赤皮・赤肉の馬鈴薯(ばれいしょ)新品種「西海31号」は、2009年(平成21年)2月に品種登録されました。
「西海31号」は、アントシアニンという色素を含む赤皮・赤肉の品種で、でんぷん含有量が高く加工適性に優れる品種です。
本品種は、JA全農より「ドラゴンレッド(龍赤)」として商標登録されています。
(注意)画面でご覧になる画像の色は、実際の色と全く同じではありません。
ばれいしょ「西海31号」の育成経過と特性
1.育成のねらい
バレイショの需要量は国産の調理用が減少し、冷凍の輸入品が業務用を中心に増加傾向にあります。そこで、新規需要の開拓と拡大を図るために、機能性成分のアントシアニンを含み、肉色が赤色で、加工および調理適性の高い「西海31号」を育成しました。
2.来歴(育成の経過)
1999年秋作において、デンプン含有量が高くていもの形がよい系統「96016-8」を母とし、赤皮・赤肉の系統「長系115号」を父として交配し、翌年から育成・選抜し、2006年11月に品種登録出願を行いました。農林水産省の審査を経て、2009年2月26日に新品種として登録されました。
3.主要特性
- 出芽が早く、初期生育は良好ですが、熟性が中早生で黄変は早い。
- いも数が多く、1個重はやや小さい個数型品種であり、収量は春作では「デジマ」並、秋作では劣ります。
- 塊茎(いも)は赤皮、楕円形で、目が浅くて形崩れが少なく、外観がよい。
- 肉色は赤色で、機能性成分アントシアニンを含みます。
- でん粉価は14%台と高く、ポテトチップ等の油加工原料用に適します。
以下に、「西海31号」に関係する資料を掲載していますので、ご覧ください。 (担当:馬鈴薯研究室)
関連情報 |
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スライド資料「西海31号の育成と特性」 |
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ドラゴンレッド紹介 リーフレット(A4版) |
ドラゴンレッド紹介 リーフレット(A6版) |
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ドラゴンレッドレシピ [料理編] |
ドラゴンレッドレシピ [お菓子編] |
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(成果情報)チップ用原料に適する大きさを確保できる種いもについて(2007・指導) | (論文)赤肉バレイショ新品種「西海31号」 (総合農林試験場研究報告第34号)(2008年3月) |