閉会中の活動 令和5年度分

離島・半島地域振興特別委員会

現地調査

委員会名 離島・半島地域振興特別委員会
目的 離島地域振興対策、有人国境離島法対策 現地調査
日時 令和5年10月31日(火)~11月2日(木)(3日間)
調査先 新潟県新潟市、佐渡市
出席委員 委員長 石本 政弘
副委員長 大久保 堅太
委 員 溝口 芙美雄、委 員 堀江 ひとみ、委 員 山本 由夫、委 員 中村 泰輔
委 員 清川 久義、委 員 鵜瀬 和博、委 員 畑島 晃貴
概要
1.新潟県庁(新潟市)

 「新潟県特定有人国境離島地域の地域社会の維持に関する計画」の概要について新潟県庁職員から説明を受けるとともに、意見交換を行った。

(1)新潟県特定有人国境離島地域の地域社会の維持に関する計画
  ①対象地域:佐渡島
  ②計画期間:10年間(平成29年度~令和8年度)
  ③計画策定:平成29年5月(令和4年3月改定)
  ④基本的方針
   ・ 産業で自立する島
    地場産業の振興や観光産業の育成強化、定住環境の整備等を通じ、若者が定着
    する魅力と活力に満ちた島を目指す
   ・ 安全安心なくらしの島
    運航体制の整備や運賃低廉化など、島民生活や産業活動の前提である交通イン
    フラの充実を通じ、島民が安全安心な生活を実感できる島を目指す
   ・ 交流でつながる島
    島民を主体とする地域の魅力を活かした交流の活性化や情報発信等を通じ、人が輝く島を目指す

《現地視察の様子》
2.きらりうむ佐渡(新潟県佐渡市) 

 佐渡市役所職員から施設の概要について説明を受けた後、展示室をめぐりながら映像を視聴するとともに、質疑応答を行った。

(1)きらりうむ佐渡(佐渡金銀山ガイダンス施設)の概要
  ①所有           :佐渡市(世界遺産推進課 きらりうむ佐渡 世界遺産登録推進係)
  ②所在地          :新潟県佐渡市相川三町目浜町18番地1
  ③規模           :敷地面積3,075㎡、延床面積1,093㎡
  ④構造           :鉄骨造(新築)、地上1階
  ⑤設備           :展示室、ガイドステーション、講堂、資料室、事務室など
  ⑥事業費(H29年度~30年度):工事費 建築工事(外構含む)工事   402,307千円
                 電気設備工事            78,260千円
                 機械設備工事            79,440千円
                 展示工事              256,717千円
                 駐車場工事             30,838千円
                 VolP、ネットワーク工事       2,829千円
                 委託費  用地測量調査       334千円
                 設計業務              50,182千円
                 建築工事監理業務          22,056千円
                 展示工事監理業務          7,398千円
  ⑦開館時間 :8:30~17:00
  ⑧休館日 :12/29~1/3
  ⑨入館料 :展示室観覧のみ有料
  ⑩施設コンセプト      :映像、写真等を中心とした「わかりやすい」展示
                 佐渡金銀山の魅力を現地情報とともに提供
                 佐渡金銀山の保存、活用の取り組みを紹介

《現地視察の様子》

3.佐渡市役所(新潟県佐渡市)

 特定有人国境離島地域における人口減少対策の概要について佐渡市役所職員から説明を受けるとともに、意見交換を行った。

(1)佐渡市の概要
   ①面積           : 855㎢
   ②海岸線(周囲)      : 280㎞
   ③人口           : 51,492人(R2.10.1国勢調査) 
   ④市内総生産額       : 1,703億円(R1年度市町村民経済計算)
   ⑤産業別就業人口      : 第1次産業  4,724人(18.0%)
                  第2次産業  4,093人(15.5%)
                  第3次産業 17,486人(66.5%)
   ⑥主な産業 : 農業、建設業、観光業
   ⑦一般会計当初予算額    : 512.2億円(R5年度)

《現地視察の様子》
4.佐渡海洋深層水分水施設・畜養施設

 施設の概要について、佐渡市役所職員等から説明を受けるとともに、質疑応答・施設視察を行った。

 (1)佐渡海洋深層水の利用状況
   ①総取水量          : 1,200㎥/日 
   ②水産利用量        : 700㎥/日
   ③非水産利用量       : 500㎥/日

