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記者会見

記者会見の動画は長崎県公式YouTubeチャンネル「長崎がんばらんばチャンネル」で公開しております。また、会見録テキスト版は順次このページに掲載します。

平成25年3月19日(火曜日)
・午後3時45分から午後4時5分(20分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年3月19日 定例記者会見

会見内容

1.TPPについて

広報課長

それでは、引き続き、知事の定例会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

それでは、よろしくお願いします。
 今日は、特に私の方からご報告等はございませんので、何かご質疑等ございましたら、よろしくお願いします。

記者(西日本新聞社)

先週金曜日に安倍総理がTPPの交渉参加について表明されました。知事も談話を出しておられましたけれども、改めて農業とかの比重が大きい長崎でどういうふうに考えておられるかということを教えてください。

知事

これまでも申し上げてきたとおり、TPPへの参加によってプラス面の影響が期待できる分野と、あるいは非常に深刻な影響が懸念される分野があると思っております。今、お話がありましたように、農業分野というのは、やはり多くの農業者の皆さん方も、安価な農産物が大量に輸入されるのではないかと、そのことによって農産物価格が低迷し、苦戦を強いられるような状況になるのではないかと、大きな不安を感じておられるのではないかと思っております。
 そういった中で、自民党は先の総選挙も聖域なき関税撤廃を前提にする限りTPPには参加しないと。そして、日米首脳会談の中で、やはり聖域なき関税撤廃を前提とするものではないんだという確認がとれたということで、前に進もうとされているわけでありますが、やはり私どもが一番お願いしたいと考えておりますのは、数多くの心配をされている農業者の方々、水産業者の方々がいらっしゃるわけでありますので、その都度、その都度、適正な情報を提供していただき、説明をしつつ交渉に臨んでいただきたいと考えております。
 影響額等についても、試算が示されたようですが、これがどういう形で算定されているのか、まだ本県への影響額等も試算できない状況であり、今、確認作業を進めているところであります。もちろん、どういった前提で試算がなされているのかということを確認しなければならないと思いますが、これからの交渉の中で、まずは国益と地域産業を甚大なる影響からどう守っていくのかということが非常に大切な要素であろうと思いますので、すべての分野で関税撤廃されるということでないのであれば、例えば重要品目等について、関税撤廃の対象から除外をするといった思い切った施策も講じていただきたいと期待をしているところであります。

記者(西日本新聞社)

試算についての分析というか、国に問い合わせて、長崎県としての影響額というか、それはまた改めて試算されますか。

知事

それは、今、作業をさせているところです。試算ができ次第、皆様方にご報告をさせていただきたいと思います。

2.通年議会について

記者(毎日新聞社)

通年議会が始まって、22日で1年目が終わるんですけれども、知事の評価を聞かせてください。

知事

通年議会というのは、これまで知事が行っていた議会の招集を、いつでも議会の意向で開催できるようにということで、年間を通して議会開会中という形での取組が始まったわけでありますが、このことと議会改革、県政改革の流れの中で、非常に議会日程が長くなったなという感じがいたします。
 本会議の日程はさほど影響ないのだろうと思いますが、委員会日程が長くなったなという思いもあります。各部局それぞれ政策課題を抱えて仕事をやっておりますので、できるだけ日程短縮等について、できれば再検討をいただいて、合理的な審査体制を組んでいただければありがたいと思っています。
 ただ、他方さまざまな課題について集中審議というようなこともやっていただいており、一長一短はあるのではないかと思っています。

記者(西日本新聞社)

委員会日程を来年度ですかね、少し短くして6日間にするみたいですけれども、それはどう評価されますか。

知事

それはありがたいと思っております。委員会も常任委員会の数が減りましたので(※注:平成21年に、6つの委員会が4つに再編されました)、審議の守備範囲が広くなり、しかるべき日程が必要になってくることは十分理解できるところであります。これまでは全体として10日間ぐらいの日程が、短縮に向けて協議がなされているというお話も聞いており、ありがたいと思っております。

3.対馬市における文化財盗難事件について

記者(NHK)

韓国と対馬の仏像の関連の問題ですが、先日、対馬の方に韓国から僧侶も来られましたけど、どんなふうに受け止められますか。

知事

そうですね、盗難品であるということを考えると、やはり地域の方がおっしゃっておられるように、まずは返していただきたいというのが関係者の全ての皆様方の思いではなかろうかと思っているところであります。
 返還差し止めの仮処分がなされたということでありますが、そういう取り扱いが通用するということであれば、全ての分野に影響が広がってくるのではないかと思います。

記者(NHK)

かなり難しい問題ではあると思うんですけど、県としてちょっと、こういうことを一緒に対馬とアピールとしたいとか、そういうことはありますか。

知事

それはやはり国の問題だと思うんですよ。国対国の取り扱いですので、そこは国の方でしっかり対応していただきたいと思います。

記者(NHK)

しっかり対応というのは、返ってくるようにということですか。

知事

もちろんそうです。

4.新日中友好21世紀委員会について

記者(毎日新聞社)

(新日中友好)21世紀委員会は、どうなっているんでしょうか。

知事

(昨年)11月ぐらいに開催ということで、我々も準備を進めていたところでありましたが、延期というお話で今日に至っているわけであります。まだまだこの先が読めないというような状況にあります。
 もともと長崎として、中国との関係は非常に長年にわたる密接な交流関係が築かれてきたということで、私の方からお願いをして長崎開催を実現していただく予定だったのですが、日中関係が今のような状況になって、できるだけ早く両国関係が改善をされて、開催できるように(国に)環境整備をお願いしたいと思っています。

5.県議会の特別委員会について

広報課長

ほかにございませんか。

記者(長崎新聞社)

県議会が、新年度、防衛産業振興特別委員会なるものを、仮称なんでしょうけど、つくるということを議運(議会運営委員会)で申し合わせたと思うんですけど、どう受け止めていらっしゃいますか。

知事

防衛というと、地方自治の話ではなくて国の仕事になりますので、どういった考え方、議会活動を考えておられるのかよくわかりませんが、県としてもどういう分野での対応が求められるのか、ちょっとまだ私自身、考え方の整理がついておりません。
 まずはやはり県政の諸課題について、ご議論の場等を設けていただければありがたいと思っています。
 守備範囲が防衛ということであれば、それはもうまさに国の専管事項に関わる話でありますので、一地方自治体としてはなかなか難しいのではないかと思っています。

記者(長崎新聞社)

佐世保市が潜水艦部隊を誘致したいとかということに対して、たしか2年前ぐらいに、県としても応援したいみたいなことをおっしゃったみたいですけど、振興ということ自体は、以前と比べると抵抗がなくなってきたのかなという感じですけど。

知事

基地が地域の経済にどのような役割を果たしているのか、そういった中で地域経済の活性化等の観点から必要な防衛関係の部隊、あるいは産業の立地について要望の動きがあるというのはこれまでもありましたし、我々も関係先に対しては一緒に要望活動も行ってきた経過がありますので、そういった面であれば我々も対応できる部分はあるだろうと思います。

記者(長崎新聞社)

被爆県というのもありますよね。そこら辺の足かせと言ったら言葉に語弊がありますけれども、双方に配慮しないといけないなというのもあるんですか、県としては。

知事

被爆県だから防衛に関係ないかというと、そういうことはないと思うんですよね。防衛というのはやはり、国をしっかり守らなければならないという、そのために必要な対策、体制はどうなのかといった観点での議論が防衛問題なのだろうと思いますので、それと被爆県というのはまた別の観点もあるのではないかと思います。平和であるとか、核の問題であるとかですね。

記者(長崎新聞社)

核兵器をつくるのをもってこいということは多分言わないと思うんですけれども、そういった軍事産業とかを誘致してくるとか、軍備増強を求める声に対して、そういった被爆団体の方とかが当然抵抗すると思うんですよね。特に長崎市内に住んでいらっしゃる方々はですね。

知事

それぞれの地域ごとに防衛関係、組織との関わり方、あるいはこれまでの経緯等違うものがありますので、一概に県全体としてこうだと一つの方向性をもっていくというのは、なかなか難しい面が出てくるのだろうと思います。

6.世界遺産の登録推進について

記者(読売新聞社)

世界遺産の関係ですけれども、先日、下村文部科学大臣が来られて、世界遺産について、教会群ですけど、最有力であるということでおっしゃっていました。その一方で、近代化遺産との調整についても、優劣の関係も含めて必要ではないかという話をされていたんですが、そのあたりについては知事はどういうふうに考えていらっしゃいますか。

知事

既に、長崎の教会群とキリスト教関連遺産については、推薦書原案を1月22日に提出させていただいております。
 一方、(九州・山口の)近代化産業遺産群の方も、構成資産を抱える地方自治体の一つとして、粛々と準備作業に力を合わせて取り組んでいるところであります。
 ただ、本県の場合の(近代化産業遺産群の)構成資産というのは非常に重要な部分を占めるというお話がございます。その中に稼動資産を含んでおり、これを将来にわたってどう保存、管理していくのかということが、企業の将来にわたる経営活動を縛り(制限し)かねない要素まであるわけですので、そこら辺の調整をどうやってつけていくのかというのが難しい課題としてあるわけであります。内閣官房、県、市、(三菱)重工さんで、その辺は協議の場をこれからも持って、すり合わせをしなければならないと思っています。
 この近代化産業遺産群も、平成27年の登録を目指すということで頑張っておられ、なかなか痛し痒しというんでしょうか、長崎は両方とも関わっておりますので、そこら辺の調整が、難しい話にならないようにしなければならないと思っています。

記者(読売新聞社)

以前からキリスト教(関連遺産登録)の方が先だというお考えだったと思うんですけれども、そのあたりの考え方は変わっていないですよね。

知事

国からユネスコに推薦していただくのは、昔は2件だったんですね。昨年の文化審議会に提出をさせていただいたんですが、これが去年から1件に絞られたということで、1年遅れる形になったわけであります。やはり先行して取り組んできている経過もありますし、全体としての熟度を本県だけの立場から考えますと、一応もう教会群の方は普遍的な価値の整理、各構成資産の保存管理計画、そういったものも取りまとめて提出をさせていただきました。
 ただ、近代化産業遺産群は、先ほど申し上げたようなさまざまな調整を要する事項、これも急いで整備を進めていかなければならないというのは十分認識しておりますが、熟度の具合からいうと、教会群の方が先行しておりますし、これまでも教会群を先行させてという思いはありましたので、できればそういう形で進めていければと考えております。

7.対馬市における文化財盗難事件について

記者(読売新聞社)

さっきの仏像の関係でちょっとお尋ねなんですけれども、県は韓国事務所をつくったりとか、これから韓国との友好関係を積極的に進めていこうとする中で、まさに長崎の住民と韓国の、仏教同士とはいえ、官房長官がコメントを出すような事態になっていて、新たな国際問題とまではいかないのかもしれないけれども、火種になりつつあるのかなという認識を持っているんです。知事は、「国の問題」とさっきおっしゃっていたんですけれども、例えば、積極的に、まさに韓国と長崎の関係がというのであれば、仲介の労をとるような動きというのもあるのかなと思っていますが、その点はどうですか。

知事

相手方は裁判所の仮処分が出ているんでしょう。例えば、お話し合いで解決できるような要素があれば、県としてもそれは努力していきたいと思います。ただ、どれくらい前の話なのかわかりませんが、どういった経緯をもって韓国の仏像が対馬の方に渡って、それを大切に対馬のお寺で保存、管理してこられたのか、経緯がわからないですよね。
 したがって、(もともと韓国にあった仏像が日本に)盗まれた可能性があるということらしいんですが、仮にそういうお話をなさるならば、世界の文化財がすべてそういうことになりかねません。

記者(NHK)

すべてそうなりかねないというのはどういうことですか。

知事

いろんなところに、いろんな国の文化財というのが保存されているじゃないですか。それを1品ずつ、これはどういう経緯なんだと証明して、もとの国に返せという話が通用するかどうか、なのだろうと思うんです。そこはやはり国際間の一般的な考え方というのがあるのだろうと思います。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。
 特になければ、以上で定例記者会見を閉じさせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年2月13日(水曜日)
・午後5時10分から午後5時50分(40分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成25年2月13日 臨時記者会見

会見内容

平成25年度当初予算(案)の概要等について


【配布資料】

財政課長

それでは、2月定例月議会に上程をさせていただきます平成25年度当初予算(案)につきまして、知事から説明をさせていただきます。

知事

お手元に当初予算(案)のポイントという資料が配付されているかと思いますが、基本的な考え方はこの1ページに記載しております。
 まずは、やはり今の一番重要な課題といいますのは、経済・雇用対策であろうと思いますので、地域経済を下支えするような公共事業の確保等を含めて、地域の経済対策にしっかり取り組んでいきたいと考えて編成をしました。
 県の総合計画も実施3年度目を迎えているところであり、できるだけ具体的な成果を県民の皆様方にお示しできるように、計画の進捗に全力を挙げていきたいと考えております。
 具体的にはその下に記載しておりますが、9ページ(以降)に個々の内容を整理させていただいております。まずはこれまで同様、人を大切にするということを県政の基軸に置いて、福祉・医療・介護・教育・子育て支援対策の充実にできるだけ努めて予算の編成をしました。
 具体的には看護師訪問型の病児保育など、仕事を持つ女性の方々の子育て支援対策、これに力を注ぐ。あるいは対馬の新病院建設などといった医療体制の整備、フッ化物洗口による虫歯予防の取組なども新たにスタートしていこうと考えております。
 それから、また、人材育成の分野ですが、かねてより申し上げておりますように、これからはまさに国際的な舞台の中で活躍をしてくれるような、そういった人材をしっかり地域の中で育てていかなければならないと、そういう思いも込めまして、外国語教育の強化、あるいは教育のICT化の推進等に力を注いでいきたいと。
 それから、来年度の予算編成の大きな宿題でありました一人当たり県民所得の向上に向けて、当面幾つか具体策を講じてまいりました。いろんな場で考え方をお話しさせていただいていますが、まずは本県の基幹産業というのは造船関連産業であります。長年にわたって海洋関連の技術の蓄積がありますので、ご承知のとおり、現在特区の申請をいたしております。これからはいかに付加価値の高い船舶の建造にシフトしていくのか。併せてポテンシャルの高い海域を周辺に抱えておりますので、これからは海洋関連のエネルギー分野等に新たな展開を期待して特区の申請もしているところであります。
 それから、中堅企業の(受注拡大に向けた)取組、これは本県の産業構造の中で一番製造品出荷額が大きいのが造船を含めた輸送用機械、2番目が汎用機械、3番目が電子部品、こういったところが非常に強い分野でありますので、そういった分野の企業をもっともっと大きく育てていく必要があると。(中堅企業には)製品開発力、市場開拓力もありますので、そういった企業の方々の県外、あるいは国外展開を支援して、外から仕事を持ってきていただく。その仕事をしっかりと県内の中小企業との連携体制を構築し、地域に波及させていただく。地域の中小企業も一生懸命技術力を高めて、人材を育成してビジネスチャンスの拡大に結び付けていただこうと、そういう思いで政策群を組み立てております。
 併せて、企業誘致、これはいよいよ来年度具体的に団地が完成してまいりますので、そうした団地を受け皿にして、これまで以上に誘致の実現に力を注いでいかなければならないと思います。
 そして、地域の基幹産業であります農業、水産業。特に農業分野においては、加工原料用になる野菜の生産団地化、こういった分野にも力を注いでいきたいと思いますし、水産業分野では、例えばマグロの養殖などは量が増やせないという状況になりますので、質にこだわった養殖業の推進に力を注いでいきたいと。そういった中で、第1次産業の生産振興対策等にも力を注いでいきたいと思います。当然のことでありますが、先の和牛能力共進会で立派な評価をいただいた和牛の振興対策にも、大きなチャンスとして取り組んでいきたいと思っております。
 そして、観光業、これはまさに本県の基幹産業の一つでありますので、県外・国外対策を含めてしっかりと取り組んでいかなければならないと思っております。新たに東南アジアをターゲットにした対策等についても、実現可能性を含めてしっかり取り組んでいきたいと思っております。
 それから、地域の活性化の問題で一番大きな課題になっております離島地域の活性化対策でありますが、これまでさまざまな議論を重ねてまいりました。輸送コストの助成、あるいは「しまとく通貨」を活用した地域振興策、こういったものをいよいよ具体化して、市町の皆さん方と力を合わせて「しまは日本の宝」戦略を強力に推進していきたいと思っております。
 一方、アジア・国際戦略であります。ご承知のとおり中国との関係がなかなか思うように進んでいかない状況にありますが、やはり本県ならではの特性を活かした取組というのは引き続き積極的に取り組んでいきたいと思っております。併せて韓国も視野に入れながら、観光客の誘致、県産品の輸出拡大対策等に力を注いでいこうと思っております。長崎県のソウル事務所も新たに開設をし、活動拠点を設けていきたいと思っているところであります。
 大体そういった項目に力を入れて編成をしました。予算規模としましては6,812億円ということで、前年から若干減という形になっておりますが、ご承知のとおり15ヶ月予算という考え方のもと、補正予算で積極的な対応をしておりますので、所要の公共事業費も確保されているものと思っております。  あと、細かな事項等については、ご質問をいただければ考え方についてご説明をさせていただきたいと思います。
 それから、せっかくの時間をいただきましたので、県民所得の向上対策について概略を申し上げます。
 別途「平成25年度予算(案)における県民所得の向上」というペーパーを差し上げてあろうかと思います。その1ページ目をご覧いただきたいと思います。
 「県民所得向上対策の基本的な考え方」ということで3点一番上に記載しております。経過については、ご承知のとおり、非常に長年にわたって県民所得が低迷を続けているという現状があるわけですが、やはりしっかりとした産業を育てて雇用の場を確保していく必要がある。そのためには経済発展につながるような、成長に結びつくことができるような産業群をしっかりと育てていく必要があると、こう考えております。
 今回、製造業の振興対策、農林水産、観光、先ほど申し上げたような政策群を設けておりますが、県民所得の具体的な増加目標額779億円、平成27年度までにこの数値目標を達成していきたいと考えているところであります。ただ、今の政策で十分かどうかということに関しては、なお、まだまだ検討の余地があると考えております。
 製造業、農林水産業、観光業等については、先にお話したとおりの考え方で取り組んでいこうと思っておりますが、例えば商工業でありますとか、サービス業関連については、本県にとって非常にウエートの大きい分野であるものの、この分野の成長戦略について十分なプロジェクトを準備しておりません。こういった分野については、これからも引き続き、現状分析の上、必要な対策を講じて、これからより強化していかなければならないと考えているところであります。
 具体的な県民所得の増加額の各分野の目標数値については、左下の表に記載のとおりであります。  以上、まず私の方からご説明をさせていただきます。
 あとは、ご質疑の中でよろしくお願いします。

記者(NHK)

今回の予算案についてお伺いします。県の基金を200億円取り崩して、残りが46億円というふうに聞いています。なかなか減ってきているという現状だと思うんですが、この状況に対する受け止めと、今後の財政運営に対するお考えというのをお聞かせください。

知事

これまでも厳しい財政状況の中で、基金を継続して取り崩して今日に至っております。ただ、国の根本的な解決策、これを待たなければならないという分野もあって、具体的には、増税を含めて検討が今なされているわけでありますが、それまではやはり何としても生き延びていかなければならない。そういう中で、基金は徐々に目減りすると言いながら、その片方で行財政改革等も取り組んできたわけでありますが、やはり基金残高が46億円というのは、これは並大抵の数字じゃないという思いがあります。特に、これまでもできるだけ基金の取り崩し額が少なくて済むように、財源の確保対策、あるいは歳出の抑制対策等を講じて、年度末にはできるだけ基金の取り崩し額が少なくて済むようにという努力を重ねてきたところでありますが、平成24年度の決算を目前に、やはり何がしか取り崩さざるを得ないような収支見込みになっております。
 そういった中で、できるだけ基金の取り崩し額を元に戻していきたいと思います。今の感じでは、平成26年度までは何とか(予算を)組めるという気がしておりますが、それ以降が極めて厳しい状況に直面するのではないかと考えておりますので、これからの財政運営には、より慎重に厳しく対応していかなければならないと思っております。

記者(西日本新聞社)

知事にとっては、任期最後の予算編成なんですか。

知事

そうですね。

記者(西日本新聞社)

それで、今回の予算編成をどんなふうに位置づけたり、ネーミングするとしたらどんなふうに考えていらっしゃいますか。

知事

県の総合計画は5年計画で目標を設定しておりますが、ちょうど3年目に当たるということは折り返し地点なんですね。この総合計画の目標達成、その中でも、特に県民所得の向上に向けて具体的な取組を進める予算を編成しました。名前をどうつけるかということなんですが、再度燃料を充填して離陸を目指してチャレンジしていく予算にしたいなと思っております。

記者(西日本新聞社)

所得向上、一朝一夕にはいかないと思うんです。さっきおっしゃった平成27年を目標ということですけれども、これは引き続き2期目も取り組んでいくと、うがった見方をすれば、意欲のあらわれということですか。

知事

2期目というのは、今、全く白紙の状態で考えております。先ほど申し上げたように、この総合計画は県の全体の計画でありますので、一歩でも二歩でも目標達成に向けてパワーアップして取り組んでいかなければならないと、そういう思いを込めて編成をしました。

記者(長崎新聞社)

関連ですが、そうは言っても、県民の皆さんに成果を示したいとおっしゃられているわけですから、そうすると、2期目ではなく、1期目の最後で具体的に、例えば所得の順位が上がるとか何かしら成果を出すというふうにお考えですか。

知事

県民所得の向上について、具体的な成果を来年度にどの程度お示しできるのかというのは、これはなかなか難しいだろうと思います。新規事業を幾つか準備をしておりますが、何といっても行政だけで取り組むような課題ではありません。民間の企業の方々と一緒になって取り組んでいかなければならない。ということは、やはり理解を得て、企業の努力もまた要請していかなければならないわけでありますので、来年度、そういった分野で具体的な成果をお示しできるというのは、これはなかなか難しいだろうと。したがって、27年度目標という形でお示しをさせていただいたわけであります。ただ、その他の分野の施策もいろいろとございます。例えば離島の運賃助成でありますとか、しまの共通地域通貨を活用した観光客の誘客対策でありますとか、あるいは、一人ひとりを支えるような福祉・医療・子育て支援対策でありますとか、そういった分野については、具体的な助成も行っていきますので、そういった制度を有効に活用していただいて、住民の皆様方の新たな取り組みがスタートできればと、こう思っております。

記者(西日本新聞社)

県民所得の向上で言ったら、来年度予算で、全部で何事業で幾らぐらいあるのかということと、目標として平成27年度で779億円増加して、大体順位がどれぐらいにいくのを目指しているのかというのを教えてください。

知事

新規事業14事業、拡充事業4事業、継続事業12事業、その関連予算が12億7,200万円であります。
 そして、具体的な順位がどうかというお話でありますが、779億円、これは仮に、今、統計が出ています平成21年度の数値でそのまま他県が変わらない、動かないという前提で見ますと、順位が3位ぐらい上がっていきます。だから、44、43、42、41位、県の番号(注:行政上、各都道府県に付けられたコードのこと。長崎県は42)を一つ飛び越えるというぐらいの数字になるのではないかと。ただ、これは他県も当然ながら所得拡大に向けていろんな努力を続けられるわけでしょうから、なかなか一朝一夕には難しい面もあるかと思っております。

記者(NBC)

知事に就任された時から雇用、所得というようなことをお話されて、所得は779億円ということで数値を挙げられましたけれども、雇用という部分で、この政策をすることによって新規に雇用がこれぐらい増えるんじゃないか、そういった数値というのは何らか考えていらっしゃいますか。

知事

雇用の面の数値の整理はまだやっておりません。まずはやはり雇用の場として産業が力強い成長路線に乗っていく必要があるのだろうと思っております。今後、(数値の整理が)可能であるのかどうか、そこら辺も含めて検討してみたいと思います。

記者(NBC)

以前もお話になった時に、雇用を増やす場合にはワークシェアリング的な考え方も必要じゃないだろうかと。それは、長崎県の方が長時間働いているという部分もあるから、そういったことで新たにやっていけるんじゃないだろうかというお考えをお聞きしたことがあったんですけれども、今回、この県民所得向上という部分で、そういった考えを活かしたような施策というのは何かありますか。

知事

ワークシェアリングの考え方を今回の県民所得向上対策の中に組み込んだ部分はありません。
 ただ、これまでも申し上げてきたように、労働時間が一番長い県だということであり、そこはやはりワーク・ライフ・バランスの面から、しっかりと企業の皆さん方に対しても具体的な職場環境(改善)の一環として、良質な雇用環境を提供していただく必要はあるのだろうと思っておりますので、できればそういう中で、雇用の場も拡大していただけるような形になれば非常に好ましい話ではないかと思います。

記者(毎日新聞社)

アジア・国際戦略なんですが、上海航路がちょっとつまづいちゃったんですけれども、それに代わる戦略というのはどのように軌道修正していくつもりなのか教えてください。

知事

アジアを視野に入れた戦略というのは、これからも必要だろうと思っております。
 確かに大きな期待を込めて長崎〜上海航路が運航スタートされたわけでありますが、今のような厳しい状況の中で長期運休を余儀なくされるという状況に直面をしているわけであります。基本的には、日中関係の改善がなされれば、間違いなく多くの方々が(観光等で本県にも)動いていらっしゃると思うんです。したがって、中国に対するさまざまな情報発信、そして本県ならではの長年にわたる友好交流の歴史を活かした誘客対策等については、引き続き全力で取り組んでいかなければならないと思っております。
 海の航路が今、申し上げたような状況となり、空の航路も週2便から3便化という前提で一応スタートを見たわけでありますが、なかなか苦戦を強いられているという状況でありますので、やはり両国関係が正常な形に戻っていくというのが、まず一番期待されるところであります。そうした段階では、本県にも観光客としておいでいただけるように、あるいはまた、さまざまな経済取引面でも拡大ができるように、しっかりと取組を進めていく必要があるものと思っております。
 中国がそういう状況だからというわけでは決してありませんが、韓国戦略も新たな活動拠点を設けて強化していこうと。民間の皆様方のさまざまな活動をサポートできるような体制を構築していきたいと思いますし、東南アジア諸国に対しても物産等の輸出可能性、あるいは観光客の誘致対策等については、今の段階からしっかりと現地の状況を踏まえて取り組んでいく必要があるものと思っておりますので、そういった施策も盛り込んでおります。

記者(長崎新聞社)

中国と、こういう状況だからというわけではないと今おっしゃいましたけれども、中国がそういう状態だからこそ、中国に偏った形ではリスクが大きいので、韓国や東南アジアに手広く広げるということではないんですか。

知事

そうではなくて、実をいうとアジア戦略の中で、韓国はもちろん視野に入っておりましたし、かなり検討の時間を設けてきました。そして、東南アジア関係についても、早くプロジェクトをスタートさせなければならないということで、さまざまな情報の収集でありますとか、そういった可能性について検討を進めてきた経過がありますので、それを今回予算化したということであります。
 急遽これまでの方針を転換したということではなくて、従前から視野に入れてこのアジア戦略の中で考えてきた分野であります。

記者(時事通信社)

地財計画(地方財政計画:地方自治体全体の歳入・歳出見込みを示したもの。国が作成し、地方交付税交付金の配分を決める際の重要な資料となる)の決定が遅れたことによって、例えば影響が生じたところがあるとか、その辺が一点と、もう一つ例えば6月補正でその辺を肉付けするとか、お考えをちょっといただけますか。

知事

地財計画は、確かに具体的な数値を捕捉するのが遅れて、具体的な財源を詰め込むのに担当は大分苦労したのだろうと思いますが、だからといって踏み込めなかった事業というのは今のところございません。
 ただ、6,800億円と申し上げましたが、社会資本の整備は本県にとって必要な分野であると思いますので、公共事業費等については、国費を導入できるようであれば、補正の可能性も含めて検討をしていかなければならないと思っております。

記者(毎日新聞社)

県立図書館ですけれども、当初では盛り込まなかったようですが、現状とこれからの方針をお示しください。

知事

県立図書館については、教育委員会、教育庁でまだ検討が進められているところであり、基本的なお考えをまだお聞かせいただいていない状況であります。ご報告をいただいて、議会等でもご議論をいただく必要があるものと思っておりますので、具体的な予算計上のタイミングは、まだ見極めがついていないという状況です。

記者(毎日新聞社)

方針はいつ出るのかというのは、聞いていないですか。

知事

相当老朽化も進んでいるし、蔵書数も能力を超えているという状況ですので、さほどゆったり検討できるような状況ではないという話を聞いております。そう遠くない時期には一定の考え方を取りまとめていただけるのではないかと思っております。

記者(時事通信社)

地方交付税の関係なんですけれども、31億円が減額になっていますが、これは交付税の交付と、地方の職員の人件費削減を国が求めていたことの関連が31億円と捉えていいですか。

知事

県の場合は、地方交付税だけでなく、(国が全額を交付税で措置する)臨時財政対策債も含めて考えなければならないと思います。そう考えた場合に、交付税と臨時財政対策債を含めますと46億円減っております。これはやはり給与費の削減が交付税の中に織り込まれている。具体的には、これから具体的な給与交渉等の期間も必要でしょうから、7月からカットされるものだという前提で財源手当がなされている。そういったことの一つの表れとして交付税、臨時財政対策債が減額をされているという状況であります。

記者(時事通信社)

知事は、以前の会見の中で、地方の(職員給与)削減の状況を国は理解していないというお話をされていたと思うんですけれども、今回、織り込んだということで、その辺の考え方、織り込んだ理由、反対しつつ織り込んだところの所感をちょっと教えてください。

知事

織り込んではおりません。給与費はまだ削減前の状況で計上しております。これから具体的な方針を決めて、仮に給与を削減するということであれば、組合の皆さん方と交渉をしなければならないと思います。
 基本的な考え方は、前回申し上げたとおり、まさに地域の自主性の根幹にかかわる話であり、本県も管理職手当の削減でありますとか、職員数の削減、厳しい財政状況の中で血の出るような努力をしてきた結果、今があるわけであります。国が7.8%カットされたから、地方も横並びにあるべきだという考え方は、直ちには通用しないと思っておりますが、現実こういう形で財源措置が講じられないということになると、地方の財政運営に重大な影響を来すことは間違いないわけです。
 一時、私も地方財政計画がどう組まれるか、場合によっては、例えば地域の元気づくり事業として交付税が増額されたり、あるいは緊急防災・減災事業などを地域で取り組むんだということで、これが一般財源で準備されていれば、防災・減災事業をちょっと我慢しようとか、元気づくり事業分を含めて給与カットはしませんと、財源的には言える余地があったのかもしれませんが、この防災・減災事業というのは一般財源で措置されてないんです。起債ですから、全く給与費に回せる財源がないという状況です。

記者(西日本新聞社)

何か具体的な成果を県民に示せるように予算を組まれたと思いますけれども、知事は具体的な成果をどうイメージされてますか。

知事

幾つかの政策を推進しておりますが、「ああ、こういう政策を講じてもらってよかったね」とおっしゃっていただけるような(イメージです)。先ほど申し上げました離島地域の運賃助成でありますとか、障害者に対する医療費助成、これも精神障害者が対象になっていなかった分を市町の皆さん方と協議を重ねて、ここまで広げようということで一定の方向性が得られましたので、そういった分野も支援措置が新たにスタートします。
 地域の皆さん方にも元気を取り戻していただいて、頑張っていただけるような政策の推進に配慮したつもりです。

記者(読売新聞社)

先週末にグループホームの火災がありまして、2006年に引き続いて、また高齢者施設の火災で犠牲者が出たわけですが、今回の予算の中にはそういった高齢者施設向けの防火対策費というのは入ってないんですが、今後、補正とかでそういったことを考えていらっしゃいますか。

知事

しっかりと状況を把握して、どういった施策が必要であるのか検討をした上で、必要であれば予算措置等も検討してみたいと思いますが、一義的には市町村(の対応になると思います)。

総務部長

スプリンクラー設置に対する基金がまだ残っていますので、財源としてはあるのですが、今、知事が申し上げたとおり、例えば今回の事件は長崎市に指導義務がありましたので、その辺を誰がどう補助するのかということについては整理が要ると思います。今、実態調査を始めたところですので、対応できることについては、今後、担当課と検討していくことになると思います。

財政課長

介護基盤緊急整備等臨時特例基金という仕組みがありまして、スプリンクラーの設備緊急整備事業費1億8,300万円が、枠的に予算計上はありますので、その辺の活用はできると思います。

記者(読売新聞社)

その基金なんですけれども、長寿社会課に聞いたところ、昨年度の執行がゼロ件だったと。なんでゼロ件かというと、9割がたもう設置は済んでいるんですけれども、残りが経営が苦しかったりだとか、技術的な問題があったりとかというので、なかなかつけづらいところが残ってしまっている。それで去年はゼロ件の執行だったというふうな説明を受けたんですが、残りの1割程度の未設置のところ、今後設置するために必要な施策というか、基金プラスアルファで何かやられるというお考えはありますか。

知事

そこは、実態調査を今やっているということですので、どういった事情によって整備が進まないのか、そういった課題も明らかになってくるだろうと思います。その段階で、必要であれば施策の検討も行っていくと思います。

記者(時事通信社)

県債残高の関係なんですけれども、1兆2,000億円を超えてきています。臨財債分を除く分に関しては減ってきていますけれども、これは、例えば臨財債を含めての額とかでどのぐらいに抑えたいとか、知事のお考えがあれば教えてください。

知事

臨財債は、後年度100%交付税措置があります。先ほど申し上げたように、交付税で現金を支給するのか、あるいは、とりあえず起債で賄っておいてくれ、後で100%交付税で見てあげますからと。具体的には、市町村にはより影響が少ないように交付税の現金交付が多くいきますし、都道府県はまあいいだろうということで、借金に依存する割合が高まっておりますが、本来は交付税でいただくべき筋合いのお金でありますので、臨財債を除いたところの県債残高、これをできるだけ増やさない、後年度に負担を転嫁しないという考え方でずっと予算編成作業に取り組んできております。そういった部分では、少しずつではありますが、県債残高は実質的には減少傾向で推移しているということであります。

記者(時事通信社)

水準はありますか。何か目標水準とか、例えば5年以内とか。

知事

いや、今の目標は、まさに県債残高をできるだけ増やさないということであり、いつまでに幾ら減らすということになると、起債の繰上償還をしなければならないという話になりますので、そこはなかなか難しいところであります。

財政課長

それでは、以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年2月13日(水曜日)
・午後5時50分から午後6時(10分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年2月13日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.西彼杵道路小迎バイパスの開通について
2.認知症高齢者グループホームでの火災事故について
3.PM2.5による大気汚染への対応について

1.西彼杵道路小迎バイパスの開通について

【配布資料】一般国道206号小迎バイパスの開通式について【PDFファイル:582KB】

広報課長

それでは、定例会見を始めさせていただきます。

知事

冒頭に1件ご報告をさせていただきます。お手元に資料があるかと思いますが、西彼杵道路の小迎バイパスの開通についてご報告します。
 この小迎バイパスを3月23日に開通したいと考えております。ご承知のとおり、長崎市と佐世保市を約1時間で結ぶことを目標に、西彼杵道路の整備を進めてきたところでありますが、今回の開通によって、(西海市)西彼町小迎から同町大串まで6キロメートルが新たに供用されます。そうなりますと、佐世保市の指方町から(西海市)西彼町大串までの14キロメートルが自動車専用道路で結ばれ、(西彼杵道路全体の)約3割が供用されることになります。
 この道路は、県北と県南地域を結ぶ大切な幹線道路であると考えておりますので、残る区間の早期完成を目指して、引き続き事業の促進に努めてまいりたいと考えているところであります。
 以上、1点だけご報告をさせていただきます。

2.認知症高齢者グループホームでの火災事故について

記者(NHK)

先ほど予算の関連でも一部質問があったんですけれども、今回の8日のグループホームの火災、前回、大村で起きた火災というのが規制強化のきっかけになったわけですけれども、またこういったことが長崎県内で起こってしまったということについて、受け止めというのをまずお願いします。その上でちょっと先ほどと重なる部分もあると思うんですが、今後、施策等で何かできることがあるか、お考えのところがあれば教えてください。

