閉会中の活動 令和2年度分

文教厚生委員会

現地調査

委員会名 文教厚生委員会
目的 文教厚生行政現地調査
日時 令和2年11月19日(木)~20日(金) (2日間)
調査先 対馬市、大村市
出席委員 委員長 深堀ひろし、副委員長 石本政弘、委員 中山功、委員 外間雅広、
委員 堀江ひとみ、委員 川崎祥司、委員 松本洋介、委員 大場博文、
委員 下条博文、委員 赤木幸仁
概要
1.対馬歴史研究センター・対馬博物館(対馬市)

 「対馬歴史研究センター・対馬博物館の再整備事業」について現地調査を行った。

(1)施設概要(博物館棟) 
  • 場所:対馬市厳原町今屋敷668-2
  • 構造:鉄筋コンクリート一部鉄骨造地上3階建
  • 全体建築面積:4,097.26平方メートル
(2)収蔵資料数
  • 総資料数:約11万点
    (うち宗家関係資料 84,779点(うち51,946点が国の重要文化財))
  • 指定文化財
    ・国指定(宗家関係、小田家文書、朝鮮国告身、銅像如来立像、金鼓、高麗版大般若経2件、高麗版一切経)
    8件 54,139点(所有 2件51,994点 寄託 6件2,145点)
    ・県指定(朝鮮国告身、涅槃図、元版大般若経、文瓶等)
    6件 815点(所有 1件2点 寄託 5件813点)
    ・市指定(元版大般若経、誕生仏)
    2件 597点(寄託 2件597点)
(3)対馬博物館と対馬歴史研究センターとの合築効果
  • 博物館機能と調査研究機能を一体的に運用することで、研究者から一般観光客まで来館者の学習意欲や興味・ニーズに応えることができる。
    (歴史文化遺産の調査・研究成果を博物館の展示に反映、博物館来館者への修復室の公開、県と市の収蔵品を一堂に保管することによる展示資料の増加等)
  • 両施設の学芸員が連携することにより、質の高い運営や情報発信が可能となる。
    (展覧会の共同開催等)
  • 収納庫や機械室など共同部分を一体化することで、整備・運営コストの軽減を図る。

《対馬博物館・対馬歴史研究センター》

《見学の様子》
(4)組織
  • 職員数(11月1日現在)9名
  • 規職員4名(所長、課長、学芸員2名)
  • 会計年度任用職員5名(資料調査補助員2名、事務員・事務補助員3名)
(5)業務内容
  • 基本理念
    地元対馬の宝であり、国の重要文化財でもある「対馬宗家関係資料」を中心とした貴重な歴史資料を適正に保管管理し、人類共有の遺産として次世代に継承するとともに、研究を推進することで、資料の価値をさらに高め、人々に正確な歴史的事実を伝えていく機関とする。
  • 取組事業
    「保存・修復事業」、「調査研究事業」、「国内外の研究機関との連携事業」、「情報発信事業」
2.長崎県環境保健研究センター

 「PCR検査等」について現地調査を行った。

(1)施設概要 《令和元年10月開館》
  • 場  所:大村市池田2丁目1306番地11
  • 敷地面積:12,853.97㎡  構造・規模:鉄筋コンクリート造3階建
  • 1F:交流ゾーン、総務課、企画・環境科、地域環境科 2F:生活科学科 3F:保健科
(2)基本目標

 地域における環境と保健衛生に関する科学的・技術的中核機関として、次の3つの基本標を掲げて試験検査、調査研究等を行うことにより、「県民の生活環境の保全及び生命の安全の確保」を目指す。

  1. 環境保全(水・大気環境、低炭素・循環型社会や自然環境等における課題解決)
  2. 生命・健康の維持(感染症の究明・拡大防止及び医薬品等の科学物質の健康被害防止)
  3. 食の安全・安心の確保(食品中の残留農薬や化学物質等の分析技術開発及び食中毒等の食品衛生対策)
(3)具体的な取り組み

【企画・環境科】(環境分野)

  • 資源の循環的利用の推進に関する研究・大気環境の保全に関する調査研究
  • 環境放射能に関する調査・企画調整、教育研修、情報発信

【地域環境科】(環境分野)

  • 大村湾の環境保全と活性化に関する調査研究・諫早湾干拓調整池の水質保全と水質保全と水辺空間づくりに関する調査研究・自然共生に関する調査研究・ツシマヤマネコ保護増殖事業に係る検査

【保健科】(保健衛生分野)

  • 感染症の究明・拡大防止に関する調査研究・食中毒原因物質の究明に関する調査研究
  • 感染症発生動向調査事業に係る検査・食中毒に関する検査


《長崎県環境保健研究センター》《意見交換の様子》

【生活科学科】(保健衛生分野)

  • 健康被害原因物質の迅速分析法に関する調査研究・カネミ油症にかかる血中PCB検査
  • 食品等の規格基準(残留農薬、動物用医薬品、添加物、金属等)検査
  • 医薬品等化学物質に関する検査

【教育研修】

  1. 学習会等への対応:センター施設利用による学習会や講師派遣依頼等に対応し、学校や団体対象に科学実験や講演等を行い、化学や環境・保健衛生に関する意識啓発
  2. 学習資機材の支援:地域社会の環境・保健衛生に係る活動や学習の支援のため、学習資機材の貸し出し

【情報発信】

  1. ホームページ等による情報発信:ホームページ、Twitter(ツイッター)等を通じて、感染症速報等の環境・保健衛生関係情報の迅速な発信。また、研究発表会や所報により研究成果やセンター業務内容等の発信
  2. 情報・展示コーナーの利用:環境・保健衛生に関する情報をわかりやすく公開するとともに、資料、雑誌、展示物等を自由に閲覧できるコーナーの開放
  3. 施設見学の受入:教育機関や団体等を積極的に受け入れ、県民との環境・保健衛生に関する情報の共有意識の醸成
(4)新型コロナウイルス感染症の第三波に向けた対応状況

○検査員の補強

  • 会計年度任用職員増員(技術2名、事務・洗浄等3名)(計13名)

○精度管理体制の強化

  • ダブルチェック体制の構築
  • 模擬サンプルの新規作製とそれを用いた能力試験の構築
  • 安全実験室を活用した教育訓練実施(信頼性確保試験)

○検査試薬の補充

  • 指定メーカー製品の確保(6千検査分確保)

 以上のほか、長崎県立対馬高等学校(対馬市)において「遠隔教育システムを用いた 取り組み」、ミライon 図書館(大村市)において「図書館のコロナ対策等」について調査を行った。