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平成25年1月4日 年頭知事訓話

 皆様、明けましておめでとうございます。
 皆様方には、ご家族の皆様方とともに、輝かしい新年をお迎えになられたことと心からお喜びを申し上げます。
 年頭に当たり、一言、ご挨拶を申し上げたいと存じます。
 さて、私ども公務員にとって一番まとまった年末年始休暇も、アッと言う間に過ぎ去ったことだと思っております。私も知事に就任をいたしまして3回目のお正月を迎えたところでありますが、ご承知のとおり、県の総合計画も実施3年目を迎えてまいります。3年目といいますのは、計画期間中のちょうど真ん中の年でありまして、小説で申しますと、起承転結の「転」の年に当たるのではないかと思っております。
 総合計画では、「人が輝く、産業が輝く、地域が輝く長崎県」の実現を目指して、さまざまな政策に取り組むこととしておりますが、今年は、こうした政策推進の効果を県民の皆様方により具体的な成果として実感していただく必要があるものと考えており、改めて全力で県政の推進に取り組んでいくことと決意を新たにしたところであります。どうか、職員の皆様方も、今年1年、足らざる施策はないのか、今の進め方でいいのか、もう一度足元を確かめていただき、しっかり取り組んでいただきますようお願いいたします。
 ご承知のとおり、昨年末、政権交代が実現いたしました。これからは、また新たな視点のもと、さまざまな議論が重ねられ、新しい政策群も提案されていくものと考えております。それぞれの職場において、アンテナを高く、中央の動きにもその動向を見極め、注意を払いながら、地方としてしっかり提案すべきことはないのか、そういった観点からそれぞれの仕事を見直し、挑戦する心を持って取り組んでいただきたいと思っております。
 時代は、大きく変化の兆しが見られており、我々地方も例外であることは許されない状況にあるものと考えております。地方の実情は、我々地方の立場で仕事をする者が一番詳しくわかっているわけですので、そうした状況を踏まえながら、地方から政策を提案し、それが実現できるように全力を傾注していただきたいと思っております。
 さて、県の総合計画は、「人や産業、地域が輝く長崎県」が実現することを基本理念に置いております。当初から皆様方にお話をしておりますように、まずは県民の皆様方が活力と希望を持って、この地域で暮らしていただけるような社会を実現することが最大の目標であります。そういう意味では、これまで以上に福祉、医療、介護、子育て、教育等の支援施策の充実に力を注いでいかなければいけないと思っております。
 そうは言いながら、おのずと地方には財源の制約もありますので、どの分野から手を付けていけばいいのか、しっかりと議論を重ね、来年度の予算に反映させていきたいと考えております。
 特に、地域医療再生に向けた動きは、まさに待ったなしの状況であります。県民の皆様方が安全・安心な地域社会の中で生きがいを持って暮らしていただけるように、その一人ひとりの思いをしっかりと県の政策に反映をしていかなければいけないと思っております。
就任当初は乳幼児医療費の是正に力を注ぎましたが、今残されている最大の課題であります障害者の方々に対する福祉医療の分野についても、具体的な予算編成の中で、しっかりとその方向性を提案していく必要があるものと考えております。
 あわせて、医療人材のそれぞれの地域ごとのアンバランスをどう是正していけばいいのか、あるいは、女性の皆様方にもっともっと地域の中で活躍していただける場を提供するために子育て環境の整備・充実にさらに配慮する必要があるものと考えております。
 他にも、お年を召した方々が、長年にわたる経験、知識を地域社会の中で還元していただき、生きがいを持って、そして達成感を感じていただきながら暮らしていただけるような環境も整えていきたいと思います。
 そして、2つ目の「産業が輝く長崎県」の実現、これが一番大きな課題になっているものと考えております。相変わらず、有効求人倍率は低い状況で推移しておりまして、全国との格差は大きなまま残っているわけであります。何としても地域産業の活性化を図り、良好な雇用環境を創出していく、そういった努力が求められております。このことが1人当たり県民所得の引き上げにも大切な部分になってくるものと思っております。
 具体的には、昨年末の重点戦略の中で幾つかの要素を明らかにさせていただきました。これからの予算編成の中で、より具体的な政策群として取りまとめ、予算編成に反映させていく必要がありますので、最後の最後まで知恵を絞って県民の皆様方と一緒になって取り組んでいただけるよう頑張っていきたいと思っております。
 そういった中でも特に力を注いでまいりたいのが、企業誘致であります。これまで以上に付加価値の高い、国内にこれからもずっと留まってくれるような産業分野を何としても誘致していかなければなりません。新しい工業団地も完成をしてまいります。企業誘致の担当を初め、全員が一丸となって、この誘致の実現に力を注いでいかなければならないと思っております。
 あわせて、地場産業の振興、これについても基本的な方向性は昨年末の重点戦略の中に織り込んだところですが、これまでは99%を占める中小企業対策、これに1丁目1番地として力を注いでまいりました。これからは、より幅広い視点に立って、地域の中堅企業の製品開発力、市場開拓力を生かしながら、県外、国外から仕事を持ってくる、そういう取り組みを強力に支援していかなければいけない。そして、外から持ってきた仕事を地域の中小企業の皆さん方にしっかりと支えていただくような産業構造の実現を目指してまいります。