知事

前回も平成18年、認知症高齢者グループホームで、7名の方が亡くなられるという火災事故があったわけでありますが、また今回、不自由な方々が暮されるグループホームでこうした火災事故が発生したということは、本当に痛恨の極みであります。
 スプリンクラーの設置については、先ほどお話がありましたように、設置義務からいうと、これは必置義務がなかったということではありますが、長崎市の方からも整備を進めるようにというご指導等はやっていただいたということであります。やはりもう一度こういった施設のあり方については、基本的な機能部分として見直しを行っていく必要があるのではないかと、こう考えております。
 そしてまた、具体的な事業者の方々の経済的な理由等があってなかなか事業が進みにくいという側面もありますが、より負担の面も考慮していただいて、国の方での手厚い支援措置が講じられればありがたいと思っております。

3.PM2.5による大気汚染への対応について

記者(NBC)

PM2.5のことでありますけれども、長崎県は中国から近い距離にあると。その中で九州各県、対応は結構早かったみたいなんですけれども、県民から早くしてくれということで、やっと今日、前日のデータをホームページで公表するようになったということで、ちょっと対応が遅かったのではないかという県民の批判もあるようなので、そのことに対する考え方と、今後の、観測するという部分ではいろいろな場所に設置していかないとはっきりした数値が見えなくて県民が不安だという意見もあるんですよね。それについてのお考えを示していただければと思います。

知事

PM2.5については、恐らく観測地点も増やして観測体制を強化していくのだろうと思います。発表が遅れたというのはどういう理由であったのかよくわかりませんが、当然ながら観測した経緯があるわけであり、年間の平均がどれぐらい、そして一日の最大限度がどのくらいという基準も設けた上で観測体制を構築しておりますので、それは直ちに公表できるものであったろうと思います。
 これからも随時、そういった県民の皆様方の関心事項でありますので、適時適切な情報提供を行っていきたいと思います。

記者(NBC)

今後、拡充に努めていくという捉え方でよろしいですか。

環境政策課長

現時点、4箇所で測定を行っておりますが、本年度中に長崎市が管理する稲佐小学校局、それから県が管理する五島局の2箇所が増える予定でございます。ですから、本年度中に6箇所になるということです。(既存の)4箇所については、前日分の1時間値と1日平均の速報値、それから1月からの1日平均値の推移をお知らせすると、昨日発表させていただいたところでございます。

知事

何か遅れた理由があるの。

環境政策課長

当初、発表についてはリアルタイムで、オンラインでできるようにということで4月中旬ぐらいからをめどに準備をしておりましたが、県民の皆様のご要望もありまして、できるだけ早く公表するため、土日も含めて毎日、手作業で前日の値を発表するというふうに前倒しで取組をしたところでございます。

知事

ほかにございませんでしょうか。ありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年1月25日(金曜日)
・午後2時から午後2時40分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年1月25日 定例記者会見

会見内容

1.韓国訪問について

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 まず、冒頭に1件ご報告をさせていただきます。
 1月21日に公表をいたしておりましたが、明後日27日から韓国を訪問してまいりたいと考えております。
 韓国訪問につきましては、昨年8月の訪問を計画したところでありましたが、それを延期しておりました。日韓両国の政権交代もなされ、関係修復に向けた動きも進められているようであります。これから日韓交流、あるいは経済・文化交流の進展が期待できるような状況になったのではないかと考えております。
 今回の韓国訪問では、本県ゆかりの団体でありますハンナ会、ハンナ会というのは長崎を応援する会ということでありますが、そうした関係皆様方との意見交換、あるいは、在韓国の日本大使とも意見交換をさせていただく予定であります。また、和食レストランでの県産品の食材フェアも開催されているということでありますので、本県のPRを通じて、経済交流の拡大に結びつけてまいりたいと考えております。
 また、先般は、平成27年度の本登録を目指して「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の推薦書原案を提出させていただいたところでありますが、この教会群について、非常にキリスト教信者の多い韓国の廉洙政(ヨム・スジョン)ソウル大司教とも面談をさせていただく機会をいただき、側面的な支援もお願いしてきたいと思っております。
 そして、来年は、ソウル事務所の再設置も進めてまいりたいと考えているところであり、関係訪問先に対して、そうした長崎県の取組等についてもご説明、ご報告をしていきたいと考えているところであります。
 以上、1件だけご報告をさせていただきます。よろしくお願いします。

記者(読売新聞社)

幹事社の読売新聞です。
 延期になっていた韓国訪問ですけれども、この時期というのは、日韓両政府のトップが交代して関係改善の兆しが見えたということだと思うんですが、改めて意気込みを聞かせていただけますか。

知事

長崎県は、日中関係もそうでありますが、日韓関係の面においても長年にわたって大切な役割を果たしてきた県であります。そういうこともあり、ソウル事務所等も設けて観光客の誘致活動、県産品の輸出拡大等に向けて取組を進めてきた時期もありましたが、この間10年ほど、事務所を廃止していたわけであります。
 私も知事に就任させていただき、いま一度、アジア地域との結びつきを強化する中で県の活性化を目指していきたいという思いもあり、再度ソウルに活動拠点を設けていきたいと考えているところであります。
 平成2年に、盧泰愚(ノ・テウ)大統領が来日された折には、対馬の儒学者であります雨森芳洲(あめのもり ほうしゅう:江戸時代中期、対馬藩に仕官し、朝鮮との交流で活躍しました)について触れられたということもあり、そうした長年にわたる日韓関係の中で本県が果たした役割というのは、大切な資産として今後にも活かしていかなければならないと思っております。
 ただ、もっともっと交流のパイを大きくする上では、いろんな方々と人脈を再構築する必要があるのではなかろうかと考えておりますので、このような機会に関係構築を図っていきたいと思っております。

2.世界遺産の登録推進について

記者(読売新聞社)

もう一点、先ほどちょっと触れられましたキリスト教関連遺産の推薦書原案ですけれども、先日、東京で提出されたと思うんですが、その際の手応えと、今年、国の推薦がもらえなければ目標の平成27年度にはかなり難しくなる状況だと思うんですけれども、本登録に向けた意気込みというのを改めて聞かせてもらえますか。

知事

経過については、ご承知のとおり、昨年の文化審議会で富岡製糸場と長崎の教会群が審議対象になって、結果的に長崎の教会群については、構成資産がこれまでにないような重要文化的景観といった内容も含んでおりましたことから、例えば保存管理上さらに工夫をする必要がある、あるいはかくれキリシタンと潜伏キリシタンの両者の違いについて、ある程度認識の統一化を図る必要があるのではないか、あるいは全国的な雰囲気の盛り上がり等もさらに努力してもらいたいといったご指摘もいただいたわけであり、結果として富岡製糸場が先行するということになったわけであります。
 この間、文化庁長官にも数度足をお運びいただいて、全国の中でも熟度としては高い方であるという評価をいただき、期待しておりましたが、昨年はそういうことで実現しませんでした。
 今回、そうした具体的な課題等についても再度整理をいたしまして、推薦書原案を再提出させていただいたところであります。今回も間違いなく熟度的には一番高い案件になってくるものと思っておりますので、何としても今年は文化審議会の審議を経て、推薦していただけるように全力で働きかけを行ってまいりたいと思っております。

記者(NBC)

幹事社のNBCです。
 それに関連して、当面、その克服すべき課題というのが何かあるでしょうか。

知事

昨年までの論議の内容については、一定、専門家の皆さん方のご意見等もお聞きしながら整理をして、今回の推薦書原案に盛り込んだところであります。
 ただ、これから仮に推薦がなされるということになると、イコモス(ICOMOS)という専門の調査機関の調査等を受け入れていく必要があります。キリスト教関連の歴史というのは国内に止まらず世界各地に数多く存在しているわけであり、その中でも本県の教会群とキリスト教関連遺産の独自性、普遍的な価値、これを世界のさまざまな事例を踏まえつつ、きちんとした説明をしていかなければならないのではないかと思っております。そういう意味では、今後とも説明の仕方、あるいは観点、そういったものも含めて技術的な支援も継続していただきながら取り組んでいく必要があり、これからまたいろいろな課題が出てくるのではなかろうかと思っております。

3.体罰について

記者(NBC)

もう一点、全く違うお話ですが、体罰が全国的に問題になっていますけれども、先日開かれた教育委員会でも、実態調査も含めて長崎県としての取組が遅いじゃないかというような指摘も上がったかと思います。
 今日、午前中の教育長との懇談会の中でも、実態調査をやるという方針は示されたと思うんですけれども、県のトップとして、体罰の問題についての知事の見解と、その実態調査に向けての考え方などを聞かせてもらえればと思います。

知事

体罰は、古くからその問題点等について議論がなされ、また、課題が指摘されてきたことではないかと思っております。
 教育の中で、厳しく指導することと体罰を加えることは全く別物だと思っており、決してそういう方針で教育がなされるということがあってはならないと思っております。
 特に、まだ自己の確立の成長過程にあるわけであり、精神的なショックを与える面というのは非常に強いものがあるのではないかと思っておりますので、体罰というのは実態調査を早急に進めていただいて、仮にそういった実例があるとすれば、厳正に対処していく必要があるものと思っております。子どもの伸び伸びとした成長のために、決して許されることではないと思っております。

4.韓国との交流について

記者(毎日新聞社)

また(話が)戻るので申しわけないんですが、ソウル事務所ですけれども、一回は閉鎖をしていると思うんですけれども、その時はなぜ閉鎖しなければいけなかったのかということと、ソウル事務所を改めて設置して交流を図ろうということなんですが、貿易関係者に聞いたところ、韓国は日本との関係がかなり成熟していて、長崎県が行ったところで(入る)すき間があるのかどうかというのはちょっと頭を傾げていたんですけれども、どういう経済交流とか、交流のイメージを知事は抱いているのかというのを教えていただけませんか。

知事

韓国にソウル事務所というのを設けておりましたが、前回設けたソウル事務所というのは県単独の事務所であり、事務スペースも独自に確保し、人材も配置しておりました。そういった中で、厳しい行財政改革の論議を深めて、さまざまな具体的な課題に取り組んできたわけでありますが、その中でやはり費用のかかり過ぎではないかというような観点から、一旦これを閉鎖し、必要があれば、直接長崎から関係部局の方で韓国に出かけて行って、必要な対策を講じていくという考え方で閉鎖をいたしました。
 今回、再度開設したいと思っておりますのは、県単独の事務スペースを確保して、そこに独自の人材を配置するということではなくて、クレア(CLAIR:財団法人 自治体国際化協会)の韓国ソウル事務所の中にスペースを確保して、そこに長崎県のソウル事務所の看板を掲げて1名派遣すると。クレアと連携することによって情報収集も容易になってきますし、そういった中で本県独自の観光戦略、あるいは県産品のさまざまな輸出拡大対策等について取組を進めていきたいと思っております。
 閉鎖して10年が経過したわけであり、先ほどのハンナ会という長崎を支援する、応援するそうそうたるメンバーの方々がいらっしゃるわけでありますが、新たな人的な関係の構築が非常に手薄になってきたということもあります。
 現状を見てみますと、やはり海外からの観光客で一番多いのは韓国からの旅行者であります。県内には、ハウステンボスをはじめさまざまな、韓国の皆様方にも喜んでいただける観光施設が数多くあるわけであり、誘客の拡大に取り組んでいかなければならない。
 それと、やはりこれからは各民間の企業の皆様方も、さまざまな可能性を含めて海外展開も検討していただくことになっていくのではないかと思っております。例えば中国の上海事務所には、民間の皆様方のさまざまな活動を側面的に支援するような体制も強化してきたわけでありますが、改めてそういった意味で、(韓国で)民間の皆様方が人的、文化的な交流を進めようとされる場合、経済的な商取引を含めて活動を展開されようとする場合に、しっかりとしたサポート、そしてまた、現地の情報提供等ができる体制を強化していきたいと思ったところであります。

5.障害者支援施設への県の監査について

記者(NHK)

別件なんですけれど、一昨日島原の障害者支援施設で職員とか、元職員が入所者に暴行したということで書類送検されています。この件で長崎県は、今、特別監査を進めていると思うんですけれども、この件についての受け止めと、年1回の通常の監査ではこの件を見抜けなかったというのがあって、監査の課題とか、これについて見直す考えとかがあるのかどうかというのを知事にお尋ねをしたいんですけれども。

知事

事件が発生したのは、障害者の方々の支援施設であり、そこで虐待事件が起きたということは決して許される話ではない。そのお話を聞いた時に、大変強い憤りを覚えました。そういった中で、今、県の方では実態の解明に向けて特別監査も実施中であるということであります。
 通常の監査で発見できなかったのかということでありますが、この一般監査というのは財務的な面、業務の推進等含めて幅広い分野で行います。施設内の巡視を行って、また入所者の状況等を確認した上で、その支援記録等の確認まで行っているということでありますが、悉皆(しっかい)調査がなかなかできていないと、一部をピックアップして見せていただくということだったと聞いております。
 そういった中で、こうした事件が起きていたことを把握できなかったということでありますので、改善すべき点は早急に改善をするように、例えば入所者の方々が事故に遭われた時にはきちんと報告を求めることになっているのでありますが、今回の事例では報告がなされていなかった部分もあったということで、いわゆる全体としての管理体制、そういったものも不十分だったのではないかと思っております。
 したがいまして、仮に、虐待が行われて骨折をされたというようなことになると、一般的な支援記録のほかに、例えば看護記録とか、そういったものがあるはずですので、しっかりと調査をさせていただくとか、そういう具体的な対応をとっていかなければならないと思っております。

記者(NHK)

報告がなかったというのは、施設から県になかったということですか。

知事

はい。

6.体罰について

記者(KTN)

体罰の問題で、長崎のことではないんですけれども、大阪市が桜宮高校の体育科の入試をとりやめたことについて、中村知事はどう思われますか。

知事

体罰について、例えば一部の学科の入試をとりやめて、別の学科で受け入れるということで根本的な課題解決につながるのかどうか。一番大切なことは、教育者としてのしっかりとした理念を持って生徒たちに臨んでいただく、これをしっかりと確立することが最優先だろうと思います。
 今回は、クラブ活動の中で体罰が行われたということであり、そういった意味ではどんな学科であれ、可能性はあると思うんです。したがって、各教育機関の内部において、先生方のあり方、教育に対する考え方そのものを改めていかないと、根本的な課題の解決にはなかなか結びつきにくいのではないかと思っております。

7.韓国との交流について

記者(NBC)

幾つかお聞きしたいんですけれども、韓国のことからまずお願いします。
 今回、韓国を訪問されるということですけれども、先日の県議会の総務委員会の中で、上海航路のことに絡めて、県議の方から、対馬〜韓国・釜山の船を(長崎市の)小ヶ倉ふ頭とか松が枝の方に持ってきて、そういうのを交流させたらどうだというふうな話もあり、(県の文化観光物産)局長さんがそういうことも含めて、中国というのは今厳しいでしょうから、韓国との関係をまずはうまくして、そういうこともできればといった含みを持たせたような形の発言があったんですけれども、知事として、今回、韓国に実際行かれますけれども、具体的にそのような何らか船の便を使って、長崎市の方に船を活かしての観光ルートとか、そういうのをつくってみたいというような考えというのは、何かお持ちですか。

知事

両国間の交流を拡大する上で、航路の問題というのは非常に大きな要素を占めるのではなかろうかと思っております。例えば船で、今ジェットフォイル、あるいは高速船が就航しております。それをそのまま、対馬から長崎港まで引き継いで航路を開設するという方法ももちろんあるんだろうと思いますが、そういった手法が効率的であるのか、あるいは別に、例えば距離が相当離れて時間もかかりますので、直接本土との交流を進めるのであれば空路で結ぶ方がより効率的であるのか、その辺は十分検討をする必要があるのだろうと思っております。
 ご承知のとおり、対馬というのは、日韓関係の中で非常に重要な歴史的な役割を果たしてきた島でありますが、長崎本土地区を考える時に、少し韓国との関係が希薄なような感じもしております。ただ、長崎県民の特性として、対中国、対韓国を含めて、非常に国際的な視野の中でお客様を友好的にお迎えいただけるような県の風土というのはでき上がっていると思いますので、もう少し韓国との関係についても、例えば長崎市を含めて、もっと交流を拡大していく可能性がある、チャンスがあると思っております。
 したがいまして、対馬では雨森芳洲という歴史上の非常に重要な役割を果たした人物がいらっしゃるのですが、そのほかの面でも、例えば朝鮮通信使のイベントなどを本土側で展開していく、そういったことをきっかけに新たな両国間関係の進展を目指していく、そういった取組が必要になってくるのではなかろうかと思っております。
 これからは、ソウル事務所も開設をしていきますので、そういったソフト事業の組み立てというのを先行させながら、両国、両地域間の交流拡大に結び付けていかなければならないと思っております。

記者(NBC)

船の便をどうこうということではなくて、全体的なソフト面ということで考えていかれるということですか。

知事

そうですね。例えば、今ジェットフォイルが就航しております釜山と対馬間というのは、釜山〜博多間のあいている時間に運航されていますので、それをそのまま長崎まで延ばすということは現実的にはなかなか難しい面があるだろうと思っております。そういった航路の開設を目指すのであれば、別途船の確保から具体的な検討を進めなければならないだろうと思っております。
 これまでも申し上げてきたように、将来的には佐世保市の方で釜山の旅客航路を開設したいということで、具体的な港湾機能の整備も進められております。そういった動きもにらみながら、今後の戦略を検討していく必要があると思っています。

8.まちづくりの推進について

記者(NBC)

別の件ですけれども、今日、長崎市の方が市庁舎を今の公会堂跡地の方に持ってくることにしたいというような発表があっています。その後、長崎県も県庁舎の移転等があり、がらりと長崎のまちが変わってくるのかなということで、改めて今、知事が考えられているまちづくりについて教えていただければと思います。

知事

まちづくりについては、県市共同でこれからのまちづくりの進め方等について協議の場を設けておりますし、いろいろな課題を共有しながら取り組んでいく必要があるものと思っております。もちろん県庁跡地の利活用についても民間の皆様方にご議論をいただいて、これから方向性を定めていこうとしております。市役所は比較的近距離の移転になるのだろうと思いますが、県庁舎は七百数十メートルの移転になります。そういった中で、にぎわい空間として縁遠くなるのではないかというような危惧の念もお持ちの方々がいらっしゃるわけですので、そういったさまざまなご期待に応えられるようなバランスのあるまちづくりを進めていく必要があると思っております。
 ただ、(県庁跡地に)何をつくるのかというのは、やはり民間の皆様のお知恵もお借りしながら取り組んでいかなければならない。
 それと、かねがね申し上げてきましたが、いろんな施設が大幅に動いていく時期になりますので、国際観光文化都市として長崎の国際競争力をしっかりと高めることができるように、そういった諸機能のバランスある配置、あるいは調和のとれたまちづくり、これにさらに力を注いでいかなければならないと思っております。

9.諫早湾干拓事業について

記者(長崎新聞社)

諫干(諫早湾干拓事業)のことなんですが、報道の中で、2月の初めに林農相が来県されるというふうに調整されているという話があったんですが、これは実際に長崎県の方に(連絡が)来ているのかということと、あとは林農相が来県された時、改めて知事はどういうことを農相に訴えるのかというのを伺いたいんですけれども。

知事

日程については、調整中であると聞いておりますが、まだ決定はなされておりません。今、打ち合わせ中ではないかと思います。
 林農水大臣がおいでになられた時に何を話すかということについては、どのくらい時間をいただけるかにもよりますが、やはりこの間、要請活動を行った時に申し上げた事項、これを中心に再度お話をさせていただくということになるのではないかと思います。
 我々が一番問題視しておりますのは、開門の根拠そのものが大きく変わって、その根拠が我々にとっては非常に希薄なものになりつつあるということです。仮に、今のまま開門がなされるということになると、農業、漁業、防災、環境、さまざまな面での影響、被害が懸念されるわけですので、しっかりとした事前対策が講じられないまま開門が前に進むということがないよう、そういった点を改めて申し上げたいと思っております。
 そして、何よりも、この間政権が代わったわけであります。開門判決も政権交代後、菅総理(当時)がこれを上訴することなく受け入れられましたが、今回、改めて政権交代がなされたわけでありますので、諫早湾干拓事業そのものに対する評価の観点から、基本スタンスを変えていただいていいのではないかと思っております。
 何を言いたいかというと、今、係争中の福岡高裁の訴訟があります。これについて、(国は)漁業の損害賠償については争うが、開門の有無について争わないという姿勢で対応しておられます。確定判決がそこにあるので、開門の是非については争わないという基本的な姿勢でありますが、(現政権とは)事業の必要性をお互いに認識しながら、国・県共同で取り組んできた事業ですので、その必要性、公共性、公益性、そういった面から、開門があってはならないという論理、主張をもっと展開していただいていいのではないかと思っており、そういった要請も行ってきたところであります。
 ただ、現実には、確定判決があるということ、政府機関として継続性が求められるというようなこともありますので、なかなか難しい面はあるとは思いますが、そういったことを期待しております。

記者(読売新聞社)

関連ですが、近々、政府の新年度予算が計上される見通しになっておりまして、諫干についても対策費が恐らく盛り込まれるんじゃないかなと思います。確かに今知事がおっしゃったとおり継続性というのがあって難しい面があるというお話でしたけれども、仮にこういった国が今示している海水淡水化案とか、そういった対策費が計上された場合の対応策というのはどのように考えておられますか。

知事

今、講じようとされている対策は、3−2案での開門を前提に検討されて、そういう前提のもとに予算計上がなされていくのではなかろうかと思っております。
 ただ、現状を踏まえますと、原告団あるいは佐賀県の皆さん方は、最終的には全開放だという姿勢は崩しておられないわけですので、そういう可能性があるとすれば、今の対策では全く不十分。そういうお互いに思いの違うところで一方的に進められても、地元としてはなかなか理解できないところであります。
 地域の皆様方は、開門は絶対に許してはならないという強いお考えをお持ちです。必要な対策を講ずる際にも、用地の問題ですとか、さまざまな面で地元の理解と協力を得ないことには実現できないと思っております。
 したがって、まずは国におかれても、しっかりと地元の方々に説明責任を果たしていただいて、必要かつ十分な対策を講ずることを前提に、その理解が得られるようにご努力いただく必要があると思います。そのまま開門に向けて手続のみが進められるということになると、現実的には事業は進んでいかないのではないかと思っております。

記者(読売新聞社)

国に対しての対応というか、抗議なりというのは、今のところ想定はあるのでしょうか。

知事

これまで、「慎重に対応してください」、「対策は不十分です」と繰り返し、繰り返し申し上げてきているわけですので、それは機会があれば当然ながらそういった考え方についてはしっかりと申し上げていきたいと思っておりますが、一方で、地元の皆様方が、仮処分を含めた開門差し止めの訴訟を提起されておりますので、そういった動きをしっかり見極めながら、今後の対応策を検討していく必要があるのではないかと思っております。

10.給与カットについて

記者(朝日新聞社)

安倍政権になって、地方公務員の給与を国家公務員並みに引き下げるように協力を求められていると思うんですが、それについての知事のお考え、意見、どういうふうに考えていらっしゃるのかを教えてください。

知事

単に協力を求めるということは、これはあり得る話なんだろうと思います。国も震災対策として財源捻出のために給料を7.8%カットしたので地方も協力をしてくれないかと、そういうお話はあり得るのではないかとは思いますが、一方的に、給与水準を比較すると一時的に国の方が低くなって地方の方が高いぞと、それはおかしいからカットすべきだと、そのために、地方交付税の所要の(給与の)財源も見直しをするぞと。そういうことがあってはならないと私は思っております。
 既に私も新聞報道等で読ませていただいておりますが、給与費の削減に対する取組は、むしろ地方の方がずっと先行して、具体的な成果を上げてきたと思っております。本県においても、一部諸手当のカットを含めて給与面を見直すとともに、何よりも本県の基本姿勢として、一時的な給与カットよりも永続的な人件費削減のために、職員数の見直しをしようということで取り組んできました。この間、ほぼ10年間のうちに、こういった給与関係経費は14〜15%少なくなっており、九州各県もほぼ同じような状況で給与費の削減に力を注いできた実績があるわけであります。
 例えば、地方が3%ないし3.5%の一律カットをやった時に、国が何をなされたかというと、ほとんど手をつけておられない。国の方が2年にわたって7.8%カットしたから、地方もカットしなさいというのは、ちょっと議論の筋としておかしいのではないのかなという思いはございます。
 ただ、現実問題として、交付税を含めて関係経費が削減されるということになると、財源の確保が極めて難しくなりますので、現実的な対応としては、そういった事態を踏まえて検討していく必要があるのではないかと思っています。

11.政権交代について

記者(長崎新聞社)

先ほど諫干でもちょっとありましたけれども、諫干に限らず、県政のさまざまな課題について政策要望をされてきたと思うんです。何回か上京されてですね。安倍政権に代わって、政府や省庁の感触といいますか、雰囲気が変わったかなというような感じが何かありますか。

知事

民主党政権の時には、党本部でまずは要請・陳情は一括して受けるんだと。関係省庁には、党本部の手続を経た上でアポイント等もとらないと、直接的にお訪ねすることが難しかったわけでありますが、今回は非常に柔軟に、以前と同様、事務的な各ポストの皆様方、あるいは各省庁を含めて自由に日程調整が進められ、また、個別に話を聞いていただきやすい雰囲気ができたのかなと思っております。

記者(長崎新聞社)

何か前向きな言質を得られたとか、そういったものはありましたか。

知事

例えば諫早湾干拓事業にしても、前政権の時には、地域の事情を理解いただくために繰り返し、繰り返し申し上げてきたわけでありましたが、政権が代わったんだという前提のもとに、開門に向けて地域の実情等配慮していただく面が少なかったと思います。改めて政権交代した中で実情等を訴えておりますが、そういった面での共感は得られやすい環境になったのではないかと思っております。

広報課長

ほかにご質問はございませんか。
 ないようでしたら、時間も参りましたので、以上で知事の定例会見を終わりたいと思います。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年12月28日(金曜日)
・午後4時から午後4時40分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年12月28日 定例記者会見

会見内容

1.新政権発足に伴う緊急要望について

【配布資料】緊急要望の概要について(PDFファイル:64KB)

広報課長

ただいまより、今年最後の知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 皆様方には、この1年、大変お世話になりました。心からお礼を申し上げます。
 まず、冒頭に1件だけご報告をさせていただきます。
 ご承知のとおり、去る26日、安倍内閣が発足をしましたが、政府施策のうち、特に緊急を要するような事項について、年明けの1月9日、10日、両日にわたって要望を行うことにしております。理事者側、県議会のご協力もいただいて要望活動を展開してまいりたいと思っております。
 緊急要望ですので、諫早湾干拓事業、あるいは長崎の教会群とキリスト教関連遺産など、新政権でご理解、ご支援をいただきたい事項を7項目に絞り込みたいと考えております。
 なお、当日の行動計画等については、現在、調整中でありますので、まとまり次第、改めて皆様方にお示ししたいと考えております。
 まず、1点だけご報告をさせていただき、後はご質疑をお受けしたいと思います。

2.諫早湾干拓事業について

記者(KTN)

幹事社のKTNです。この要望の中にもあるんですが、諫早湾干拓事業は、(開門)期限まで1年を先日切りました。新政権の誕生ということもあり、今後、どのような取組、対応を考えていらっしゃるでしょうか。

知事

これまで繰り返し申し上げてきたように、先の福岡高裁判決以降も新たな研究成果等が示されている状況にあります。環境アセスの結果、あるいはその後、新たに明らかになった事実等によりますと、この開門調査の必要性そのものの根幹にかかわる疑問点が、大きくなってきつつあるという気がしております。そうしたことなどをしっかりと踏まえて、政権の理解が得られるように働きかけを行っていかなければならないと思っているところです。

3.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(長崎新聞社)

幹事社の長崎新聞です。新幹線のことで1点だけ。
 政権も代わり、工期の短縮の話も出ているのかもしれませんけれども、長崎県としては求めていくのか。連続立体交差とかのスケジュールを考えると、余り工期の短縮を求めてもしようがないのかなという感じもするんですが、そこらあたりはどうでしょうか。

知事

関連事業が同時並行で進んでおりますので、あとは用地面を含めた地域の皆さん方の理解がどの程度の早さで得られるのか。できれば一刻も早く本格開業に結びつけて、その効果を地域に波及させたいという思いはあります。
 確かに、全線開業に至るまでには、さまざまな調整すべき項目が残されております。本県は完成まで10年という期間が想定されていますが、他の整備路線については、それ以上の期間が必要になるという状況があります。それも踏まえて、財源をいかに確保するかという点が一番大きな課題になるだろうと思いますが、整備効果を享受するためには、少しでも早く事業を進めることが大事ではないかという考え方をお聞きしたことがありますので、できれば我が長崎ルートも、進めるめどが立てば一刻も早い完成を目指して要請を行っていく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

工期の短縮を求めるのは、今までなかったですよね。

知事

そうですね、今までは10年間というと、少し長いなという思いはありましたが、ただ、その前に解決すべき課題が多く残されている状況でありますので、まずは地元としてそういった課題に早くめどをつけていく努力が必要になってくるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

自民党政権に代わったというところへの期待というのは大きいんでしょうか。

知事

経済対策として大型補正予算も検討されているということをお聞きしております。緊急要望の中に、新幹線関係事業費やその他の道路をはじめとする公共事業関係予算の確保も盛り込んでおり、そういった要請も行っていきたいと思っております。

4.諫早湾干拓事業について

記者(NBC)

諫早湾干拓の関係です。昨日、林(農林水産)大臣が就任会見の際に、司法の判断を尊重すべきことは当然のことだというような発言もあったと聞いています。今の段階では大臣はそのように考えていらっしゃるということを明言されています。そのことについていかがお考えでしょうか。

知事

政府として、行政府として、継続性を求められるのは当然の話であり、現に確定した判決が存在するということは事実であって、その判決を尊重すべき立場であるというのは当然のことだと私は思っております。
 ただ、これまでは、先の福岡控訴審判決が出された段階で、既に政権交代がなされており、あたかも諫早湾干拓事業が無駄な公共事業の典型だというようなお考えも一部にあったと思います。ところが、今回、政権が代わりました。この諫早湾干拓事業は、まさに自民党政権の時に、地元と一緒になって取り組んできた経過があります。
 したがって、事業そのものに対する受け止め方というのは、(前政権とは)違うものがあるものと私は思っております。諫早湾干拓事業の公共性、公益性、こういったものについては、やはり一緒になって取り組んでいただいたお立場の皆様方が今回政権にお就きになるわけですので、おのずとスタンスは変わっていくのではないかと期待しております。
 それが確定判決に影響を及ぼすということはまず不可能であります。しかしながら、そういった中で一つの例を申し上げますと、先の長崎地裁で開門に及ばずという判決が出されて、それが福岡高裁で今訴訟が係争中であります。これまで国の方では、開門については争わないというような姿勢をお示しになっておられましたが、事業の公共性、公益性そのものから、私どもと同じ思いでこの訴訟に取り組んでいただける可能性はあるのではなかろうかと期待しております。

記者(NBC)

訴訟の場で改めて開門に反対するような主張を国にして欲しいというのも一つの思いとしてあるということでよろしいですか。

知事

環境アセスメントの結果や先ほどご紹介した幾つかのその後の研究成果等から、開門の根拠、意義そのものが曖昧になってきていると私は思っております。
 そうした思いを込めて、地域の皆様方も新たな訴訟を提起されていらっしゃるわけですので、そういった分については、十分理解を得ていく必要があるものと思っておりますし、共同してこの事業に取り組んできた、いわばそういったお立場の方々が今度政権をとられたわけでありますので、やはりこれまでと違うスタンスで、訴訟にも応じていただきたいという希望を持っております。

記者(NBC)

そういうことであれば、やはり国の方と、大臣とかと直接会って、話す機会というのが早急に必要かと思うんですけれども、9日、10日の時には、できればお会いしてそういうことを訴えたいということですか。

知事

当然、要望項目の中に諫早湾干拓事業を含めておりますので、できるだけ時間をいただいて、実情等をお話できる機会を確保したいと思っております。

記者(NHK)

今の質問と関連しているんですけれど、今のところは9、10で農水大臣に会う予定というのは、まだ無いんですか。

知事

日程調整はこれから進めさせていただくということになろうかと思います。まだ具体的なアポイントがとれている状況ではありませんが、議会を含めて要望活動を展開していくことにしておりますので、アポイントの要請、調整は当然進めていきたいと思います。

記者(NHK)

県の方からは、大臣に会いたいということで打診していくということなんですね。

知事

はい、そうです。

記者(読売新聞社)

これまで知事はじめ、環境アセスを準備書の段階から見直してくれと要望していましたけれども、その後、アセスは一旦完了したと思うんですが、この要望というのは、新政権に対して続けていくんでしょうか。

知事

そうですね。アセスメントの手続は、一旦完了した形になっておりますが、まだこれからシミュレーションをやるとおっしゃっておられます。本来であれば、アセスメントの中でこそ、このシミュレーションというのはしっかり取り組んでいただく項目だろうと思っております。例えば(開門後に)海水淡水化装置で、本当に調整池の水をそのまま淡水化して安定的に確保できるのか、あるいは環境に及ぼす重大な影響が懸念されるようなことがないのか、その辺りは十分慎重に検討していただくべき項目だろうと思っておりますので、そういった手順というのはしっかり踏んでいただくよう要請を重ねていく必要があります。

記者(NHK)

もう1点だけ聞きたかったんですけれども、林芳正農水大臣については、知事はどういうふうに受け止められているんですか。

知事

非常にすばらしい政治家であるとは思いますが、恐らく諫早湾干拓事業等の事情はあまり詳しくご存じないと思っております。
 したがって、できるだけ地域の実情等については、しっかりご理解いただけるように努力をしていかなければならないと思っております。

5.今年一年を振り返って

記者(時事通信社)

今年1年を振り返ってみて、どのような年だったのか、あるいは、熟語でも漢字一文字でも何か表現できるようなものがあれば、伺いたいんですが。

知事

漢字一文字、またきましたか。
 皆さんにもちょっと聞いてみたのですが、今年は明るいニュースが多かった年ではないかと思いました。新幹線の着工、全国和牛能力共進会の成果、V・ファーレン長崎(のJ2昇格)、ロンドンオリンピック(での本県ゆかりの選手の活躍)、そのほかにもさまざまな良いことが重なりました。世界新三大夜景の一つ(に長崎が選ばれたこと)であるとか、小長井産のカキ日本一、あるいは対馬の真珠の天皇杯、そしてまた、長崎ゆかりの松尾敏男先生の文化勲章受章、B−1グランプリの「対馬とんちゃん部隊」の銀賞獲得、あるいはカーネーションの「だいすき」という品種が非常に高い評価を得たというようなこともあります。(これらは)一朝一夕にできる事業ではなく、これまでの長年の関係者の方々の苦労が一つの形になって実を結んだ年じゃないのかなと思いました。
 したがって、一字に託すというのはなかなか難しいと思いますが、例えば前進、進展、進歩の「進」。次のステージに進みますというような年ではなかったかという思いを持っております。

6.上海航路及び中国との交流について

記者(NHK)

上海航路の件でお聞きしたいと思うんですけれども、今年、上海航路はいろいろ期待される中で運航が始まりました。今はずっと運休が続いていて、最近また、期限を設けないで運休にするという判断もHTBクルーズが出したんですけれども、こうした状況に1年で陥ってしまっていることについてどう受け止められていて、県としては今後どう対応していきたいのかというのをお伺いしたいんですけれども。