   (2)取水施設の概要
   ①取水能力         : 1,200㎥/日 
   ②取水深度         : 水深332m
   ③取水管(海底部)     : ライニング鋼管 口径200A 延長3,663m
   ④取水ポンプ室       :構造 鉄筋コンクリート造(地上1階、地下1階)
                  建築面積 49.98㎡ 延床面積 99.96㎡
                  取水ポンプ 片吸込渦巻ポンプ 11kw×2台
   ⑤送水管(陸上部)     : 硬質ポリエチレン管 口径200A 延長315m

 (2)分水施設の概要
   ①構造           : 鉄骨造2階建 建築面積 366.9㎡ 延床面積 491.5㎡ 
   ②設備           : 逆浸透膜装置 処理能力 原水 250㎥/日
                  (脱塩水 100㎥/日 濃縮水 150㎥/日)
                  電気透折装置 処理能力 原水 12㎥/日
                  (高ミネラル水 10㎥/日 高塩水 2㎥/日)
                  大口分水装置(3系統) 給水能力 0.4~1㎥/min
                   小口分水装置(5系統) 給水能力 0.1㎥/min
                  紫外線滅菌装置

《現地視察の様子》

以上のほか、史跡佐渡金山、佐渡特選市場を視察した。

現地調査

委員会名 離島・半島地域振興特別委員会
目的 離島地域振興対策、有人国境離島法対策、離島航路・航空路対策 現地調査
日時 令和5年8月3日(木)~4日(金)(2日間)
調査先 対馬市
出席委員 委員長 石本 政弘、副委員長 大久保 堅太
委 員 中山 功、委 員 溝口 芙美雄
委 員 堀江 ひとみ、委 員 山本 由夫
委 員 中村 泰輔、委 員 清川 久義
委 員 鵜瀬 和博、委 員 畑島 晃貴
概要
1.有限会社 丸徳水産

 事業概要等について、有限会社丸徳水産から説明を受けるとともに、磯焼けの現場を見学後、質疑応答を行った。

(1)創業    2002年
(2)所在地    対馬市美津島町久須保668
(3)事業内容  対馬の魚介を扱った各種事業
             ・養殖事業
             ・加工事業
             ・商品開発事業
             ・飲食店事業
             ・弁当事業
             ・そう介プロジェクト
             ・体験ツアー「海遊記」
(4)そう介プロジェクト
磯焼けの一因であり、未利用だったイスズミを加工原料として活用できるよう調理技術を開発、これを原料とした加工品を製造している。また、加工技術の公開、学校給食への提供など魚食普及に努めている。
(5)体験ツアー「海遊記」
海を守る活動のひとつとして、漁業者が普段使っている漁船に乗り、養殖場の見学、魚釣りの体験、磯焼けの現場を案内するなど、地元漁師が直接アテンドし、海について楽しく紹介している。

《現地視察の様子》
2.対馬クリーンセンター中部中継所

  対馬市役所の案内により施設を見学し、「対馬海洋漂着物対策事業」についての説明を受けた後、質疑応答を行った。

(1)組織・体制 対馬市市民生活部環境政策課 対馬クリーンセンター中部中継所職員2名及び会計年度任用職員12名
(2)機能 中対馬地域の一般ごみの中継所の機能を有し、平成22年から海岸漂着物の集積場所としての機能を追加
(3)概要 職員2名及び海岸漂着物地域対策推進事業補助金活用した会計年度任用職員12名(うち4名は発生抑制事業)
により毎年3~7万㎥の漂着ごみを回収、分別及び処分作業を実施
(4)海岸漂着ごみの現状と対策(対馬市説明資料より)

《現地視察の様子》
3.合同会社 フラットアワー

  事業概要等について、合同会社フラットアワーから説明を受けた後、加工の実演を見学するとともに質疑応答を行った。

  1. 会社
    合同会社 フラットアワー
  2. 所在
    津島市上県庁3021
  3. 設立
    2016年4月
  4. 事業概要
    ・漁業・直販
    ・ブルーツーリズム
    ・研究コーディネート
    ・小中学校の総合学習支援(ESD授業)
  5. ミッション
    持続可能な水産業の実現
  6. 《現地視察の様子》
4.比田勝港国際ターミナル

