとなれば、それは架空であるとか、もともと信用組合から借りてる2,000万円の返済の原資を得るために、そういうふうなスキームをつくったとしかとれないんですけど、それについてはどうですかね。
○知事 架空とかではなくて、先ほど申し上げてるとおりに、選挙が終わって、5月前後だったと思いますけれども、それについてどう処理をするかと。貸付けにすることで返金を受けられると。それは何ら法令に反することではなく、問題もないということをお聞きしましたので、それを、本当に返していただけるんだったらありがたいと。私が借金をしてつくったお金でございますので、そういうふうに判断をして、そういった処理をお願いをして契約書を作成しているということです。
○記者(長崎新聞社) 知事になって実際どのくらいお金が日常的に必要になるかというところは、よく分からなかった部分もあるかとは思うんですけれども、実際に知事になって、いろいろ政治活動をしたり公務をこなしたりする中でお付き合いとかもあったでしょうから、そうこうするうちに金銭的に非常に厳しいと。
そういう中で、知事のほうから選挙コンサルタントの方に、これをどうにかして返してもらう方法はないかと相談したというのが事実ではないんでしょうか。
○知事 それは事実じゃないです。これまでも繰り返し申し上げておりますけれども、私自身、就任をして公務に忙殺されているところもありました。決して県民の皆様、ほんと、税金から収入をいただいている身で、苦しいとか、意欲が出ないとか、そういったことを軽々に申し上げることは、私はすべきじゃないと思いますけれども、ただ、そういったものでは全くなくて、本当に公務に向き合う、日々向き合う中で、そういった報告書の処理についてどういう形にしますかと、返金することもできるということをお聞きして、それは本当、返していただけるのはありがたいと、ただそれだけで判断をしてお願いをしたと。
結局は、それが今回結果として訂正を必要になってしまったことにつながってますので、それはもう本当に心から反省をします。ですけれども、そのことについてお金が足りないからどうのとか、そういったことでは全くないということは申し上げておきます。
○記者(長崎新聞社) 知事のほうから選挙コンサルタントの方に働きかけたとか相談をしたことが事実でないとおっしゃいましたけど、じゃ、事実は何なんですかね。
○知事 今申し上げたことです。本当にそのときは忙殺をされて、具体的にいつとか、そういったことまでは分かりませんけれども、3月2日に就任をして、本当に公務、県庁内のことも学ばなくてはいけないこともございます。もちろん県庁外に出ることもございます。
そういった中で、これはお恥ずかしい限りですけれども、選挙運動費用収支報告書とか収支報告書とか、そういったことに対しても、もう本当に目が行き届いてなかったのは反省すべきところですが、そういう状況でございました。
なので、そういった中で「どうしますか」というお話をいただいて、先ほどの流れになったことですので、私が違法にお金を自分の、なんか収入を増やそうとしたとか、そういったことは全くございませんし、もともと不正なことはしたくないという気持ちが強くありますので、そういったことを思ってやったことでは全くございません。そのことだけははっきりと申し上げておきます。
○記者(長崎新聞社) じゃ、選挙コンサルのほうからどうしますかと、選挙コンサルタントのほうから、知事のほうに提案があったということですか、最初に。
○知事 そういうふうに認識はしております。こういう2,000万円の記載処理をどうするかといった話の中で、先ほどの流れのお話があったと。
○記者(長崎新聞社) 最初に読売新聞の方が質問したとき、そこについてはよく分からないみたいなことをおっしゃいませんでしたか。
○知事 なので、本当に正確なことは分かりません。だけども、読売新聞の方にもお話ししたとおり、私の認識としては、本当に公務で、この選挙収支報告書をどうしようかとか、そういったものを一つ一つやれるような状況では全くございませんので、そういった中でお話を受けて判断に至ったというふうに、今、私の認識としてはそうです。
ただ、道々に何月何日にその話があってとか、誰からあってとか、そういうことまでは本当に分かりませんので、そういったことでは正確には分からないということを申し上げました。
○記者(長崎新聞社) ちょっと話を変えます。今年6月の県議会一般質問についての登壇順位であるとか、田中県議の手書きの質問通告書なんかについて、あと、元監査人の方にメールで一般質問が始まる前に送っているというようなものが流出しています。こうした内部の県庁の文書を部外者に提供することについては、どう考えているんでしょうか。