知事

大変残念な思いでございます。もともと今年は長崎県と福建省の友好県省締結30周年、そして、国交正常化40周年ということで、国を挙げてさまざまな交流事業が展開され、交流拡大の大きなきっかけになる年だと考えました。長年の課題として思いを込めておりました長崎〜上海航路も、何とか就航を実現していただくということができたわけでありますが、その後の日中関係が非常に難しい状況に直面して、旅行商品自体を扱っていただけないというような状況に立ち至ったわけであります。
 これまで、県の関与の仕方としては、航路の維持、経営そのものはHTBクルーズに担っていただくと。県は他の観光振興施策と同じような受け止め方で、長崎の情報発信、魅力のPR等に努めてきたわけでありますが、こういう中で運休を余儀なくされてきているわけであります。
 当初は、もう少し早く両国間関係が改善されるのではないかと期待しておりましたが、なかなか具体的な進展が見えない状況であります。HTBクルーズにおかれても、企業経営として、この航路を維持しておられるわけであり、旅客がない中で運航するというのは無理な話でありますし、また、そのまま船舶を保有、係留していても経費がかかり大幅な経営の負担になってくるという中で、現在のようなさまざまな検討をなさっておられるのではないかと思っております。
 私も非常に残念に思っており、この間、日本、中国、韓国、それぞれトップリーダーが替わられました。一刻も早くこうした国際関係の正常化に向けてご尽力をいただきたいと。そういった中で、やはり長崎の持つステータスというのは、これからも変わることはないだろうと思っております。長崎が果たせる役割があれば、積極的に果たしていきたいと思っているところでありますが、現段階では具体的な進展が見えるような状況ではありませんので、もう少し時間がかかるのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

関連ですが、PRの方に費用がかかってきたということですけれども、来年、もしくは新年度以降、さらに踏み込んで財政的な面などで支援するというお考えはございませんか。

知事

経営そのものに対する支援のことでしょうか。
 (HTBクルーズと)情報交換は常時させていただいておりますが、現段階では、まだ具体的なご要請等もいただいておりません。先ほど申し上げたように、それぞれ役割分担をして取り組んでいきたいということで今日に至っているわけでありますので、新たな進展が得られた段階で、また航路が再開されるというようなことになれば、あるいは県としての対応策も考えられると思いますが、運航が止まってしまっている現段階で、経営的な観点からの支援策というのは、具体的にはまだ考えていない状況であります。

記者(長崎新聞社)

ハウステンボス側への運航再開要請みたいなものはされるんですか。

知事

まだ、現在のような状況では、運航再開をお願いしてもなかなか難しいのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

待つしかないということですか。

知事

そうですね。やはり環境が改善されるまで、運航してもお客を取り扱っていただけないという状況の中では、これは難しい状況にあると思っております。

記者(毎日新聞社)

関連するんですが、新日中友好21世紀委員会が延期になっていますけれども、来年の開催に向けて、あるいは開催に向けた具体的な予定があればお伺いしたい。

知事

中国、あるいは日本政府の対応方針が定まらない状況の中で、とりあえず延期ということでお聞きしておりますが、再開されるとして、どのくらいの時期にというのはまだ固まっていない状況であります。
 まずは、やはり両国間関係を一定改善した上で、こうしたさまざまな会議、イベント、交流事業等の再開を期待する以外にないのではないかと思っているところであります。
 したがいまして、来年3月ぐらいには(中国の習近平氏の)国家主席としてのお立場が明確になるでしょうし、安倍新総理、あるいはまた韓国の新大統領、こういったトップリーダーの方々に、関係改善に向けてご努力をいただけるものと考えておりますので、まずはそれを待つ必要があるのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

上海航路ですが、(来年度の)当初予算ではこれまでどおりのPRの経費というのは計上するのですか。それとも、少し前年度よりも(金額を)下げて、補正でその都度、(日中関係が)回復してから見ていくということですか。

知事

まだ(現在編成作業中の)予算の中身を全然見ておりません。これから、どういった内容になっているのか精査の上、判断をしなければならないと思っております。
 ただ、中国関係からいくと、航路だけではなくて、空路も持っておりますので、観光振興、誘客促進に向けた一定の取り組みというのは引き続き必要になってくると思っております。

7.県職員の不祥事について

記者(西日本新聞社)

今年は県職員の方の不祥事とか、懲戒処分とか、結構相次ぎましたけれども、これを振り返って、また来年どのように身を正していきたいというふうに思っておられますか。

知事

同じ不祥事が繰り返されるというのは、組織としてあってはならない、許してはならないことであると思っております。したがって、私自身、まだ全ての地方機関を回りきっておりませんが、直接職員の皆様方にお話をする機会もいただいております。常々、地域経営の責任者としてしっかり役割を果たして欲しいと申し上げてきておりますが、そういった私の思いが十分伝わっていないという部分があるのではなかろうかと思っております。
 これから県民の皆様方と力を合わせて取り組んでいかなければ、なかなか前進が見られないような課題ばかりでありますので、そういった中で信頼をなくすようなことがあると、いっぺんにその協働基盤というのは崩れてしまうわけでありますので、そういった自覚、私はよくどんな言葉が座右の銘かと言われるのですが、西郷隆盛の「敬天愛人」、天を敬い人を愛する、やはり天は全て見ているわけでありますので、そういった天に恥じないような、まず人間たる必要があるのではないかと強く思っております。
 したがいまして、これからも各職員に直接話をするような時間もいただいていきたいと思っております。

8.幹部職員への女性登用について

記者(日本経済新聞社)

新政権・与党の顔ぶれを見ますと、女性の登用というか、起用数が目立った雰囲気だったと思うんですが、翻ってここを見ますと、結構県の幹部はずっと男性ばかりで、余り女性のパワーを活用しているような感じは見受けられないんですが、今後、県としては女性の登用というのは、どうお考えなんでしょうか。

知事

県も積極的に、女性の皆様方に活躍の場を提供したいと。やはりいろいろな経験、キャリアというのが必要な面もあります。こども政策局長、あるいはこども政策局の課長にもご就任いただいているのですが、もっともっと増やしたいと思っているんです。特に、新しく入った女性の皆さん方はそれぞれ第一線で業務を担ってきておられます。徐々に、若い年齢層の方々は男性と変わらず一線で仕事をしてキャリアを積んできていただいておりますので、これからは人材が豊富に輩出されてくるものと思っております。ただ、現状はなかなか難しい状況であります。やはり一足飛びに部長、局長というのはなかなか難しい面もありますので、課長を経験していただいてというようなところもあろうかと思っておりまして、私自身の思いとしては、できるだけ積極的に女性の皆さん方にもポストについていただいて、しかるべき役割を担っていただけるような職員構成にしたいと思っております。

記者(日本経済新聞社)

数値目標をつくるとか、そういったお考えはあるんでしょうか。

知事

例えば(審議会等の)委員就任の数値目標というのは設けておりますが、県の職員の数値目標はまだ設けておりません。ただ、(全職員の)二十数%が女性で構成されておりますので、全く男女差がないように活躍していただく場ということになれば、その割合でもって女性の皆さん方も活躍していただけるような場を提供できるようにしなければならないと思います。

9.道路の整備促進について

記者(長崎新聞社)

要望の中で一つちょっと。道路の予算の確保、整備促進というお願いをするようですけれども、ここにある4つですね、そのうち自民党政権になって加速するというふうに期待されるものが何かあるんでしょうか。

知事

これは特に道路基盤を考える時に、高速交通体系をどう早く完成させるかというのが、まさにその地域、あるいは産業の活性化のために必要不可欠であると思っており、先の政権の時も繰り返し、繰り返し要請活動を行いました。ただ、その中で、一番ネックになっていますのは、やはり公共事業予算の削減なんです。もう既に公共事業費は、ピーク時の3割までカットされてしまっておりますので、こういった予算の中で整備促進というのを要望しても、構造的な部分から変えていかないと、なかなか難しい面があります。
 そういった意味で、道路整備の効用をいかに早く発現させることができるか、これは事業費をいかに確保できるかということに関わっておりますので、例えば補正予算等も検討されるという機会を捉えて、関係予算をしっかり確保してもらいたいという要望を含めて、活動を進めていきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

国土の均衡ある発展とか、いろいろと理由もあるんでしょうけれども、特に最近、国土強靱化といって国は防災面を重視しているように感じられるんですが、この4つといいますか、特に西九州道路とか高規格道路、4車線化も、そういった面で訴えていこうというお考えなんですか。

知事

例えば西九州自動車道というのは、まさに半島を迂回するような道路でありまして、玄海原子力発電所30キロ圏内を結ぶ道路であります。避難路にもなるわけでありますので、こういった道路は防災機能を高める上で必要不可欠。
 あるいは、島原道路がまさにそうでありまして、今年、直轄部分が一部開通しましたが、全然繋ぎ込まれていないと。これは、もともと20年前の雲仙普賢岳噴火災害の時に、防災機能を高めるために必要な高規格道路として整備に着手されたわけでありますので、20年たってもまだ完成していないという状況をもっと深刻に受け止めなければならないと思っております。そういった観点も含めてしっかり要望活動を展開しているところです。

記者(長崎新聞社)

最近はトンネルの天井崩落事故など、つくり続けてきたインフラの老朽化の方が問題で、そっちの補修の方にもっと(予算を)充てた方がいいんじゃないか、新規よりも、という意見もあると思いますが。

知事

それは両面でいかざるを得ないと思います。本県は、公共施設の老朽化に伴って維持補修的な事業についても計画的に取り組んでいく必要があるということで、恐らく先進的な取組をしている県の一つであると思っております。例えば、橋梁の長寿命化を図るためには、いつ、どういったタイミングで保守事業を行えばいいのか、ライフサイクルコストというんですか、そういった観点から機能(が維持される期間)を延ばすことができるような努力もしていかなければなりませんし、先ほどから申し上げているように、防災機能、あるいは地域の産業基盤を改善する上でも、こういった高速交通体系の整備というのは、特に半島や離島などを多く有している県としては、まだまだ不十分であると。これは多くの県民の皆様方が実感しておられると思いますので、そういった部分については、引き続き力を注いでいかなければならないと思っております。

10.民主党政権の総括について

記者(長崎新聞社)

民主党政権が終わったものですから、この3年3カ月を、一言では言いにくいかもしれないですけれども、どう総括されているのかなと思ってお伺いいたします。

知事

自民党政権から民主党政権に代わって、施策の方向性が変わったという気はしました。例えば、いろいろな生産基盤の整備支援措置等についても、強い農業づくり交付金というのをほとんど削減されて、戸別所得補償制度の方に振り向けられたと。
 私どもとして、特に長崎県の現状を考える時に、多種多様な営農が展開されておりまして、どちらかというと、全国に比べますと土地利用型の作物よりも、施設園芸等に力を注いでいる面がありましたので、私自身としては、より競争力を高める、生産コストを削減する、あるいは付加価値を高めるための施設整備等に支援措置が欲しいと思っておりました。
 しかしながら、個別の農業者の方々はそれぞれに思いがおありであって、施策の方向性が一定変わってきたんですが、新政権では、そういったものをどういう方向で見直しがなされるのか。私どもとしては、生産効率をもっと高めるための、あるいは国際競争力を高めるための基盤の部分にもう少し力添えをしていただきたいと思ってきた部分があります。
 一方、住民福祉の向上といった面では、高校授業料の無償化でありますとか、さまざまな取組も進められてきました。
 そういった中で新政権では、またこれを継承しながら、例えば、(授業料無償化に)所得制限を導入してはどうかといった議論もあるように聞いております。そういった中身で、これまでの良い点は良い点として、次の政権の中にも生かしていく。そして、足らざるところがどこだったのか、地域の実情に応じて柔軟に対応していただけるような政策の展開を期待しております。

記者(長崎新聞社)

諫干にしろ、道路にしろ、振り回されたなという感じの方が強いですか。

知事

コンクリートから人へという話の中で、計画的に進めてきたハード事業等がちょっと停滞ぎみで進んできたというのは事実だろうと思います。石木ダムの問題等含めてですね。
 したがって、地域の社会資本として必要な部分については、これから改めて本腰を入れて促進できるように力を注いでいきたいと思います。

11.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

ちらっと一言出たんですが、石木ダムについて聞きたいんですが、自民党政権になって、要望項目にも入っているので期待もされてるんじゃないかと思われます。
 国の事業認定の手続は途中ではありますが、動き出さないと、工程表とかの関係もあると思うので微妙な時期にきていると思うんですが、ここにきて知事が直接出向かれたりするご予定とか、そういうようなご意思とか、そのあたりはどうでしょうか。地権者の方に。

知事

「知事がぜひお話をしたいのでお会いいただける機会がいただけないか」というのは繰り返しお願いをさせていただいておりますが、なかなかまだご理解がいただけないという状況であります。
 したがって、事業認定手続については、国の機関で今検討が進められていると思いますが、ご理解をいただいた上で直接お話をさせていただくような機会をいただけるように、引き続き全力で取り組んでいかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

お手紙とか出されて、「いいですよ」と言われない限りは、知事の方から行かれるというようなことは余り考えておられないんでしょうか。

知事

確かに、現地におじゃまをして、おいでいただくのをお待ちするというのもあるかもしれませんが、ある意味、行かないとはっきり意思表示をされている中で、それをやると、またパフォーマンスではないかというようなご指摘をいただくわけでありますので、そこはやはり話し合いの場に応じてお出かけいただけるような努力をまずはする必要があるのではなかろうかと思っております。

広報課長

それでは、時間も参りましたので、以上で知事の記者会見を終了させていただきます。
 ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。どうぞ、皆様、よいお年をお迎えください。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年11月8日(木曜日)
・午後3時15分から午後3時55分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年11月8日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.第10回全国和牛能力共進会の成績等について
2.県立総合運動公園陸上競技場供用開始及び落成記念式典等について
3.諫早湾干拓事業及び原子力規制委員会の放射性物質拡散予測、11月補正予算(案)について
4.中国との交流について
5.原子力規制委員会の放射性物質拡散予測について
6.石木ダムについて
7.新日中友好21世紀委員会の長崎県開催について
8.県民所得向上に向けた取組について
9.特例公債法案の未成立について
10.国の復興予算について

1.第10回全国和牛能力共進会の成績等について

【配布資料】第10回全国和牛能力共進会の成績報告(PDFファイル:887KB)

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

よろしくお願いします。
 ご質問等を頂戴する前に、2件、ご報告をさせていただきます。
 今日は、かさべこくんも来ておりますが、まず、和牛能力共進会の件についてご報告をさせていただきます。
 第10回全国和牛能力共進会は、去る10月25日から29日までの5日間、佐世保市と島原市を会場に開催されました。
 期間中、当初の集客目標の37万人を大幅に上回る48万6,000人もの方々にご来場いただき、盛会のうちに、無事、幕を閉じることができたところであります。これは改めて申すまでもなく、5年に1度、全国の優秀な和牛を一堂に集めて、その優劣を競う大会であり、今回は38道府県から480頭もの牛が出品されました。本県からも種牛(しゅぎゅう)の部21頭、肉牛の部8頭、合計29頭を出品しまして、9つの審査区で、それぞれ厳正な審査が行われました。
 この審査結果については、お手元に資料を差し上げておりますとおり、肉牛の審査において、第8区、これは若雄後代検定牛群(わかおすこうだいけんていぎゅうぐん)ということでありますが、いわゆる肉の質が競われる出品区であります。結果としまして、五島で生まれた「福姫晴(ふくひめはる)」を父牛とする長崎市の渡部さん、川棚町の喜々津さん、島原市の古川さんが出品された代表牛が、みごと優等賞1席を獲得したところであります。あわせて、名誉賞としての内閣総理大臣賞も受賞することができたということで、肉牛日本一というご評価をいただいたわけであります。
 今回の大会に当たっては、9つの出品区ごとに、すべての区で優等賞を獲得すること。そして、そのうち1つ以上の区において首席、いわゆる日本一を獲得するということを目標に取り組んできたところでありましたが、ご承知のとおり、この目標を達成することができました。
 38道府県から出品されたわけでありますが、すべての出品牛が優等賞を獲得したのは、本県と静岡県の2県でありました。静岡県は第9区に2頭出品され、それが優等賞として評価をされたということであり、すべての区に出品した本県の肉用牛の質そのものが高い評価をいただけたものと考えております。
 あわせて、総合成績で全国4位という成績をおさめることができ、これまでの関係者の皆様方の努力の成果であろうと、関係の皆様方に感謝を申し上げているところでございます。
 今後とも、こうした評価をいただいた長崎和牛のPRに努めて、本県の畜産の振興に改めて力を注いでまいりたいと考えているところであります。

2.県立総合運動公園陸上競技場供用開始及び落成記念式典等について

知事

それから2点目でございますが、国体を前にして整備を進めております県立総合運動公園の陸上競技場の供用開始の件について、ご報告をさせていただきます。
 この総合運動公園陸上競技場につきましては、競技団体から国体のリハーサル大会を開催したいということで、新しい競技施設、あるいは用具にあわせた運営ノウハウを蓄積するために早期の供用開始を求められていたところであります。
 そうしたこともありまして、3月の供用開始に向けて努力、調整を進めてまいりましたが、来年3月初めには県民の皆様方に利用していただけることとなりました。具体的には3月3日に供用を開始する予定であります。
 なお、この供用開始の前日に当たる3月2日には、落成記念式典と記念イベントも予定をしているところでございます。
 以上、2件、ご報告をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。

3.諫早湾干拓事業及び原子力規制委員会の放射性物質拡散予測、11月補正予算(案)について

記者(朝日新聞社)

幹事社の朝日新聞です。まず3つあります。
 1つ目が、諫早湾干拓地の件です。先日、郡司農水相が来られましたが、11月19日までに意見書を提出して、年内にも公告・縦覧で手続が終わるという見通しになっています。アセスの手続の中で県としての主張をこれまでされてきましたが、アセスが完了した以降として、今後、どういうふうな形で交渉することを考えていらっしゃるのか。それは開門を前提としてということになってしまうんじゃないかと見られますが、その辺はどういうふうにお考えなのかが1つです。
 2つ目ですが、玄海原発の放射能の拡散シミュレーションの話です。
 先日、2度目の訂正がありまして、180度変わるということになりました。その訂正自体をどういうふうに受け止めていらっしゃるのか。規制委員会が発表しているデータの信頼性なども含めてお答えいただければと思います。
 訂正したことで、松浦の本土側についても広がるとか、県内も100ミリシーベルトに1週間で達すると見られる範囲が広がることになりました。住民の不安などもありますが、そういうところについてどういうふうにお考えなのか。
 続けて、それが避難計画、今策定中のものにどういう影響を与えるとお考えなのか、もしくは与えないとお考えなのか。
 あと、17日に訓練がありますけれど、それにどんなふうに取り組んでいかれるお考えなのか。
 3つ目が、今日出された11月の補正予算案についての特徴や重視している点などを説明いただければと思います。

知事

まず、諫早湾干拓の開門問題でありますが、4日に、郡司大臣、副大臣、政務官においでいただいて、現在までの本県の意見書に対する回答をお持ちいただいたわけであります。その際、会場で申し上げたとおり、決して十分(な回答)だと言えるような状況ではありませんでした。
 したがいまして、その場で私も、数項目について考え方を申し述べさせていただいたところでありましたが、まだまだ環境アセスの手順の中で不十分な点が数多く見られ、地元の皆様方の懸念は決して払拭されるような状況ではないわけであります。
 その際、郡司大臣もおっしゃいましたが、これから改めて検討すべき事項もあるような感じを受けたと、改めて検討をしたいという形でお帰りになられたわけであります。したがって、確かにアセスの手順として、手続としては19日に、恐らく農水省からの一定の考え方が示されるということに日程的にはなってきますが、それまでには、そうした農水省としての新たなお考えがお示しいただけるのではなかろうかと考えております。
 ただ、現実問題としてこれまでの経過を振り返ってみますと、私ども、繰り返し繰り返し同じことを申し上げているのであり、ようやく農業用水について海水淡水化の方法も考えるということをお示しいただいたわけでありますが、実質的な回答はその項目だけで、その他のさまざまな懸念事項についてはまだまだ、宿題として残されたままであります。
 したがって、まずはその19日の前にどのようなお考えをお示しいただけるのか、お待ちしなければならないと考えております。十分な対応策が講じられない中で、開門に向けて進んでいくということがあってはならないと思っておりますので、その後の対応をどうするかということについては、19日までに恐らくいただけるであろう新たな回答を待って、十分検討をしていく必要があるものと思っております。
 これまでも国は、福岡控訴審判決を受け入れて確定した、そして開門についての責務を負っていると、従って開門せざるを得ないんだということをおっしゃいますが、地元はそれでは到底納得できないわけであり、開門するためには、地元が開門によって新たな被害、影響を被ることがないと、そういう万全の対策を講じた上で取り組んでいただく必要があると思っております。それは当然、国の責務であると思っておりますので、改めて、そうした内容について十分申し入れをしていかなければならないと思っております。

記者(朝日新聞社)

アセスの手続が完了した場合に、その後どうするかというのは、今のところはお考えとしてまとまっていないということですか。

知事

どういった考え方を最終的にアセス手順の中でお示しになるのか、それを待って判断せざるを得ないと思います。
 その後、アセスの手順が終わったと、そういった状況の中で、具体的に開門に向けて手続がとられるということであれば、これはまさに、地元のこれまでの度重なる要請を無視する形で進んでいくということであります。
 一つは、地域の皆様方が新たな訴訟を提起しておられます。その訴訟の中では、開門の阻止に向けた仮処分の申請もされているところであり、どういう形で方向性が示されるのか。
 そしてまた、先般もお聞きいただいたとおり、地元の皆様方は、現在のような状況では決して開門は許されないといった声ばかりでありますので、そういったお声を踏まえながら対応していかなければならないと思っております。したがって、具体的にどうするかというのは、いましばし推移を見極める必要があるものと思っております。
 それから、玄海原発の原子力規制委員会の資料の間違いの問題でありますが、この間、極めて大切な情報が3回にわたって修正されるというのは、これはあってはならない。事の重大性について、よくご認識いただいているんだろうかと疑念を禁じ得ない状況ではなかろうかと思っているところであります。
 一番最初は、(他県の)市の名前を取り違えたと。2回目は、少し方位がずれていたと。今回は180度ずれていたという話であり、地域住民の皆様方も重大な関心をお寄せになっておられ、また、安全・安心に直結するようなこういうデータを取り違えて、たび重ねて修正を余儀なくされるということがあってはならないと、大変遺憾に思っております。
 その最終の結果の公表はまだなされていないということでありますが、180度変わるということになると、一部、長崎県本土部もその影響を受ける区域に入ってくる可能性があるわけであります。
 ただ、この間私どもは、いわゆるUPZ(緊急時に備えて防災対策を重点的に実施する区域)30キロ(メートル)で設定をしておりました。佐世保市の北部等までその圏域が及ぶという前提で避難計画等も策定をしてきた経過があるわけですので、今後、国の資料の公表を待って、また、国の基本的な方針を確認した上で、地域防災計画の手直しが必要であるのかどうか、細部にわたって検討をしなければならないと考えているところであります。大きな変更点はないのではなかろうかと思っております。
 そして、17日の避難訓練でありますが、昨年から避難訓練に取り組んできたところであり、今回も離島地域からの避難等について、実際に住民の皆様方のご協力を得て取り組んでいく予定になっております。離島も複数ありますので、詳細な説明が必要であれば担当の方からご報告をさせていただきたいと思います。そうした現実に即したさまざまな課題がどうなっていくのかというのは、しっかりと見極める必要があるものと思っております。
 それから、11月補正の内容についてのお尋ねでありますが、11月補正は、例年行っておりますのは給与費の過不足の調整。今回は人事委員会においても、いわゆる(官民)格差の是正についての勧告は行われなかったわけでありますので、現在の人員構成の中で給与の過不足がどうなっていくのか、その分の調整を行うということが一つ。
 それからもう1点は台風による災害関連、復旧経費でありますとか、そういった緊急を要する経費等について、補正予算を編成させていただく予定であります。
 具体的に申しますと、災害復旧費を7億7,400万円程度、そして公共事業費が6億4,500万円程度、補正をさせていただいております。この中には九州新幹線西九州ルート、諫早〜長崎間の認可がいただけましたので、それに伴う負担金の増額等も含まれております。
 そしてもう一つ、金額は非常に小さいのですが、冒頭ご報告を申し上げました今回の和牛能力共進会の成果を踏まえて、早急に、この長崎和牛が日本一という評価をいただいたことをPRさせていただく、そしてまた店頭でのさまざまな取組等について所要の経費を補正させていただく予定にしております。主にはそういった内容になろうかと思います。

4.中国との交流について

記者(NHK)

幹事社のNHKです。
 今日から中国で共産党大会が始まった関係で、中国の新しい指導者になる見通しの習近平(しゅう きんぺい)さんのことでお尋ねをしたいんですが、習氏は長崎と友好関係がある福建省の省長も務めていたと。一昨年は知事も直接、中国の方で個別に会談をされているいうことで、この習近平氏についての印象と、長崎は中国とつながりが深いという中で、どういった点を今後期待するのかというところをお尋ねしたいです。

知事

習近平国家副主席は、福建省で17年余り仕事をされていまして、厦門市の副市長、そして福州市の書記、福建省の省長、それぞれ要職を歴任されております。したがって、佐世保市と厦門市の友好交流、そして長崎市と福州市のさまざまな交流事業、そして福建省と長崎県の交流、これについては一番よくご存じの方であります。長崎県にも2回おいでいただいたことがございます。
 2年前、私も直接、国家副主席にお会いし話をさせていただくことができたわけですが、長崎県が全国の先頭を切ってさまざまな分野で友好交流活動を展開しているということについては、高く評価をされております。当時は、今日ほど日中関係の課題が顕在化するという状況ではありませんでしたが、やはり日中両国間の関係を構築する上でも、地方政府間の交流、これは非常に大切であるので、もっともっと双方進めていかなければならないというお話をいただきました。
 そしてまた、特に長崎県に対しては、県庁を訪問されたときに職員が長い列をつくって拍手で迎えてくれたとお話になられて、あるいは福建省のお寺の写真を崇福寺の住職に渡しましたとか、そういったこともお話になって、私の方からもちょうど孫文・梅屋の事業に着手する時期でありましたので、そういったさまざまな分野の友好交流の拡大に結びつけていきたいので、今後ともご支援いただきたいというようなお話を申し上げました。
 ちなみに、福建省の後は上海市の書記も経験されたところであります。恐らくこういった地方政府の関係者で習近平副主席に会った回数が一番多いのは、金子前知事ではなかろうかと思います。金子前知事は5回お会いになっておられます。
 そういった意味で日中間の交流拡大についても意欲のあるお話を頂戴しておりましたので、一刻も早く日中関係が平常化し、交流進展の環境が整うことを期待しております。

記者(NHK)

知事からお話があった、人柄としてはどういう人柄だという印象がありますか。

知事

1回(お会いしただけ)では、私も公式の表敬の場でありましたので、ゆっくり時間をかけてお話をするような機会がありませんでした。ただ、長崎県との関係については非常にお詳しいし、大切に評価をしていただいているということで、心強く思っております。ぜひこれからも機会があれば訪問させていただき、また、ご来県いただけるような機会もつくっていければと考えております。

5.原子力規制委員会の放射性物質拡散予測について

記者(NHK)

先ほど出た原発の件で聞きたいんですけれども、今のところ、まだ修正されたものの公表というのはされていないんですけれども、こうやってたびたび訂正されて、知事としては、この問題について国はどういうふうに対応すべきだと考えていますか。

知事

やはり住民の皆様方の安全・安心に直結するデータでありますので、こうしてたびたび訂正されるということは、原子力行政そのものに対する国民の皆様方の信頼感を損なうことにつながるのではないかと思っております。
 この間、原子力規制委員会や九州電力からのおわびの電話、あるいはごあいさつがあったと聞いておりますが、もう一度細部にわたって再確認をしてもらいたいと思っております。そういう要請を副知事の方からいたしました。
 再度の公表を今日行うというお話だったようでしたが、改めて再確認をやっているので、ちょっと公表が遅れるという連絡が入ったと聞いております。

記者(NHK)

それについては、知事はどう受け止めますか。

知事

今度はもう間違いないようにしっかりやっていただく必要があると思います。間違ったことは、これは修正せざるを得ないわけでありますので。先ほど申し上げたように、3回も修正が続くというようなことは大変遺憾なことであると思います。

6.石木ダムについて

記者(NBC)

石木ダムの問題です。ちょうど県と佐世保市が国に事業認定を申請されてから丸3年だと思うんですけれども、改めてこの問題に対する知事の見解を聞かせてください。

知事

基本的な方向性としては、ダムの検証作業の手続も終わって、国の方でも事業継続ということで方針をお示しいただいたわけですので、事業そのものの必要性については、追認いただけたものと思っております。ただ、ダム事業を具体的に進めていくためには、地域の皆様方の理解を得ていくということが非常に大切になってきます。さきの検証作業後も、たびたび地域住民の皆様方に直接出向いて話し合いに応じていただくようお願いをしたり、書簡をお持ちしたり、お送りしたりということを重ねているわけですが、まだご理解をいただけるような状況にはなっておりません。
 そうした中で、事業認定手続というのは、既に申請をして、これが中断されていたわけですが、再度早急に進めていただくよう要請をしたところであり、これから適切な形で進んでいくものと思っています。

記者(NBC)

一日も早くその事業認定の手続を前に進めてほしいという意向だと思うんですけれども、一方でこれは地元の反発はまだ根強いと思われます。その辺の関係についてはいかがでしょうか。

知事

この事業認定の手続というのは、公聴会とか、関係者の方々からお話をお聞きする場を設けて、第三者的な立場でそれを判断するという手続が進められるわけです。そうした中で、地域住民の皆様方のご意見等もしっかりとおっしゃっていただける場が設けられるわけです。私どもも直接お会いしてお話をさせていただく機会が得られればいいんですが、なかなかそういう機会もいただくことができない状況です。一連の手続の中で、意見をお述べいただく機会等も設けてありますので、ご活用いただけるのではないかと考えているところです。

7.新日中友好21世紀委員会の長崎県開催について

記者(西日本新聞社)

11月下旬に開催予定の新日中友好21世紀委員会ですか、唐家セン(とう かせん)さんが座長の。あれについては進展とか聞かれていますか。

知事

今のところ、正式にどうするという話は来ておりません。実際の事務を取り扱っておられるのは外務省になります。私どももそろそろ期限が迫りつつありますので、これがどうなるのかと非常に関心を持ってお待ちしているわけでありますが、まだ開催、あるいは中止、延期、いずれのお話もいただいていませんので、開催前提で準備を整える以外にないと思っております。

8.県民所得向上に向けた取組について

記者(長崎新聞社)

新年度予算の説明のときには、一人当たりの県民所得の向上に資するものには重点的に予算をつけるという話を伺ったんですが、今日公表された補正とか、また2月の補正とか、今年度中には何か反映されるものはあるんでしょうか。

知事

県民所得の向上に向けたプロジェクトについては、来年度の当初予算に基本的な枠組み等を含めてお示ししなければならないと思っております。例えば県民所得に関連する話として、先ほどお話をさせていただきました農業振興の一分野であります長崎和牛の振興対策、そういった部分についての関係事業費は一部先行して計上をさせているところもありますが、改めてどういった考え方のもと、どういう事業に取り組んでいくか、現在議論中であり、もう少しお時間をいただきたいと思っているところです。

9.特例公債法案の未成立について

記者(読売新聞社)

特例公債法案の話ですけれども、県も500億円を超える影響が出ていて(注:本県では、本来9月に一括交付されるはずの約550億円が、9月から11月にかけての月割り交付となっています)、今回から市町村についても影響が出ているんですが、この法案をめぐっては政争の具になっているのではないかという指摘もありまして、長崎県も50万円ぐらい利息の方が発生するような事態になっているんですけれども、ご所見を改めてお願いします。

知事

今の国の情勢の中で、結果としてまだ根拠法令が可決成立を見ていません。これは本当に政争の具にするような分野ではないと思っておりますので、一刻も早く関係法令の成立、そして地方交付税の適正なる交付を実現していただく必要があるものと思っております。

10.国の復興予算について

記者(NHK)

最近、復興予算で国の方で使われ方をめぐって議論が続いていたり、見直しをするという格好にもなっています。
 長崎でも、例えば雇用創出事業であったりとか、一部のお金がその復興予算の方から出ているということがあると思うんですが、お金の出所としてそういう復興予算というところから出ている、そういう今の予算の使い方というか、今言われているところでいいますと、どんな見解でいらっしゃいますか。

知事

それは復興予算が何だったのかという話なんだろうと思います。復興予算が東日本大震災の復興予算なのか、復興関連、あるいは防災対策関連ということで準備された予算なのかということだと思います。
 東日本大震災の教訓を踏まえて、さまざまな対応策を講じる必要性が議論されてきたわけです。したがって、本県でも復興関連予算の中で、例えば急傾斜地の崩壊対策事業ですとか、耐震化の関連事業ですとか、あるいは橋梁などの早急な補修事業ですとか、懸念される事業等については、この復興予算の中で事業に取り組んでいる分もあります。
 復興予算というから国民の皆様方が、すべて東日本大震災からの復興経費だけだろうという誤解をお持ちなったのかもしれません。東日本は当然そうでありますが、それに関連して各地域においても早急に講ずべき災害防止対策、そういったものについて、この予算の中で取り組んでいくという方針は、明らかにされていたと理解しております。
 ただ、限度はあるんだろうと思います。国民の皆様方が強い違和感をお持ちになられるような分野に、この予算が活用されていたということでありますので、その辺は是正する余地があるのかもしれません。
 しかしながら、当初から、東北各県の対策のために使うべき予算を被災県以外の県が使っている、けしからんといった話ではなかったと理解しております。

記者(NHK)

確かに、使える基金があれば使うのは当然だと思うんですね、自治体からしたら。使い方のわかりにくさというか、防災であったりとか、雇用であったりとか、結構いろんなものがごっちゃになっているような気がするんですが、わかりにくい、使いづらいなという印象はありますか、復興予算というのは。

知事

こういった条件のもと、この予算が活用できますよというきちんとした考え方を(国が)示されていますので、その要件の中で長崎県で活用できるものを活用させていただいているということです。無理やり要件の枠を外れたところで活用しているといったことはないと理解しております。

記者(朝日新聞社)

「国民が強い違和感を持つ分野に活用されていたら是正する余地はあるのかもしれません」とおっしゃいましたけれど、(中国)東方航空の機内食の(提供に使われていた)件は、どんなふうにお考えですか。

財政課長

その事業につきましては、復興予算を使う緊急雇用の基金を使っています。基本的に被災地以外でも、3月11日以降に離職した失業者の雇用に充てるということが要件になっておりますので、それに基づいて県が雇用対策ということで、その予算を使っているということでございます。

知事

東日本大震災で職をなくした方を緊急雇用したわけではないからおかしいのではないかというご議論もあるのかもしれません。
 ただ、全体として3月11日以降、いわゆる離職をされた方々の緊急雇用対策等として活用できるという要件が示されておりますので、そこを県が、「では、やめましょう」というのもなかなか難しいですね。できるだけ地域の雇用対策等を含めて取り組んでいきたいと思う中で、国の要件よりも県の方で厳しい条件を付するというのはなかなか難しいと。これは恐らく全国同じようにそういう考え方で取り扱われておりますので。

記者(朝日新聞社)

私から見ると、復興というよりは、東方航空への便宜供与というか、そういうふうに見てしまいますが、知事の見立てでは、要するに、先ほどおっしゃったような強い違和感は、この事業に関してないということでよろしいですか。

知事

雇用を確保するという対策ですので。事業目的そのものを推進するということと、こういった基金を活用して雇用の場を提供するという二面性があるものと思っております。そういった意味では、雇用という側面に着目をして、この基金を活用していいという基準が示されたものと理解しています。

広報課長

以上で知事の定例会見を終わらせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年10月16日(火曜日)
・午後3時30分から午後4時5分(35分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年10月16日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.「和牛の祭典inながさき」について
2.第21回日韓海峡沿岸県市道交流知事会議について
3.諫早湾干拓事業について
4.「和牛の祭典inながさき」について
5.特例公債法案の未成立について
6.中国との交流について
7.上海航路について
8.「和牛の祭典inながさき」について

