定例会を終わって  ●主な質問・質疑  ●会期日程  ●本会議一般質問  ●予算総括質疑  ●意見書・決議  ●議員提案条例

離島・半島地域の振興対策に関する意見書

 離島・半島地域は、豊かな自然や独自の歴史・文化を有し、自然環境の保全や食料の安定的な供給などで我が国にとって重要な役割を担っており、県民のみならず国民共通の財産である。
 本県の離島・半島地域では、これまで県、関係市町においても様々な振興施策を実施し、着実な振興が図られてきた。
 しかし、離島地域をとりまく環境は依然として厳しく、人口の減少、少子高齢化の進行、航路・航空路の維持、医療や福祉といった生活インフラ整備や高度情報通信基盤整備の遅れなどの課題を有している。
 また、半島地域においても人口減少率や高齢化率は県平均を上回っており、道路などの社会基盤整備や雇用創出・産業振興などで課題を抱えている。
 そのような中、特定有人国境離島地域においては、平成29年4月に施行された有人国境離島法が活用され、雇用機会拡充、航路・航空路の運賃低廉化や輸送コストの支援、滞在型観光の促進に取り組んだ結果、人口の社会減の抑制が図られるなど一定の効果が現れているが、これを一過性とすることなく、継続し、さらに拡充していくことが必要である。
 また、半島地域においても半島振興計画などに基づき、半島地域が有する豊かな地域資源を活かしつつ、地域の創意工夫と多様な主体の連携・協力のもとで、雇用の場の創出をはじめとする総合的な対策が必要である。
 よって、県におかれては、下記の事項について、積極的かつ真摯に取り組まれるよう、強く要望する。


  1. 離島・半島地域振興対策について
    (1)世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」について、構成資産へと誘う交通アクセスについては、道路等の整備を促進すること。また、九州内からの来訪者の拡大、インバウンド対策としての受入環境の整備、構成資産の維持管理等についても対策を講じ、交流人口の拡大を図ること。
    (2)UIターンの促進、雇用の増加等を図るため、離島におけるケーブルインターネットへの対応や半島を含めた超高速ブロードバンドの整備を市町と連携して進め、情報インフラの格差解消に努めること。
    (3)長崎市野母崎地区の振興策について、長崎市が整備する恐竜博物館(仮称)等を核として、地域の交流人口の拡大が図られるよう、長崎市や地域住民等と連携し取り組むこと。
    (4)対馬における韓国人観光客の減少対策として、国の予算等を活用した切れ目のない支援や両国の地域間交流を継続するとともに、国内観光客の誘客強化等を図ること。
  2. 有人国境離島法対策について
    (1)雇用機会拡充事業については、採択事業者のフォローアップ等を十分に行うとともに、人材確保や新たな事業者の掘り起こし、関係市町との情報共有等に引き続き努めること。また、島外からの創業や事業を拡大する事業者を増やすための情報発信の強化を図るとともに、若者の島内定着を図るため新規高校卒業者の採用を促進すること。
    (2)航路・航空路の運賃低廉化に関しては、準住民の適用範囲の拡大に加え、島民以外にも運賃の割引がなされるよう必要な支援制度の充実等を国へ要望すること。
  3. 離島地域航路・航空路対策について
    (1)ジェットフォイルにおける船舶共有建造制度においては、事業者の自己負担が大きいため、新たな補助制度の創設を国に強く要望する等、ジェットフォイルの更新に必要な取組を進めること。
  4. 人口減少対策について
    (1)若年層は、子どもの教育、医療、福祉等に対する支援を期待しており、子どもを産み育てやすい環境を整備し、女性の県内定着の促進及びUIターンの拡大促進に結びつけること。
    (2)県立高校に配置しているキャリアサポートスタッフについては、高校生の県内就職の促進に有効なことから、現状を確認するとともに、スタッフの人数を含め改善を図ること。
    (3)UIターンについては、ながさき移住サポートセンターを中心にきめ細かな対応等を行った結果、一定の成果が確認されており、今後も市町と連携し、更なる移住相談体制の充実・強化を図ること。
    (4)農業分野における外国人材(特定技能)の活用については、株式会社エヌを設置し、受入れを実現したものの、当初目標からの遅れがみられるため、より早期に要望に沿った受入れが行われるよう努めること。

 
 以上、意見書を提出する。 


  令和2年 2月25日


長 崎 県 議 会

(提出先)