○知事 その個別具体なことは申し上げませんけれども、一般的に、具体、個別なこと、案件に関して秘密保持をしている中で、それに対して助言をいただくと。その助言をいただくために必要な情報を共有、それに関しては、行うこともあるというふうに認識はしています。
○記者(長崎新聞社) けど、元監査人の方とかは、あれですよね、公務のところとは関係ないですよね。
○知事 そこについて、そのこと、事由についてお話ししませんけれども、触れませんけれども、ただ、公務、政務とか関係なく、例えば今回の選挙の収支報告書を見直すに当たって、どういった見直しが必要かとか、どういった解釈が適切かとか、相談をする場合には、やはり個別の専門家の方のご助言を仰ぐといったことは十分にあることだと思いますし、それについて、今、例に挙げられましたこういった質問があるかもしれないということの情報を、限られた方で情報の秘密保持をする中で共有をするといったことはあると思います。
○記者(長崎新聞社) ちょっとそこは非常に今の発言は疑問なんですけれども。
今回の一般質問に絡んで、以外に、ほかに県内部の、極めて機密、秘密が高い情報とかですね、公益通報目的以外で県の関係者以外に提供したケースというのはないんでしょうか。
○知事 主観的な●スキルが入っているので、それについてはコメントはできませんけれども、先ほど申し上げたとおり、必要性に応じて、それをできる環境下において情報共有するといったことは、もちろんあるというふうに思います。
ただ、それが今おっしゃったような、極めて機密性の高いとか、そういったお言葉で表現するのがどういったものなのかといったものについては、はかりかねますので、それに対してのお答えにはなってはないかもしれませんが、一般的に行われることだと思います。
○記者(長崎新聞社) 田中県議の一般質問の前に、ある会場で、田中県議の行動確認をするようなメールを何度も元監査人に送ってますよね。これはどういう目的だったんでしょうか。
○知事 その件につきましては、お会いをすると、お会いしたことは、元監査人の方が当該の県議の方にお会いしたといったことは事実です。で、お会いしに行くと言ったことも知っていたのも事実です。お会いされる予定も知っていたのも事実でございますけれども、その中で、どういった状況ですかというご質問、趣旨のご質問をいただいていたので、それに対してお答えをしていたということです。
○記者(長崎新聞社) これ、集中審査のときも質疑があってましたけれども、知事のほうが、この286万円について尋ねる質問について、どうにかしてほしいという意図があったということなんじゃないんでしょうか。
○知事 質問を止めてほしいといったことを依頼したのはありません。私としては、先ほども申し上げましたけれども、286万円の資金移動について問題がないと考えていましたし、もちろんそういうふうに説明も受けておりました。なので、それについては質問をしていただいて、しっかりと真摯にお答えをするというつもりもありましたし、その予定でおりましたし。ただ、これまでも申し上げてきましたが、質問いただく中で、やはり問題意識をしっかり把握をしておくこと、考え方を伝えること、それによって、より充実したものになるとは思いました。
なので、ただ、お会いをしに行くといったことが、今ご指摘があったように質問を止めるとか、そういった趣旨にとられかねないんじゃないかということ、そういったことをご指摘を受けるのも、今となっては、それはそのとおりかもしれないと思いますので、今となって、そういう疑念を与えかねないことについて、やっぱり止めるべきだったなと反省はしています。
○記者(長崎新聞社) 本来であれば、その質問通告の内容などを確認することについては、そういった部外者の人でなくて、政務みたいなものについては、担当の副知事であるとか、内部の職員が質問の意図を確認しに行くとかということをすればいいのに、なんでそういう部外者の方にお願いしているのかが分からないですね。
○知事 ご指摘がちょっと分かりませんけれども、それは、でも問題がないということを、問題がないというか、考え方を事前に説明をするといったことをご本人からも言われてましたし、それについて私自身は、先ほど申し上げたとおり、今となっては、やはり誤解を与えかねないということで止めるべきだったなというふうに今思いますけれども、そのときには、考え方を伝えておくことで、より建設的といいますか、充実した質疑ができるんじゃないかというふうには思っていました。
○記者(長崎新聞社) もっと言えば、知事本人が話せばよかったんじゃないですか。
○知事 その可能性があったのかもしれませんが、そこについては、その場面では、そういうふうには考えておりませんでした。