 比田勝港の港湾整備について対馬振興局から、韓国人観光客の動向について株式会社国際ライン対馬から説明を受け、質疑応答を行った。

 〈比田勝港の概要〉
 (1)国内ターミナル(フェリー)
   2013年10月1日 供用開始
   国内外のヒト、モノが混在していたが、フェリー機能のシフトにより効率的な物流体系が構築さ
   れ、上対馬島民の生活が安定。
 (2)国際ターミナル機能の強化
   2016年1月13日供用開始
   利用者の急増に伴い、ターミナル機能が不足したため、国際ターミナルを新設。
 (3)基幹産業を支えるみなと
   地元をはじめ外来漁船の拠点となっており、地域の漁業拠点としての役割を担っている。

  〈比田勝港改修事業〉
 (1)目的
   韓国人観光客の受け入れや外来漁船等の拠点整備、大規模地震対策施設の整備を行ない、
   地域の活性化や安全・安心で使いやすい港湾の形成を図る。
 (2)事業概要
   事業期間 平成28年~令和8年
   全体事業費 1,810百万円
   浮桟橋 1基(令和7年度完成予定)
   岸壁(-5.5m)(改良)(耐震)(令和8年度完成予定)
   物揚場(-3m)、道路(令和8年度完成予定)
 (3)基幹産業を支えるみなと
   地元をはじめ外来漁船の拠点となっており、地域の漁業拠点としての役割を担っている。

〈国際航路の再開について(比田勝~釜山)〉
 (1)概要 
   ・新型コロナウィルス感染症拡大の影響により令和2年3月より運休
   ・韓国航路等関係機関連絡協議会(構成団体:CIQ・対馬病院・上対馬病院・対馬市・対馬振興局)を令和3年12月設立
   ・各機関との調整の結果、令和5年2月25日(土)より比田勝~釜山間の国際航路を3年ぶりに再開(条件付き)

5.対馬野生生物保護センター

 施設概要等について、対馬野生生物保護センターから説明を受け質疑応答を行った後、施設視察を行った。

 (1)施設情報
     開館日:平成9年7月
     住 所:対馬市上県町佐護棹崎公園
     入館料:無料
     管理者:環境省対馬自然保護管事務所
 (2)概要
ツシマヤマネコをはじめとする野生生物の生態やその現状についての解説、保護繁殖事業、調査研究、傷病個体の保護、野生生物保護の理解を促進するための普及啓発等を行う拠点施設
 (3)センター活動概要
  ・調査研究(ツシマヤマネコの生息状況調査)
  ・保護繁殖事業(生息環境の改善、交通事故対策、飼育下繁殖事業、野生復帰、傷病個体の救護等)
  ・普及啓発(交通事故防止キャンペーン、ヤマネコ教室、季刊情報誌発行、イベント開催等)

《現地視察の様子》
6.株式会社 対馬地球大学

 会社概要・事業概要等について、株式会社 対馬地球大学から説明を受けるとともに、質疑応答・  施設視察を行った。

  (1)会社沿革
   (H30)対馬地球大学の前身である「佐護の未来をつくる会」は、旧佐護小学校の利活用を含め、
       佐護地域一帯の地域づくりを推進するために任意団体として発足。
   (R元)県事業「住んでよし・訪れてよしの観光まちづくり構想」に応募し、当該団体を含めた3団
       体の審査の結果、当該団体が選定。
   (R2) 団体を法人化し、株式会社 対馬地球大学となる。
 
  (2)会社概要
           設立日:令和2年4月8日
           所在地:対馬市上県町佐護北里995番地

  (3)事業内容
   ・廃校を活用した観光振興(飲食・宿泊・体験プログラム等提供)
   ・教育、研修プログラムの企画・コーディネート・運営 など

《現地視察の様子》
7.国道382号改良工事(樫滝工区)

 事業概要について、対馬振興局から説明を受けた。

(1)国道382号について
   ・上対馬町比田勝を起点、壱岐を経由し、佐賀県唐津市を終点とする延長109kmの生活、産業を支える重要な幹線道路
   ・対馬市を南北に縦断する島内随一の幹線道路で水産と観光を主産業とする対馬市民にとって最も重要な路線
(2)事業概要
   工事延長  L=2,600m
   幅員    W=5.5(7.0)m
   設計速度   50km/h
   全体事業費 30億円
   事業年度   H24年度~R7年度
   計画交通量 1,942台(R22年度)

《現地視察の様子》