1.「和牛の祭典inながさき」について

配布資料:和牛の祭典in ながさきの概要【PDF:1.84MB】

配布資料:大会リーフレット【PDF:1.83MB】

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 まず、今日は、私の方から2点ご報告をさせていただきます。
 1点は、今日は「かさべこくん」が来てくれておりますが、いよいよ和牛の祭典が長崎で開催される運びとなります。10月25日から、「和牛の祭典inながさき」、全国和牛能力共進会が開幕します。
 この大会は、既にご承知のとおり、全国の優秀な和牛を5年に一度、一堂に集めて、その優劣を競う大会であります。お手元に資料をお配りしておりますが、資料1のとおり、全国から480頭の代表牛が出品予定であります。
 そしてまた、資料2のとおり、本県からも選び抜かれた種牛(しゅぎゅう)の部21頭、肉牛の部8頭、合計29頭が出品される予定になっております。
 審査会場の行事日程は、資料の3に記載しているとおりであります。
 種牛の部の審査が行われます佐世保市のハウステンボスでは、25日に開会式を行った後、出品牛の測定や栄養度の予備調査が始まります。
 26日から27日にかけて審査を行い、28日からは各出品区分ごとに等級が決定されます。
 最終日となります29日には、各区の上位入賞牛、そして特別賞を受賞した牛たちが審査会場内をパレードするということになります。
 一方、肉牛の部では、27日に枝肉の格付けや審査が行われ、翌28日には佐世保市の体育文化館において、注目の枝肉の競りが実施されるという予定になっております。
 この大会は、期間中、県内外から37万人の来場者を見込む一大イベントであり、長崎県の食、観光、物産、あるいは歴史、文化などの魅力を全国に発信する絶好の機会であると考えておりますので、この和牛の審査会のほかにも多彩な催しを取り入れて、一般の方にも楽しんでいただけるように工夫しております。
 島原市でも、島原復興アリーナを会場として、26日から28日まで、さまざまなイベントが開催される予定となっております。
 具体的な内容は、別添のリーフレットをご覧いただきたいと思います。
 また、この大会期間中は、大会会場でのイベントに加えて、開催地であります佐世保市、島原市以外の市町においても、特典や特別イベントなどを企画してお客様をお迎えすることとしておりますので、この機会に、全国各地からお越しいただいた皆様方に、本県の魅力を十分堪能していただけるよう努力していきたいと思っております。
 今回は、ちょうど10回目の共進会ということで大きな節目になっておりますが、これまでの経過はご承知のとおり、口蹄疫、あるいは東日本大震災など、災害からの復興を目指すと。そしてまた、後押しをするという意味を含めて開催を計画したところであり、我が国の農業、畜産業が元気を回復するような、そういう契機にしてまいりたいと思っております。
 来週25日からの本番まで、あと1週間残されております。出品者、関係者との連携をさらに強化して、大会の成功と長崎和牛の日本一を勝ち取ることができるように、万全の準備を進めてまいりたいと思いますので、ぜひ県民の皆様方にも会場に足を運んでいただき、この大会をお楽しみいただきたいと願っております。

2.第21回日韓海峡沿岸県市道交流知事会議について

配布資料:第21回日韓海峡沿岸県市道交流知事会議の開催について【PDF:158KB】

知事

それから、2点目のご報告を申し上げます。
 第21回日韓海峡沿岸県市道交流知事会議が開催されることとなり、私も出席をさせていただく予定であります。10月22日から23日の2日間、韓国の慶尚南道で第21回目となる交流知事会議が開催される予定になっております。
 先般8月に民間交流の促進を図るために、韓国訪問を予定し(延期となっ)ておりましたが、今回の会議につきましては、これまで20回にわたって、地方政府間の交流でさまざまな分野において、具体的な事業等も展開してきた歴史がある会議であり、予定どおり開催し、また、私も韓国を訪問させていただきたいと思っております。
 この会議の経過については、既にご承知かと思いますが、日韓の海峡を挟んだ九州北部3県プラス山口県、具体的には福岡、佐賀、長崎と山口の4県、韓国側が1市3道、釜山広域市、全羅南道、慶尚南道、済州特別自治道、この8県市道がさまざまな分野における交流を促進するために、平成4年から毎年1回、日韓交互に持ち回りで開催してきたものであります。
 20回目となる昨年の大会は長崎県で開催をさせていただきました。新たに青少年交流事業を共同で開始することや観光振興策などについて、活発な意見交換が行われたところであります。
 日韓関係は依然として厳しい状況ではありますが、今回の交流知事会議を予定どおり開催することなどを通して、日韓8県市道の知事さんとの意見交換を行い、さらなる交流の促進に努めてまいりたいと考えております。
 以上、2件ご報告をさせていただきます。

記者(日本経済新聞社)

幹事社の日本経済新聞です。
 この日韓海峡沿岸県市道交流知事会議のことでお伺いしたいんですが、こういう地方政府レベルでの交流というのは日韓の関係改善にも役立つとは思うんですけれども、先の竹島の問題で、長崎は対馬という国境離島を抱えておりますが、ここで何か影響というのは出ているんでしょうか。あと、知事はその会議でそういった問題を提起するということはあるんでしょうか。

知事

この会議は、特定の協議事項というのが決められております。22日の午後から開催される予定になっており、このスケジュールの中で協議項目というのはそれぞれ定まっておりますので、その会議の中でそうした課題を協議するような時間があるかというと、なかなか難しい面があります。
 ただ、この間、その対馬に関わる話もありましたので、できれば協議の場などを持てればという思いもあります。

記者(日本経済新聞社)

対馬は、やはり韓国人の観光客が減っているというような影響が具体的に出ているんでしょうか。

知事

今、私が聞いている範囲において、全国的な動きとしてどうなんだろうかというお尋ねをした際には、韓国からの観光客も一時少なくなっているのではないかというお話をお聞きしたのですが、対馬の方では、さほど影響がないという話を聞いております。非常に近しい関係でありますし、わずか50キロメートルしか離れていないと。しかも、歴史的にも非常にゆかりの深い地域でありますので、多くの方々に引き続きおいでいただいているという状況ではないかと思っております。

3.諫早湾干拓事業について

記者(日本経済新聞社)

もう1点、今日の議題(発表)とは関係ないんですけれども、昨日、諫早湾干拓事業の訴訟の件で、福岡高裁で開かれている長崎と佐賀の漁業者が国を相手どって即時開門を求めた控訴審の進行協議の場で、原告側が和解に向けた協議をするよう国に提案したというニュースが流れていましたが、長崎(県)は具体的にはその当事者ではありませんが、この和解提案について、どういう感想を県は持たれ、国に対してどんな働きかけを行っていきたいとお考えでしょうか。

知事

これは、長崎地裁の判決で開門するに及ばずという判決が出されたものが高裁の場に移っているということではないかと思います。片や、先の福岡高裁控訴審判決で開門に向けて国が了承したということで判決が確定してしまったわけでありますが、この訴訟の中にも、本県の関係者の方々が参加をされています。
 そうした中、開門自体を必要ないという判決が出たわけで、ぜひ国においては、引き続き、そういった姿勢でこれ以降も望んでいただきたいという要望をさせていただいてきたのでありますが、私どもにとっては、一つの法律的な判断(福岡高裁確定判決)が示された後で、別の判決(長崎地裁判決)が福岡高裁に持ち込まれた裁判でありますので、1つの結果を裁判の中で明らかにしていただければありがたいと思っております。
 したがって、私どもとしては、訴訟当事者ではありませんが、和解という方法は選択肢にないのではないかと思ってはおります。
 ただ、補助参加をされている方々がいらっしゃいますので、具体的にはそういった方々の判断をお待ちする必要があるのではないかと思います。

記者(共同通信社)

先ほど、諫早湾関係で本県の関係者も参加されているとおっしゃったんですけど、これは補助参加されているということでしょうか。

知事

補助参加です。原告団の中にもいらっしゃいます。

4.「和牛の祭典inながさき」について

記者(共同通信社)

冒頭で、知事は、本県の農業、畜産業が元気を回復するようにしたいというようなことを共進会に絡んでおっしゃったんですけど、今、畜産で長崎が抱える課題というものは、知事は何だと思われているのかということ。
 もう一つ、全共(全国和牛能力共進会の略)で、前回、宮崎が肉牛、種牛の部門で両方1位を取ってブランド化がかなり進んだと。口蹄疫で被災しましたけれども、ある意味で遡及効果というか、全国に波及する効果があったのは、ブランド化が進んでいたという部分があるんですけど、そのブランド化にかける意気込みを改めてお伺いいたします。

知事

本県の農業、畜産業と申し上げたならば、ちょっと言い間違いでした(※注:上記のとおり、実際は「我が国の」と発言しています)。我が国の農業、畜産業が元気を取り戻すきっかけになればという思いで開催をしようと思っております。
 本県の畜産の最大の課題は、例えば牛に限りますと、どちらかというと、本県は繁殖経営が主体であり、肥育部門が少し弱いという課題があります。これはご承知のとおり、離島地域等を含めて家族経営体で母牛を育てて子牛を生産出荷されているわけであります。長崎県の和牛としてのブランド力を高めるためには、さらに良質な肉を県内の、いわゆる長崎和牛として消費者の方にお届けして評価をいただけるような場面を増やしていく必要があるのですが、どうしても、今、肥育経営体というと相当の資金力、経営規模が必要になってきており、そうした部門にさらに力を入れることによってブランド力が強化されるのではなかろうかと。
 皆様方、よくお聞きになっておられると思いますが、非常に良質な子牛が生産されて、それが他県で肥育されることによって、他県のブランド牛として消費者の方々に非常に高い評価を得られているということもあります。
 そういった課題が県内の肉用牛振興のためには残されていると思っております。
 しかしながら、そうした中、県内にも肥育経営で一生懸命頑張っておられる方々もいらっしゃるわけでして、今回、こうしたさまざまな分野の区分で優秀な成績をおさめるということが、長崎和牛のブランドの強化に直結していきますので、何としても立派な成績が残せるように、生産者の皆様方と一緒になって取組を進めてきました。
 開催地であるという優位性もしっかり活かしながら、というのは、牛さんも遠距離を移動するということになるとストレスがたまるでしょうから、地元開催ということで牛さんにも自信を持って大会に出場していただいて、立派な成績を上げていただきたいと思っております。

5.特例公債法案の未成立について

記者(時事通信社)

話題が変わって恐縮ですが、特例公債法案の成立が遅れていますが、地方自治体の首長としてのご意見を伺いたいと思います。

知事

国の関係法令の成立が遅れているために、財源調達の方途がなくて、なかなか安定した地方の財源の確保が難しいという状況に直面しつつあるということは、大変遺憾であると思っております。これは国の財政運営ももちろんでありますが、地方の財政にとっても欠かすことのできない財源でありますので、一刻も早く政府の方で責任を持って対応していただけるよう期待をしております。

記者(時事通信社)

政争の具に使われているという批判も、ほかの知事等から挙がっていますが、その辺に関していかがですか。

知事

一定の道筋を立てないことには、そのまま放置するわけにはいかない課題でありますので、それは与党、野党問わず、そうした現状を踏まえて適正に対応していただくべき課題であろうと思います。早期に課題が解決されるように強く期待しております。また、そうなるものだと思っております。

6.中国との交流について

記者(NBC)

昨日出た話ですけれども、(中国)福建省への訪問が延期されたことについて、今後、地方レベルで県側としていろいろ改善に向けてアプローチしたり、そういう取組というのはなさる予定がありますか。

知事

今年は特に日中国交正常化40周年、そして、福建省との友好県省締結30周年という節目の年でありましたので、さまざまな交流事業を計画しておりました。
 そうした中、今のような領土にかかわる課題が発生し、交流事業に支障を生じているという状況であります。今回の福建省の訪問を含めてでありますが、地方政府間の課題というのは一切ない。ぜひ心を込めて歓迎したいが、なかなか今のような状況では難しいという話の中で、延期したいという申し入れがあったわけであります。
 これはまさに国家間の話になってきております。一地方レベルの交流を通して課題解決を目指すというのは、なかなか難しい領土の問題でありますので、一刻も早く、政府において、責任を持って関係改善に努力をしていただきたいと。それが大前提になるのではなかろうかと思っております。

記者(KTN)

今の日中関係に関してなんですけれども、上海航路が延期(年内運休)になるなど、観光面には影響が出ていますけれども、県内では、ほかに例えば流通関係とか、それから工業系とか、何か県の方に日中関係の悪化に伴う影響として上がっているものがありますか。

知事

一つは、鮮魚の輸出をやっております。飛行機で運んでおりましたが、少し影響が出ているという話も聞きました。そして、観光客も少し減少傾向で推移しつつあるのではなかろうかと思っております。特に、先ほどご指摘いただいたように、本県では長崎〜上海航路が運休を余儀なくされるという、当初、想定しなかった影響が生じておりますが、片や、中国の東方航空の週3便化に向けては、これは予定どおり進めていくことができるのではいかと思っております。引き続き両国関係の改善と観光客の回復を目指して、今、大々的なPR活動等を行うというのはなかなか難しい環境にあるというお話もいただいておりますので、市場動向を十分見極めながら対応していきたいと思っております。

7.上海航路について

記者(朝日新聞社)

今の話で、上海航路の件ですが、年内運休ということになっており、その後もどういう状況になるかわからない。経営が今までもよくなかった中、さらに悪化する可能性がありますけれど、その中で県として新たな支援策とか、そういうのを検討したりということはあるんでしょうか。

知事

新たな支援策ということですが、これまでも繰り返し申し上げてまいりましたように、航路の運航維持そのものはHTBクルーズの方で責任を持っていただく。我々は観光誘客活動の一環としてさまざまな情報提供、PR、あるいは公的な受け入れ態勢、こういった部分については態勢を整えてきたところでありますが、まだまだ情報が十分行き渡っていないというような部分もあるだろうと思います。
 先ほど申し上げたように、今PR活動を展開して、それが浸透していくかということについては、なかなか効果のほどがいかがなものかという話もいただいておりますので、市場の動向をしっかり見極めながら、さらに、そうした必要な対策をとっていかなければならない。これはまさに海外に向けた本県の観光振興戦略の一つでもあろうと思います。
 航路そのものに対して、こういう大変厳しい状況に直面しているので、追加した支援策が考えられないかということでありますが、現段階では、まだ当初の役割分担、それに基づいて事態の推移を見守る必要があると思っております。
 航路そのものに対する公的な支援については、現時点ではなかなか難しいのではないかと思っております。

記者(朝日新聞社)

現時点ではなかなか難しいという理由は、どんな理由でしょうか。

知事

ご承知のとおり、乗客のキャンセルが相次いで、今、運航しても乗船していただくお客様がいらっしゃらないという状態でありますので、そういった状態では難しいと思います。

記者(朝日新聞社)

逆に言えば、再開することになった場合は、何らかの、先ほど東方航空ですと燃料費の支援とかありましたけれど、その辺、そういう同じようなケースを考えるということなんでしょうか。

知事

支援策の効果がどういった性格であるのか。例えば東方航空というのは、一種の社会実験的な考え方もあるわけですね。週2便の便数を週3便にした時に、利便性が高まることによって乗客数も増えていく可能性があるということもあって、そうした実験という意味も兼ね合わせて、増便について県も一定協力をしようという考え方で、ああいった施策を講じました。上海航路の場合は、実験的な取組という分野が出てくれば、また考えられないことはないのかもしれませんが、現時点ではなかなか難しいという思いはしております。
 ただ、非常にこの間、長崎〜上海航路は難産であります。難産の子は大きく育つと言いますので、少し時間はかかるかもしれませんが、県民の皆様方のお力添えもいただきながら、しっかりと育てていかなければならないと思います。

記者(長崎新聞社)

今、年内の運休ですけれども、これは状況が改善してくるとなると、もう国との関係であって、地方レベルで、今の状況ではもう打つ手はないと思うしかないということでしょうか。

知事

中国サイドの状況を見ますと、さまざまな交流事業等について、全国的な方針のもと動いているような感じがします。
 したがって、今回の尖閣諸島に関わる、領土にかかる課題をやはり政府間でまず解決に向けて全力を挙げていただく必要があるものと思っております。
 これから、中国においても共産党大会が開催されて、新たな指導者も誕生してくるのではないかと思いますが、現状を見ますと、日中両国にとって決して好ましい状況ではないと思っております。やはり早期に関係改善に向けた努力が求められているものと思っておりますので、春節(「しゅんせつ」は旧暦の正月のこと。中国では盛大に祝賀される)等が一つの区切りになってくればと期待をしております。

8.「和牛の祭典inながさき」について

記者(KTN)

話を一番最初に戻しますが、和牛オリンピックが間もなくということで、先ほど非常に期待感高まるお話でしたけれども、ずばり長崎県としての目標はどのあたりに据えていらっしゃるんでしょうか。

知事

各区分ごとに優等賞に入ることができるようにというのが目標であります。

記者(KTN)

第10回大会ということで、これまでの大会では、まだ賞を取ったことがないという長崎県ですが・・・

知事

首席をということでしょう。首席は残念ながらないのです。

記者(KTN)

そういった状況というのはどういうふうにご覧になっていますか。

知事

やはり計画的にきちんと育てていくということが極めて大切であります。そういう意味では、今年全国の和牛能力共進会が開催されるというのは、前もって分かっておりましたので、生産農家の皆様方と力を合わせて、計画的に優秀な牛を選抜し育ててきました。まさにこれまでのそうした取組が試される大会であると思っております。
 十分に勝算があり得るものと私どもも考えて、むしろ農業者の皆様方と期待を込めて(開催を)待っているという状況であります。

記者(KTN)

日本一になることの意義というのを改めてもう一度教えていただけますか。

知事

国内の和牛の中で優劣が示されるということでありますので、首席を取るということは、まさに全国一の和牛だというお墨付きをいただくことになります。その後の具体的な商取引等の中でも、やはりブランド力としては格段に違うものが出てくるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

先ほどの質問に関連してなんですが、例えば宮崎みたいに口蹄疫からの復活のためにという盛り上がりに比べて、長崎県内の全共の盛り上がりが欠けているのではないかというふうな話も聞くんですが、今後1週間、もしまだ浸透していないとなれば、あと1週間ぐらいでどのように県民に対してPRしていきたいかという策はありますか。

知事

関係する農業者の方々は一生懸命であります。農業団体の方々を含めて、今回の共進会の成功に向けて、相当の時間と手間をかけて準備をしてきました。関係者はまさに本腰を入れて本大会を待っているという状況なのですが、盛り上がりに欠けているというお話は、これが一般県民・市民の方々、農業、畜産に日頃あまりゆかりのない方々にどれほど情報が伝わっているかということだろうと思います。
 そういう意味では、例えば宮崎県というと、全国一の和牛の県でありまして、関係者の方々も相当多くいらっしゃる。そういう県とのパワーの違いというのはあるのかもしれませんが、これまでも両会場を設けて、身近にそういったイベントに参加していただけるよう工夫もしてきましたし、残り1週間でありますが、さまざまな媒体を通して大会の周知も行っていきたいと思います。
 ぜひ今日は皆様方にもご協力をいただきたいと思っておりますが、やはりどうも牛の優劣を競うということで、農業のイベントだろうかと。我々一般県民、市民レベルで参加しておもしろいことがあるのかなというところが、まだ周知が不足しているところがあるのかもしれません。したがいまして、先ほどパンフレットをご覧いただいたように、イベントの内容等をご理解いただけると、興味を持って会場にお越しいただけるのではないかと思いますので、そうした周知にさらに努めていきたいと思います。

広報課長

以上で、知事の定例会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年9月21日(金曜日)
・午後2時から午後2時30分(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年9月21日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.「中日国交正常化40周年記念レセプション」への出席に係る北京訪問について
2.諫早湾干拓事業について
3.オスプレイ配備への対応について
4.フリーゲージトレインの佐世保市への乗り入れについて
5.民主党代表選挙について
6.石木ダムについて
7.国境離島について
8.原子力災害に関する対応状況について
9.県庁舎整備について

1.「中日国交正常化40周年記念レセプション」への出席に係る北京訪問について

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 まず今日は、私の方から1点、ご報告をさせていただきたいと思います。
 「中日国交正常化40周年記念レセプション」についてであります。中日友好協会から私あてに、先般、今月27日に北京市で開催されます「中日国交正常化40周年記念レセプション」への招待がありました。これに出席をさせていただくということで調整を進めております。
 この記念レセプションについては、日中友好協会などの日中友好団体のほかに、日中交流に関係の深い各界に案内がなされていると聞いております。
 国内の自治体に対しては、本県を含めて3県の長にのみ案内がなされているということでありますが、本県の中国との交流への取組を評価いただいたのではないかと思っております。
 今日、日中関係は大変深刻な状況にあります。これまでの長い日中交流の歴史の中においても、幾つもの苦難の時期を乗り越えて交流は続けられてきたところであります。こういう時期であればこそ、まさに長い友好交流の歴史がある長崎県が、さらなる日中友好交流の推進と関係改善のために、地方政府間交流、民間交流のさらなる拡大を図っていくということは大変大事なことではなかろうかと考え、どこまでお役に立つことができるかわかりませんが、今回、参加をさせていただきたいと考えております。
 以上、ご報告をさせていただきます。あとはよろしくお願いします。

記者(西日本新聞社)

幹事社の西日本新聞です。
 中国の訪問なんですけれども、今は、各自治体がいろんなイベントとか、行事とか、デモなんかで不安なので、中国側から断っている状況なんですけれども、これについては招待があって、そのとおり開催されるということを確認されているんですか。

知事

ご招待は少し前にいただいておりましたが、これについて中止をするという案内はきておりません。もう少し時間がありますので、場合によってはどうなるか予断を許さないところがあるかもしれませんが、現在のところ、開催されるのではなかろうかと思っております。したがって、今の段階では、この招聘にお応えし、来週27日のレセプションに参加をさせていただく方向で取り組んでおります。

記者(西日本新聞社)

参加されるのは3県の長とおっしゃっていましたけれども、それはどこになりますか。

知事

ご案内があったのは、長崎県と広島県と島根県の3県だと聞いております。(他県が)参加されるのかどうかは、よくわかりません。

記者(西日本新聞社)

(長崎)県からは、知事だけが参加されるんですか。それとも議長とか、ほかの方も何人か一緒に参加されるんですか。

知事

一応私が参加させていただくということで考えております。

記者(西日本新聞社)

27日開催ということですけれども、行かれるのなら、日程はいつからいつまでですか。

知事

26日に出発して28日に帰ってくる行程になるのではなかろうかと思います。

記者(西日本新聞社)

現地ではレセプションと、あとほかに予定はあるんでしょうか。

知事

レセプションに参加していただきたいという趣旨の招聘状をいただいております。その前後の行事等については、具体的なご案内をいただいておりません。したがいまして、私の場合には、27日のレセプションだけが当面の目的になってくると思います。

記者(西日本新聞社)

開催場所は、北京のどこで開催されるんですか。

知事

人民大会堂になると思います。

記者(朝日新聞社)

ご案内が届いたのはいつごろですか。

知事

8月24日に届きました。

記者(西日本新聞社)

先ほどちょっと冒頭で触れておられましたけれども、長崎は長い(交流の)歴史があるということで招待がきたのかもわかりませんが、こういう事態で、何か知事の方から先方にお伝えしたいこととか、そういう考えはありますか、今後の友好拡大に向けて。

知事

これまでいろんな政府要人の方々とお話をさせていただく機会にも、国家間の課題というのはいろんな問題があると。しかしながら、地方政府間の交流、あるいは民間交流というのは、そうした課題にかかわらず、やはり大きく拡大、発展させていく必要があるという趣旨のお話をいろんな場面でさせていただいてきております。国家の利害関係に直接関連をするというようなことであれば、慎重に判断をしなければならないと思っておりますが、こうした分野での交流拡大が、今回の領土問題等に直結する部分はないのではないかと。むしろこういう時期であれば、さらに相互理解を深めるためにも、多様な分野で交流を継続、拡大していくことが必要ではないかと考えております。

記者(時事通信社)

参加の方向で調整を始めたのは、デモが沈静化するのを見てということもあるんでしょうか。

知事

いいえ。そういういろいろな動きがありましたので、場合によっては中止という可能性もあるという思いもありましたが、いよいよ来週に迫ってまいりました。回答は早く差し上げていたのですが、ちょっと事態が流動的な面があると思っておりました。いまだ中止のご連絡をいただいておりませんので、参加をさせていただくということで日程調整を進めております。

記者(時事通信社)

回答はいつ、先方にされたのでしょうか。

知事

9月5日です。

2.諫早湾干拓事業について

記者(西日本新聞社)

1点よろしいでしょうか。諫早湾干拓の関係なんですけれども、今日の閣議後の会見で、郡司農林大臣が、昨日県で発表された測量の関係で、24日から実施したいという希望を語られていたんですけれども、それについてその後、九州農政局から(不備があったため県が差し戻した書類の)再提出の動きとか、24日に着手するということについて、知事の考えをお聞かせください。

知事

測量法に基づく測量に入られるということでありまして、これは県としても拒めない手続になっています。
 ただ、この間、書類の不備等がありまして、農政局との間でやりとりがあったのではなかろうかと思いますが、それが是正されて、正式に文書が届き、なおかつ24日から着手されるということであれば、これ(通知を受けた後の公示行為)は法定受託事務になっておりますので、粛々と所定の手続を進める以外に選択肢がないという状況でありますので、それは行政として受け入れる以外にないと考えております。

記者(西日本新聞社)

(国から)再提出はもうされたんですかね、書類自体は。

諫早湾干拓課長

連絡はあったのですが、まだ到着はしておりません。

知事

それ(24日)までに書類をいただけるということなんでしょうね。

記者(読売新聞社)

昨日、県として抗議書を出して、それで九州農政局の方は、今日21日付で通知を再び出したということを言っているんですけれども、地元の首長と連名で抗議書を出して、この手続をやめてほしいと言ったにもかかわらず、翌日にはもう、24日に測量と。
 県はこれまで、たびたび抗議書を出していますけど、国として、あまり対応するような姿勢というのは見られないような気がするんですが、このあたりについてのご所見を改めてお願いできますか。

知事

いま、手続が環境アセスメントの途中段階にあるわけです。先般、環境アセスメントの評価書が公表されました。
 しかるべき手続を終えた上で事業に着手されるというのが本来の手順だろうと思っておりますが、恐らく国の方では、さきの福岡高裁判決が確定をして期限が迫っているということで、同時並行して作業を進められようとしている。このことについては、手順としておかしいではないかということをこれまでも繰り返し申し上げてきたところでありますが、今回も公共測量という形で、所要の手続が進められようとしている。これについては甚だ遺憾であるということで、抗議書を送付させていただきました。
 ただ、今回の場合には、先ほどお話しましたように、法定受託事務の一環として県もこれを受け入れて、告示手続等を進めなければならないということになっておりますので、そちらの方の事務は事務として、また、地元の思いは思いとしてお伝えをしていかなければならないと思っております。

3.オスプレイ配備への対応について

記者(時事通信社)

今日、オスプレイが試験飛行を開始しましたが、普天間基地への配備上、ボノム・リシャール(米海軍佐世保基地に配備されている強襲揚陸艦)に載せて運用するという方針ですが、所感はいかがでしょうか。

知事

そうですね。このオスプレイの問題については、事故が多発しているということで、安全性の確保が不可欠で、そしてまた、住民の皆さんの不安が拡大していますので、しっかりと説明責任を果たしてもらいたいということを申し上げてきました。今般、国の方で、これを運用するということで方針を示されたようでありますが、具体的な運用に当たっては、地域住民の皆さんに事故等があってはならないわけでありますので、国においてしっかりと責任を持った形で、安全性の確保についてさらに取り組んでいただきたいと思っております。

記者(時事通信社)

反対の声も相次いでいますけれども、試験飛行自体は時期尚早だとお考えですか。それとも、適宜行われるべきだと、どういうふうにお考えでしょうか。

知事

先ほども申し上げたとおり、やはり住民の方々の不安をしっかりと解消し、納得していただく中で運用を進められるのが一番必要なことだということで、この間、渉外知事会議等の場も含めて、本県は副会長県をさせていただいておりますが、そういった趣旨で国に対する要請等も行ってきたところであります。
 ただ、こういった分野については、国と国との間の問題であります。そうであれば、国として決断を下されたわけでありますので、安全確保にしっかり努めていただく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

安全確保に努めていただきたいということは、今の状況を総合的に見るとやむを得ないのかなという容認みたいな形になるんでしょうか。

知事

本県の場合、ボノム・リシャールに積載される可能性があるのかどうか、(可能性があるとすれば)どういった形で運用されるのか、まだよくわかりません。搭載されて出港するのか、あるいは、飛んで揚陸艦に積載するという方法になるのか、そういった可能性を含め、全くわからない状況であります。

記者(長崎新聞社)

この試験飛行の後は、岩国から沖縄の方に、普天間の方に配備されて、普天間がああいう状況である中で、ああいう安全性が確認されたかどうかわからないようなものが配備されるということ自体は、いかがでしょうか。

知事

国の方で安全性を確認したということですので、我々が技術的な面で確認を再度やり直すというのも不可能な話です。先ほども申し上げたように、やはり地域の方々、それぞれ飛行ルートに当たる地域の方々を含めて、しっかりとした説明を果たしていただく必要があると思っております。そういった意味で、沖縄の方々含めて、まだまだ不安感を感じておられる方々がいらっしゃるという状況の中では、いかがなものだろうかという思いはあります。
 ただ、基本的には国防に絡む話ですので、やはり国の方で、我々のこれまでの要望等も踏まえた上で適切に対処していただきたいと考えております。

4.フリーゲージトレインの佐世保市への乗り入れについて

記者(読売新聞社)

新幹線の関係ですけれども、県議会の一般質問と、きのうの予算決算委員会で、佐世保の議員さんを中心に、試験走行の乗り入れというのを非常に強く求める声があったと思うんですけれども、この件に関しての県の考え方を聞かせてもらえますか。

知事

フリーゲージトレインの試験走行については、県の政府施策(要望)の中にも既に盛り込んで、過去から要望は行っておりました。
 しかしながら、現実問題として、佐世保線で(フリーゲージトレインを導入)するとすれば、そのアプローチ線なども新たに整備し直す必要も出てくるだろうと思っております。そういった意味では、熊本県の新八代でこれを実施するというお話も聞いているところであります。やはり県北の皆さん方には、新幹線のこの間の推移の中で、佐世保線もしっかり高速化、輸送改善を図ってもらいたいという強いご意向がありますので、県としても、フリーゲージトレインの試験走行、あるいは具体的な運用面について、要望を重ねていきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

揚げ足をとるようで申しわけないですけれども、要望はしていくということを今言われたんですが、実現性の方はいかがでしょう。

知事

今の佐世保線では、例えばパンタグラフの規格が合わないので、そのままでは入らないそうなのです。その辺りもきちんと対応した上でないと試験走行等も難しい面がある。あるいは、車両重量が相当重たくなりますので、そういった面での諸課題がないのかどうか、そういう技術的な面を含めて確認した上で、具体的な取り組みに結び付けていかなければならないと思います。そういったさまざまな問題も念頭に置いて、要請活動を行っていきたいと思っております。

5.民主党代表選挙について

記者(読売新聞社)

別の質問ですが、民主党の代表選が午後2時以降に行われているんですけれども、新しい代表に注文をつけるとか、期待することがあれば。

知事

さまざまな課題が残されたままの状況であります。さきの消費税法案は成立いたしましたが、社会保障はどうなっていくのか。あるいは今回の(県)議会でもご議論いただきましたが、公債特例法案、関連法案の成立もまだ実現されてない。こうした中で、地方の財政に対するさまざまな課題もこれから予想されるところでありますので、必要な部分については、まず早急に対応していただきたいと考えております。
 その上で、今非常に厳しい経済情勢の中にありますので、被災地の復興を含めて、国政の舵取りをしっかりやっていただきたいと考えております。

6.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

石木ダムについて確認させていただきたいんですが、議会の答弁で、改めて正式ではないのかもしれない、手続ではないのかもしれないけれども、(九州地方整備局へ事業認定手続きを進めるよう)要請するというふうにおっしゃいましたよね。

知事

事業認定申請は、ご承知のとおり2年前、正式に申請をしておりまして、その手続が中断したまま今日に至っているわけであります。恐らくはダムの検証作業を進めようという方針が示されて、その結果を待って事業認定が必要であるのかどうか、そういった判断が必要だという考え方のもと、中断をされていたのだろうと思いますが、所要の申請手続はもう既に終わっておりますので、あとは審査、その後の手続を進めていただくように要請をしなければならないということでお答えをいたしました。
 その後、地方整備局に対して、そういった趣旨のお話を申し上げたところです。

記者(長崎新聞社)

次の手続きは公聴会だと思うんですけれども、それはいつごろ開くとか、そういった向こうの反応はないでしょうか。

知事

まだ、具体的なスケジュールまでは聞いておりません。これから手続が再開される形になるわけでしょうから、そう遠くない時期にはそういった機会ももたれるのではないかと思っております。

7.国境離島について

記者(NBC)

尖閣諸島の問題があって、長崎県も鳥島をはじめ国境離島というのが結構あろうかと思うんですけれども、それに対する中国船が近づかないような対策が必要だったりとか、そういったお考えはあるのか。あるいはまた、具体的な対策みたいなものを考えておられるのか教えてください。

知事

やはり領土、そして領海を含めて、こういった分野というのは国家の根幹にかかわる事項と思っております。国(領土や領海など)を守っていくというのは国の必要最低限の責務、課題ですので、国の方には毅然とした方針で対応していただきたいと思っております。

記者(NBC)

県内の部分では何かありますか。

知事

県内では、領土・領海に関する問題はないと理解しております。

8.原子力災害に関する対応状況について

記者(毎日新聞社)

19日に原子力規制委員会が立ち上がったんですけれども、原子力安全協定を九州電力と県と4つの市で結んでいるんですが、知事が一日も早く締結したいということで動いた結果だったんですけれども、その体制整備がまだ県の方はされていなくて、ただ、専門職員は採用する方向で検討しているみたいなんですが、いつそういう体制を整えるおつもりなのか。

知事

できれば、専門的な適材がいらっしゃれば、10月にもそういった体制をつくりたいという思いはありますが、やはり原子力という専門的な知識が必要な業務になってきますので、その人材が得られるかどうか。なかなか難しいということであれば、とりあえずその関係に一番近い業務に従事している職員を充てることにして、少なくとも来年ぐらいには正式に人材を確保できるように努力していかなければならないと思っております。

記者(毎日新聞社)

組織の見直しとかありますか。

知事

組織を新たにつくるほどの大きな業務量は、特にないと考えております。今、危機管理・防災分野の業務になっておりますが、その中で原子力防災関係の業務が新たに増えるという形になると思っています。

記者(毎日新聞社)

今、基地対策班の中に担当職員がいる状態なんですけれども、原子力という何か新たな班を設けるとか、そういう考えは。

知事

新たな班を設ける程の人数は、必要ないと思います。したがって、班の再編成といいますか、名称を工夫するなり、そういった形で人的な拡充を図っていくということになってくると思います。

9.県庁舎整備について

記者(KTN)

県庁舎の移転予定地なんですけれども、高潮の被害で浸水し、周りの道路も結構冠水して、県としては嵩上げするので大丈夫というふうにおっしゃっていますが、やはりあれだけの映像を見ると、皆さん、こんな所でいいのかなと不安になると思うんですが、知事はどうお考えでしょうか。

知事

県庁舎を検討する際に、ああいうことがあるよということは私も申し上げてきました。市民の皆様方からも、特に旭町周辺のあの護岸は非常に標高が低いので、時々冠水するような状況にもあり、県庁舎は大丈夫なのかというような話はこれまでもいただいてきました。
 この間、4連動地震、あるいは今回、国のシミュレーション結果等もお示しいただいたわけですが、当初私どもが想定していた、ほぼ範囲内という思いはあります。
 ただ、今回、これまでで一番最高潮位だったというお話でありますので、そういう状況も踏まえた上で、庁舎の基盤のさらなる嵩上げなり、対策が必要なのかどうか、そこは検討しなければならない部分があるのかもしれません。基本的には、いわゆるエネルギー関係の部分、防災に必要な機能の部分、これは従前の方式であれば、地下に整備をするとか、そういうことでありましたが、これからの防災機能の確保を図る上では、そういった場所は2階以上のフロアに整備すると、そういった実例もありますので、そういう形で対応していけば十分に可能ではなかろうかと思っております。

広報課長

以上で、定例会見を終わります。ありがとうございました。

知事

ありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年8月27日(月曜日)
・午後2時から午後2時30分(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年8月27日 定例記者会見

