ガラスの砂浜について
ここでは、大村湾の環境保全の取組の一つである「ガラスの砂浜」について、その整備の目的や概要、効果などを紹介しています。
大村湾に広がる、きらめく白い砂浜
長崎県大村市森園公園地先及び時津町崎野自然公園地内に整備された「ガラスの砂浜」は、使用済みのガラスを再資源化し製造した再生砂を活用した人工砂浜です。
太陽の光を受けて輝く白い砂浜は、大村湾を代表とする景観の一つとなっています。しかし、この砂浜は単なる観光資源として整備されたものではなく、大村湾の自然環境を再生し、豊かな生態系を守ることを目的とした環境保全の取り組みです。
ガラスの砂浜が生まれた理由
大村湾では、高度経済成長期以降の沿岸開発や護岸整備などにより、浅場や砂浜などの自然海岸が減少してきました。
浅場や砂浜は、アサリなどの二枚貝やカニ類、小魚など、多くの生きものの生息・成育の場として重要な環境です。これらの環境が失われることは、生物多様性の低下につながります。
そこで長崎県では、廃ガラスを再生利用した砂を用いて浅場を造成し、生きものが暮らせる環境の回復を図る取組を進めました。
この取組は、再生砂を用いた人工的な浅場が、アサリなど水質浄化機能を有する二枚貝を含む多様な生物の生息場として機能することを示すことも目的としています。
また、二枚貝類が海中のプランクトンや有機物を取り込むことで水質の維持・改善に寄与することから、大村湾の環境改善にもつながる取組として期待されています。
ガラスの砂浜の整備の概要
| 造成地 | 大村市 森園公園地先 | 時津町 崎野自然公園 |
| 造成期間 | 平成28年1月~6月 | 平成30年3月~7月 |
| 造成面積 |
約10,000㎡ |
約1,000㎡ (0.1ha) |
| 再生砂量 | 約3,000㎥ | 約410㎥ |
ガラスの砂浜に行ってみよう!
ガラスの砂浜は、大村市及び時津町の2箇所で整備されています。
大村市森園公園地先
長崎空港の近くに位置し、大村駅から車で約9分の場所にあります。
常時開放されており、誰でも自由に訪れることができます。海辺の散策や写真撮影を楽しめる場所として、多くの人に親しまれています。


時津町崎野自然公園地内
崎野自然公園内に整備されたガラスの砂浜です。
通常は浅場への立入りを制限していますが、イベント開催時には開放され、自然観察や環境学習の場として活用されています。


美しいだけではない、環境を支える砂浜
ガラスの砂浜には、生きもののすみかを増やす役割があります。
造成後の調査では、アサリなどの二枚貝をはじめ、カニ類やヤドカリ類など、多様な生物の生息が確認されています。
これらの生きものは、大村湾の豊かな生態系を支えるとともに、水質の維持にも重要な役割を果たしています。
地域の新たな魅力として
ガラスの砂浜は、その特徴的な景観から、多くの人が訪れる場所となっています。
環境保全を目的として整備された場所が、地域の新たな魅力としても注目されており、大村湾の自然や環境について関心を深めるきっかけとなっています。
ガラスの砂浜から考える大村湾の未来
ガラスの砂浜は、資源循環と環境保全を両立した取組です。
不要となったガラスを再利用し、生きものの生息環境を創出するとともに、人々が海に親しむ場にもなっています。
大村湾の豊かな自然を次世代へ引き継ぐために、ガラスの砂浜はこれからも重要な役割を担っていきます。