長崎県知事       中村 法道 様



IR推進及び観光振興に関する意見書

 近年の本県における観光客数は、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」と「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の2つの世界遺産登録による効果に加え、旺盛なクルーズ客船の寄港等もあり、増加傾向にある。
 しかしながら、県内各地に点在する観光地への交通アクセスや、宿泊者数及び観光消費額の伸び悩みは、本県にとって長年の課題であり、未だ改善できていない。
 国は観光を成長戦略の柱、地方創生の切り札との認識の下、2030年に訪日外国人旅行者数を6000万人、旅行消費額を15兆円にすることを目標に掲げ、その受入環境の整備に関する事業を展開しており、本県においてもこの機会を捉え、国の補助金を活用して様々な事業に取り組んでいるところである。
 また、上記目標達成に大きな貢献が見込まれる九州・長崎IRは、最大3箇所が上限とされる国の区域認定を受けるべく、民間・行政・議会が一体となった「オール九州」による誘致活動を展開しているところであるが、本年(2020年)は共同で区域整備計画を策定する事業者を選定するなど、認定申請に向けた諸準備を進める重要な年である。
 よって、県におかれては、下記の項目について真摯に取り組むよう強く要望する。



  1. IR対策について
    (1)IRの整備は、観光振興や地域経済の活性化、新たな雇用の創出など、九州・長崎の地方創生の起爆剤となる千載一遇の好機である。さらには、アジアからの新たなゲートウェイとして、インバウンドを飛躍的に増加させるものであり、我が国の成長にも大きく貢献するものであることから、上限3箇所とされる区域認定の獲得に向け、庁内各部局が一丸となって諸準備を加速させ、万全を期すこと。
    (2)交通アクセスの強化は区域認定の獲得に向けた重要な課題の一つであることから、国や交通事業者との連携を密にしながら、IR区域周辺の国道や県道における交通量増加を見据えた対策案を検討するとともに、IR区域への主要な交通インフラである道路や鉄道、港湾、空港の整備や機能拡大など、陸海空それぞれのアクセス強化を図ること。
    (3)IRの整備にあたっては、県民の理解促進に取り組むとともに、懸念される社会的リスクの最小化に向け、ギャンブル依存症対策や青少年の健全育成、周辺環境の保全等について、国や関係団体等と連携し、十分な対策を講じること。
  2. 観光振興対策について
    (1)観光県長崎のさらなる魅力アップや経済振興のため、観光関連予算の拡充や国、九州各県及び県内市町との連携強化に努めること。
    (2)県内各地に点在する世界遺産の効率的な周遊ルートや、世界遺産に限らず複数の観光地を巡る周遊ルートの開発、さらには朝型観光の推進など、旅行者に県内周遊や延泊を促す取組に力を入れること。
    (3)国内の人口減少や高齢化が進む中、ユニバーサルツーリズム市場の対象となる高齢者や障害者等は人口の約3分の1を占めており、今後宿泊客の維持・拡大を図るためには、この方々を受け入れる窓口をはじめとした環境づくりが急務であることから、市町や観光及び福祉関係団体・事業者と連携し、ユニバーサルツーリズムの推進に引き続き取り組んでいくこと。
  3. 国際戦略について
    (1)中国発着クルーズのビジネスモデルが確立された中にあっても、ランドオペレーターに対する周遊プランの提案や県産品販売の機会創出等により、県内経済への波及効果を最大限高めるよう努めること。
    (2)韓国人観光客の減少が本県の観光にも大きく影響する中、既に様々な対策に取り組んでいるところであるが、今後とも現場の声を聴き、多面的かつ効果的な支援を続けていくこと。
    (3)観光資源の多言語解説やWi-Fi環境の整備、洋式トイレの増設等、インバウンド受入体制の強化に向けた取組を、国の事業も活用しながら市町や民間事業者とともに進めること。また、整備した受入体制とともに県内各地の魅力を外国人観光客に広く知ってもらい、実際に訪問してもらうため、海外へのWEB、SNS等による積極的な情報発信を強化、継続すること。

以上、意見書を提出する。


  令和2年 2月25日


長 崎 県 議 会

(提出先)