会見内容

1.ロンドンオリンピック出場の本県ゆかりの選手の表彰について

配布資料:ロンドンオリンピック出場の本県ゆかりの選手の表彰について【PDF:89KB】

広報課

ただいまより、知事の定例会見を始めさせていただきます。

知事

どうぞ、よろしくお願いします。
 まず、私の方から2〜3点、ご報告をさせていただきます。
 この夏、国民、県民も大いに盛り上がったところでありましたが、ロンドンオリンピックが去る8月12日に閉幕いたしました。本県ゆかりの8名の選手の皆様も出場され、大変すばらしい活躍を見せていただいたところであります。
 中でも内村航平選手は、大変な重圧の中で体操競技男子個人(総合)金メダルということであり、本県史上初、そして日本人としては28年ぶり4人目となるメダルを獲得されたところであります。また、併せて団体総合、種目別ゆか競技でも銀メダルを獲得されるなど、見事な成績を残していただきました。
 内村選手には、昨年12月の県民栄誉賞に続きまして、今回のさらなるご功績をたたえて、新たに設けました県民栄誉賞特別賞をお贈りしたいと考えております。
 また、アーチェリー競技女子団体で、日本勢として史上初となります銅メダルを獲得されました早川漣選手へは、今回の快挙をたたえて県民表彰特別栄光賞をお贈りしたいと考えております。
 加えて、サッカー男子の吉田麻也選手、徳永悠平選手、山村和也選手、そして、セーリング競技男子の原田龍之介選手、陸上競技男子競歩の森岡紘一朗選手、マラソンの藤原 新選手の6選手に対しては、オリンピックでのご健闘をたたえて県民表彰特別賞をお贈りさせていただきたいと考えているところであります。
 郷土の選手のすばらしい活躍は県民の誇りであり、県民の皆様方はもとより日本中の多くの皆様に感動と勇気を与えていただきましたことに、改めて感謝を申し上げたいと思います。
 選手の皆様方の今後ますますのご活躍を祈念しているところであります。

2.在ブラジル長崎県人会創立50周年記念親善訪問団派遣について

配布資料:ブラジル長崎県人会創立50周年記念親善訪問団の派遣について【PDF:184KB】

知事

それから、2点目でありますが、ブラジル長崎県人会創立50周年を記念して、親善訪問団を派遣することにしております。
 在ブラジル長崎県人会は、創立以来50周年の節目を迎えられ、記念式典が開催される予定となっております。
 渡辺議長をはじめ、県議会の皆様とともに8月30日から9月8日までの日程で、ブラジル、そしてアメリカを訪問してまいりたいと考えております。
 今回の訪問では、9月2日に開催されます県人会創立50周年記念式典への出席、そして県人会の皆様との懇談などを通して、異境の地で長年にわたって県人会の発展に貢献してこられました皆様方の労をねぎらい、交流を深めてまいりたいと考えております。
 また、帰路においては、ニューヨークの国連本部を訪問し、核廃絶と世界恒久平和の実現に向けた事業の推進を要請することにしております。  また、併せて長崎港へのクルーズ船の誘致に向けた取り組みの参考とさせていただくために、マンハッタン・クルーズターミナルの視察等も計画しているところであります。

3.諫早湾干拓事業について

知事

3点目でありますが、諫早湾干拓事業の開門問題に関することであります。去る8月21日、国は、環境アセスメントの評価書を公表されたところであります。
 このアセスメントについては、本県から今年5月、準備書に対して106項目に及ぶ意見書を提出しており、去る7月28日、郡司農林水産大臣から、これに対する考え方の説明をお受けしたところでありましたが、当日、ご説明をいただいた中でも、いわゆる開門の根拠そのものにかかわる話で、開門による漁場環境への影響については、具体的なシミュレーションに基づいて予測、評価したものではなく、どちらかというと、アセスの中でもよい影響があるかもしれないという可能性に触れられているだけであって、その具体的な成果については追跡調査をしないとわからないというようなあいまいな内容になっていたところであります。
 また、もう一つ大きな課題であると考えておりますのは、ご承知のとおり、開門の方法について、ケース1、ケース2、ケース3−1から2という幾つかの選択肢が提示されておりますが、106項目に及ぶ(本県からの)意見書に対して、触れていただいたのは、ケース3−2による開門を前提とした内容に限られていたところであります。
 政府の方では3−2による開門を行いたいというご希望はあられるかもしれませんが、原告団の皆様方は、最終的には全開放だというようなご意見もあるとお伺いをしているところであります。そういった意味では、あらゆるケースを想定した上で、これまで本県では真摯に対応をさせていただいてきたところであり、それにもかかわらず、そういった部分的な対応に終始しているということについては、強い違和感を覚えているところであります。
 併せて、農業面での影響についても、地下水を取水するということで地盤沈下に対する影響が懸念されるところであり、これについては他の方法も選択肢として検討したい旨のお話は頂戴しましたが、その他の項目についても潮風害対策、塩害対策等、いまだ十分ではないものと考えているところであります。
 そういったことを総合的に考えます時に、やはり評価書を取りまとめる状況にはないのではないかと考えているところであります。
 この環境影響評価において、手続上、県が正式に意見を申し上げるのは(準備書への意見提出が)最後の機会になるわけでありますので、しっかりと地元の意見を踏まえて影響と対策を検討していただきたい。そしてまた、去る8月2日には、国に対して地元諌早市、雲仙市とともに連名で、先般いただいた大臣からの回答について精査の上、改めて意見を提出したいと申し上げて、誠意ある対応を求めてきたところでありましたが、こうした要請にもかかわらず、冒頭申し上げたように評価書を公表されたところであり、これまで地元の理解と協力を前提としていくとおっしゃっておられたものの、地元のそうした懸念に十分お答えをいただくことなく次の手順に進まれたわけであり、非常に残念に思っているところであります。
 こうしたことを受けまして、県としては、去る24日、改めて国に対して、諌早市、雲仙市との連名で抗議書を提出させていただいたところであります。
 併せて、環境大臣に対しましても、準備書の段階から手続をやり直していただくか、あるいは不十分な評価書のままで開門すべきでないといった意見を(農林水産大臣に)提出していただきたい旨要請をしたところであります。
 以上、3点について、ご報告をさせていただきます。

4.韓国との交流について

記者(毎日新聞社)

幹事社の毎日新聞です。
 竹島問題で2点伺いたいんですが、まず、知事の訪韓なんですが、延期を決めたということですけれども、行ってもよかったんじゃないかなとも思うんです。領土問題と経済交流、文化交流というのは別物だということで。そこら辺の判断をもう一度お聞かせ願いたいということと、あともう一つアジア・国際戦略でソウル事務所を設けようとか、そういう動きがある中で、韓国戦略について計画が大分遅れると思うんですが、そこら辺の影響を教えてください。

知事

確かに、行ってもよかったのではないかという思いはあります。ただ、領土問題は、まさに国の基本的な課題であり、そういった部分については国家間の調整の上、早急に解決に向けてご尽力をいただくべきものであろうと考えておりました。したがいまして、李明博(イ・ミョンバク)大統領が竹島に上陸されたというニュースもお聞きしたわけでありましたが、今回、韓国を訪問する目的がやはり地方間の交流でありましたし、民間交流をさらに拡大していきたいという思いもあり、その段階では韓国を訪問しようと考えていたのでありますが、その後、天皇陛下の謝罪に関するご発言もあったところであり、数多くのご意見をいただきました。そういった中で、やはり今、訪問をさせていただくのが得策であるのかどうか、改めて再検討し、もう少し状況の改善を待って訪問をした方が、相手側にとりましてもタイミングとしていい機会になるのではなかろうかと、こう考えて中止をさせていただいたところであります。
 それからもう一点は何だったですか。

記者(毎日新聞社)

ソウル事務所です。

知事

ソウル事務所は、今回、県の活動、あるいは支援拠点として事務所を開設してはどうかという課題もありました。しかしながら、この点は、来年度以降具体的に取り組んでいくべき課題になってきますので、もう少し時間的な余裕があるものと思っております。そういう意味では、今回、中止をさせていただいたということで、これからの交流を少し先延ばしするという考え方は毛頭ございません。近い将来、改めて機会を設けて出かけてまいりたいと考えております。そういった面では、まだ十分間に合うタイミングではなかろうかと思っております。

5.仲井眞沖縄県知事の来訪について

記者(NIB)

先ほど沖縄県知事とお話しされた内容を教えてください。

知事

ご承知のとおり、沖縄県は米軍基地が集中して、さまざまな課題を抱え、ご苦労なさっておられるわけであります。先般、沖縄で九州知事会がございました。その時に私も会議に参加したところでありましたが、その際、仲井眞知事さんから、長崎県は米軍基地があるわけで、しかも原爆が投下された地域であるというそういった事情があるにもかかわらず、非常に米軍との関係が良好な状況で推移してきているのではなかろうかと。どういったことでそういう状況であるのか、一度お訪ねをしてみたいというようなお話をいただいておりました。
 それから具体的なお話は進んでいなかったわけでありましたが、そういった趣旨で今回、本県をご訪問いただいたものと思っております。

記者(NIB)

今後の連携で具体的なお話が何かありましたか。

知事

全国の基地を抱える都道府県は、渉外関係知事会議というのを持っております。各基地に共通するさまざまな課題がございますので、そういった分野についても、今後とも引き続き連携を深めながら、また、意見交換を重ねながら、ともに協力して取り組んでいこうといった趣旨のお話でありました。

記者(朝日新聞社)

今の沖縄の関係なんですけれども、もう一度、今日の会談の具体的な中身を、ごあいさつ程度のものなのか、何かもう少し突っ込んだやりとりがあったのかどうか教えてください。

知事

先ほど申し上げたように、長崎県は非常に(米軍との)関係が良好なようですが、どういうことなんだろうか、どういう状況だろうかというお話がございまして、沖縄ならではのさまざまな課題がある中で、そのようなお話をいただくと、本県は比較的良好な関係で今日に至っているということを私も感じておりました。
 例えば、事件や事故、こういったものも沖縄県では多数発生しておりますが、私が記憶する限りにおいては、米軍関係で(長崎県で)大きな事件が発生したのは平成8年前後だったと思います。米兵によって女性の方が傷つけられるという事件が発生して、その際には抗議を含めて行った事例がありましたが、あまりそれ以降重大な事件等も発生していない。あるいはまた、佐世保という都市自体が軍港として発展してきた歴史がありますので、そういう意味では、地元の経済界としても良好な関係維持にご尽力をいただいている。基地の存在を地域経済の活性化に結び付けていこうというようなお考えもあるのではないかと、そういったことなどを申し上げました。
 基地が存在することによって、例えば日米地位協定の中の問題点である、いわゆる治外法権の状況をどう変えていくのか、そういった点等については、やはり基地所在の自治体が一緒になって取り組んでいかなければならない課題でもありますので、地域の活性化を促すためにどう取り組んでいくのか、そういった面についても情報交換しながら、一緒に考えていきましょうという趣旨のお話をさせていただきました。

記者(朝日新聞社)

なぜ沖縄県知事が、今この時期に長崎に来られたのかというのが、我々も少し疑問があるんですけれども、沖縄もいろんな基地問題を抱えている中で、例えば、普天間の問題ですとか、今、オスプレイの問題ですとかいろいろ抱えている中で、こういう形で良好な関係を持っている長崎県側に、ぜひ協力を願いたいというような趣旨の発言というのはなかったんでしょうか。

知事

例えば基地負担といったような発言ですか。

記者(朝日新聞社)

ええ。

知事

それは一切ありませんでした。

記者(長崎新聞社)

関連で。先ほど知事がおっしゃった治外法権を取り除くための話ということなんですが、具体的に例えば日米地位協定の抜本的改善みたいな、そういったもので意見が一致したとか、そういうことはないですか。

知事

これは渉外知事会議で長年にわたって議論してきた内容であり、特別の案件について議論をしたという状況ではありませんでした。

記者(共同通信社)

仲井眞知事は、知事のお答えに対して納得したような反応だったんでしょうか。

知事

そうですね、特にそれ以上の突っ込んだお話はありませんでした。

記者(NBC)

オスプレイの話は出ましたか。

知事

オスプレイも、時々墜落が見られる。特に沖縄県の場合には、人家に隣接する形で飛行場があって、万が一事故が起きるというような場合には、重大な影響が懸念されるということで、なかなか難しい問題だというようなことはおっしゃっておられました。

記者(NBC)

今年秋に沖縄ではオスプレイが配備されるという一つの計画があって、今年4月でしたか、佐世保にはボノム・リシャール(米軍の強襲揚陸艦)が配備されました。ボノム・リシャールはオスプレイを搭載することができるので、その辺の長崎県知事に対するお話は向こうからなかったですか。

知事

それはありませんでした。
 沖縄の知事さんは、6年間、知事として頑張っているが、米軍関係施設が1ミリも動いていない、何とか動かさなければならないといったことをおっしゃっておられましたので、例えば、私どもが佐世保港に関連して返還6項目、新返還6項目という課題を掲げて取り組んでおりますが、そういった形での基地の返還そのものに対する進展を期待しておられるのではなかろうかと思います。

記者(NBC)

それに対してどういう思いを持っていますか。

知事

やはり我々自身も、これまで長年にわたってなかなか高いハードルでありましたが、一つずつ乗り越えてできるものは前に進めてきましたし、まだ実現できていないものもありますが、新返還6項目の実現に向けては、地元佐世保市と力を合わせて取り組んでいかなければならないと思っております。

記者(共同通信社)

仲井眞知事が、また来たいというような抱負を持っていらっしゃるんですけど、いつ頃というめどは何かおっしゃっていましたか。

知事

いえ、具体的なお話ではありませんでした。
 特に、私の方からは、離島地域で人口減少が著しくて非常に苦戦しているということを申し上げたのです。沖縄県は人口が減少していませんからね。ぜひ参考にさせていただきたいということも申し上げましたが、そういった点を含めて情報交換しながら、そしてまた、地域経済をいかに活性化していけばいいのか、そういった共通する課題もお話の中でさせていただきましたので、そういった点も含めて、これからまた引き続き情報交換をしながら共に取り組んでいこうというお話をしたところであります。

記者(NBC)

非公開にした理由を教えてもらいたいんですが。

知事

それは恐らく沖縄県さんが非公開でということだったからではないでしょうか。

記者(NBC)

1対1で対談するのは初めてですか。

知事

そうですね。

記者(NHK)

中村知事は、先ほどの基地問題で、なんで長崎が(米軍との関係が)良好なのかという説明をしたとおっしゃいましたけれども、それに対して仲井眞知事はどうおっしゃられましたか。

知事

そうですね、やはり長崎県の場合には海軍だけなんですね。沖縄の場合には空軍がありますよね。ということは、一番大きな課題というのは、提供空港が住家に隣接する形で存在している。騒音問題などについても相当深刻な状況にあると。そこら辺も一つ違いがあるのかなというような話もなさっておられました。

記者(NHK)

中村知事としては、同じ米軍基地がある自治体同士ということになるんですけど、今後、沖縄とはどういう連携をしていきたいと思っておられますか。

知事

共通の課題について、所在自治体として意見交換を行う場が、先ほど申し上げた渉外知事会議ほかありますので、これまでもお互いに情報交換をしながら、所在自治体全体として国に対してどういうことを要請していくべきであるのか、そういった点は常々話し合いをしながら共同して取り組んできたところであります。
 私の場合には、特に先ほど申し上げたように、沖縄県は人口減少も見られない、頑張っておられるということもあり、特に離島振興等については特別の立法なども視野に入れながら頑張っていかなければならないという思いがあったものですから、沖縄県さんの取り組みを参考にさせていただきたいということを申し上げました。

6.ロンドンオリンピック出場の本県ゆかりの選手の表彰について

記者(共同通信社)

改めてなんですけど、内村航平選手なんですけど、特別賞を新設されたのは、もう期待どおりというか、期待以上の活躍に対してあげる賞がなくなってしまったということですか。

知事

あげる賞がなくなってしまいました。すごいですね。(昨年は)世界選手権3連覇であり、前人未到(の活躍)でありましたので、これは県民栄誉賞を差し上げなければと、こう思ったんですが、今度は金メダルでありました。次のオリンピックも金メダルを期待して賞をつくって準備しておきたいと思います。

記者(共同通信社)

今度はあらかじめ用意をしておくんですね。

知事

(実際に)そういうわけにはいきませんが、次なるオリンピックでも活躍を大いに期待したいと思っています。

7.韓国との交流について

記者(NHK)

すみません、今日、韓国の駐日大使と会談をして、どう受け止められていますか。

知事

本来は、日韓フォーラムが開催される予定で、そこにご参加された折に、本県の方にもお立ち寄りいただくということでありました。そのフォーラム自体が延期されたということであり、せっかく長崎訪問を計画しておられたので、おいでになられたということであります。
 ただ、基本的な考え方は、大使もおっしゃっておられましたように、確かに国家間の課題は存在すると思いますが、やはり両国民の友好交流を大きく拡大していくということが、やはりこれからのアジア地域の発展を目指す上でも欠かせない要素だろうと思います。そういった部分については、引き続き県としても積極的に取り組んでいかなければならないと思っております。

広報課

ほかにございませんでしょうか。

記者(NHK)

韓国の駐日大使の件では、竹島の問題がいろいろある中で、知事として、長崎県側として受け入れた理由というのは、今言われたような理由ですか。今回、こうやって長崎に訪問したいというのは、日韓フォーラムが延期になる中で、長崎県としてはそれを拒否せずにこうやって会うことを受け入れたという理由は何ですか。

知事

会談の席でも申し上げましたが、もともと長崎というのは日韓両国の友好交流の拡大のために大切な役割を果たしてきた県だと思っております。(未来志向で関係を深めるべき我々が)過去の歴史のことを言ってはいけませんが、国書改ざん(注:江戸時代初期、日朝の国交が断絶する中、仲介役の対馬藩は、国書の偽造・改ざんをしてまで両国の仲を取り持ちました)といったことも覚悟しながら、覚悟しながらというのはおかしいですね。そういう苦労もしながら両国間の友好交流関係の維持発展のために努力してきた。そしてまた、日韓親善協会の設立も全国の先陣を切って、これは中国に限らず(注:長崎県は戦後、全国に先駆けて中国への友好親善団を派遣しました)、全国初、友好親善団を韓国に派遣したと、そういう実績のある県でありますので、向こうからおいでになられるということであれば、それはそのままお受けしていこうと。そしてまた、これからも長崎県の役割をしっかり担いながら、両国の友好発展のために努力をしていかなければならないと、こう思っております。

記者(NIB)

日韓関係の改善のために国に何か求めたいことはありますか。

知事

友好交流の拡大を推進していくということは、両国関係がいかに安定的な交流環境が整備されるかということだろうと思いますので、国家間の大きな課題であろうと思いますが、やはり国の責任のもとで解決に向けて全力で取り組んでいただきたいと思います。

8.諫早湾干拓事業について

記者(共同通信社)

全然また違うことですけど、諫干のアセスの件で、先月28日に大臣が来た時に、もう1回改めて意見書を出すから公表を待ってくれというような話だったと思うんですけど、この意見書というのは、まだ出す準備というか、そういうお気持はあるんでしょうか。

知事

それは改めてお出ししたいと思います。というのが、先般、大臣もお見えいただいて口頭でのご説明はあったわけですが、個々具体的にどういう形でアセスの中に触れられているかというのは、その時点ではわかりませんでした。今回、幾つかその内容が触れられた面があるのではないかと考えておりますので、地元としての意見書を早急に取りまとめた上で、もう1度お出しできる機会があるのか考えたいと思っております。

記者(共同通信社)

いつ頃かというめどはまだ。

知事

できるだけ早く。そんなに時間がありませんから。

記者(共同通信社)

この場合は、こちらの要請を聞くことなく公表までいったということで、例えば知事が直接上京して意見をしつつ渡すということも考えられるんでしょうか。

知事

考えなければなりませんね。ただ、上京してそういった機会をつくるというのは、すぐすぐは難しい状況でありますので、しかるべきタイミングを見計らいながら検討しなければならないと思います。

広報課

以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。

知事

ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。
平成24年7月27日(金曜日)
・午後3時から午後3時25分(25分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年7月27日 定例記者会見

会見内容

1. 新日中友好21世紀委員会の長崎県開催について

配布資料:新日中友好21世紀委員会第4回会合の本県開催について【PDF:444KB】

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

よろしくお願いします。
 まず、私の方から2点ご報告をさせていただきます。
 1点目は、新日中友好21世紀委員会、これを本県で開催したいということについてのご報告であります。お手元に資料が配付されてあろうかと思いますので、ご確認をいただきたいと思います。
 新日中友好21世紀委員会が、本県と東京都で開催されることになりました。ちょうど日中国交正常化40周年という節目の年に開催できますことを大変うれしく思っております。
 この委員会は、21世紀における日中関係を一層発展させていくために、日中双方の有識者が幅広い分野に関して議論をし、両国の政府首脳に提言などを行うという委員会でございます。
 お手元の資料にも添付しておりますが、日本側の委員は9名で構成されており、座長は西室泰三(にしむろ たいぞう)さんであります。東芝の相談役をなさっておられます。
 一方、中国側の委員は唐家セン(とう かせん)座長。ご承知のとおり、前の国務委員をなさっておられまして、現在は中日友好協会の会長をなさっておられる方であります。中国側12名ということになっております。
 唐家セン座長は、長崎ともゆかりの深い方でありまして、これまで3回ご来県をいただきました。昨年の11月に私が北京市を訪問しました際に、21世紀委員会が国交正常化40周年を機に日本側で開催されるということでありましたので、本県での開催についてお話をさせていただきました。唐座長からは、長崎県が中国との友好交流を深めてきたことに対して、大変高い評価をいただいているところであります。
 先般、4月になりまして中日友好協会の会長にご就任された後、歓迎レセプションが東京で開催されましたが、私も改めて唐家セン座長にお会いしまして話をさせていただきました。その際には、積極的にご検討いただいているということでありましたので、期待をしていたところであります。
 その後、外務省に対する要望や、あるいはまた、李文亮(り ぶんりょう)駐長崎中国総領事様の大変なお力添えもいただいてきたところであります。
 国家レベルのイベントが本県で開催されるということは、大変光栄で有意義なことであると考えているところであります。

2.諫早湾干拓事業について

知事

それから、2点目でございますが、諫早湾干拓事業の開門問題に関連するお話でございます。これについては、ご承知のとおり去る5月11日、環境アセスメントの準備書に対する長崎県の意見書として、106項目にわたる内容を国の方に提出しておりました。明日28日、土曜日でありますが、この長崎県の意見に対する回答について説明をしたいということで、郡司農林水産大臣が来県されることとなりました。県議会、諌早市、雲仙市の関係皆様方とともに、説明をお受けすることにしております。
 これまでも申し上げてきたことでありますが、この準備書につきましては、仮に開門がなされても、その影響の及ぶ範囲というのはほぼ諫早湾内にとどまると。有明海全域にその影響が及ばないといった内容が示されたところでありまして、そうであれば、開門によって環境改善につながるというのは考えにくいのではないかと。
 一方、仮に開門がなされるということになると、防災上、営農上、漁業、あるいは生態系に及ぼす影響、被害が懸念されることから、こういった106項目についての意見書を提出させていただいたところであり、また、これまで(国から)いただいた内容では、対策工事等も決して万全なものとは言えないような状況にあったわけでありますので、大臣のご説明を改めてお聞きした上で、これからしっかりと判断をしていかなければならないと思っております。
 また、地元の事情等についても、大臣ご就任後、初めてのご来県でありますので、改めてしっかりとご説明をさせていただく時間をいただければと考えているところであります。
 以上、2点について、冒頭ご報告をさせていただきます。
 あとはどうぞよろしくお願いします。

記者(読売新聞社)

今月の幹事社をしております読売新聞です。1点だけお尋ねします。
 諫早湾干拓の話が出ましたけれども、農相との会談で言うと、前回、鹿野大臣(当時)が来た際、前日までは特にお話はないよという当時の筒井副大臣からの話もあった中で、(来県当日に)突然(アセス準備書に記載されたケース)3−2開門というものが持ち出されたということをどうしても思い出してしまうんですけれども、今回、県としては開門前提の協議であれば乗らないという前提でお話があったかと思うんですが、仮にその行程表等を示されるという可能性も否定できないと思うんですが、知事のご所見をお願いします。

知事

今回は、開門を前提にしたお話ではないと理解をしております。冒頭申し上げましたように県の意見書に対するご説明をいただくと、回答をお持ちいただくということだろうと思います。
 改めて申しますが、今まさに環境アセスの手続途上であるわけですので、その延長線上にあるべき開門の協議が同時並行で進むということは、あり得ない手順ではなかろうかと思っております。
 したがって、我々は環境アセス素案が示されて、それに対して意見をしっかりと申し上げている段階でありますので、現段階で開門を前提にした協議に応じられるような状況ではないと考えております。

記者(読売新聞社)

各社からどうぞお願いします。

3.新日中友好21世紀委員会の長崎県開催について

記者(西日本新聞)

日中友好の21世紀委員会ですけれども、今のところ、まだ11月下旬に長崎県で開催されるというだけで、具体的な日程とか、日数とか、場所とか、そういうのはまだ全然決まっていないんですか。

知事

これから外務省と十分詰めていく必要があると思っております。大方11月頃にというお話はいただいておりますが、場所の問題、期日の問題等含めて、これから十分に外務省とも相談をしながら詰めていきたいと思います。
 地元の方での意見交換など、そういった場も設けられることになっているようでありますので、これから具体的に組み立てていかなければならないと思います。

記者(NBC)

日中友好21世紀委員会なんですが、長崎県で開催される運びとなった経緯と意義を教えてください。

知事

冒頭申し上げたように、日中国交正常化40周年という、日中関係での大きな節目を迎えているわけであります。本県は、これまで中国との間で非常に古くから盛んに交流を重ねてきたのでありますが、ちょうど今年はまた県にとっても福建省との友好県省関係で30周年の年であり、さまざまな記念訪問団等も計画しております。
 これまでも長崎と中国との深いゆかりの一つとして、孫文・梅屋庄吉の事業等にも取り組んできたところでありまして、これからの日中関係の将来を展望するようなそういう会議が長崎で開かれて、将来の友好交流の拡大につながるような、そういう提言がなされる場になることもあり得ると考えおりますので、長崎で開催されて、また新たな日中関係がスタートするということになると、これは意義深いものがあると思っております。そういう意味で、ちょうどこの節目の年でもありましたので、長崎で開催していただけないかというお話を差し上げてきたところです。

記者(NBC)

知事が、長崎でという話をされたのですか。

知事

そうです。

記者(NBC)

それで、今回の運びになったんですね。

知事

そうです。

記者(NBC)

ずっと前から、その辺は打診されてきたんですか。

知事

いえ、そんなに古い時点ではありません。ちょうど「孫文・梅屋」が終了して、さあ、次の展開をどうしようかと言っていた時期に、今年は日本側で開催するということになりましたので、これはいいお話だと考えて、先ほど申し上げたように、働きかけを進めてきたということです。

4.諫早湾干拓事業について

記者(NHK)

諫干の関係なんですけれども、明日は、長崎県の出した意見書に対して回答を持ってくるということなんですけど、知事の方から問題として挙げている農業用水を地下水から上げるというのは、それは地盤沈下の危険があるんじゃないかとか、あと、開けて漁業が回復するという根拠はないとか、そういう意見に対してちゃんとした回答が示されなかった場合は、どういう対応をしたいとお考えですか。

知事

そういった意見書については、もう2度提出をさせていただいておりますので、具体的な形でご回答をお示しいただけるのではなかろうかと期待をしております。
 ただ、具体的な回答をいただいていない段階でありますので、現段階でその後のことはなかなか申し上げにくい状況であります。

5.長崎〜上海航路のグランドオープンについて

記者(朝日新聞社)

オーシャンローズの件なんですけれど、カジノの営業を始めたということなんですが、経済効果と集客が期待されることと、現状、日本ではカジノというのが違法な、賭博という違法な行為に当たっているということで、公海上で日本の法律が適用されないとはいえ、県が助成金を出している船が、そういうふうにカジノの事業を進めているということについては、知事としてどういうふうにお考えなのかをお聞きしたいと思います。

知事

日本国内は国内法でカジノ等は禁止されておりますので、国内でカジノが運営されるということはないと思います。公海上のカジノという形で、旅行の魅力をさらに高めるという趣旨で開設をされたのだろうと思っております。ただ、いろんな方々が乗船されますので、例えば子どもたちも一緒に乗って交流を重ねるような場も設けられてくるものと思っておりますので、そこの切り分けは、当然ながら運航者の方できっちりとやっていただく必要があるものと思っております。
 上海航路をお使いになる乗客の皆様方、いろんな方々がいらっしゃると思います。観光目的でおいでになられる方もいらっしゃいますし、大人から子どもまで乗船されるわけでありますので、(運航者が)それぞれのニーズに応じた対応を考えられるのではなかろうかと思います。

記者(朝日新聞社)

逆に言いますと、その切り分けさえすれば、国内で違法になっているカジノでも公海上で(国内)法が適用されない以上、問題ないとお考えですか。

知事

国内法が禁止しているから、関係ない(国内法が適用されない)地域でカジノが開催されることはけしからんということはできないと思っています。

記者(朝日新聞社)

県としても肯定する立場だということでよろしいんですか。

知事

なかなか否定はしにくいのではないかと思います。公海上を通ってくる船舶というのは数多くあるわけですし、その中にはカジノが設けられている船も多数存在するのではないかと思っておりますので、県が関与したからカジノは一切だめだというのは、なかなか申し上げにくいことではないかと思います。

6.石木ダムについて

記者(共同通信社)

石木ダムの進捗というか、これからの予定などが固まっていたら、教えていただきたいのですが。

知事

一度親書を差し上げたのですが、返送されたと聞いております。なかなか話し合いに応じていただけるような状況にはまだないのではないかと思いますが、引き続き、(石木ダム建設)事務所の方で、関係地権者の皆様方と話し合いの場が持てるように働きかけを行っているところであります。

記者(共同通信社)

これぐらいまでには応じていただきたいなとか、いけるんじゃないかというふうな見通しみたいなものはまだ。

知事

もう少し時間がかかるのではないかという気はしております。事業継続という方針が国の段階でも示されたところでありまして、そういった面を含めて、これから協議に応じていただけるように、なお働きかけを進めていかなければならないと思います。

7.災害廃棄物の広域処理について

記者(NBC)

がれき処理の問題ですけれども、宮城県が広域処理での申請をもうやめる(新たな自治体には要請しない)ということで、昨日、田上市長が「長崎市としても、受け入れるということは見送る」という方針を示したんですが、県としては、今後、がれき処理についてはどういうふうなお考えで取り組んでいかれるおつもりですか。

知事

これまでは、具体的な需要(要請)があって、ぜひこれに応じていかなければならないという考え方のもと、関係市の皆さん方とも、具体的にやるとしたらどういった手法があるのか、そういった面も含めて協議を重ねてきました。
 長崎市さんも受け入れた場合を前提にさまざまな研究を進めていただいてきたのでありますが、お話のように、宮城県が、これ以上は(新たな自治体への要請は)必要ないのではないかというような方向性をお示しになられたということであります。
 ただ、最終的には環境省が7月中を目途に処理計画を策定するというお話を聞いております。したがって、それをしっかり見極めた上で最終判断を行う必要があるのかも知れませんが、現段階では、そういった一連の検討作業というのは中断せざるを得ないと思っております。国の全体計画の策定を待って、本当に必要がないということであれば、これまで関係市町に協力のお願いをしてきた経過もありますので、その段階で、県としても最終的に判断をし、取り消しを含めて結論を出したいと思います。

記者(NBC)

現段階では、長崎市と同じスタンスということですね。

知事

そうですね。国が災害がれきの処理計画で、最終的にどう決断されるのかを待った上で判断したいと思います。

記者(NBC)

受け入れ作業なんかは、今のところ中止ということですか。

知事

そうですね。

8.オスプレイ配備への対応について

記者(長崎新聞社)

米軍の輸送機のオスプレイについてお伺いしますが、配備先の沖縄県だったり、陸揚げした山口県の首長さんたちが強く反対しているんですけれども、中村知事はどう考えられているんですか。

知事

日本国民の安全を守るための防衛上の必要性から配置されるわけでありますので、導入に当たっては、安全性をしっかりと確認できるということが極めて重要な判断要素の一つではなかろうかと思っております。
 この間、沖縄県、山口県含めて渉外関係知事会議の構成メンバーでもありますので、こういった点についても、地元の十分な理解を得ながら進めてほしいとの要望活動を国に対して行いました。また、先般、全国知事会でも同様の議論がありました。本県は訓練飛行区間に入っておりませんが、地元の十分な理解が必要という立場は同じであります。場合によっては、「ボノム・リシャール」強襲揚陸艦に積載されるという可能性もあるのではないかと、こう考えておりまして、十分慎重に対応していただく必要があるものと考えております。

記者(長崎新聞社)

知事会ではなく、基地のある町の県単独で反対するという考えはないということですか。

知事

今の時点では、オスプレイが本県にとって関係があるのか、ないのかということは、よく見えません。飛行ルートにも本県は入っておりませんし。したがって、現段階では県単独で反対という取組を行う予定はありません。

記者(長崎新聞社)

安全性については、判断がつきかねるというお考えですか。

知事

そうですね。事故が多発しているというお話でありますので、まずはやはり事故原因を徹底的に究明をし、問題点がないのか、改善すべきところはしっかり改善された上で判断がなされるべきだと思います。しかも、その際にはしっかりとした説明をしていただく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

将来的な配備については理解を示すけれども、現時点では安全性がはっきりしていないので、配備にはちょっとどうかなというお考えですか。

知事

そうですね。仮に例えば本県に配備するというお話があった際には、やはりそのような判断をするのではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

長崎空港を利用するとかですね、新たな計画が出てくる可能性もないとはいえないですね。

知事

それはやはり安全性の確認が最優先課題だと思います。

9.諫早湾干拓事業について

広報課長

他に(質問は)ございませんでしょうか。

記者(NHK)

諫干関係でもう1点聞きたいんですけれども、平成25年の12月まで、あと1年半なんですけど、明日の知事と大臣の面会では、知事は何を一番伝えたいですか。

知事

先ほど申し上げたように、今我々がやっているのは、環境アセスメントの準備書に対する議論です。開門の方法がいくつか示されていますが、それぞれの開門方法ごとに懸念される事項というのが目の前に存在するわけでありますので、そういった課題について、当事者である国は十分理解をして、必要な対策を十分に講じて、地域住民の皆様方が安心できる環境をつくっていただかないと、前に進めない話であります。今、まさにその議論をやっている最中であります。
 ただ、これまでの経過を見ますと、関連事業が発注をされたりということで、開門前提の手順を踏んでおられるように見受けられるのですが、その点については極めて遺憾であると思っております。
 この問題の初期の段階から申し上げてきたのですが、佐賀地裁判決が出されて福岡高裁に控訴した後に、環境アセスに着手されたのですね。したがって、福岡控訴審判決が出された時には、環境アセスのまだ最中だったわけであります。その環境アセスの結果を踏まえて慎重に判断していただきたい、そのためには上訴していただきたいという要請を繰り返し行ってきたわけでありますが、アセスの結論が出る前に判決が確定してしまったと。これがそもそも問題の発端であろうと思っております。
 したがって、我々はしっかりとした手順に基づいて真摯に対応しておりますので、開門を前提にしたような協議に応じられる段階ではない。まずはアセスをしっかりと踏まえた上で、次の手順に進んでいただくのが本来のあり方ではなかろうかと考えております。

広報課長

以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年6月29日(金曜日)
・午後3時から午後3時40分(40分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成24年6月29日 臨時記者会見

会見内容

九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)武雄温泉〜長崎間のフル規格着工認可について


新幹線・総合交通対策課長

ただいまから、九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)武雄温泉〜長崎間の着工認可に係ります長崎県及び沿線3市によります合同記者会見を開催いたします。
 はじめに、長崎県知事から認可について発表をいたします。

