2月1日は「ニオイの日」。消臭スプレーなどを製造、販売する企業が「に(2)お(0)い(1)」の語呂合せから2000年に制定したそうです。
ニオイとは、「空気中をただよってきて嗅覚を刺激するもの」。基本的には「匂い」と表記しますが、良いニオイを「匂い」、悪いニオイは「臭い」と書く場合が多いですね。
一方、万葉集の和歌に登場する「匂い」には「赤などのあざやかな色が美しく映えること」「つやつやしいこと」といった意味があるようです。
また、「隠されているものを気配などから察してうまく探り当てる」という意味で「匂いをかぎつける」という言い方がありますが、まさにこういった行動が日本の禁教期には潜伏キリシタンたちを脅かしていたのでしょうね。
信徒発見後、潜伏キリシタンは再び司祭の指導を受けるようになったものの、依然として仏寺の檀徒になることを強制されていました。
そんなか、浦上の信徒たちは秘密教会をつくって大浦天主堂の神父を招いていたのですが、仏式の葬式を拒んだことをきっかけに「浦上四番崩れ」が勃発。多くのキリシタンが流配されることになったのです。
信徒たちがひそかに祈りを捧げていた場所に突然「匂いをかぎつけた」役人たちが乗り込んでいく映像が浮かんできそうです。
あさって2月3日は立春。水仙から椿、梅へと続く花のほのかな匂いを感じながら、新しい春を迎えたいものです。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)
長崎と天草地方のキリスト教関連歴文化遺産群ウェブサイト(おらしょ-こころ旅-)・おらしょ通信(vol-340)
より(毎週月曜日更新)
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