【おらしょ通信】 vol.346「靴の日」

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【おらしょ通信】 vol.346「靴の日」

3月15日は「靴の日」。1870年(明治3年)のこの日、東京築地入船町に日本初の西洋靴の工場が創設されたことを記念して日本靴連盟が制定したそうです。

日本で洋式の靴を履くようになったのは江戸時代末期から明治初期のことですが、それ以後もなかなか一般の人々には浸透しませんでした。

その理由として、日本では脱ぎ履きに便利な下駄や草履(ぞうり)などが一般的な履き物として利用されていたこと。そして靴を履く機会が徴兵による軍隊生活の期間に限られていたことなどがあげられるようです。

西洋靴の工場が創設された1870年といえば、浦上村のキリシタンが捕らえられて各地に移送された「浦上四番崩れ」の第二次流配の年。その3年後に禁教令が解かれ、流配者が釈放されて帰還したのでした。

私がまだ子どもの頃は下駄や草履だけではなく、稲藁(わら)で編んだ草鞋(わらじ)もわりと目にしていました。

草鞋は、前部から出た長い緒を足首やかかとで縛る履き物で、足に密着して歩きやすいことから昔は旅行などにも使われていたようです。時代劇に登場する旅人の足もとを思い浮かべるとどんなものかわかると思います。

コロナ禍で遠出するのはなかなか難しい昨今ですが、そろそろ春の陽気に誘われて近くのキリシタン史跡などを訪ねるのも気分転換にいいかもしれません。

カラフルなスニーカーや、機能性に富んだウォーキングシューズもたくさん出回っていますので靴選びも楽しそうですね。

 

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

長崎と天草地方のキリスト教関連歴文化遺産群ウェブサイト(おらしょ-こころ旅-)・おらしょ通信(vol-346)
より(毎週月曜日更新)

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