概要 |
1.那覇空港(沖縄県那覇市)
那覇空港内の株式会社ANA Cargoを訪問し、空港の24時間化に向けた取り組み(物流関係)について、調査を行った。
(1)那覇空港の概要 |
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那覇空港調査状況
所在地 沖縄県那覇市字鏡水
空港種別 国管理空港
設置管理者 国土交通大臣
面積 327.8ha
滑走路 3,000m
運用時間 24時間
駐車台数 約3,900台
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(2)那覇空港の沿革 |
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昭和6年 海軍小禄飛行場として開場
昭和11年 那覇飛行場へ改称
昭和47年 沖縄県が本土に復帰
第二種飛行場に指定、「那覇空港」に改称
供用開始(滑走路2,700m)
昭和61年 滑走路延長(3,000m)供用開始
国際線ターミナルビル供用開始
昭和62年 貨物ターミナルビル(第3貨物ビル)供用開始
平成11年 新国内線旅客ターミナルビル供用開始
平成21年 新貨物ターミナルビル供用開始
平成24年 暫定LCCターミナル施設供用開始
平成26年 新国際線ターミナルビル供用開始 |
(3)乗降客数の推移 |
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(4)貨物取扱量の推移 |
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(5)ANAの沖縄貨物ハブの取り組み |
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1 那覇空港を基点に日本とアジアの主要都市を結ぶ
「那覇空港」を基点に、貨物専用機(B767F)をアジア主要都市へ深夜運航
「羽田空港経由」して日本各地への接続もスピーディーに
「アジアの主要都市から主要都市へ」アジア域内の接続もスピーディーに
2 今後も成長が期待されるアジア市場を網羅
「運航ダイヤ」に強み
- B767-300フレイターで日本を含むアジア主要都市を22時~24時台に出発
「沖縄貨物ハブ」を経由し翌朝早朝には各目的地に
「アジア域内間の輸送」に強み
- 「日本⇔アジア間」のみならず、「アジア⇔アジア間」の輸送にも対応することができ、海外発の商品力の強化を可能に
- また、域内で事業展開をしている製造業等の荷主の皆様のサプライチェーン・マネジメントへのニーズにも高いレベルで応えることが可能
3 エクスプレスの航空輸送に最適
「国内地方発着」に強み
- 日本国内の主要地方都市との間も、同業他社よりも「遅い集荷」、「早い配達」が可能高まる地方発着の輸送ニーズにも的確に対応することが可能
「通関」に強み
- 沖縄の通関
日本発着の貨物を那覇空港で通関することにより、出発地・到着地におけるリードタイムのさらなる短縮が可能
- 羽田の通関
羽田空港で通関することにより、首都圏のみならず日本国内の各都市からの出荷についても従来より遅い出荷が可能
- 関西の通関
関西空港で通関することにより、関西圏のお客様のニーズにも対応することが可能
4 Door to Door商品に、さらなる付加価値を
「商品力」に強み
- 従来の書類・小包から大口貨物へと拡大する荷主の皆様のエクスプレスニーズに対応
- また、エコノミー商品への展開も予定するなど、お客様のニーズにお応えできるようラインナップを充実
「輸送情報」に強み
- ANAの最新ITシステムにより、「予約→受託→通関→輸送→引渡し」の各プロセスにおけるリアルタイムなモニタリングが可能で、荷主の皆様にきめの細かい、信頼性の高い輸送情報を提供することが可能
「イレギュラー対応」に強み
- 航空機の運航、地上ハンドリングを一元管理する高い運航品質により、イレギュラー時にも万全のバックアップを図ることができ、高い商品力を維持することが可能
5 那覇空港ANA新貨物上屋の周辺概要と、国際貨物ハンドリング概要
日本を含むアジアの各主要都市から、那覇空港に一旦集荷された貨物を、独自の「沖縄ハブ&スポーク方式」により、短時間で効率的に積み替え、アジアの各主要都市に輸送
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2.北九州空港(福岡県北九州市小倉南区)
北九州空港を訪問し、空港の24時間化に向けた取り組み(空港管制関係)について、調査を行った。
(1)北九州空港の概要 |
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北九州空港調査状況 所在地 福岡県北九州市小倉南区、京都郡 苅田町
空港種別 国管理空港
設置管理者 国土交通大臣
面積 159.4ha 滑走路 2,500m
運用時間 24時間
駐車台数 約1,900台
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(2)北九州空港の沿革 |
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昭和36年 小倉空港供用開始(滑走路1,500m) 北九州空港調査状況
昭和48年 北九州空港へ名称変更
平成3年 滑走路延長(1,600m)
平成6年 新北九州空港の設置告示
第2種空港指定 平成18年 新北九州空港供用開始(滑走路2,500m)、ターミナルビル供用開始
旧北九州空港供用廃止
運用時間を21時間から24時間に拡大
平成20年 北九州空港へ名称変更
進入管制業務を福岡航空交通管制部から航空自衛隊築城基地へ移管
平成23年 国際線貨物上屋供用開始
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(3)乗降客数の推移 |
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(4)貨物取扱量の推移 |
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(5)北九州空港における飛行場管制業務の一部RAG化について |
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効率的な要員配置の観点から、北九州空港の飛行場管制業務の提供時間を短縮し、 交通量が少なく飛行機が輻輳しない一部時間帯を福岡FSC(飛行援助センター)の 航空管制運航情報官によるRAG(他飛行場援助業務)で対応している。
○北九州空港の管制業務時間 7:45~22:15
福岡FSCによるRAG対応 22:15~ 7:45
※RAG(他飛行場援助業務)とは比較的交通量の少ない飛行場に離着陸する航空機及びその周辺を飛行する航空機の航行を援助することを目的として、最寄りのFSC(飛行援助センター)において、航空管制運航情報官が無線電話(リモート対空通信施設)により航空機に対し管制通報上必要な情報の伝達、離着陸に必要な情報(使用滑走路、気象情報、交通状況、飛行場の状態等)を提供する業務
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以上のほか、沖縄県庁(沖縄県那覇市)において「空港の24時間化に向けた取り組みについて(物流関係)」及び「県産品の販路拡大に向けた取り組みについて」、佐賀県庁において「テレワークの推進に向けた取り組みについて」について、調査を行った。
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