○記者(長崎新聞社) 以上です。
○記者(共同通信社) 今日、森崎会長から、286万円について選対本部で使われると思っていたというご発言があったかと思うんですけれども、そもそも改めてこの医療法人から女性県議の政党支部に渡った286万円が、なぜ知事の後援会に資金移動されていたというふうに受け止めておられますでしょうか。
○森崎会長 全く分かりません。私には理解できません。私は、もうそういう考えはなかったので、当然そこの選対本部、支部で使われるべきものと理解しておりました。
○記者(共同通信社) 知事側の後援会に渡ったことについては、どう思われますか。
○森崎会長 随分後で、それを「迂回という構図になってますよね」と言われて、「えっ、それ、渡ってたの?」ということが実感でした。
○記者(共同通信社) 会長のご認識としては、ごうさんを通じて選対本部で使われるというふうに思っておられたんですか。
○森崎会長 選対本部長ですからね、ごうさん。
○記者(共同通信社) 分かりました。
○記者(毎日新聞社) いろんな問題が、疑惑などが出てきてから、私たちは、事あるごとに大石さんに説明を求めて、いろんな質問をさせていただいてきたと思うんですけれども、最初は「精査したいので何も答えられない」というお話で、しばらく時間がたった後は、「もう捜査に支障を来すので何も話せない」というご説明だったと思うんですけれども、今日は会見を開いていただいて、私としては十分とは思えないですけれども、一定のご説明をいただきました。
なぜこのタイミングで一定お話をいただけるようになったのか教えてください。
○知事 もう本当にそれぞれの状況において、できる限りのことをやるということが全てですけれども、今日この場において、この状況において、この時点においてできることがこれなんだと思います。これまで不十分だったとか、対応が適切じゃなかったというご指摘もあろうかと思いますけれども、それは本当にもう真摯に受け止めるしかないと思います。
ですので、今後も、その場面場面、状況においてではございますけれども、しっかり私の立場でできる限りの説明はしていきたいと思います。十分に理解を得られることはできないかもしれませんが、それを得る努力だけはしたいと思います。
○記者(毎日新聞社) 私は、何が真実かを知りたいなと思って、ずっと取材させていただいているんですけれども、今日の説明の中でも、分からないみたいな部分も幾つかあったと思います。そういうところで、大石さんがどれぐらい本気で真相を明らかにしてくれようとしているのかというところが、ちょっとつかめないなと思っているんですけれども、そのあたりはどういうふうにお考えなんでしょうか。
例えば、・・と言われて、それでもう、いろんな方にお話を聞いたということも言われてましたけれども、記憶にないとか、お話がちょっとかみ合ってないところも、今の説明だと、そのままで置かれているのかなと思うんですけれども、そこを突き詰めていくですとか、追求していくという気持ちはおありなんでしょうか。
○知事 それはもう、記憶がないというのが正式な回答の中で追求をしていくというのは、どういったことを意味しているのか分かりませんけれども、私としては、私の立場でできることを、本当にこれは私の説明をしていく中でできる限りのことをやっていくということだけしか申し上げられないと思いますし、それをやっていくことが私の責任だと思いますので。それはもう本当、やる気がどれくらいか、はかりかねるというご指摘はお受けしますけれども、そこはもう本当に努めていくということをご理解いただければと思います。
○記者(毎日新聞社) 今日いただいた説明がマックスだと思ったらいいのか、それとも、その都度何か新しい情報が出てきたら、私たちや県民に対して発信、教えていただけるのか、そのあたりはどういうふうにお考えでしょうか。
○知事 お伝えすべきことが出てきたら、もちろんお伝えをさせていただきたいと思います。
○記者(毎日新聞社) 今の時点では、今日のこのご説明で、もうマックスというか、今持てるものを全て出していただいたということなんでしょうか。
○知事 もちろん、記憶の中で小っちゃなところがあるかとか、そういったことはもう申し上げられませんけれども、本当これが今、現時点で整理をして皆様にお伝えできること、準備をしてやってきていますので、それはご理解いただければと思います。
○記者(毎日新聞社) 分かりました。ありがとうございます。
○記者(朝日新聞社) 選挙コンサルタントについて聞きますけれども、まず、この選挙コンサルタントって、どなたなんですか。
○知事 個人名は、お出しはしないです。
○記者(朝日新聞社) 分かりました。
