【おらしょ通信】 vol.283「祈りの一年」

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今週末27日が仕事納めという方も多いでしょうね。

皆さんにとって今年はどんな年でしたか。

僕にとっては古くからの友人や知人、お世話になった方が亡くなった悲しい年でした。

また、今年は大きな災害や悲痛な出来事もたくさんありましたね。そう考えると、2019年は祈りの一年だったといえるかもしれません。

街を彩るイルミネーションが冷たい夜の空気を揺らすように輝いています。

それが希望に満ちた光に見えるのか、涙のきらめきのように感じるかは、きっと心の中に広がる景色の違いなのでしょう。

仏教徒なのに不思議と教会に出かけたくなる12月。

クリスマスだからというわけではなく、闇夜に浮かび上がる気高い十字架や、変わることのないマリア像の穏やかな姿に心ひかれるからだと思います。

そして、その凜とした清々しさを心に取り込んで、悲しかったこと、つらかったことをすべて洗い流したい、そんな想いにもかられるのです。

かつて潜伏して信仰を続けた人々も同じような想いを抱いていたかもしれませんね。

明日はクリスマス・イヴ—-。

一人でも多くの皆さんが大切な人と幸せな時間を過ごすことができるように願っています。

今年も「おらしょーこころ旅」をご覧いただきありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

長崎と天草地方のキリスト教関連歴文化遺産群ウェブサイト(おらしょ-こころ旅-)・おらしょ通信(vol-283)
より(毎週月曜日更新)

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