 そしてまた、地域の基幹産業であります農林水産業、これは地域経済を支える上でも欠かせない産業分野であります。これまで以上に6次産業化を念頭に置きながら、食品関連産業の誘致・育成を進め、付加価値の高い産業群としてしっかりと育てていかなければいけないと思っているところであります。
 これまで以上に付加価値の高い分野の育成に力を注ぐとともに、そういった市場対策、ブランドの確立対策にも力を注いでいきたいと思っております。具体的な成果を直ちに得るというのはなかなか難しい面もあろうかと思いますが、昨年の和牛能力共進会の成果に見られたように絶好のチャンスもまた迎えているわけですので、しっかりと生産振興対策にも力を注いでいただきますようお願いいたします。
 そして、3つ目の課題であります「地域が輝く長崎県」の実現に向けて。
 この分野については、まさに地域活力の低下ということが大きな懸案事項として残されており、特に県民の皆様方との協働体制をいかに構築し、新しいまちづくりに取り組んでいくかということが極めて重要な視点になってくるものと考えております。既に、地域コミュニティの再生対策等については、幾つかの新しい事業もスタートさせているところですが、これからはもっともっと、そうした動きに拍車をかけて、県民の皆様方と肩車になって一緒に取り組んでいかなければならないと思っております。ぜひ、こういった基本的な政策課題を認識し、共有をしながら、今年1年、頑張ってまいりたいと思います。
 そしてまた、本県の組織横断プロジェクトとして取り組んでまいりましたアジア・国際戦略、これもなかなか難しい状況に直面をしているわけですが、こうした状況が長く続くことはないと考えております。長年にわたって取り組んできた本県の優位性をさらに発揮しながら、長崎県でできることはしっかりとその役割を果たしていくという考え方のもと、日中・日韓関係の新しい交流拡大に向けて、引き続き力を注いでまいりたいと考えております。
 特に日韓関係においては、来年度から新しく活動拠点となる事務所をソウル市に設けていこうということで、今、具体的な検討を進めております。こうした拠点機能を活用しながら、観光客の誘致、県産品の輸出拡大等に力を注いでいかなければならないと思っております。
 そして、日中関係は大変厳しい状況にありますが、両国の関係改善が実現し、本来の本県の実力を積極的に示す機会が間違いなくやってくるものと考えておりますので、具体的な戦略づくりにおいて日ごろから知恵を絞っておいていただきますようお願いします。
 そうした課題の一方、今年はまた、本県の最重要課題である幾つかの課題についても正念場を迎えようとしております。
 まずは、諫早湾干拓事業ですが、昨年11月、時の郡司農林水産大臣は、来年(平成25年)12月までに開門したいという方針を明らかにされたところです。残された期間は1年足らずです。安易な状況の中で開門されるようなことがあってはならないわけでありますので、何としても地域の実状をきちんと訴え、引き続き地域住民の皆様方から提起されている新たな訴訟の経過も見極めながら適正に対処してまいりたいと考えております。
 石木ダムの問題も、今年は具体的に進展を見なければいけない年になってくるものと考えているところであります。検証作業が終わり、一応、事業は継続という方針が示され、事業認定に向けた手続が国のほうで進められようとしておりますが、この事業を推進していくためには、何としても地権者の皆様方の理解を得ることが極めて大切になってくるわけでありますので、引き続き、あらゆる機会を捉えて、地権者の皆様方の理解が得られるよう、全身全霊を傾けて取り組んでまいりたいと考えております。
 そしてまた、県庁舎の建設問題、県庁跡地の利活用の問題、そして県立図書館の問題等も一定の方向性をお示しする年になってくるものと考えております。引き続き皆様方と意見交換をじっくり重ねながら、県民の皆様方に安心していただけるような方向で解決していかなければならないと考えておりますので、皆様方の理解とお力添えをお願いします。
 また、年頭に当たり一つ、皆様方のご理解を得たいと思っております。
 それは、職員スピリットの中に、私ども県職員は、地域運営の責任者として、その役割をしっかり果たしていこうということを掲げております。そのためには、常に県民の皆様方と目線を同じくしながら力を合わせて、一つ一つの課題の解決に力を注いでいかなければならないと繰り返し申し上げてきました。
 総合計画も3年目を迎え、具体的な成果が期待される時を迎えております。そういう意味で、まさにこれからも県民の皆様方と一体となって、その知恵と力をおかりし、一生懸命頑張っていただきたいと思っております。どうか、この1年、皆様方と明るい雰囲気の中で力を出し合って目標達成に向けて取り組んでまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
 年頭に当たって、皆様方の変わらぬお力添えをお願いを申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。
 今年1年、どうかよろしくお願いします。ありがとうございました。

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