選挙コンサルタントというのは、選挙コンサルタントですから、知事選に出馬するに当たって助言等をもらったと思うんですけれども、これは知事とはどういう関係で契約をしていたり、どういった関係で報酬を支払っていたりしたんでしょうか。
○知事 冒頭申し上げましたけれども、コンサルに入っていただいてご助言をいただくことだったりとか、その人選、それに関しては、私は関わっておりません。私との関係の中で起こったことは、402万円のお話の中で触れましたけれども、オートコールをお願いをしたり、あと情勢調査についてお願いをしたという関係で、その後も、非常に信頼できる方だと私は思っておりますので、付き合いをさせていただいております。
○記者(朝日新聞社) 選挙コンサルタント、知事選が終わった後もずっと関係があったということですけれども、これはどういった立場で関係があったんですか。例えば、業務を委託して、コンサル料を支払って知事のアドバイザーですとか、私設秘書なのか分かりませんけど、どういった立場で選挙コンサルの方とは、これまでずっと、今までお付き合いをされているんですか。
○知事 ご助言をいただく関係性で、そのコンサルとかはありません。
○記者(朝日新聞社) 助言をいただく関係でということは、特に業務の契約とか、そういったことはされてないんですか。
○知事 都度そういった、例えば何か個別なものをお願いするとか、そういったことに対しては委託をして、それに対する対価はお支払いする、もちろん関係はありますけれども、常に何か契約をしているとか、そういったものではありません。
○記者(朝日新聞社) 例えば助言をもらう案件、個別の案件一つ一つに関して契約を結んで、その都度報酬を支払うというようなことが今までも続いているということですか。
○知事 その認識です。
○記者(朝日新聞社) 選挙コンサルタントとして、例えば知事の政治資金に関しても、一つ一つアドバイスを受けていたようですけれども、この一つ一つに関して契約を結んで報酬を支払ってたということですか。
○知事 個別具体なものは、なかなか表現するのは難しいですけれども、例えばですよ、何かクリエーティブなものをやるとか、そういったものに関してお願いすること、発注することはあると思いますけれども、日々のお話の中で、「これどうですかね」というご相談に対して個別に、一個一個に契約をするということは、まずないです、もちろんでございますけれども。
○記者(朝日新聞社) 知事と選挙コンサルの関係というのは、毎回毎回、契約を結んでいたという、個別具体的なことは避けるとおっしゃいましたけど、例えば政治資金に関して助言を受けるとかですね、そういったことに関しては、何か知事との関係というのは、どういった立場で契約を結んでいたんですか、コンサルタントなんですか。
○知事 コンサルタントではないです。通年ずっといるような、そんな話ではなくて、何かクリエーティブなものをつくるとか、そういった案件が生じたときにご相談をして、お仕事を受けていただけるんだったら受けていただくと、そういった認識です。
○記者(朝日新聞社) その契約は、知事の後援会とコンサルタントがしているのか、知事本人とそのコンサルタントが個人的にしているのか、どちらですか。
○知事 そのものによると思いますけど、基本的には後援会のお仕事をお願いしているという認識でございます。
○記者(朝日新聞社) 分かりました。
あと、所得等報告書について聞きますけども、これ、知事が今年の4月に提出したもので、60万円が記載漏れになっているとおっしゃいました。これは総務委員会の知事が出席されてないところの質疑の中で、秘書課から、いわゆる確定申告と連動しているというようなお話がありましたけれども、知事は、この時点で、これと同じ確定申告を提出されてるんですか。
○知事 確定申告も同じです。60万円が抜けてる状況になっていて、今回、この460万、60万円が雑所得であるべきということを気づいたときに、もちろん税理士には相談をしています。私としても、やっぱり必要なものは納付すべきだと思ってますので、訂正納付に関して相談をしましたけれども、現状として、今年7月に、返金を受けている655万2,000円、全額返してますので、そもそもその460万の60万の利息の部分も含めて収入として申告すべきものではないということで、税理士からも確定申告の修正は必要ないということでございましたので、それについては、それ以上のことはないと。
○記者(朝日新聞社) 訂正納付等はしてないんですね、この令和5年度に関しては。
○知事 訂正納付が必要ないということを説明を受けてます。
○記者(朝日新聞社) この460万円というのは、報道機関等から指摘があって発覚したものですよね。これ結局、そのままにしていたら60万円脱税になりますよね、その認識についていかがですか。
