明日7月7日は七夕。七夕は中国の伝説や行事に日本の風習が合わさって生まれた五節句のひとつで、星祭りとも呼ばれています。
七夕でよく知られているのが、年に一度、織姫と彦星が再会する物語。
機織りが得意の織姫と、働き者の牛使いの彦星は、織姫の父親である天帝のすすめで結婚するのですが、仲睦まじくするばかりで二人ともまったく仕事をしなくなってしまいます。
怒った天帝は天の川を隔てて二人を離れ離れにするのですが、今度は悲しみにくれるばか
りで働かなくなってしまいました。
そこで天帝は仕事に励むことを条件に、年に一度だけ七夕の夜に二人が再会できるように取り計らったのでした。
仕事が手に付かないほど誰かを好きになるというのはある意味うらやましい限りですが、結婚したとたんに働かなくなるというのは大きな問題ですね。
さて、長崎市淵町には七夕の日が命日という女性をまつった神社があります。それが淵神社の境内にある桑姫神社です。
桑姫は、キリシタン大名大友宗麟の孫娘で、キリシタン名はマキゼンシャ。大友氏が豊臣秀吉に領地を没収され滅亡したあと、難を逃れて淵村に移り住んだといわれています。
彼女は桑を植えて蚕を飼い、地元の女性たちに糸の紡ぎ方を教えたことから桑姫と呼ばれるようになったそうです。織姫を連想させる話ですね。
七夕の日が命日ということで縁結びの神様としても知られている桑姫神社。
恋愛成就を祈願する人たちにはおすすめのスポットですが、幸せな家庭を築くために、しっかりと働くことができるようにお願いすることも忘れてはいけないようですね。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)
長崎と天草地方のキリスト教関連歴文化遺産群ウェブサイト(おらしょ-こころ旅-)・おらしょ通信(vol-310)
より(毎週月曜日更新)
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