長崎県知事       中村 法道 様



九州新幹線西九州ルートの整備促進・交通対策に関する意見書

 九州新幹線西九州ルートは、西九州地域の産業振興や交流人口の拡大等につながる重要な交通基盤であり、関西・中国圏との連携による社会経済の発展に寄与するものである。また、沿線地域では、官民が一体となって新幹線の効果を最大限に発揮できるよう、ソフト・ハード両面から新幹線を活用した魅力あるまちづくりに取り組んでいるところであり、一日も早い全線開業が期待されている。
 将来の西九州地域の発展のためには、フル規格によって、新大阪への直通運行を実現し、全国の新幹線ネットワークに接続することが必要不可欠である。
 また、地域二次交通は、本県の産業振興や交流人口の拡大、地域の活性化を図るため、広域的な二次交通体系を形成し、鉄道、乗合バス等の地域交通を整備・改善していくことが必要である。
 しかしながら、人口減少・少子高齢化の進展により、地域交通をとりまく環境が年々厳しさを増しており、輸送人員の減少によるサービス水準の低下が懸念される。
 さらに、近年、高齢者による重大交通事故が社会問題化している中、運転免許返納者が増えていることを踏まえ、返納者や公共交通空白地域の住民、高齢者等交通弱者の外出の機会を増やすため、公共交通等の移動手段の確保は重要な課題である。
 一方、近年、訪日客が増加している現状において、長崎空港が担う役割は大きくなっており、交流人口拡大や地域活性化のため、過密化する福岡空港の代替空港化、航空路線の誘致等の推進が求められている。
 よって、県におかれては、下記の事項について、積極的かつ真摯に取り組まれるよう、強く要望する。



  1. 九州新幹線西九州ルート整備対策について
    (1)武雄温泉駅での対面乗換を早期に解消するため、一刻も早く新鳥栖・武雄温泉間のフル規格による整備を実現すること。
    (2)北陸新幹線と一体的に財源確保の議論を進めるため、早期にルートを決定するとともに、地方負担、並行在来線等の課題解決に向けて、関係者間の合意形成が図られるよう、政府・与党等へ働きかけを行うこと。
    (3)令和4年度の開業について、新幹線の整備効果等に対する県民の理解促進が図られるよう努めること。また、開業効果を高め、県内各地へ波及・拡大させるため、市町等との連携を強化し、受入体制の構築を図ること。
  2. 地域二次交通対策について
     地域公共交通網形成計画について、快適な地域の暮らしや活性化のため、市町が速やかに計画策定に取り組めるように、総合調整の役割を果たし、市町の取組の後押しを図ること。
  3. 交通弱者対策について
    (1)運転免許証自主返納高齢者等について、各地域の実情に応じ、公共交通利用等の支援策が講じられるよう努めること。
    (2)市町と連携し、コミュニティ交通の利用促進を図ること。
  4. 長崎空港対策について
    (1)国際線利用者の増加に向け、定期便化を見据えたチャーター便の誘致などに取り組むこと。
    (2)長崎空港の24時間化を目指す中で、一部リモート化による運用時間の延長に取り組むこと。
    (3)空港活性化のために、引き続き、コンセッション方式を含めた運営手法について検討を継続すること。
 
 以上、意見書を提出する。


  令和2年 2月25日


長 崎 県 議 会

(提出先)

長崎県知事       中村 法道 様



新型コロナウイルスの感染拡大防止等を求める意見書

 新型コロナウイルスによる感染症は急速な勢いで世界中に拡散し、世界保健機関(WHO)において「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当する旨の宣言が出され国際的な脅威となっている。国会においてもさらなる感染拡大に備え「緊急事態宣言」を可能にする新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案が成立した。益々予断を許さない状況において、今後も国と地方公共団体が一体となった迅速かつ適切な対応が強く求められる。
 本県においては、早い段階より県庁内に諸対策会議が設置され(現在は対策本部)、県民への感染予防に関する情報発信や電話相談窓口における相談対応、医療福祉分野での現場の状況に応じた対応、また、学校の休校措置を受けて児童・生徒の日々の生活や保護者に対しての支援等、安全で安心な県民生活を確保するために様々な対策を講じている。
 政府見解によると、まだ終息の見込みが予測できない状況のなかで、国においては第二弾となる「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急対応策」が打ち出されたが、国民の命と健康を守ることを最優先として、感染拡大の防止対策や企業の経済活動支援など、下記の事項に積極的に取り組まれるよう改めて強く要望する。