○知事 返済をしてるので、収入として扱うべきものではないという判断に基づいて、お支払いはしてないと。
○記者(朝日新聞社) 結果的に返済をしたので脱税に当たらないというようなお話ですけども、指摘がなかったら、このままになっていたわけですよね。
○知事 その時点では、少なくとも今の時点では、訂正を行わなかった時点ではそうかもしれませんけれども、今回ちゃんと訂正をして、納付の必要がないということを確認して対応しておりますけれども、その後、そのままだったのかどうかについては分かりません。
ただ、今回について実際に抜けてしまったと、漏れてしまったということ自体は、これはもう本当事実ですし、それは私の認識不足だったので、そこは反省をしています。
○記者(朝日新聞社) 漏れているということは、漏れているんじゃなくて、これは脱税ですよね、当時、この時点では。
○知事 漏れてしまって、令和5年の時点で納めるべきものだったことが漏れてたことは事実です。だから、それに気づいて訂正をしようとしましたけれども、その訂正は、もう返済をしてるということで、訂正は必要ないということが税理士からの回答でしたので、それはそのように適切に対応していると認識しています。
○記者(朝日新聞社) 訂正の是非について聞いているんでなくて、これ、県税等徴収する県のトップとして、適切な確定申告ができてなかったということですよね。この認識についていかがですか。
○知事 そこが漏れてしまっていたということについては、反省をしています。
○記者(朝日新聞社) 分かりました。
○記者(西日本新聞社) 今回、会見を開いていただいて説明する場を設けられたのは、非常に前進かと思いますが、この会見自体は公務になりますか、それとも政務に当たりますか。
○知事 すみません、今、両方の見方があると思います。
○記者(西日本新聞社) まず、知事選ということは、知事になる前になった問題に関しての回答をなされているのであれば、それは、この場でやるかどうかということ、もう少し検討する余地があったのではないかと思うんですが。
○知事 両方の、ご指摘はいろいろあると思いますけれども、総じて、すみません、明確に白黒な世界ではないと思います。
○記者(西日本新聞社) 分かりました。
最後に、弁護士の先生、今、説明をされました森崎先生も含めての説明の中で、何かご指摘であったりとか、不備であったりとかというものは、今のところはないという認識でよろしいですか。
○貞弘弁護士 ございません。
○記者(西日本新聞社) 分かりました。ありがとうございます。
○広報課 ほかにございませんでしょうか。
なければ、以上で記者会見を終了させていただきます。
○知事 最後に、また冒頭改めてになりますけれども、このたびは、今回、県民の皆様に、ようやくといいますか、本当に時間をかけて、遅くなってしまって申し訳ございませんけれども、一連の経緯についてご説明をさせていただく機会をいただきました。この間、県民の皆様に本当にご心配をおかけしてしまったことに関しまして、本当に心からお詫びを申し上げます。
ただ、今回の件で、本当に多くの方を巻き込んだ形になってしまって、ご迷惑をおかけしてしまっていることだと認識をしています。また、県庁職員も、日々、真摯に業務に向き合っている中で、こういった私が説明をしなくてはいけないと求められる、十分じゃないというご指摘を受ける、そういったことについて本当に申し訳なく思っております。
また、先ほど医療法人の方のお話もありました。本当にこれまで多くの方々に、形はいろいろ、また、立場もそれぞれ、やり方もそれぞれだと思いますけれども、私のことを応援したいという思いで、それぞれの行動を起こしてくださったこと、そういったことがたくさんあると思います。そのことについて私自身が、本当に礼節を欠いてしまったところも多くありますし、それに対してご指摘も受けて、本当に自分の至らなさといいますか、そういったことについては反省をしているところでございます。
今後もご協力いただく、ご支援いただく、応援していただく皆様に感謝をしながら、また、今回ご迷惑をかけてしまっているこの状況について真摯に重く受け止めながら、こういったことがないように、私のできる限りを努めていきたいと思っております。
今日、平日の夜に、この時間になってしまって、皆様、報道機関の皆様方にも、本当にご迷惑、ご負担をおかけしてしまっていることだと、そう理解しておりますけれども、本当に今回のことに関しまして、関わっていただいた、ご迷惑をかけてしまっている、負担をかけてしまっている皆様に、改めて本当に心からお詫びを申し上げたいと思います。
今日は、本当にこういった機会をいただきまして、ありがとうございました。