イチゴ未分化苗定植における局所制御技術の開発

1.技術開発のねらい

7月定植の未分化苗を利用し、定植後に頂果房の花芽分化を安定的に早進化させる。また、局所冷却による花芽分化促進効果を品種毎(「さちのか」「こいのか」「さがほのか」)に解明し、年内及び年間の増収技術確立に向け取り組んでいます。

2.これまでの成果

未分化苗の定植後、7月末から10℃程度の冷水で局所制御し、制御開始直後から白黒マルチを被覆することで早進効果が高まることを明らかにしました。

さらに、8月に日長制御(10時間日長)を加えることにより、その効果が増進することがわかりました。

○未分化苗

イチゴは通常、頂果房の花芽分化後(9月)に定植しますが未分化苗は花芽が分化する前に定植する苗のことをいいます。

○局所制御技術

イチゴ株元の温度を制御し、花芽分化や草勢をコントロールする技術で、専用チューブに温度調整した水を流して、常に株元部を20℃前後で制御します。