知事

今日は、皆様、大変お忙しいところありがとうございます。
 まず、私の方からご報告をさせていただきます。今日は嬉しいご報告をさせていただきます。
 九州新幹線西九州ルートの武雄温泉〜長崎間につきましては、本日、国土交通大臣から認可がなされました。今回の認可は、現在順調に工事が進められております武雄温泉〜諫早間に加えまして、新しい区間であります諫早〜長崎間を一体的な事業としてフル規格で整備しようというものでありまして、概ね10年後に完成、開業予定となっております。
 また、西九州ルートには、現在耐久走行試験を行っておりますフリーゲージトレインを導入することも盛り込まれておりますが、もう一つの課題でありました肥前山口〜武雄温泉間の単線区間につきましても、新幹線スキームによって複線化されることになったところであります。
 この西九州ルートは、昭和48年に整備計画路線として決定・建設指示がありましたものの、その後、オイルショックによる新規着工の凍結、短絡ルートへの変更、並行在来線の取扱いなど、さまざまな課題に直面し、この着工認可に至るまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。
 しかしながら、それでも長年にわたり関係者皆様方の並々ならぬ熱意とご努力に支えられまして、本日を迎えることができました。
 特に、県議会の皆様、地元の経済界の皆様、関係自治体の皆様方におかれては、国などへ働きかけを行っていただくなど、幾度となくお力添えをいただき、さらにまた、本県選出国会議員をはじめ、関係議員の皆様方にも強力なご支援をいただいたところであります。
 そして、何よりも県民の皆様方の熱い思いを総決起大会など、さまざまな場面で結集していただき、大変心強い限りでありました。この場をお借りして、これら関係の皆様方に対し、心から深く感謝申し上げる次第でございます。
 昨年開業した鹿児島ルートを見ますと、現在までその高い開業効果が示されているところでありますが、これは新幹線を軸にした二次交通の整備にあわせ、駅周辺のまちづくり等に積極的に取り組まれ、また、地元を挙げた観光誘致の取り組みが着実に推進されてきた結果であるとお聞きしております。
 私も長年にわたる本県最大の課題の一つでありました九州新幹線西九州ルートの開業に向けて、大きな一歩が踏み出されることとなったことを大変嬉しく思っておりますが、同時に本県においてもこの新幹線の効果を最大限に発揮することができるよう、ソフト、ハード両面から全力でまちづくりに取り組んでいかなければならないと決意を新たにしているところでございます。
 沿線市であります長崎市、諫早市、大村市におかれては、既に新しいまちづくりに取り組んでいただいているところでありますが、その他の県内すべての地域においても、それぞれの地域の魅力や個性を活かしたまちづくりが促進されることによって、この新幹線の整備効果を実感していただけるものと確信しておりますので、どうか地域住民の皆様方、関係者の皆様方の今後なお一層のご理解とご支援をお願い申し上げる次第であります。
 また、本年2月に本格的な運航を始めました長崎上海航路がございますが、今後整備されるこの西九州ルートと連結させることによって、新しいアジアとの交流軸が完成するものと考えており、引き続き県としましてもこの航路を大きく育ててまいりたいと思っております。
 県としましては、今後、一日も早い全線開業に向けて建設工事が順調に進められるよう、用地取得など地元としての全面的な協力に力を注いでまいりますとともに、西九州ルートの新幹線効果が最大限発揮されるよう、各種の施策を展開してまいりたいと思います。
 引き続き県民の皆様方のご支援を賜りますよう、お願い申し上げる次第でございます。
 私の方からは以上でございます。

新幹線・総合交通対策課長

続きまして、新幹線の沿線3市長がそれぞれコメントいたします。

長崎市長

長崎市長の田上です。私の方から、お話をさせていただきたいと思います。
 先ほど知事からお話がありましたように、ここまでの今日の認可までの道のりは決して平たんではありませんでした。その意味で、多くの関係者の皆様のこれまでの努力が実を結んで、今日の認可の日を迎えられたことを、素直に喜びを分かち合いたいと思います。
 今回のこの新幹線の認可はゴールではなくて、新しい長崎の交流時代、あるいは西九州の交流時代のスタートであると思っています。
 その意味で、これから新幹線が来ればまちが栄える、地域が栄えるということではありませんので、新幹線が来るまでの概ね10年間、この10年間の間にどういうまちづくりを進めてより魅力のあるまち、行きたいまちになれるかどうかということが非常に大きなポイントになると思っています。
 駅周辺はもちろんですけれども、港・水辺の魅力アップ、それから、港湾施設も含めた機能のアップ、それからまちなかの和華蘭の魅力の見える化といった作業を「まちぶらプロジェクト」という形でスタートしていますけれども、こういったものをしっかり進めて長崎に行きたいという皆さんを増やしていく、そういう魅力づくりの10年間にしたいと思っています。
 また、もう一つは長崎市ということだけではなくて、今、諫早市さん、大村市さん、それから嬉野市さん、武雄市さん、一緒に5市で「5市サミット」という形で、新幹線の沿線の駅がある5市で連携しながら、共同でそのまちづくりのプラス効果をより高めていこうという動きをずっと続けています。この新幹線の効果が5市はもちろんですけれども、県内全体、あるいは西九州全体に広がるようにどういう仕組みをつくっていけばいいか、どういう連携をしていけばいいかということについてもこれからしっかり準備を進めていきたい。これからの10年間が、新幹線が来るまでの10年間が非常に重要だと、ポイントになるということを改めて重く感じています。
 これまでも県はもとより経済界の皆さん、あるいは多くの周辺の地域の皆様、市民の皆様の力を得てここまで来ましたけれども、これからもまちづくりについてもぜひ多くの皆さんのお力添えをいただきますようお願いいたしまして、私からの話とさせていただきたいと思います。

諫早市長

諫早市長の宮本でございます。先ほど知事からも田上長崎市長からもございましたように、今回の認可・着工に至るということは、従来からの長年の念願でございましたので、この日がようやく訪れたという思いでいっぱいでございます。皆さんとともにお喜びを申し上げたいと思います。
 これまで、いろんな曲折を迎えながら、先輩諸氏がいろんな努力を数十年にわたってされてこられました。その成果が今ここに出てきたということでございますので、多くの先輩諸氏、そして重鎮の方々にこの場をお借りして御礼を申し上げたいと思います。
 諌早市は、島原半島3市と合わせますと約30万人の人口を抱える諫早駅がございまして、ここに新幹線が停車をするということは、大きな可能性と希望があると思っております。
 雇用の問題にしても、交流の問題にしても、やはり新幹線は血管だと思っておりますので、血の巡りをよくすることによりまして、この効果が発揮されるものと思います。
 長崎駅の乗降客は、年間820万人です。諫早駅は470万人ということで、長崎県では第3の都市ですけれども、駅の乗降客で言いますと第2番目と。長崎市の半分以上はあるということで、これを活かしたまちづくりを行いたいと思っております。そういった意味では大きな可能性を与えていただいたということでございます。また、その責任も大きいと思います。
 今まで、私どもはいろんなプランを温めてまいりました。駅前周辺の再開発にいたしましても、プランをあたためてまいりましたけれども、いよいよそれが具体化に一歩ずつ近づいていくということでございますので、長崎県の将来にとって、そして西九州全体の浮揚のためにこの機を、この10年間を大事に使っていきたいと思います。それだけの責任も大きゅうございますし、希望も大きいということでございます。
 これまで交通の要衝の地として諌早市は旧来から発展を続けてまいりました。新幹線が入ってくるということは、一つの大きな変革が起こると思っております。これをどう活かしていくかというのが、長崎県央の地域の発展につながりますし、ひいては佐世保を含めた長崎県全域の、西九州全域の発展につながるものと思っております。
 重ね重ねでございますけれども、これまで30数年間にわたり努力をしていただきました先輩諸氏に厚く御礼を申し上げましてコメントとさせていただきます。

新幹線・総合交通対策課長

続きまして、大村市長からのコメントでございますが、市長が所用のため、代理で吉野副市長がコメントいたします。

大村市副市長

まず初めに、先ほどから出ていますように、これまで努力をしていただきました先人の方々に感謝を申し上げたいと思います。
 本日、市長があいにく上京中でこざいまして、コメントを預かってまいりましたので読ませていただきます。
 「本日、武雄温泉〜長崎間として21キロ延伸を含めた認可となり、これまで活発に要望等を繰り返した実績がやっと実を結ぶ形となりました。我が大村市におきましても、大変喜ばしいことだと思っております。
 認可にあたり御尽力いただきました国土交通省、鉄道・運輸機構九州(新幹線)建設局、そして長崎県知事をはじめ県関係部局の皆様方に対しまして、沿線自治体の市長としましてお礼とお喜びを申し上げます。
 我が大村市におきましても、新幹線がもたらす地域振興に大きく期待しているところでございます。終点長崎までの延伸がさらに大きな力となるものと信じております。
 今、大村市では、大村市の新幹線開業に向けた基本計画を策定中であり、長崎までの延伸が認可されましたことで、空港、長崎自動車道、新幹線と日本有数の高速交通の要衝の地として大きく飛躍することになります。この県央地区の飛躍するまち、夢にはばたくまちとして、今後とも県の関係者、また沿線の各市の方々にはお力添えをいただきながら、まちづくりを進めてまいりたいと思います。
 大村市長 松本 崇」
 以上でございます。

新幹線・総合交通対策課長

それでは、質問をお受けしたいと思いますが、まず、幹事社の方からお願いいたします。

記者(NBC)

いつもより力が入っていらっしゃいますね。

知事

そうですね。やはり歴代の皆さん方が一生懸命前進を目指されて、なかなか手が届かなかった事業でありますので、それがようやく実現の運びとなったということ、大変うれしく思っております。

長崎市長

やはり恐らく皆さん同じ気持ちだと思うんですけれども、40年近い時間を経て、ようやく今日認可の日を迎えたということで、これまでご努力いただいた多くの皆さんに感謝したいという気持ちは共通だと思います。
 それと同時に、こういった日を迎える、こういう立場で迎えることができたということを大変光栄に思いますし、もう一つは先ほど申し上げた、新幹線が来ればよくなるという単純なものではありませんので、これからのまさしく10年間、どれだけ魅力アップして、長崎に行きたいという人を増やしていけるか、そして、長崎に来て満足してもらえる仕組みや体制などをどうやってつくっていくか、その責任といいますか、責任感の方がどちらかというと強い。新しい交流の時代を迎えるというわくわく感と同時に、これからの10年間しっかり力をあわせてまちづくりを進めなければならない。そして、それを県内、それから西九州全体に及ぼしていかなければならないと、そういう責任感を強く感じています。

記者(NBC)

第一報を聞かれたときにやっぱり責任感の方が強かったということですね。

長崎市長

第一報を聞いた時には、やはり喜びの方が大きかったんですけれども、その後、新幹線は道具なので、本当に力のある重要なツールだけれども、これはあくまでもツール、ルートであって、これが来ればすべて解決するというものではありませんので、これからやらなければならないこと、やりたいことという方にすぐ気持ちは移っていきました。

諫早市長

(平成)20年3月の武雄温泉から諫早までの認可というものがございました。これはスーパー特急方式という形でちょっと私どもが願っていたものとは少し違うと。そして、諫早市民の間でも、武雄温泉から諫早までという認可区間になっているものですから、当然諫早駅が入っていると思われていたふしがありまして、現在の認可、今日以前の認可ですけれども、20年3月の認可では、極端に言うと諫早駅はそのままで、諫早駅の手前までが認可区間ですよと、具体的にはそういう話になってしまうと。諫早駅は現状のままと。武雄温泉から諫早までが認可ということで、もう既に諫早駅は入っているからいいじゃないかというような安易な気持ちがあったのも昔は事実なんですよ。その認可が行われた頃ですね。4年前の話ですけれども、そういうことがあったのも事実ですが、今回、それでは長崎県域の浮揚にもならないし、諫早駅の再開発もできないということで、念願がかなったと。一つ課題が解決したというか、先ほど長崎市長もおっしゃいましたけれども、新幹線は一つのツールです。これをどう活かしていくか。歴史的には、諌早は交通の結節点として長崎県の中では発展してきました。その一つのツールがまた変わることというのは、将来の諫早市、そして県央地域にとりまして、今日は大きな変革点のスタートの日だというふうに私は思っております。そういった意味で我々が目指しておりました武雄温泉〜肥前山口間の新幹線スキームによる複線化、それから諌早駅から長崎までの認可、それからフル規格、この3つの要素を全部満足させていただいたということは、望外の喜びと思っておりまして、そういった意味では責任も重くなったと思っております。

大村市副市長

正直な話、(平成)20年3月に武雄温泉〜諌早間、今回、長崎までの延伸ということで、大村市とすれば路線的にはあまり変わりはないんですけれども、やはりその効果とすれば長崎まで通ってなんぼだというふうな気持ちでおりました。
 そういった意味で、ある程度、いろんな事業計画等も検討はしてまいりましたけれども、どうも今までは何かこう胸に引っかかるものが少しあるみたいな感じで、今回の認可ですっきりとした形で、さらに新たなスタートが切れるのではないかというふうに思っております。

記者(NBC)

今、大村市は交通の部分でいうと、空港と、もちろん高速ということで、あと新幹線がということをよく言われていましたけれども、そういった部分がやっぱり。

大村市副市長

そうですね。全国的にも空港と高速道路のインターですね、それと新幹線の駅、これがそろっている都市というのは数少ないと思っております。ただ、先ほどから出ていますように、私どもは、それらはあくまでも一つのツールということですので、それをいかにまちづくり、地域の活性化につなげていくのかということを今からさらに取り組む必要があると思っております。
 したがいまして、喜びも半分、責任の重さという部分が、まさにひしひしとのしかかってきている状況でございます。

記者(長崎新聞社)

幹事社の長崎新聞です。まず中村知事にお尋ねなんですが、現時点では県民の新幹線に対する賛否が割れているような状況だというふうに思うんですが、特に県北だったり離島など、そういった所までさっきおっしゃったような整備効果を実感できるようにするために、どのようにされていくのかということをお伺いいたします。

知事

新幹線の整備効果というのは、先般、開業しました鹿児島ルートの状況を見るとご理解いただけるのではないかと思います。鹿児島中央駅の旅客数が7割増えていると。しかも、鹿児島中央駅から50キロ近く離れた指宿、あるいは霧島地域の方にもお客様が相当増えて、5割ないし7割ぐらい増えているというお話をお聞きして、まさに新幹線効果というのは現実のものであるという思いを強くしました。
 例えば県北地域、武雄温泉から35キロ、島原半島もむしろ道路を急いでくれという話がありましたが、40キロなんですね。したがって、当然ながら新幹線でお客様をお呼びして、そして二次交通機関を整備することによって、それだけの距離を移動していただけるという先進実例ができたと、こう思っておりますので、やはりそれぞれの地域の魅力にさらに磨きをかけてお客様においでいただきやすいような環境を整備することによって、必ずや多くのお客様にお出かけいただけると思っております。もともと本県は観光県でありますので、そうした思いで地域の皆さんと一緒になって取り組んでいければ、間違いなく地域の活性化に効果をもたらしてくれるものと思っております。
 離島地域も、やはり長崎までお出かけいただいて離島地域まで足を延ばしていただく。そういった仕掛けづくりをこれからしっかり進めていかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

これは今の段階で話すのはまだ早いと言われるかもしれませんけれども、投資効果をさらに上げるには、将来的な話だと思うんですが、全線フル規格化というのを求める声がやはりあると思うんですけれども、今後、国や佐賀県に対して理解を求めていくというお考えはございますか。

知事

まずは、今日、認可をいただいた段階でありますので、今のスキームの中での工事の推進に、当面、全力を挙げる必要があるだろうと思っております。
 ただ、フル規格にするかどうかというのは、ご承知のとおり、佐賀県内の話になってきますので、佐賀県の地元負担等との兼ね合いの問題も出てくると思います。それについては、将来的な課題になってくるものと思います。

記者(長崎新聞社)

まだかなり先の話と。

知事

そうですね。まだ認可をいただいたばかりでありますので、次にまたフル規格をというのは、やはり関係の皆様方の理解もいただきながら、議論をいただく必要があると思います。

記者(長崎新聞社)

知事と宮本市長にお伺いしたいんですけれども、肥前鹿島〜諌早間ですね、開業後20年間、運行を継続されるということになっておりますが、10年プラス20年、30年後になりますが、今からどういった準備をしようとされているか、何かあればお伺いします。

知事

まだ今は具体的な並行在来線の運行の問題について協議を進めているという状況ではありませんが、従前のスキームに沿ってこれから協議を進めていくことになると思います。

諌早市長

当時、3者合意というものがございまして、長崎県、それからJR九州、地元という形であると思いますけれども、それが基本になるということは間違いないと思います。
 10年後の開業ということでございまして、20年間、JRで継続して運行しますよと。それから、上下分離方式と申しまして、運行はJRがやるけど、軌道敷とか駅舎についての財産部分、そういうものについては長崎県の方で受けますよということだと思っておりますけれども、それが基本になっているというのは間違いないと思います。
 ただ、それよりももっと良い方法とか、もっとここを改善したいなとか、開業して20年後はどうなんだということは当然論議をしなければならないと思っておりますけれども、今、具体的にその部分をどうするということは考えておりません。これから具体的なお話をさせていただきながら、よりよい方向に導きたいと思っております。

記者(朝日新聞社)

観光客の誘致の話を先ほどされていましたけど、これは知事に伺いたいんですが、新大阪との直結をもちろん期待されていると思いますが、ただ、JR西日本が難色を示している、最高速度の問題とかがあってですね。それについてどんなふうに受け止めていらっしゃるのか、もしくは直結することについて期待していることも含めてお話しいただければと思います。

知事

やはり地域の皆さん方は、直行できるような形の運行を当然希望されていると思っております。最高速度が違うのでJR西日本がというお話でありましたが、現に、今、さまざまなスピードの列車が運行されているわけでありますので、そこについては十分理解がいただけるものと思っております。
 具体的な本数その他の問題については、やはりこれからの協議事項という形になっていくのではなかろうかと思います。

記者(朝日新聞社)

理解を得られないということはないだろうというふうにお考えだということでしょうか。

知事

スピードの違う新幹線が何種類かありますよね。そういう列車が運行されているわけですので。フリーゲージトレインは、技術的な課題を解決するための新車両の製作なども、今後さらに進められていくわけでありますので、実際、導入される段階で具体的にどのような技術的な課題が残るのか、それを見極めた上で検討をする必要もあろうかと思いますが、そこは理解を得ていく必要があると思っています。

記者(朝日新聞社)

(新大阪との)直結に期待する部分はどんなところなのかも改めて教えてください。

知事

集客圏域を考える時に、3時間ないし4時間ぐらいの移動距離というのが一つの目安にされているのではないかと思います。そういう意味では福岡圏域はもとより、中国圏域、関西圏域、ここまで入りますと大体3,000万人の方々が集客ターゲットの圏内に入ってくると。もちろん、新幹線を整備することによって逆にストロー効果で県民の皆さん方が外に出てしまうんじゃないかというお声もある一方で、そういった圏域から足を延ばしていただいてお客様を迎え入れるという効果も、これは間違いなく生じてまいりますので、よりそういった効果を発現できるように地元としてしっかり努力していかなければならないと思っています。

記者(毎日新聞社)

知事に伺いますが、熊本は、鹿児島に比べるとあんまり効果が出ていないということですが、価格設定について自治体側からJRの方に要望することはございますか。

知事

あり得ると思います。価格の設定というのは非常に大きな問題、焦点の一つだろうと思いますので、しかるべき段階で要請等も行っていかなければならないと思っております。

記者(毎日新聞社)

佐世保なんですけれども、フリーゲージを佐世保まで通してくれという要望がこの前もあったと思うんですが、そこら辺はどんなふうにお考えですか。

知事

それは既に県の政策要望の中でも要請をしているところでありまして、フリーゲージトレインの車両の開発が進められて、あとは実際、運行をしていただく、走行試験などを行っていただくように要請をしておりますので、できるだけ早期にそういった取り組みが実現できるようにこれからも努力を重ねていきたいと思います。

記者(朝日新聞社)

地元の自治体の長として知事にお聞きしたいんですが、まさに今、消費税増税の議論が国会でなされている最中で、3路線全体で3兆円を超える事業費がかかって、長崎新幹線だけでも5,000億円というかなり巨額のお金が必要とされる事業ですけれども、まさに税と社会保障の一体改革という議論がされて、国民に広く新たな負担を求めるというこの今の状況の中で、これだけの巨額の公共事業をやるということについて批判の声もあると思うのですが、自治体の長としてその辺の批判についてはどういうふうにお考え、もしくはお答えになられますか。

知事

公共事業すべてが悪だという考え方は毛頭持っておりません。やはり国家の基盤として必要なものはできるだけ早く整備するという考え方は、必要だと思っております。
 長崎ルートは40年間かかってようやく認可をいただけたわけでありますが、例えば中国では、その間に全く計画もなかった新幹線がもう走っているわけですよね。
 国家戦略等を考える際に、政策のスピードというのは欠かせない視点だと思っておりまして、そういった意味では国の高速幹線鉄道体系を整備する、そのネットワークの中にこの長崎も組み入れられるということについては、非常に嬉しく思っております。
 これが全く無駄な公共事業かというのは国民の皆さん方がご判断される形になるのだろうと思いますが、韓国にしろ、中国にしろ、既に(長崎ルートが認可される間に)新幹線が走っているということでありまして、私もやはりこういった高速幹線鉄道体系は必要だと思っております。

記者(共同通信社)

消費税増税とか、そういう財源の問題が今問題になっている中での公共事業ということで、それでこれから反対されている方への理解をしてもらう努力を続けられると思うんですけれど、理解いただけるようになるというのは、やっぱり整備効果を県民に還元した時に、その時に理解いただけるんじゃないかという考えですか。

知事

私は、因果関係をそう取り立てて評価する話ではないのではないかと思います。新幹線というのは計画的に大分前から進められてきているわけでありますので、それが所期の計画の推進のレールに乗ったということであろうと思っております。
 もちろん県民の皆様方に(整備効果を)実感していただくということは必要だと思いますので、先ほど申し上げたように、より幅広い地域にその効果が波及できるようにいろんな政策で努力をしていかなければならないと思います。

新幹線・総合交通対策課長

そろそろ時間ですので、最後にどうぞ。

記者(NIB)

厳しい(財政状況の)中で地元負担分というのはどのようにお考えですか。

知事

今回、西九州ルートは5,000億円の事業費だと想定されておりますが、まだ貸付料の財源が全く見えません(注1:貸付料とは、鉄道・運輸機構が線路など既存の新幹線の施設をJRへ貸付け、JRが受益の範囲内で支払うリース料のことです。新幹線の財源は、まずこの貸付料等を充当し、残りの3分の2を国が、3分の1を地方公共団体が負担する仕組みになっています)。極めて大ざっぱな話をいたしますと、貸付料がゼロだとした時に、長崎県の負担と佐賀県の負担がありまして、それをどう経費をお互いに捻出するかというのも決まっておりません(注2:貸付料等がゼロの場合、長崎・佐賀両県の実質負担額は総事業費の18.3%とされていますが、それぞれの負担割合が決まっていないため、負担額も具体的に示されていません)。
 ただ、例えば線路延長で按分した時にどのくらいになるか試算しますと、(国からの交付税措置分を除いた長崎県の実質負担額は)670億円前後になるのではないかと。これは地元負担が18.3%の新幹線スキームで試算を大ざっぱにやってみたところそういう形になります。
 これが10年間で施工されるわけですね。そうすると(1年あたり)60億円から65億円、70億円ぐらいの負担になってくると思いますが、これまでもご議論いただいてきたように、県の単独建設事業だけでも450億円、500億円、毎年実施している状況にあります。したがって、新幹線の整備費が直ちに県の財政に重大な影響を与えるということはないものと思っております。

新幹線・総合交通対策課長

それでは、予定の時刻になりましたので、これをもちまして合同記者会見を終了いたします。どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年6月26日(火曜日)
・午後3時から午後3時30分(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年6月26日 定例記者会見

会見内容

1. 「和牛の祭典inながさき」100日前イベント等について

配布資料:「和牛の祭典in ながさき」100日前イベント等について【PDF:21KB】

広報課長

それでは、時間になりましたので、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
よろしくお願いいたします。

知事

よろしくお願いします。
 まず最初に、私の方から2件、ご報告をさせていただきます。
 今日は、「かさべこくん」が同席をさせていただいておりますが、今年の10月に開催いたします「和牛の祭典inながさき」、全国和牛能力共進会は、全国の優秀な和牛を5年に1度、一堂に集めて優劣を競う大会であり、この大会での成績が、各県和牛のブランド力に直結する非常に重要な大会であると考えております。
 この大会には、全国から484頭の代表牛が出品される予定であり、本県からも、日本一を目指して、選りすぐりの代表牛29頭を出品したいと考えております。
 また、この大会は期間中、全国から約37万人の来場者を見込む一大イベントであり、長崎県の食や観光、物産、歴史・文化などの魅力を全国に発信する絶好の機会ととらえ、全国和牛の審査会のほかにも多彩な催しを取り入れて、一般の方々にも楽しんでいただけるような、総合的な大会として開催してまいりたいと考えているところであります。
 大会は、2つの部で審査され、種牛(しゅぎゅう)の部、肉牛の部となりますが、種牛の部の審査が行われます佐世保市においては、ハウステンボスなどを会場として、本年10月25日から29日までの5日間、開催を計画しております。
 なお、島原市でも島原復興アリーナを会場としてさまざまなイベントを開催しますが、こちらの方は、10月26日から28日までの3日間の開催となります。
 来る7月7日には、地域の代表牛77頭が出品され、種牛の部の県代表牛、21頭がいよいよ決定されます。これに合わせて、10月の本大会の開催を県民の皆様方に周知するとともに、多数の来場を呼びかけることを目的に、開催100日前のカウントダウンイベントを開催することとしております。
 県代表牛選考会を実施いたします平戸口の中央家畜市場では、県民の皆様から公募しました和牛の絵と写真コンテスト、この入賞者の表彰並びに入賞作品の展示を行います。
 また、併せて、踊りを通して和牛の祭典をPRしていただいておりますよさこいチーム、名前を「全共PRかさべこ隊」といいますが、このかさべこ隊による演舞を行いますほか、平戸瀬戸市場においても連携してイベントが開催されることとなっております。
 一方、佐世保市の島瀬公園と島原市の島原復興アリーナにおいては、決定したばかりの県代表牛選考会の結果報告をはじめ、10月の本大会の各会場の見所を紹介するパネル展示、長崎和牛の試食会のほか、ゲームやクイズなどの楽しいイベントを計画して、PR活動を実施することとしております。
 そのほか、さだまさしさんの島原ライブの参加申し込みの受付けを、この7月7日、午前9時から開始します。
 なお、この島原会場につきましては、災害からの復興をテーマの一つとして位置づけており、東日本大震災で被災された出品関係者の方々も、このライブにご招待をさせていただく予定としております。
 さらにまた、大会開催期間中に県内に宿泊をしていただいた来場者の方々に対しましては、抽選で長崎和牛肉をプレゼントするキャンペーン等、長崎和牛の知名度向上と消費拡大につながる取り組みを実施することとしており、7月7日からは、(キャンペーン等への)参加施設で長崎和牛を使った料理メニューの提供もスタートします。
 県内外から、少しでも多くのお客様に来場していただくことができるよう、この7月7日を契機に、大会PRをより一層強化していきたいと思っております。
 10月の本番まで残り4カ月となりますが、出品者や関係者との連携をさらに強化し、大会の成功と長崎和牛の日本一を勝ち取るため、万全の準備を進めてまいりたいと思います。
 県民の皆様方にも、ぜひ10月には、この和牛の祭典にお越しいただきますようお願いを申し上げる次第でございます。

2.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

知事

それから、もう一点、九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)の現状について、ご報告をさせていただきます。
 九州新幹線西九州ルートの武雄温泉〜長崎間の認可につきましては、建設主体であります鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)から国土交通大臣に対して、去る6月12日に認可申請が行われたところであります。
 これを受けまして、先週金曜日でありますが、6月22日、国土交通大臣から本県を含む関係各道県に対して、工事実施計画に対する意見照会が行われたところであります。
 本県からは本日、異存ない旨の回答を行いました。
 これをもって整備新幹線の認可に向けた事務手続はすべて完了します。認可日がいつになるのかは現在のところわかりませんが、近々のうちに認可がなされるのではないかと期待をしているところであります。
 ご承知のとおり、昭和48年に全国新幹線鉄道整備法に基づく整備計画路線として決定され、建設の指示がなされて以来、39年の歳月が経過しましたが、県民の皆様方の長年の悲願でありましたこの新幹線の開業に向け、大きく前進することになってまいります。
 認可がなされましたら、また改めて皆様方にご報告をさせていただきたいと存じます。
 以上、私の方から2件、ご報告をさせていただきました。

3.社会保障と税の一体改革について

記者(長崎新聞社)

幹事社の長崎新聞です。まず、2点お伺いしたいと思います。
 1点目は、社会保障と税の一体改革についてなんですが、もうしばらくすると、恐らく衆議院で可決する見通しなんですが、この一連の法案について、知事がどう評価されるか、そこら辺の所見をお伺いできますか。

知事

まず、この間の長年の状況については皆様ご承知のとおり、以前は経済対策として公共事業を執行することによって、さまざまな財政上の問題を抱えてきたわけでありますが、今日はまさに社会保障財源を確保するために赤字国債が大量に発行されていると。こういう財政構造というのは、やはり見直しをしないと将来にわたって継続することができないと、そういった財政状況に直面しているのは事実であろうと思っております。
 そういった中で、社会保障と税の一体改革に向けて議論が進められてきたわけでありますが、国家としての大切な部分に対する議論が重ねられるということは、良いことではないかと思っております。
 しかしながら、今の状況を見ます時に、社会保障の全体像がどうなるのか、若干先送りされた部分も見られるようでありまして、今後の国民会議の議論に委ねられる部分も出てきているようであります。
 そういう意味で、増税手続が固まって(決定して)しまうということになりますと、若干先行する形になるのか、あるいは、それまでにさまざまな社会保障全体像について議論し方向性が定まってくるのか、それはこれからの議論を待たざるを得ないと思いますが、やはり国民の皆様方に社会保障の全体像の考え方、そういったものをしっかりお示しをし、理解をいただくという手順は、欠かせない面があるのではなかろうかと思っております。
 したがって、今日議決されるのかもしれませんが、今後の手続として、そういった手順をできるだけ早急に踏んでいただくことが好ましいのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

確認ですが、増税については致し方ないというお話ですか。

知事

先ほど申し上げたように、構造的な課題の一つとなっておりますので。もちろん、他の削減可能な経費等が存在すれば別でありますが。行財政改革というのは、常に考えていかなければならない課題でありますが、そのことだけで財源が捻出されるのかどうか、私どもも地方財政を預かる立場でありますので、限界があるのではなかろうかと思っております。そういう意味では、増税もやむを得ない側面があるのではなかろうかと思っております。

4.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(長崎新聞社)

もう一点は新幹線なんですが、新幹線の長崎ルートの事務的手続が今回終わったということですけれども、政府の方針決定からかなり時間がかかったと思いますが、どういったところに原因があるとお考えですか。

知事

西九州ルートについては、着工5条件というのは早い時期にクリアできたところでありましたが、他のルートを含めて、さまざまな課題の調整等に時間が要した面もあるのではなかろうかと思っております。もう少し早い時期に認可がなされるのではと思っておりましたが、今の時期に意見照会があったということでありますので、できるだけ早く認可がなされるように願っております。

記者(長崎新聞社)

一つは増税論議がどうなるかわからないというところが遅れの原因というふうな見方もあると思いますが。

知事

そういった側面もあったかもしれません。片や、増税の議論をしている最中に、相当の財源を必要とする新幹線が先行して進んでしまうということについて、あるいはご議論があったのかもしれません。詳細については把握しておりません。

記者(長崎新聞社)

その中で増税の話がもしあるとすればですね、今後さらにさっきおっしゃったように経費削減とかですね、そういったものが国も求められていくと思うんですね。当然、今後10年後に開業という計画になっていますけど、新幹線という公共事業というのはずっと確保されていますが、果たしてずっとこれからも聖域であるのかどうか、そこら辺の懸念というのは知事は持っていらっしゃいますか。

知事

必要な財源が確保できるのかどうかという事が、着工5条件の最重要の要件になっていたわけであります。既にご承知のとおり、新幹線の貸付料の財源活用等の方向性も示されたところでありまして、そうしたものを組み合わせて財源を捻出しようということで認可・着工の方針が示されたところでありますので、そうした方策を講じていただければ、さほど国家財政、あるいは私ども地方財政に過度の負担を強いることなく事業の進捗は可能ではなかろうかと思っております。

5.計画停電について

記者(NBC)

同じく幹事社のNBCです。私の方からも2つお聞きしたいと思います。1つが、九州電力から先週の金曜日に、計画停電の具体的な計画が発表されました。県内も幾つかのグループに分かれるような形になっていますけど、今回の発表を受けての知事のお考えをお聞かせください。

知事

需給が大変に厳しい状況にあり、節電についての協力要請等もいただいてきたところでありますが、やはりピーク時の状況等を考えた場合に、計画停電の準備作業も必要になってきているということではないかと思います。
 ただ、計画停電ということになりますと、さまざまな企業活動、県民生活にも影響がありますので、事前に十分そういった情報についてはお知らせをし、取り組んでいただきたいと思っております。
 県内も相当の区域に分かれており、事前の周知が最も大切になっていくと思いますので、実際そうした取扱いがなされるということであれば、十分慎重に対応していただきたいと思っております。

記者(NBC)

事前の周知というところでいくと、前日に、予想される時にお知らせすると。2時間前にという形でやりたいと聞いていますけれども、そういった対応で何とか乗り切れるとお考えですか。

知事

事前にどの区域がどういったタイミングでその計画停電のスケジュールに載ってきているのか、これについては十分把握しておいていただく必要があると思います。
 そうした中で、実際停電になるということになると、いろいろな問題も出てくる可能性があると思いますので、そういった面についても、心配される点等を十分整理して、九州電力とも打合せを進めていく必要があるのではないかと思っております。

記者(NBC)

以前、やはりこの件についてご質問した時に、県としても各企業の方と話し合いを進めていきたいということで計画を立てていますとお聞きしました。その後、実際幾つか、自治体とかお話しされているのをお聞きしたんですけど、今現在、かなり詰めてそういった企業とも話はできていらっしゃるんですか。

未来環境推進課長

まずは九州電力が、県民・事業者さんの方に、個別にダイレクトメールで今回の計画停電の内容について周知を図られると聞いておりますし、大口事業者の方々にも、個別に九州電力が当たるということになっております。そういったことで対応が図られると思っております。

6.災害廃棄物の広域処理について

記者(NBC)

もう一つよろしいですか。今日、県央県南広域環境組合の方が、がれきの受入れについて、断念するという判断をしたとお聞きしました。
 それで、県としても、がれき受入れについてはいろいろと考えて、国の方にも意見照会とか、随分されてきたと思いますけれども、まず、その県央県南組合の判断についてのご感想と今後の県の対応についてお聞かせ願えれば。

知事

県央県南広域環境組合の焼却施設については、処理方式が異なるということで、全国でも非常に例が少なく、焼却に当たっての安全基準、どういった要件をクリアすればいいのかという具体的な基準等を国の方でお示しいただくことができませんでした。そういうことから、直接この焼却炉で被災がれきを受け入れて焼却処分するということは難しい状況であると、前の段階から分かっておりました。
 そういった中で今回、一定の方針をお示しになられたのかと思いますが、前回までのスクラムミーティング等での協議の中で、例えば、一般廃棄物を県央県南組合で受け入れていただくなど、余剰分を他の施設で受け持ってもらう。そういったことも検討できるのではないかというような話もございました。したがって、そういった部分については、まだこれから協議していくということになってくると思います。
 ただ、どういう形で方向性をお示しになったのか、具体的には把握しておりません。

7.社会保障と税の一体改革について

記者(日本経済新聞社)

先ほどの消費税増税法案の件についてですが、社会保障の全体像がまだ示されてないと知事は言われましたけれども、長崎県独自の取り組みとして、増税分はどんなところに使いたいとお考えになっておられるのか。
 また、県独自として行財政改革を同時に進めていかなければいけないと思うんですが、県の財政改革についてのお考えもちょっと教えてください。