  1. 国外からの新型コロナウイルスの侵入を防止するため、空港や港湾等での検疫体制の強化など水際体制に引き続き万全を期すこと。
  2. 国内外の正確な情報を迅速に収集し国民に提供しながら、国内各地における適切な検査・治療体制を早急に整え、地域と連携して入院体制整備のための支援を行うこと。
  3. 簡易検査キット、ワクチン、治療薬の開発・製造を早急に行うとともに、症状に応じた治療法を速やかに確立すること。また絶対的に不足しているマスク、防護服、消毒液等の医療物資の確保に努め、国民への円滑な供給体制を迅速に整えること。特に医療機関や高齢者施設への供給を優先すること。
  4. 観光業や商工業をはじめ経済的に影響を受けた地域の事業者に対して、政府が打ち出した対策の速やかな周知と実施の徹底、並びに地域の現状に応じた弾力的な運用を図るとともに、地域における消費喚起を促すための必要な支援策を講じること。
    また、金融機関に対して、企業活動の継続に必要な資金の円滑な融資及び既貸付金の元金返済猶予等、具体的な支援策の実行を要請するとともにそれらに要する財政支援を講じること。
  5. 子ども達への支援、学校施設等の衛生環境への配慮及び保護者・関係業者等の負担の軽減について、特段の措置を行うこと。また、学校の臨時休業やイベントの自粛等により、学校給食関連事業者など大幅な減収が生じる地域の事業者に加え、売上等に影響が懸念される農林水産業者等に対する支援策を講じること。
  6. 地方公共団体が実施する新型コロナウイルス感染症対策への財政支援を行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


  令和2年 3月19日


長 崎 県 議 会

(提出先)

衆議院議長        大島 理森 様
参議院議長        山東 昭子 様
内閣総理大臣       安倍 晋三 様
総務大臣         高市 早苗 様
法務大臣         森 まさこ 様
外務大臣         茂木 敏充 様
財務大臣         麻生 太郎 様
厚生労働大臣       加藤 勝信 様
経済産業大臣       梶山 弘志 様
農林水産大臣       江藤  拓 様
国土交通大臣       赤羽 一嘉 様
内閣官房長官       菅  義偉 様



新型コロナウイルスの感染拡大防止等に関する決議

 令和2年3月14日、本県1例目となる新型コロナウイルスの感染者が確認された。
 県民は発生した事実を受け止めつつ、冷静に対応しているが、それぞれの暮らしには多くの不安と恐怖がある事は間違いない。
 中国での発生後、令和2年1月16日に我が国初の感染者が確認されると、徐々に経済や国民生活へ影響を及ぼし、それらは本県の産業や暮らしにも顕著に表れてきた。
 そして今回の県内における発生は、経済、教育、福祉など更なる負担を県民に強いるとともに、広範囲そして長期的により一層の影響を生じさせることとなる。
 県民の命や健康、暮らしを守る為には感染拡大を阻止し、適切な支援を講じなければならない。その為には丁寧な行政の説明と先を見据えた力強いリーダーシップが求められている。
 県民に結束を呼びかけ協力を集めなければ、この危機を乗り越えることはできない。
 今こそ県民に寄り添う姿勢が必要である。
 本議会は新型コロナウイルスの感染拡大防止等のため、県民と一体となって取り組む決意を表明するとともに、県におかれては以下のとおり対策を講じるよう求めるものである。



  1. 観光業や商工業をはじめ、経済的に影響を受けた地域の事業者及び個人・世帯に対し、きめ細かな情報把握に基づく県独自の必要かつ十分な支援策を適宜、講じること。
  2. 県民の安心・安全や公共衛生の保持のため、迅速かつ正確な情報収集を行うとともに、時機を逸することなく的確な情報発信に努めること。
  3. 保育施設、高齢者施設、障害者施設及び医療機関などの施設や、その関係者の安心・安全対策について、積極的に支援すること。
  4. 学校の臨時休業が長期化する中で、こどもの学習環境及び健全育成に対する十分な配慮と、保護者の負担軽減を図ること。
  5. 雇用維持に努める企業への支援と地域における消費喚起の施策を積極的に展開すること。
  6. 感染症拡大防止対策や情報発信の実施に際して、市町との連携をこれまで以上に図ること。

 以上、決議する。


  令和2年 3月19日


長 崎 県 議 会

(提出先)

長崎県知事       中村 法道 様



 

トップページへ戻る