カンピロバクター
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カンピロバクターとは?
- カンピロバクターとは、ニワトリ、ウシ、ブタなどの家畜や家きんの腸管に生息している食中毒原因菌の一種です。
- 酸素が少しある環境を好む細菌で、乾燥や熱に弱く、通常の加熱調理で死滅します。
- 20以上の種類がありますが、ヒトに腸炎を起こす種類として、カンピロバクター・ジェジュニとカンピロバクター・コリが知られています。
- 数百個程度と比較的少ない菌量が体内に入るだけで感染が成立し、症状を引き起こします。
- 日本で発生している細菌性食中毒の中で発生件数が最も多く、長崎県でも近年発生している細菌性食中毒のほとんどがカンピロバクターを原因としたものです。
- カンピロバクターは、電子顕微鏡写真からもわかるように、らせん状の構造をしています。
- カンピロバクターの語源は、ギリシャ語の"campylo"(カーブしたという意味)と"bacter"(こん棒という意味)に由来しています。
原因になる食品
- 主な原因食品は以下のような生または加熱不足の鶏肉料理です。
- 鶏刺し
- 鶏肉のタタキ
- 加熱が不十分な焼き鳥、鶏チャーシューなど
- 消毒が不十分な井戸水や沢水が原因となった事例も報告されています。
- 生の鶏肉に触れた手や調理器具を介して、サラダなどの加熱しない食品に菌が付着する「二次汚染」によっても食中毒が発生しています。
症状
- 食品を食べてから発症するまでの潜伏期間は1~7日程度(平均2~3日)と他の食中毒と比較して長いことが特徴です。
- 主な症状は、水のような下痢、腹痛、発熱、おう吐、吐き気です。
- 多くの患者は一週間程度で回復しますが、乳幼児、高齢者、抵抗力が弱い方は重症化する危険性もあり、注意が必要です。
- まれに、感染後に「ギラン・バレー症候群」と呼ばれる神経疾患を発症することがあります。
ギラン・バレー症候群
- 急激に手足の筋力が低下し、症状が進行すると手足のマヒや呼吸マヒに至ることもあります。
- 症状が数週間持続した後、ほとんどの場合は回復に向かいますが、後遺症が残る場合もあります。
- カンピロバクター感染はこの症候群を誘発する要因の一つとして考えられていますが、その機序等は未解明です。
予防のポイント
- 生または加熱不足の鶏肉料理を食べないようにしましょう。
- 鶏肉などの食肉は十分に加熱しましょう(中心部を75℃以上で1分間以上加熱)。
- 食肉は他の食品と、調理器具や容器を分けて処理や保存をしましょう。
- 食肉を取り扱った後は、十分に手を洗ってから他の食品を取り扱うようにしましょう。
- 食肉に触れた調理器具は、使用後に洗浄・消毒しましょう。
- 未殺菌の飲料水は飲まないようにしましょう。
カンピロバクターのよくある誤解
「新鮮だから大丈夫」 「今まで大丈夫だったから」 「少しなら大丈夫だろう」
- これは全て誤解です!
- 新鮮な鶏肉にもカンピロバクターはいます。
- 菌が少量でも食中毒になります。
- 多くの鶏肉は、加熱して食べることを前提に生産されています(一部の自治体では生食用食鳥肉の衛生基準を定めています)。
市販食肉の汚染状況
- 令和元年に県内スーパー等で販売されている鶏肉の汚染状況を調査したところ、7割以上の鶏肉からカンピロバクター属菌が検出されました。
- 家庭でも食肉の取扱いには十分に注意してください。
県内の発生状況
| 年度 | R7 | R6 | R5 | R4 | R3 |
| 事件数(件) | 4 | 1 | 3 | 3 | 3 |
| 患者数(人) | 14 | 2 | 22 | 15 | 51 |