知事

消費増税に伴って、地方の取り分というのも出てきますが、今回議論になりましたように、さまざまな社会保障分野というのは、国の補助事業で推進される分とそれぞれの地方の単独事業で展開している分があります。地方単独事業分というのは自治体によって差があるんだろうと思いますが、基本的にはそういった部分の財源、これまでは全く一般財源で社会保障関係事業を推進してきましたので、そういった財源に充てるということがまず考えられると思っております。
 それからまた、国の事業を推進する際の裏負担、いわゆる地方負担分、これも出てきますので、そういった部分の財源に使用させていただくという形になるのが一義的な考え方ではなかろうかと思っております。
 それから、他の経費節減等についての取り組みですが、本県は非常に財政構造が脆弱な県でありまして、これまでもたびたび危機的な状況に直面してまいりました。
 特に、平成16年度以降進められた国の三位一体改革によって地方財政ショックがあったわけでありますが、これを乗り切るためにさまざまな形で行財政改革に取り組んでまいりました。今も新たな経費節減等に対する取り組みを継続しているところであり、そういった中で少しでも経費の縮減等に取り組み、あるいは期待できる財源があれば、ありとあらゆる方法で財源確保に努力をするという方針で、今も続けているところであります。

記者(毎日新聞社)

先ほどの消費税増税法案の件についてですが、社会保障の全体像がまだ示されてないと知事は言われましたけれども、長崎県独自の取り組みとして、増税分はどんなところに使いたいとお考えになっておられるのか。

知事

その考え方は今も全く変わっておりません。これは、先の県議会本会議でもご議論いただいたように、非常に経済情勢が悪い中で増税になるということになると、相当なマイナス影響も想定せざるを得ないということになるだろうと思っております。それがために附則の中にああいう項目が設けられていると思っております。
 今回の与野党間の協議の中で、ああいった附則を残すべきか、あるいは削除すべきかという議論があったと報道等でお聞きしておりますが、あの項目が残ったというのは、やはり増税の時期についてはタイミングを慎重に判断しなければならないという方針が示されたものと理解をしております。

8.諫早湾干拓事業について

記者(NHK)

諫早湾干拓の件で聞きたいんですけれども、今月の21日に佐賀県議会の方で、開門調査の早期実施に向けて、関係している4県で関係者が話し合う場を設けたいという古川知事の発言がありました。それについて農林水産大臣も、話し合いの場の設置について意欲を示しているという状況があるみたいですが、中村知事としてはどのように受け止められていますか。

知事

そういった話は、佐賀県からも国からも聞いてはおりませんが、今回の開門というのは、訴訟の結果として、国がこれを受け入れて開門をするという判断をされたところであります。開門がなされるということになると、長崎県の住民の皆さん方は、大きな被害、影響をこうむるのではないかと大変心配をされているわけです。
 したがって、国の方では、判決が確定したので開門の義務を負っていると。そのために開門推進派、反対派あわせて同じ場所で話し合えばいいじゃないかというお考えなのかもしれませんが、我々は、この裁判の結果については慎重に判断をしていただきたいと、問題点を指摘し繰り返し要請してきた経過があるわけであります。
 したがって、国がこの判決を受け入れたから、当然ながら地元がその制約を受ける立場にあるかどうかというのは、これは違うと思っております。開門を前提に佐賀県、あるいは国と一緒のテーブルで話し合いをしなければならないというのは、受け入れがたい状況ではなかろうかと思っております。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

知事

どうもありがとうございました。

広報課長

では、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年6月9日(土)
・午後1時から午後1時40分(40分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成24年6月9日 臨時記者会見

会見内容

「原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定」について


危機管理課長

出席者を紹介させていただきます。
 長崎県知事、中村法道でございます。
 松浦市長、友広郁洋様でございます。
 佐世保市長、朝長則男様でございます。
 平戸市長、黒田成彦様でございます。
 壱岐市長、白川博一様でございます。
 九州電力株式会社代表取締役社長、瓜生道明様でございます。
 それでは、皆様、お座りください。
 ただいまから、原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定の締結式を執り行います。
 協定締結に先立ち、長崎県、坂谷危機管理監より、協定の概要についてご説明を申し上げます。

危機管理監

危機管理監の坂谷でございます。
 協定の概要について、ご説明をいたします。
 本日、出席者の皆様にご署名いただく協定は、玄海原子力発電所における災害等に備えて策定する地域防災計画の的確かつ円滑な実施を推進するため、長崎県、松浦市、佐世保市、平戸市、壱岐市及び九州電力株式会社が一体となって、県民の安全・安心を確保することを目的に締結するものであります。
 協定の主な内容について、ご説明いたします。
 まず、九州電力からの情報連絡であります。
 原子力災害対策特別措置法に該当する非常時、原子炉施設の故障等のトラブルが発生した場合の異常時には、九州電力から、長崎県、松浦市、佐世保市、平戸市、壱岐市へ直接連絡をいただきます。
 また、平常時には、環境放射線の測定結果や、発電所の保守・運営状況等について、長崎県へ情報が提供されます。
 次に、九州電力からの事前説明であります。
 九州電力が原子炉施設を変更する場合等においては、長崎県及び松浦市へ、その内容について事前に説明をいただきます。
 説明を受け、長崎県及び松浦市及び九州電力は、相互に意見を述べることができます。なお、佐世保市、平戸市、壱岐市へは、長崎県からその内容を連絡いたします。
 最後に、県の立入検査でございます。
 長崎県は、原子力災害対策特別措置法の施行に必要な限度において、職員を玄海原子力発電所に立入検査をさせることができます。
 以上が主な内容でありますが、協定の条文はお手元の資料(原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定書)【PDFファイル:204KB】に記載しておりますのでご覧ください。
 以上で、説明を終わります。

危機管理課長

それでは、内容をご確認のうえ、「原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定書」にご署名をいただきます。複数ございますので、順次お願いをいたします。

〔各自署名〕

危機管理課長

ありがとうございました。それでは、出席者の皆様、ご着席ください。
 ここで、出席者の皆様から、ごあいさつを賜りたいと存じます。
 まず、長崎県知事、中村法道よりごあいさつを申し上げます。

知事

一言ごあいさつを申し上げます。
 今日は、この原子力防災に関する安全協定の締結のために、九州電力株式会社の瓜生社長様、そして関係自治体の首長の皆様方、並びに関係の皆様方には大変ご多忙の中、ご出席をいただき本当にありがとうございました。
 おかげをもちまして、ただいま滞りなく協定書の締結ができたところでありますが、この間、協議、調整のために格別のご尽力をいただき、そしてまた、最終のご判断をいただきました皆様方に心から敬意を表し、感謝申し上げます。
 この間の経過については、既に皆様ご承知のとおりでありますが、昨年3月の東日本大震災、そして、これに端を発する福島第1原子力発電所の事故災害等は、地域住民のみならず広範な地域にその影響を及ぼし、今日もなお、復旧・復興、収束に向けた懸命の努力が重ねられているところであります。
 こうした状況を受けまして、玄海原子力発電所を8.3キロメートルの至近距離に抱える県内のそれぞれの地域の住民の皆様方から、この原子力発電所に対する不安感、あるいはこうした事態を受けて、立地県と同じような安全協定を締結すべきではないかという数多くの意見が寄せられたところであります。
 県といたしましては、そうしたことを受けまして、改めて、九州電力に対し、この安全協定の締結に向けた協力を要請したところであり、また、本日ご出席をいただいております県内の各自治体の皆様方とも、この間、さまざまな意見交換の場を設け、一緒に取り組んできたところであります。
 本日、こうした結果が得られたということに関しまして、心から改めてお礼を申し上げます。
 しかしながら、今回の安全協定の締結というのは、これは決して目標ではありません。一つのステップであると、いわば新たな出発点であると考えております。原子力発電所の運営等に関する情報を常時共有化し、いざという時の連絡通報体制をしっかりと確立をする。そして、日ごろから防災関係の訓練等を共同して行うなど、力を合わせて地域住民の安全・安心確保のために全力で取り組んでまいりたいと考えておりますので、これからもよろしくお願い申し上げます。
 今回の締結に至りましたことに対しまして、改めてお礼を申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。
 本日は、本当にありがとうございました。

危機管理課長

次に、松浦市長 友広郁洋様、お願いいたします。

松浦市長

一言ごあいさつ申し上げます。
 本日、原子力安全協定の締結ができましたことに対し、まずもって心からお礼を申し上げます。
 はじめに、今回の安全協定締結に向け、中村知事様をはじめ長崎県ご当局並びに県議会様のご尽力に心から感謝を申し上げます。
 松浦市はかねてより、安全協定では、立地自治体並みを求めてまいりました。交渉窓口となっていただきました長崎県におかれましては、この意向を十分に受け止めて、交渉に臨んでいただきましたことが、本日の調印につながったものと思っております。
 特に、本日のこの協定につきましては、安全協定の当事者になることやEPZ(防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲)圏にあることに最大限のご配慮をいただき、このことについて心から厚くお礼を申し上げます。
 次に、佐世保市様、平戸市様、壱岐市様には、本市との連携のもとに取り組みを進めていただきました。特に3市長様ご参加のもと、5月7日、九州電力株式会社に共同要望活動を行い、各市の立場を直接伝えることができましたことは、この安全協定締結に向け、拍車がかかったのではないかと思います。ご協力に感謝を申し上げます。
 また、安全協定の内容についても、本市が最短で8.3キロメートルであることにご理解を賜り、大変ありがたく思っております。
 九州電力株式会社様には、今回、一定のご理解をいただいたことは大きな前進であると考えており、お礼を申し上げます。
 しかしながら、最短で8.3キロ(メートル)に位置する当市市民の、安全に暮らしたい、重大な事故が起きたらふるさとに帰られなくなるという安全に対する切実な気持ちを受けて、当市がなぜ立地自治体並みを求めているかについて十分に理解していただけなかったことは、まことに残念でありました。
 市議会、市民の皆様に申し上げます。まずは、今日までの市議会の取組に感謝し、お礼を申し上げます。市議会、住民説明会では、大変厳しい意見もいただきましたが、安全協定を締結して、市民の皆様の安全を守るという私の考えにご理解をいただき、おかげさまをもちまして、本日、締結の運びとなりました。また、安全協定が再稼働につながるのではないかという皆様の声に、安全協定と再稼働は別次元のものであることを説明させていただき、一定のご理解をいただいたものと思っております。
 市議会や住民説明会で寄せられました厳しいご意見は、今後、取り組むべき課題として心に刻み、立地自治体並みを機会あるごとに求めてまいる所存でございます。
 今度とも、市民皆様が、安全で安心して暮らせるまちづくりに取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
 本日は、どうもありがとうございました。

危機管理課長

佐世保市長 朝長則男様でございます。

佐世保市長

佐世保市長の朝長でございます。
 本日、玄海原子力発電所に係る安全協定が無事に締結できましたことは、近隣に位置する佐世保市といたしましても、大変意義深いことだと、そのように感じております。
 これまで協定の締結に向けては、その早期実現のためにご尽力をいただきました中村知事をはじめといたします県ご当局、そしてまた、今ご発言がございましたが、松浦市長のご苦悩、そういう経過のもとに、本日締結ができたことだと、そのように思っております。
 九州電力の社長さんもお見えでございますが、九州電力もできる限りのご努力をされたということは認めるわけでございますが、しかしながら、やはりまだまだこれは、先ほど知事もおっしゃいましたように、まず第一歩ということでございますので、今後、協定の改定を必要とする、あるいは法律の改正等があれば、そういうものをきちっと踏まえて対応していくことが必要じゃないかなと、そのように考えているところでございます。
 協定の内容につきましては、いろんな考え方もあろうかと存じますが、本市では、事案に応じた連絡体制が確保され、また、連絡会議が設置されるというようなことでございますので、まずは円滑に運用されることを期待いたしているところでございます。
 また、住民の安全・安心の確保という観点から見れば、九州電力におかれましては、原子力発電所の安全対策はもちろんのこと、情報の公開が非常に大事なことだと、そのように思っておりますので、この協定の着実かつ誠実な実行を期待しておるところでございます。
 なお、私は、原子力発電所は絶対に安全ということはないと思っております。安全でないからこそ、細心の注意を払って、最大限の安全対策を重ねていかなければいけないということ、これを九電の方にはくれぐれも重ねてお願いをさせていただく次第でございます。事故が起こらないということが、これが最大のことでございますが、起こらないように努力をしていくということ、それが九電さんの務めだと思いますし、また、私どももそれに対する協力は惜しまないつもりでございます。
 どうぞ今後とも、長崎県をはじめとする関係者の皆様方と連携をしながら、住民の皆さん方の安全・安心のために尽力をしてまいる所存でございますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。

危機管理課長

平戸市長 黒田成彦様、お願いいたします。

平戸市長

平戸市の黒田成彦でございます。
 玄海原子力発電所から30キロ(メートル)圏内に位置し、海に囲まれ漁業が盛んな平戸市民は、非常事態が発生した場合、迅速で正確な情報伝達がどのように行われるか、避難行動をどのようにとっていけばいいのか、大きな不安を持ちながら生活をいたしております。
 平戸市といたしましても、現在、原子力災害に対する避難誘導の方法を模索しておりまして、今月27日に、平戸市総合防災訓練を予定しております。これはそのほとんどがEPZ圏内である離島の大島村で実施し、そして、全島の避難誘導訓練を行うこととしております。しかし、現実には、幾ら訓練を重ねたとしても、そのような状況が発生した場合には、迅速で正確な情報の収集がすべての判断と行動の大前提となってまいります。
 本日、原子力安全協定が締結できましたことで、非常時や異常時において、九州電力から直接正確な情報を速やかに得ることができることになりまして、平戸市民の安全確保に大きく近づけたものと評価いたしております。
 今度とも、原子力発電所が存在する以上は、住民の不安をできる限り軽くしていくための努力を続け、体制を整えなければなりません。そのような折には、九州電力は平戸市とともに積極的に住民説明会等に参加していただき、市民の安心・安全ために尽力していただくよう要望いたします。また、平常時においても情報の共有が図れるような体制づくりについてもさらなる努力をしていただきたくお願いを申し上げます。
 以上です。

危機管理課長

壱岐市長 白川博一様、お願いいたします。

壱岐市長

壱岐市長の白川でございます。
 本日、原子力安全協定の締結ができましたことは、玄海原子力発電所からわずか24キロ(メートル)に立地し、施設が目視できる位置にある壱岐市といたしましては、書面において市民の安心と安全を確保するためのお約束をしていただいたことに一応の安堵を得ております。
 これまで協議の窓口としてご尽力いただきました長崎県ご当局に感謝申し上げますとともに、原発立地県の佐賀県や、さきに締結となった福岡県との協定内容との整合性に苦慮しながらもご理解をいただきました九州電力様にもお礼を申し上げる次第でございます。
 また、この協定締結と同時に運用開始となります原発異常時等の連絡体制におきましても、既に事前の打ち合わせ及び送信テストも完了し、情報伝達に万全の体制がとられておりますことにも安心しているところでございます。
 こうして安全協定が締結できるようになりましたのも、UPZ(緊急防護措置を迅速に実施するための整備がなされていなければならない区域)の範囲を概ね30キロメートルとすることを尊重されてのことでありまして、壱岐市といたしましてはやっと玄海原発周辺自治体としての協議のテーブルに着かせていただいたという気持ちであります。
 原子力防災に関する取組は、これからが本番であると思っております。国論が二分される中で、昨日、日本のトップである野田首相は、再稼働にゴーサインを出されました。これは国民の生活を守るためということでございます。しかしながら、壱岐市の市長であります私は、市民の安全について100%の担保がない限り異論を申さざるを得ません。
 九州電力様におかれましては、震災後の原発の安全神話の崩壊と国のエネルギー施策の狭間で大変な立場であろうかと思われますが、安定した電気を安全に供給し、電気事業の健全な発展を図るという使命を果たすべく最大限の努力をお願いするものであります。あわせて安全・安心について最大限の努力をお願いいたしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

危機管理課長

最後に、九州電力株式会社代表取締役社長 瓜生道明様、お願いいたします。

九電社長

ただいまご紹介をいただきました瓜生でございます。一言ごあいさつを申し上げます。
 平素より長崎県様をはじめ、松浦市、佐世保市、平戸市、そして壱岐市の皆様には、当社の事業活動にご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
 特に松浦市様、それから佐世保市様、壱岐市様には、私どもの発電所がその市内にあるということで日ごろより非常にお世話になり、また、ご支援、ご鞭撻をいただいているところでございます。この場をかりまして、改めて御礼を申し上げます。
 当社は、長崎県及び周辺の4市の皆様から、県民の皆様のさらなる安全確保を図るため、協定締結の申し出をいただき、昨年よりこれまで長崎県様を中心に協定締結の協議を進めてまいりましたが、本日、このように6者による「原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定書」を締結することができました。皆様のご努力に感謝を申し上げます。
 今回の協定締結は、玄海原子力発電所におきまして原子力の災害が発生した場合、直ちに通報・連絡を行うこと等について取り決めたものでございまして、本協定を誠実に、着実に運用していくことで、県民の皆様の安全・安心の向上につなげることができると考えております。
 さらに今後、この協定がしっかり機能するように、いろいろな訓練とか、確認とか、そういったものも今後やられていくものと思いますが、その場合においても最大限我々も関与してまいりたいと思っております。
 当社といたしましては、今後とも原子力発電所の安全運転に万全を期して、二度と福島と同じような事故を起こさないという強い決意のもと、安全対策を今いろいろとやっているところでございます。
 どうぞ長崎県民の皆様のご理解と信頼が得られるよう努めてまいる所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。

危機管理課長

皆様、大変ありがとうございました。
 以上をもちまして、「原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定」の締結式を閉会させていただきます。
 引き続き、この場におきまして、報道の皆様からご質問をお受けいたします。できるだけ各トップの思いなどを中心にお願いをしたく考えております。
 なお、事務的、技術的なご質問につきましては、後ほど事務局の方でお受けをいたしたいと考えております。
 それでは、まず、幹事社でございます長崎新聞の方、お願いいたします。

記者(長崎新聞社)

まず、瓜生社長に伺いたいことがあるんですけれども、長崎県はこれまで事前了解を含む立地自治体並みの協定を求めてきましたが、事前説明ということになりました。事前了解を認められなかった理由をまず聞かせてください

九電社長

事前了解・事前説明ということですけれども、了解という言葉を皆さんお使いになるのは、多分立地自治体の佐賀県さんとの話を言われているんだろうと思うんですが、もともと了解という概念の中に、この佐賀県さんと結んでいる安全協定では、実は今ある事前了解の範囲というのは、例えば原子力の設備が改変される時にその工事をこういう形でやりますがよろしいですかというご了解をいただくことで、工事をやる際にその場所で、例えば玄海町にいろんな工事車両が入ってくるとか、宿泊者がどんどん増えますとか、そこの町の皆さんにいろんな影響を与えるということで、実は事前了解という言葉で確認をさせていただいていたわけでございます。
 今回、確かにおっしゃるように事前説明という形にはなりましたけれども、基本的な考え方としては我々としてはそう大きく隔たりはないものと思っています。そういった言葉にはなっていますけれども、精神的にはあまり変わらないものだと我々は理解をしているところです。

記者(長崎新聞社)

続けていいですか。今、大きな隔たりはないということでお答えいただきましたけれども、事前説明した後に(県等が)意見を述べることができる。それはどの程度反映されるものなんでしょうか。

九電社長

それぞれいただいたご意見を、恐らく我々信頼関係でもってお話をさせていただくわけですから、当然その皆さんから発せられたご意見等について、当然十分配慮をするというのは、我々のこういう協定の紳士協定ではないかなと、私は思っておりますけれども。

記者(NBC)

昨日、野田総理が、大飯原発について再起動すべきという表明をされたというタイミングなので、再稼働についてお伺いしたいんですけれど、まず、知事の方に、玄海原発の再稼働に対する県のスタンス、それから瓜生社長の方に、玄海原発の再稼働に関する九電としての方針、見通しというものをそれぞれお聞かせください。

知事

玄海原発の再稼働については、まだ一切お話をお聞きしてない状況でありますので、今の段階でどうだということを申し上げることは困難と思いますが、一般的にこれまで私が原発再稼働についてお話をさせていただいてきたのは、さきの福島原発事故、これを十分に検証し、その安全性を確立した上で、それを幅広く国民の皆様方に説明責任を果たしていただき、そうした上で、例えば環境問題であるとか、エネルギー政策との関連、あるいはその原発再稼働は必ずリスクが伴うものであるという前提に立って、そういった事柄について総合的に判断をしていくべきであるということであります。
 今まだ、玄海原子力発電所の検討がどの過程にあるのかというのは十分承知しておりませんが、基本的にはそういう考え方を持っております。

九電社長

今(の質問は)、大飯の再稼働に関連してということですか。それとも、直接的に玄海原子力発電所の再稼働についてというご質問でしょうか。

記者(NBC)

国の中でこういった大きい流れがある中で、玄海原発に限っての話で、九電としては玄海原発の今後の再稼働をどのように考えておられるか。

九電社長

今、国の方の大飯の対応については、我々も新聞報道でしか知っていませんけれども、今の再稼働に向けてのステップにつきましては、皆様ご承知だと思いますが、まずストレステストを実施して、それを保安院で、そのストレスの内容について確認を受け、さらに、その内容の再確認といいますか、もう一度再チェックをするといいますか、そういう意味合いで原子力安全委員会の方で、それを確認した後、首相、それから3大臣でもって、地元の状況を踏まえながら再稼働についてのご判断をされるという流れになっていると我々は理解しております。現在、玄海の2号、3号、4号については、ストレステストを完了しまして、(その結果を)国に提出し、審査を待っている段階でございますので、まだ再稼働云々という状態には現実にはなっておりません。

記者(NBC)

夏場に向け電力が逼迫する時期がくると思うんですけど、そちらに対する時期的な焦りというか、そういったものはないんですか。

九電社長

焦りといいますか、私どもはもともと5月18日に、いわゆる需給の状況について需給検証委員会のご確認、それからエネルギー環境会議でのいろいろなご指示に従いながら、需給バランスについてご説明したとおり、今回は原子力が1基もないという状態で対応をしようということになっておりますので、決してその原子力がある、ないということで焦るとかということではなくて、それはそれなりに淡々と我々としては、皆様の電力をいかにしっかり安定的に供給するかということに最大限、今、腐心をしているところでございます。

危機管理課長

そのほか、よろしゅうございましょうか。

記者(共同通信社)

前回の知事の会見と重なってしまうんですけれども、改めて事前説明というところまで踏み込んだことへの意味を教えてください。

知事

基本的には、まさに玄海原子力発電所から海を隔てて8.3キロメートルしか離れていない、そういった中で、立地自治体とほぼ同じような形で安全協定を締結したいという思いが、まず最初にございました。
 ただ、その中で、今、大きな課題になっていますのは、事前了解と事前説明。これは先ほど社長からもご説明がありましたように、例えば原子力発電所の施設の変更に伴う土地利用計画の変更でありますとか、そういった分野については、これは立地自治体ならではの手順と作業になっていく部分があるのかなという思いもありました。
 それともう一つ、原子炉の施設の変更とか、そういった内容等については、やはりごく至近距離にある隣接自治体として、十分にご説明をいただき、そしてまた地元としての意見も、お聞きいただく必要があるだろうということで、事前了解という前提で協議は進めさせていただいてきましたが、先ほど社長からのご説明もありましたように、若干そこは地元と隣接自治体との立場の違いといいますか、私どもも、実質的には十分、地域住民の皆様方の立場に立って意見は申し上げていきたいと思っておりますし、そのことについては真摯にご対応いただけるものと考えております。

記者(西日本新聞社)

瓜生社長にお伺いしたいことは、長崎県の事前説明と、福岡県の情報連絡との違いというのは、具体的にどういうことなんでしょうか。

九電社長

情報連絡と事前説明というのは、どういうふうに言うかだけど、連絡も説明も、事実を伝えるだけでは、多分お話は終わらないと思うんですよね。文言的には連絡かもしれませんけど、ただ単にペーパーを出して、「はい、連絡しました」というわけには多分ならないんですよね。中身はご説明する形になって、やはりご理解をいただくということになると思いますので、表現は、確かに「連絡」と「説明」という文言の差はありますけれども、中身はほとんど変わらないというふうに私は理解しています。その辺はご理解いただければと思っています。

記者(西日本新聞社)

それで、一番問題になるというか、先ほど立地自治体とそんなに変わらないという事前説明、先ほど説明されましたけれども、例えば佐賀県が「イエス」と言って、周辺の福岡とか長崎が「ノー」と言った場合というのは、どういうふうにそれを受け止めて反映していくようなことになるのか。具体的な問題になるのは、みんなオーケーであれば問題ないでしょうけれども、立地県が「イエス」と言って、例えば周辺県が「だめだ」と言った場合が一番、こういった事前説明とか事前連絡がどういうふうに反映されるかというのが問題になる点だと思うんですけれども。

九電社長

頭の中でのシミュレーションというか、それはそういうケースもあり得るかもしれませんけれども、やはり私どもは、仮に一番近い立地の皆様が「イエス」で、周りの方が「ノー」となるようなそういうケースというのは、頭の中のケースではあるかもしれませんけれども、なかなかそこは悩ましいところがあると思います。やはりそれは、皆様が何をおっしゃっているか、例えば、さっき知事がおっしゃったように土地の改変の時に、地元がオーケーと言っていて、周辺の方が、全然その土地を使われていない方が「ノー」と言うケースはまずあり得ないだろうと思っているんですね。
 それから、例えば、原子炉の格納容器を替えますというような工事をやるときに、その原子力の格納容器を替えることが、より一層原子力の安全につながるものであるならば、それはしっかりしたご説明をすれば、皆さん同じようにご理解をいただけるのではないかなというふうに私は思っています。

危機管理課長

それでは、時間の都合等もありますので、残り1問とさせていただきまして、残余の質問等につきましては、九電さんと私どもの事務方の方で、一たん閉会をした後お受けしたいと思います。
 それでは、NHKさん、お願いします。

記者(NHK)

九電の瓜生社長に聞きたいんですけれども、今、松浦の市長から話があっていたと思うんですが、やっぱり一番近くて、30キロ圏内に全部が入る松浦市というのは、やっぱり住民で不安を抱えている人というのは多くて、今、実際に松浦の市長がおっしゃっていたんですけど、今後の事前了解は機会あるごとに求めていきたいと言っているんですが、それについては社長はどう受け止められますか。

九電社長

当然そういうご意見とか、ご希望とか、ご要望があるのは我々も重々承知してございます。私どもが今回、この協定を結ばせていただいたのは、まずは私どもの原子力発電所の災害の状況を速やかに、直ちに皆様方にお伝えして、先ほど、平戸市長も言われましたように、いろんな対応に反映をさせていただくということがまず第一ではないかなと思って、今回この形でまずやらせていただいているところでございます。当然これからそういったいろんな法制度が変わったりすれば、それに対応して変えていくというのは、先ほど知事もおっしゃったように出発点であるという認識になるのかなと思っています。

危機管理課長

ありがとうございました。
 それでは、公務等のご都合がございますので、トップによる会見は以上で終了させていただきます。
 皆さん、どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年5月15日(火曜日)
・午後3時から午後3時40分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年5月15日 定例記者会見

会見内容

1.諫早湾干拓事業について

広報課長

ただ今より、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

よろしくお願いします。
 まず3点、私の方からご報告をさせていただきます。
 1点目は、諫早湾干拓事業の開門問題であります。去る5月11日、県、県議会、地元市、地元市議会、地元の関係者が一体となって、環境アセス準備書に対する県の意見を国に提出するとともに、国に対する要請活動を行ってまいりました。
 要請活動につきましては、農林水産省において鹿野農林水産大臣へ要請書を提出し、本県意見を踏まえて準備書を修正の上、関係者から改めて意見を求め直していただきたい。開門に向けた準備を即刻中止し、開門方針の白紙段階からの見直しを行っていただきたい。開門のための巨額の経費は、有明海の真の再生対策にこそ投入をすべきではないかということを強く申し上げてまいりました。
 また、同じ要請を民主党の本部、首相官邸にも行ったところであります。
 あわせて環境省に対して、環境アセスの手続に当たり、農水省へ意見を提出する際には、本県の実情を十分に踏まえたものとなるように強く要請をしたところであります。
 今後とも、開門に伴う被害が地元に生じることがないようにしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

2.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

知事

2点目は、九州新幹線西九州ルートの問題であります。ご承知のとおり、去る4月27日、JR九州は、九州新幹線西九州ルート(武雄温泉−長崎間)の着工に同意することを取締役会で決定し、国土交通省に回答していただいたところであります。
 整備新幹線未着工区間3ルートのうち、西九州ルートについては、この同意によって収支採算性の確保等のいわゆる着工5条件のすべてを満たすこととなりました。
 また、西九州ルートの課題とされておりました肥前山口−武雄温泉間の単線区間につきましても、皆様ご承知のとおり、昨年12月に整備新幹線のスキームで複線化を図るということになったところであります。
 こういうことによって、いわゆるフリーゲージトレインについても、JR九州によって、その導入が受け入れられたということになってまいります。
 今後の手続でありますが、建設主体の鉄道建設運輸施設整備支援機構が国土交通省に認可申請を行う。その後、国土交通省から関係各県に意見照会が行われ、その上で認可の運びとなる予定であります。
 残された所要の認可手続が今後円滑に終了し、西九州ルートの武雄温泉−長崎間の着工認可の朗報を一日も早く皆様にお届けできるよう願っているところであります。

3.第5回ジオパーク国際ユネスコ会議について

知事

3点目は、第5回ジオパーク国際ユネスコ会議の開催についてご報告をさせていただきます。
 この国際ユネスコ会議の日本での開催は初めてでありますが、5月12日から5月15日までの期間中、メイン会場であります島原復興アリーナにおいて、秋篠宮同妃両殿下をお迎えするとともに、国内外31カ国から593人、そして、一般市民1,883人の参加をいただき、地質遺産の保護や教育、研究、地域振興など、さまざまなテーマで活発な議論が行われたところであります。特に今回は、観光や防災をテーマに初めて市民を交えたフォーラムを開催したところであり、約150名の登録ボランティアをはじめ、多くの市民が会議を支え参加者をもてなすなど、市民参加型のすばらしい大会となりました。島原半島の魅力を幅広く発信することができたのではなかろうかと考えております。
 県としては、これまでもこの認定のための助言、さまざまな支援措置等を講じてまいりましたが、特に、昨年には、「がんばらんば長崎」地域づくり支援事業の第1番目の事業として「島原半島『GAMADASU』プロジェクト」を採択し、地域の皆様方に具体的な計画を策定していただいているところであり、こうした取り組みを通して島原半島地域の活性化を目指してまいりたいと考えております。
 以上、冒頭に3点ご報告を申し上げます。
 何かございましたらどうぞ。

4.政府施策に関する提案・要望について

記者(朝日新聞社)

幹事社の朝日新聞からまず2つ伺います。
 1つ目が、新年度の政府への要望をまとめられたようですけれど、それについてどんなところに力を入れて、政府に対して訴えもしくは要望していきたいのかをまず教えてください。

知事

新規要望項目等の力を入れていく項目については、まだ整理しておりません。

5.原子力災害に関する対応状況について

記者(朝日新聞社)

2つ目で、九州電力との原発の安全協定のことを伺います。
 立入検査や事前説明という、そういう内容で調整しているということですけれど、その条件で県が安全協定を結ぶと、そういう認識でよろしいのかということ。立地県並みを求めていましたけど、立地県よりも少し劣る条件にはなると思いますが、それについてはどんなふうにお考えですか。

知事

立地県並みの安全協定をということで精力的な調整活動を進めてまいりましたが、一定、素案が得られる段階になり、それについて地元の関係市の意見をお聞きしているところであります。関係市の方では議会のご意見等を踏まえた上で、これから基本的な考え方をお返しいただけるものと思っております。実は、立入検査というのは既に認められています。一番の意見が分かれるところは、事前了解、これについて立地県以外の県に認められるかどうかという点が一番大きな主張の隔たりとなっていたところでありますが、事前了解に代えて事前説明、これに対して意見を申し述べる、そういう内容を盛り込んだところであります。
 事前了解というのは、恐らく全国の原発で立地自治体に対してだけ、そういった手続について合意がなされているということでありまして、立地自治体以外の県では、なかなか認めにくいというような(九州電力の)主張でありました。

記者(長崎新聞社)

知事は、現状の素案、安全協定の大体の内容についてはどのように評価をされますか。

知事

そうですね、先ほど申し上げた事前了解を条件に盛り込むことができたとすれば、100%の達成状況だっただろうと思いますが、ただ、交渉を進めさせていただいている中にあっても、正直申し上げて、全国に波及する課題でもありましたことから、なかなか難しいだろうといったことは当初から想定をしておりました。
 ただ、繰り返し協議を重ねる段階で、事前了解ではないけれども、事前にきちんと説明を受けて、地元としてきっちり意見を言わせていただくという場が設けられることになりますので、ほぼ内容的には(立地自治体と)変わりないような立場で地元の意見を反映していただけるのではないかと思っております。

記者(朝日新聞社)

福岡県が先に安全協定を結びました。その中で、情報の伝達については、もう盛り込まれていると思うんですが、その福岡県の条件でも情報を受けて、明記はされてないですけれど、九州電力に意見を言うことは可能だと思うんですね。
 そうすると、レベルとして、佐賀県、立地自治体が認められている事前了解のレベルと、(長崎県の協定案とは)大分大きな隔たりがあるというふうに感じられるんですが、その辺についてはどういうふうにお考えでしょうか。

知事

事前了解というのは、地元が了解しないことには前に進めないということをこの協定の中で明らかにしていることです。これはそれだけ立地自治体と原子力発電所の関係が非常に深いものがあるということだろうと思いますが、ただ、周辺自治体として、そこまでの条項を盛り込むということはなかなかに難しい状況であったというのは、先ほど申し上げたとおりであります。
 確かに、通常の情報提供を受けて、関係自治体からさまざまな意見を申し上げることはできるだろうと思いますが、(事前説明は)通常の状況の報告とはまた違う内容になると思います。事前了解の対象となるような事項については、事前に詳しい説明を受けて、それに対して地元として意見をしっかり申し述べることができるということになりました。これは、実際どこがどう違うのかというのは、運用にかかわる話ではなかろうかと思っております。

記者(NIB)

知事の中では、一定の評価というか、その辺りのニュアンス的な感じ方はどうなんでしょうか。

知事

そうですね、福岡県さんが協定の締結について合意をなさって先行されましたが、特に本県の場合には松浦市がもう至近距離に、しかも、海を隔てて遮蔽物(しゃへいぶつ)がないというような状況でありましたので、やはり地域の皆さん方の思いをしっかり安全協定の中に盛り込んでいくために、最善の努力をしなければならないと考えてきました。
 そうした中で、先ほど申し上げたように、了解という条項と説明、そして意見を申し述べる、そこの違いはありますが、これはやはり地元の方々に対して不安、あるいはさまざまな支障が懸念されるような場合があれば、しっかりと言うべきことは申し上げていかなければならないと思っておりますので、先ほど申し上げたように、具体的な運用の段階になるだろうと思いますが、そういう姿勢でこの安全協定の運用を進めていく必要があるのではないかと思っております。

記者(読売新聞社)

実際に素案というお話がさっきありましたけれども、素案が取りまとめられたのはいつ頃の話でしょうか。

危機管理課長

一つひとつ積み上げながらやっておりますので、明確にこの日というのはないのですが、最終的には5月の上旬ということになります。

記者(読売新聞社)

実際に締結というお話に今後なっていくんだと思うんですが、そのあたりの目安というか、知事のご希望も含めて教えていただきたいんですが。

知事

まずは、やはりこの協定の当事者となっていただく関係自治体の皆様方に十分議論をしていただいて、安心していただけるような形でそのご意向をお返しいただければと思っておりますので、あまり期間を長く置くわけにはいかないのかもしれませんが、それ以上に地域住民の皆様方の理解をしっかりと得ていくということが大切ではなかろうかと思います。議会を含めて。

記者(毎日新聞社)

関係自治体とはどこですか。

知事

松浦市、佐世保市、壱岐市、平戸市、これはいわゆる(玄海原発から)30キロメートルの圏内に区域が入る自治体です。これに県が加わります。

記者(毎日新聞社)

この事前に説明を受けて地元としてきっちり意見を申し述べるという文言は、これは九電側からこれでどうかという提案があったんでしょうか。

知事

そこは、やはり双方やりとりが相当ありました。むしろ、こちらの方からいろいろと投げかけて最終的にここまで来れたということです。

記者(長崎新聞社)

異常時の情報の提供については、これまで安全協定がなくても、県と松浦市の方にはあっていたと聞いていますけれども、今後は30キロ圏の他市にも連絡があるということでしょうか。

知事

協定が締結されれば、非常時、異常時は九電から県と関係4市に直接連絡をいただくということになります。事前説明を受けるのは県と松浦市です。

記者(朝日新聞社)

先程、全国に波及する問題だからなかなか難しいんじゃないかと。その全国に波及する問題とは、事前了解を認めてもらうようなことになると、九電や他の電力会社が全部の自治体と事前了解を結ばなければいけないようになるからということでよろしいでしょうか。

知事

おそらく、立地県以外に事前了解が盛り込まれたことはないと思います。

記者(朝日新聞社)

今回はまだ素案の段階ですけれども、知事の認識としては、福岡県が結んだ協定よりも、より佐賀県側に近い協定案だというふうに認識されていらっしゃるわけですか。

知事

私どもはそういう思いを持って、こだわって時間をかけてきました。これをどう評価するかというのは、先ほど申し上げたように、思いの部分、運用の部分がそれぞれおありでしょうから、長崎県の今回の協定が、より一歩踏み込んだ内容だというつもりはありませんが、我々はそういう思いで取り組んでいます。

記者(朝日新聞社)

これから松浦市とかに、議会も含めて意見を聞くことが大事だと思うんですが、松浦市には、もちろん何とも言えないところが現時点であるんでしょうけれども、この案できちんとした了解をしていただけるというふうにお考えでしょうか。

知事

まだまだ具体的にお返事いただいている状況ではありませんが、先ほど申し上げたような事情等踏まえて考えた場合に、一定限界に近い形ではないかと、ご理解がいただければありがたいと思っております。

記者(西日本新聞社)

協定自体は、九電と県と4市ですね、6者で同一の内容として結ぶという方向で調整しているんですか。

知事

そうです。

6.諫早湾干拓事業について

記者(NIB)

別の質問ですが、よろしいですか。

知事

はい。

記者(NIB)

先ほどもありました、諫早湾の開門調査の環境アセスのことなんですが、今日、鹿野農水大臣が閣議後の会見で、「ボーリング調査ができない状況でも評価書をまとめることもできる」というような発言がありました。お耳に入っているかと思いますが、この発言について、どのようにお感じでしょうか。

知事

どういう趣旨でそうおっしゃっておられるのか、理解に苦しみます。というのは、ボーリング調査をやるというときに、環境アセスの一環としてやるんだということをこれまでおっしゃってきたわけです。その環境アセスにボーリング調査は必要ないということであれば、これまでおっしゃってこられた考え方と全く違うんではないかと思いますが、詳しく真意を確かめているわけではありません。

記者(朝日新聞社)

手続上、ボーリング調査は要らないと言っているわけではないと。アセスの手続上ボーリング調査ができないから、アセスの手続は完了できませんということではないんですよという説明だったと私は理解しています。ボーリング調査は必要ないと言っているわけではない。ただ、ボーリング調査が終わらないからアセスが終われないかというと、そうではないと。アセスが終わった後、引き続きボーリング調査をやることだってできると。極論すればですよ。だから、そういう手続論の話を大臣はしていると思うんですが、ボーリング調査ができなくても、アセスは終えられるんだと。それについて、知事は、それはやっぱりおかしいということになるんでしょうか。

知事

それはそうでしょう。もともとボーリング調査は、アセスの手続としてやるというお話でしたが、既に開門に向けた準備作業を進められているわけですね。私どもとしては、そういう段階でボーリング調査をやるのはおかしいでしょうと。ボーリング調査をやった上でアセスの手順をきちんと進めてくださいと。そうであったら理解できると思います。今、準備書で意見を求めるという状況です。その前にきちんとボーリング調査をやって、シミュレーションして、地下水に影響がないんだと、それなりの時間をかけて進めていくべきです。
 以前、国は宅地等用地(中央干拓地)で水をくみ上げる必要があるということで、その手続を相当の期間をかけてやられました。あのときは、1日にわずか200トンの水を取水するのに、そういうきちんとした手順を経て取り組んでこられたわけです。したがって、アセスをどんどん、どんどん先行させるのではなくて、必要ならば、そのアセスの前にそういうボーリング調査やシミュレーションをやって、そして、確かに地下水に影響がないんだという結果を得たうえで、地下水案でいきましょうというアセスに、手順として進んでいくのが当然でしょう。一番に影響が生じるような、根幹にかかわる事項について、アセスの手順は手順としてどんどん進めながら、アセスの一環として地下水のボーリング調査をやりますよというのは、全く手順が逆じゃないですか。

記者(朝日新聞社)

確認ですが、ボーリング調査をやる時期が遅いというのは、ちょっと別に置いておいて、ボーリング調査をせずにアセスを、手続を終えるのはおかしい。一方で、ボーリング調査自体には、もちろん長崎県も反対しているわけですよね。そうすると、そこはちょっと矛盾しているのかなと。

知事

いや、そんなことはないです。アセスを止めればいいじゃないですか。アセスの手続に入る前に、実際、これだけの地下水が取水できるのかどうか、周辺の生活用水とか、農業用水、工業用水に影響がないのかしっかり確認すべきです。それには相当の期間がかかると思います。取水を始めて2週間経過を見たら、影響がなかったから大丈夫というわけにはいきません。

記者(朝日新聞社)

そうすると、ボーリング調査自体に今すごい地元は反発していますけれども、アセスさえ止めればということですか。

知事

アセスは白紙に戻します。その前の手順が欠落していました。だから、地下水を取水してみて本当に影響がないのか、然るべき期間をとって調査、シミュレーションをやりましょうというお話だったら、地元としては理解できない話ではないと思います。

記者(朝日新聞社)

方法書(注:国が平成22年3月16日に公表した「諫早湾干拓事業の潮受堤防の排水門の開門調査に係る環境影響評価方法書」)あたりぐらいまで戻って、もう一回全部やり直すということですか。

知事

そうではなく、アセスの中に「地下水による」という話が入る前に、地下水が本当に取れるのかどうか、周辺に影響を与えないのかどうかという評価をして、アセスに盛り込むべきでしょう。一切の調査をしないで、手順だけはどんどん、どんどん進んでいるからおかしいですよと申し上げているのです。

記者(朝日新聞社)

それだったら、ボーリング調査にむげに反対するものではないということになるんですか。一回アセスを止めてということであれば。

知事

全く影響がないということであれば、地元の方々のご了解をいただける可能性は出てくるのではないかと思います。

7.県議会の動きについて

記者(KTN)

通年議会がいよいよ始まることになって、会期が304日間ということになりました。県側も議会の対応の時間が増えてくると思うんですけれども、知事はどのような対応をしたいと思っていますか。

知事

そうですね、全国に先駆けて通年議会が導入されるわけですが、さまざまな課題を抱える中で、常時県政は動いているわけであります。適時、適切に議会に相談、報告をし、また議論をいただくという意味では、非常に有用な手法の一つであろうと思っております。これまで以上に審議の充実、あるいは議会活動の活性化、さらにはまた、議論を通して政策形成力が総体として高まってくるというような効果を期待したいと考えております。
 ただ、反面、議会活動ということになると、当然ながら理事者がそれに対応していかなければなりません。対応する時間が増えれば増えるだけ、理事者側としては、さまざまな事業推進に取り組む時間が減ってきますので、そこのバランスをしっかりと議会側と相談をしながら進めていく必要があるものと思っております。例えば、これまでは委員会審議等の中で部局長、課長の管理職全員が出席をしていましたが、審議内容に関係のない所属については、その間、委員会に出席しないことができるというようなことについても議会と相談をさせていただいております。
 先ほど申し上げたように、理事者側の負担と議会活動の活性化、この辺りのバランスをうまくとりながら進めていく必要があるのではないかと思っております。

8.上海航路について

記者(KTN)

もう1点、今日、上海航路を総務委員会が視察しています。HTBクルーズは夏からが本番というふうに言っていて改装の時期に入りますけれども、夏に向けて県が特に力を入れていかなければならないことは何だとお考えですか。

知事

やはり人が動き出す夏の期間、ここに焦点を当てて集中的に集客活動等を進めていくことになると思います。
 したがいまして、中国側に対する情報発信がまだ足りてない部分があるのではないかと思いますので、HTBクルーズと力を合わせて長崎の情報発信にしっかりと力を注ぎ、中国側の集客対策に努めなければないと思っております。
 一方、長崎サイドではインバウンド、アウトバウンド対策がありますが、中国からだけこの航路を利用していただくということでは足りませんので、やはりアウトバウンドの面を含めて九州各県との連携も強化しながら、この航路を使ってさまざまな活動に活用していただくことも必要になってくると思います。そういう意味では、国内に向けた情報発信等、さまざまな対策が必要になってくると思っておりますので、そういったインバウンド、アウトバウンド対策、両面からしっかりと取り組んでいかなければならないと思っております。

9.今夏の節電対策について

記者(NBC)

政府が昨日から節電目標ということで、九州電力管内では12%を目標にというような話も出てきていますが、これに対する知事の感想と県としての取り組みについて教えてください。

知事

昨年も、県として節電のためのさまざまな対策に取り組んできました。節電目標が明確に示されるということになると、県民の皆様方にもさまざまな面で具体的な方策等もお示ししながら協力のお願いをしなければならないと思っております。
 これに加えて企業活動の面でどういった影響が考えられるのか、どういった課題があるのかということを十分把握しながら対応していく必要があるのではないかと思います。
 特に、生産活動に取り組んでおられる企業で、突然電源が落ちることがあってはならないわけでありますので、安心していただけるような対応策を十分検討して進めていく必要があるのではないかと思います。

記者(NBC)

ということであれば、一度、県内の企業の方々と集って話し合いをする場を設けるとか、そういうことも考えられるということでしょうか。

未来環境推進課長

第一義的には、九州電力が企業と家庭向けの節電の内容等については、説明を行うべきというふうに思います。正式に九州電力から、まだ何%という要請はあっておりませんが、今後、あればそういったことも含めて考えていきたいと思っております。

10.石木ダムについて

記者(NHK)

先ほど、石木ダムの関連で(佐世保市の)朝長市長も県庁に来られました。先月、国の有識者会議で、事業継続の方向で了承されましたが、地元の反対地権者の人がやはり反発を強めている状況です。今後、県としてはどういうふうに進めていきたいと考えていますか。

知事

これはまだ有識者会議の結論が示された段階でありまして、これから政府としての方針決定がありますし、また、政府与党としての部門会議といった手順もこれからのことになってくるものと思います。そういった手順を終えられて国としての方針が示された場合には、やはりもう一度、地権者の皆様方にそういった状況等も踏まえた上で協力の要請をしていく必要があるものと思っております。
 また、合意をいただいてない地権者の皆様方に合意が得られるようにあらゆる努力を重ねていかなければならないと思っております。

広報課長

他に質問はございませんでしょうか。

11.原子力災害に関する対応状況について

記者(長崎新聞社)

確認なんですが、原子力安全協定について、(長崎県の協定案は)福岡や糸島よりは上回るレベルというふうに言ってよろしいですか。

知事

我々が目標にしてきたのは、立地自治体並みの協定を締結したいと、それが一番住民の方々に安心していただけることになるのではないかと思ってやってきました。今の協定の内容、項目からすると、そこにほぼ近い形ではあるのかなと思っています。福岡県さんがどう評価されているのかということについては、発言する立場ではございませんので、ご理解いただければと思います。

記者(長崎新聞社)

要するに、どう違うのかなと思ってですね。長崎の方がより近いというような、基本的に距離的なものでしょうか。

知事

私どもが一番こだわったのは、(本県は)何ら遮蔽物のない海上を隔てて8.3キロメートル、既に現在のEPZの中にも入っているということです。他の隣接自治体とはちょっと違う事情があるということは、九電側にもたびたび理解してもらえるように話をしてきたところであります。
 防災計画の中でも、松浦市の鷹島の住民の方々は、(橋を渡る際に)まさに原発に向かって避難しなければならないという状況にあるわけで、いかに情報伝達の正確性、迅速性が求められるかということになってきます。その辺りについては、十分九電側にも理解していただけたのではないかと思っています。

広報課長

それでは、時間もまいりましたので、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。
 本日は、ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年4月17日(火曜日)
・午後3時から午後3時50分(50分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年4月17日 定例記者会見

会見内容

1.新年度を迎えて

広報課長

定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

皆様、こんにちは。
 新しい年度が始まって初めての会見の場になりますので、まず少し、今年度特に力を入れて取り組んでいきたいと考えております項目について、お話をさせていただきたいと思います。
 既に年度初めに庁内の職員にも幾つかお話をさせていただいたところでありますが、ご承知のとおり、本県は、人口の減少、県民所得の長期低迷、地域活力の低下といった構造的な課題に直面をしておりまして、これがなかなか出口が見えないという状況が続いているところであります。
 今年はそうした課題にしっかりと正面から向き合って、解決の道筋なりとも明らかにできないだろうかという思いを持って取り組んでいきたいと思っております。
 まず一つは、やはり県民の皆様方からいつもお話をいただくのでありますが、県民所得の低迷、これは一人当たり県民所得が大体近年46位から44位ぐらい、低位に張り付いてほとんど動かないという状況が続いております。実は、これまで一番順位が高かったのは、昭和31年の32位という一人当たり県民所得の順位でありました。
 その後は、今申し上げたように、本当に他県が大幅に順位を高めたり低めたりという移動がある中で、本県はほとんど張り付いて動かない。こういった部分について、しっかりと原因分析をして、具体的な取組の方策というのを考えていきたいと思っております。
 ご承知のとおり、本県は離島を数多く抱えておりまして、本土地域の面積が6割、離島地域が4割という面積構成になっているのでありますが、本土6割の面積はどのくらいかというと、ちょうどお隣の佐賀県と同じぐらいの面積になっております。それなら、本土部分で佐賀県と比較してどうなんだろうかという議論をするときに、例えば製造業等についてはほとんど遜色のないような数、付加価値額も見られるところなのでありますが、これを一人当たりに直したときにぐんと下がっていくと。これはもうやはりお住まいの人口が大きいということだろうと思いますが、まさに就業率、この数字自体も全国と比べると低いというような状況でありまして、よく県民の皆様方から、働きたいけど、職場がないんだというようなお話があります。そういったところをもう少し深く分析をして、各産業分野について、足りないところはどんなところなのか、どういった産業分野をどういう方向に誘導していけばいいのか、それについて、真剣に改めて分析をし、具体的な方策、方向性を見定めて、県民の皆様、各産業界の皆様方と力を合わせて取り組んでいかなければいけないと思っているところであります。
 したがって、現在、そうした産業構造の面を含めてしっかり分析作業を進めているところであります。
 2つ目の課題でありますが、これはまさに長年の本県の宿命とも言うべき課題で、離島地域の活性化をどう進めていくのかということであります。まさに、県政の最重要課題として長年にわたって取り組んできたところでありますが、なかなか人口流出に歯止めがかからないという状況が続いているところであります。
 そういう中で、もう既にお聞き及びのとおり、島内消費の拡大のために共通地域通貨の発行といった点についても具体的な検討を進めているところでありますし、また、運賃・輸送コストの格差是正に向けた検討も着手をしているところであります。
 折しも離島振興法が、来年の3月で法期限を迎えます。現在、この離島振興法については、与野党7党間の実務者会議で離島振興法の改正大綱の作成が進められておりまして、順調にいけば今通常国会にも法案が提出される予定であると聞いているところでありますが、やはり根本的な課題は、先ほど申し上げましたように、運賃・輸送コストの低廉化、あるいは、ガソリン価格といった燃油価格の本土・離島間の格差是正、そういった部分を含んで、あるいはまた、居住環境の整備といった面を含めて、思い切った内容を、この離島振興法の改正に盛り込んでいただく必要があると考えておりまして、そういう意味ではまさに正念場を今年迎えております。
 国会議員の皆様方含めて、国に対して強力に要請活動を展開していかなければならないと思います。
 そしてまた、本県独自の課題であります国境離島、通常の内海離島と比べまして隔絶性が大幅に違うという宿命を背負った離島でありますので、こういった国境離島の課題、これにしっかり向き合うような政策というのも、これは要請していかなければならないと思っております。
 実は、離島振興法の中に、こうした国境離島の内容も盛り込むべきかどうかという議論があったわけでありますが、なかなか関係団体、都道府県等の合意も難しい面がありまして、恐らく離島振興法は離島振興法、その後で国境離島法という立法措置を進めていく必要があるのではないかと考えているところでありまして、そういった面も含めて、しっかり国策として取り組んでいただけるように力を注いでいかなければならないと思っております。
 そして、3つ目の課題でありますが、やはり地域発の地域づくり、地域の皆様方の思いやこだわりをしっかり活かしながら、地域の活性化に本腰を入れて取り組んでいかなければならないと思っております。
 これまでも私自身、青空知事室といったような機会をいただいて、それぞれの地域の中に直接入って住民の皆様方のお声をちょうだいしてきたところでありますが、まだまだ足りないという思いがございます。したがいまして、「こぎ出せミーティング」ということで、各振興局単位で、地域の皆様方とさまざまな課題について意見交換を重ねて、具体的な課題解決に向けた方策を協議していただくような場を設けていきたいと思っております。こうした場にもできるだけ積極的に私も参加させていただきながら、それぞれの地域課題の解決に向けた取組を進めていく必要があるものと思っているところであります。
 ちょうど新年度予算には、地域コミュニティの活力低下という課題に直面している状況を受けて、例えば自主防災組織の構築でありますとか、あるいは子育て環境の整備、高齢者を中心とした見守り体制の整備といった、そういった地域課題に対して取り組んでいただくための新しい交付金制度等も設けたところであります。
 こうした取組については、行政だけの力では到底難しい問題がありますので、市町、そして、住民の皆様方と一緒になって、地域の活性化に向けていま一度取り組んでいきたいと考えているところであります。
 そして、最後4点目、重要であると考えておりますのは、やはりアジア・国際戦略であります。
 実は、このアジア・国際戦略も2年目を迎えているところであり、昨年は孫文と梅屋庄吉に光を当てて、さまざまな事業に取り組んでまいりました。
 そうした中で、新しい流れも生じてきつつあります。
 例えば、湖北省との友好関係の締結、そしてまた、香港政財界との新たな人脈の構築といった成果も見られつつありますので、これを地域経済の活性化にどう結びつけていくのか、もう一度政策の熟度を高めて、具体的な戦略を推進していきたいと考えております。
 今年はちょうど、日中国交正常化40周年、長崎県と福建省の友好県省締結30周年という節目の年を迎えます。
 また、2月末日に本格就航をいたしました長崎上海航路、これも、船内の改装がこの後予定されておりますが、正念場はこの夏場以降だろうと思っております。したがいまして、中国におけるこの長崎上海航路の認知度向上に向けたさまざまな情報発信、そして、九州全域を視野に入れたインバウンド対策、アウトバウンド対策、こうした取り組みについて、HTBクルーズの皆さんとも力を合わせて取り組んでいきたいと思っております。
 それからまた、韓国との関係でありますが、ご承知のとおり、「長崎ちゃんぽん」で大好評を得ておられる韓国・三養食品の社長さんが昨日来県されました。1億5,000万個売れているというようなお話でありまして、その中で長崎、そしてちゃんぽんの由来も紹介をしていただいているということであります。その他にもさまざまな要素がありますので、韓国との新たな交流関係の構築に対しても、積極的に検討を進めていきたいと考えているところであります。
 課題は山積をいたしておりますが、そうした課題に今年度は特に重点的に取り組んで、県勢の活性化を目指してまいりたいと考えているところであります。
 そういった意味で、幅広い県民の皆様方のお力添えを賜ってまいりたいと考えております。
 私の方からは以上でございます。何かございましたら、よろしくお願いします。

2.災害廃棄物の広域処理について

記者(NHK)

幹事社のNHKです。よろしくお願いします。
 1点目なんですが、震災のがれきについてなんですけれども、市町から県に対して、自治体の要望とかを集約する会議を開くように求めたり、県央県南クリーンセンターが、がれき処理ができるのかどうか、国に照会するよう県に要請するという動きもありましたけれども、今後の県の対応としては、どういうふうなことを考えていらっしゃいますか。

知事

実はこれまでも、環境省から専門家の方々をお迎えして説明会等も開催しました。そして、さまざまな場をとらえて、環境担当の市町の職員の皆様方にお集まりいただいて情報交換等も進めているところであります。
 そういった中、先般、内閣総理大臣と環境大臣から要請がありました。3月16日付の要請でありましたが、これに対して4月9日付で回答したところであります。
 基本的な姿勢については、繰り返し申し上げておりますとおり、本県は、これまでも災害の体験をもっており、全国の皆様方から励まし、支援をいただいて復興を遂げた体験をもっておりますので、やはり被災地の復興に向けて積極的な支援は進めていきたいと。
 ただ、基本的なそういう考え方は持っておりますが、放射性物質を含んだ災害がれきを受け入れて処理をするということになってまいりますと、その放射性物質を最終的にどういう形で処理していくのか。住民の皆様方の安全・安心を確保しつつ、こうした被災地の復興に向けて努力するというのが不可欠の条件であろうと考えているところであります。最も懸念されます事項は、一般の焼却方式で焼却をいたしますと、焼却灰の放射性物質の濃度が33倍まで濃縮されるということでありまして、国の方では8,000ベクレルまでは埋め立てて大丈夫だろうという方針が示されているところでありますが、その焼却灰を具体的にどういう形で埋立処分をしていけば安全であるのか。そして、なおかつ住民の皆様方に安心していただけるのかという点が一番大きな課題であろうと思います。
 この放射性セシウムというのは、非常に水に溶けやすいという性質があるそうで、例えば埋め立てた焼却灰が雨水に洗われて、この埋立処分場から排水として公共用水の中に流れ出すということがありますと、濃度次第によっては環境汚染という問題にもなりかねません。
 したがって、本当に安心できるようなそういった最終処分の方式、これはどうしたらいいのかといったことをお尋ねしているのですが、国においては、下に土壌を引いて、焼却灰をその上に載せ、その上にまた土壌で覆土すれば安心でしょうというようなお話をいただいているのですが、本当に放射性物質は流れ出すことはないのかといったことについては、具体的な回答、基準などをいただいておりません。
 特に先般は、被爆関係団体の皆様方から、これを受け入れては困るというご要請もあったところでありまして、やはり地域住民の皆さん方に安心していただける具体的な方策をいかに確立していくかということが大切になってくるものと思っております。それぞれの焼却方式に応じて、それぞれの課題があるだろうと思います。
 そういう中で、いわゆるストーカー方式というのが、先ほど申し上げた一般の廃棄物とあわせて混焼して、放射性物質が33倍に濃縮されるという焼却方式でありますが、県央地域の広域圏の焼却炉は全く別の焼却方式でありまして、これについては国の処理基準といったものも一切示されておりません。
 したがって、それを国にお聞きしたいと思いますが、具体的な基準なり考え方が示されるのかどうか。これは、なかなか難しい面があるのかなと思っております。
 そういうことで、今、既に市長さんが検討をしたいと表明をいただいているところが、長崎市、佐世保市、大村市等あります。しかも県内の処理能力から考えて、長崎、佐世保が一番大きな焼却容量をお持ちでありますので、こういった自治体の皆さん方と具体的な課題について、各担当レベルで今、協議、検討を進めている段階であります。
 一定の方針が出されるということになれば、早急に市町の皆さん方とも協議した上で、方針をお示ししていきたいと思っております。

3.朝鮮民主主義人民共和国のミサイル発射に伴う対応について

記者(NHK)

すみません、もう1点なんですけれども、北朝鮮のミサイルの関係なんですが、予測どおりの軌道に乗らなかったことからわかるように、今後また同じような事態が起きた時に、どこに落ちるかわからない、長崎に万が一落ちる可能性もなくはないわけですね。同様の事案が起きた場合、例えば国に対してPAC3の配備を求めるとか、そういったお考えとかは何かございますでしょうか。

知事

そうですね、今回の事例等を考えました場合に、各国がまさに発射中止要請を重ねてきた状況であるにもかかわらず、人工衛星と称してミサイルが発射されたわけであります。
 これは、まさに国の安全保障の根幹にかかわる課題でありますし、また、国際社会の平和、安定を揺るがす極めて重大な事態であると考えているところであります。これはしっかりと国に対して適正な対応を求めていく必要があると考えているところであります。

4.石原東京都知事の尖閣諸島購入発言及び諫早湾干拓事業について

記者(日本経済新聞社)

幹事社の日本経済新聞です。
 2点ありまして、1点は先ほど言われた国境離島の課題についてですが、今日、東京の石原知事が尖閣を東京都が買うというような発言をされていますが、それについてはどう思われているか感想をお聞きしたいということが1点。
 あともう1点が、今月7日に鹿野農水大臣が佐賀県を訪問しまして、漁業関係者や古川知事と会談して、佐賀県側からは国が話し合いの場を持って長崎県と佐賀県を取り持つような形にしてほしいという要望があったかと思います。あと、制限開門が基本ということも(大臣は)言ったかと思うんですが、それについて長崎県の姿勢を改めてお聞かせください。

知事

尖閣を買うという発言があったということでありますが、所有権がどうなっているのか、恐らくその昔はあそこで食品加工関連の会社も操業されていたということでありますので、土地の所有権は国内の方々がお持ちになっておられるんだろうと思うんですね。そういった中で自治体の方で用地を取得されて所有権をしっかりしたものにされるということについては、国内的には意味があるんだろうと思いますが、国内の問題を超えた国際的な課題になっているわけでありますので、そこについてはやはりしっかりと国策として外交上の大きな課題として取り組んでいただく必要があるものと思っております。
 そういう意味で、本県も数多くの国境離島を抱えている県でありますので、まさにそういった課題はまた新たな問題が生じかねない環境にもあるわけであります。国の責任においてしっかりと国土を守っていただくように、そして、人が住み続けているとこうした問題にはなかなかつながりにくい面がありますが、人口流出がどんどん続いていきますと、無人島化してくる、これが一番大きな課題になってくるんだろうと思っております。
 そういう意味で、先ほど申し上げた国境離島について新たな法整備が必要ではないかと。こう考えておりますのは、さまざまな居住環境の整備を含めた国策としての取組、そのことが国土の保全にまさに必要不可欠ではないかといった主張等も重ねてきているところであり、そういった観点の施策も盛り込んでいただきたいと考えているところであります。
 それから、諫早湾干拓事業について、先般、鹿野農林水産大臣が佐賀県を訪問されたというのは、私も承知しているところであります。そういった中で両県民、県当局なのかどうかわかりませんが、佐賀、国、長崎、一緒に話し合いの場を持ったらどうかというような話があったというのもお聞きしております。
 ただ、今回の課題というのは、ご承知のとおり、私どもは開門問題については、環境アセスをまだ進めている最中であるので、環境アセスの結果を待って客観的、科学的な観点から慎重に検討していただきたいということを繰り返し繰り返し要請をしてきた話なのであります。官邸まで参りました。そして、菅総理には直接、この福岡控訴審判決を受け入れられることがないようにという要請も重ねてきたところでありましたが、一切報告も、ご説明もいただけない中で、上告を断念された結果、今があるわけであります。したがって、その裁判の結果というのは、国が責任を持ってお受けいただくべき結果であろうと思っております。
 仮に開門がなされるということになりますと、これまで繰り返し申し上げてきましたように、地域住民の生活の安全確保、あるいは農業、水産業等に重大な影響、支障が生じる懸念があるわけでありまして、そういう中で住民の皆さん方が新たな訴訟も提起されているところであります。
 話し合いをという話でありますが、恐らく開門をしろという片方の意見の中で話し合いのテーブルに入っていくということになるんだろうと思います。我々は、そうした場に上がるのはいかがなものかと思っております。

5.離島地域の活性化について

記者(共同通信社)

国境離島と離島振興法の法整備の関係で伺いたいんですが、知事の発言を聞いてますと、国境離島と離島振興法と別の条項があるべきだというふうにお考えですか。

知事

そうではないんです。実を言うと、離島振興法というのは、全国の離島を全部包含するような形で法整備がなされております。もちろん、沖縄とか奄美とか小笠原というのは、これは特別法がありまして、別の法体系が見られるところでありますが、そのほかの離島というのは、すべてこの離島振興法でさまざまな施策が講じられているところであります。
 先ほど申し上げたように、さまざまな条件整備が今こそ必要だという思いがございまして、離島振興法の中ですべてこれが解消されるような施策内容が盛り込めれば、それで十分だと思っております。
 しかしながら、特に先ほど申し上げました国境離島、これは内海離島とまた違う要素も見られるわけであります。例えば、対馬で韓国資本による県土の土地の買収といった問題があったり、あるいは人口流出がどんどん、どんどん進んでいって歯止めがかからない。そういった中で国益を、国の領土、領海をどう守っていくのか。これは国益に直結する問題でありますので、それだけ隔絶性が高い国境離島に人が住み続けるためには、これまでの施策では不十分だと。したがって、そういう内容を盛り込んでほしいという政策要請を行いました。ただ、それについては相当な財源、これまでにないような政策内容が必要になってきます。
 全国の離島の中でも、数多く離島を抱えておられる自治体さんがあれば、一部離島という自治体さんもありまして、その辺は、例えば本県が要請した離島振興債でありますとか、離島振興基金でありますとか、一括交付金でありますとか、さまざまな財源措置等の要求もしていたのでありますが、全国の自治体の間でそうしたことに必ずしも賛同が得られませんでした。
 そうであれば、やはり国境離島という特性にかんがみて、改めて法体系としてつくり直す必要があるのではなかろうかと、こう思っているところであります。国境離島を抱える他の自治体の皆さん方とも連携を深めながら、次なるステップとして国に対する働きかけをしっかり進めなければならないと考えております。

6.県民所得向上に向けた取組について

記者(NBC)

先ほど本県の雇用状況、産業構造のことを分析して、何とかしたいというお話でしたけれども、その中で、年間の就労時間が長崎県が最も多いと、他県と比べて多いということも一つあるのかと思うんですね。そういった観点も一つ考えないといけないんですけれども、そういったことについてはどう思っていらっしゃるかということと、あと残り任期が2年をもう切ったということで、こういうことをやりたいということでしょうけれども、いつごろまでに分析して新たな手を打っていきたいというふうにお考えなのか、教えていただけますでしょうか。

知事

県内の就労時間、労働時間が全国トップであるというのは認識をいたしておりまして、まさにご指摘いただいたような課題意識を持っております。
 実を言いますと、これは県民所得の統計の隘路(難点)でもあるんですが、例えばサービス産業がありますね。サービス産業がありますと、全国のサービス産業付加価値額というのは中央で一括して把握できるんです。それを各県のサービス産業の付加価値額にどう割り振りするかというと、就業者数、何人そのサービス産業で働いているかということで割り振られるんです。按分されて、長崎県のこの分野のサービス産業の付加価値額は幾らと。したがって、就業者数が多ければ多く産出額が統計結果として割り振られると。それで、実を言うと、労働時間が長いということは、それだけ新たな雇用に振り替えていただく可能性もあるのではないかと。ワークライフバランスを十分考えていただきながら、雇用の機会を拡大していただく、そういう取組も必要ではないかなと思っております。その辺についてもしっかり分析をして、どう取り組んでいくのか、検討をしてみたいと思っております。
 今申し上げた項目は、実は議会の質疑の中でも一部お答えしたところでありますが、残された期間は半分を過ぎました。できるだけ早く具体的にプロジェクト化し、事業として取り組んでいきたいと思っているところでありますが、一定の方向性が見られれば、場合によっては補正予算で検討いただくということも視野に入れて、検討作業を進めているところであります。
 ただ、少し時間をかけて議論をしなければならない部分がありますので、例えば9月補正予算に間に合うかどうか。これからの分析作業、各部局における検討作業を待った上で判断せざるを得ないと思っておりますが、遅くとも来年度の予算にはしっかり計上して事業化を目指していく必要があるものと思っております。

7.原子力災害に関する対応状況について

記者(朝日新聞社)

原発安全協定について伺います。
 4月2日に九電(九州電力)が福岡県などと安全協定を結びましたけれど、内容的には長崎が求めている立地県並みというのと比べると、大分レベルが見劣りするような内容でした。でも、それを先に福岡県が結んだということに対して、県内でもその九電が今後の安全協定を結ぶ上でプレッシャーをかけるのに使われるんじゃないかとか、条件を下げるために、何かつながるんじゃないかという懸念する声も一部ありますけれど、知事としては、九電と福岡県が安全協定を先に結んだということをどのように受け止めていらっしゃるのか。また、今後、どのように交渉を進めていくお考えなのかを教えていただいていいでしょうか。

知事

この間の安全協定の協議に対しては、実は本県が福岡県さんよりも早く九電との協議に入ったわけであります。ただ、本県の状況といたしましては、今お話がありましたように、玄海原発からわずか8.3キロメートルしか離れていないという地域に集落等が存在するわけでありまして、やはり地域住民の皆様方のご懸念等は強いものがあると考えております。そういう意味で、福岡県さんがどう判断されるのかというのは、これは福岡県さんのご事情によるものであって、早く協議を終えられ、合意が得られたということに関しては、私の立場では何も申し上げることはございません。
 ただ、本県は本県として、そういった位置関係にあると。地域住民の皆様方の目の前に、海域を隔てて目の前に原発があるわけでありますので、そうした地域住民の思い、そして県民の皆様方の思いというものをしっかりとこの協定の中に反映させていく必要があるものと考えて、これだけの時間を用いながら協議を重ねているところであります。
 ただ、いたずらにその協議が長引くということも、これは決して好ましい話ではないわけでありますので、できるだけ早く合意を得て、協定締結に至るよう、これからも努力をしていきたいと思っております。

記者(朝日新聞社)

それは立地県並みの協定を結ぶということについては、姿勢は変えないということですか。

知事

なかなか難しいところはあるだろうと思います。立地県というと、恐らくほかの原発との関係から考えて、その原発の立地県、端的に言うと事前了解、これは恐らく立地県、立地自治体にしか認められていないような協定内容ではなかろうかと思います。
 全国に原子力発電所の立地県と電力会社との協定がある中で、本県だけ(立地県並みの協定が)認められるかというと、これはなかなか難しい面もあるのかなと思いますが、我々はそうした住民の皆さん方の思いをこの協定の中に盛り込んでいくという基本的な姿勢で、粘り強く取り組んでいきたいと思っております。

8.災害廃棄物の広域処理について

記者(長崎新聞社)

震災がれきの話で、先ほど知事もおっしゃられましたけれども、3月に国の方からも照会があって、その回答期限は4月6日でしたが、県としては9日付で回答されたというふうにおっしゃいましたけれども、その回答の文書自体は、公表はされていませんよね。
 他の、例えば福岡市さんなんかは、ホームページの方にその回答とかも含めて公表されていて、長崎県の場合は、特に被爆県でもあるということもあって、県民の皆さんの関心も高い問題なのかなというのがあって、それでなぜ公表をされなかったのか、そこに何がしかの理由があるのかなと思って、ちょっとお尋ねしたいのですが。

知事

特に(理由は)ありません。
 国の方で公表された本県の回答には、このように書いてあります。
「本県における災害廃棄物の処理については、処理施設を有する市町等の協力が不可欠であり、かつ、被爆県であるという県民感情にも配慮する必要があることから、安全性確保のための具体的な方策について、現在、市町も交えて協議を進めているところであります」と。これが一番最後の段落でして、その前段にはどんな趣旨を書いているかというと、本県は先ほど申し上げたように、災害の都度、全国の皆さんから支援を受けてきたということもあって、被災地の一日も早い復旧・復興のためには、やはりその復旧・復興の支援に努めることとしており、広域処理についても、その必要性は認識しておりますと。したがって、これまで市町に対する説明会も、これは九州で一番最初だったと思いますが、受け入れに向けた説明会を開催して、検討をお願いしてきたと。
 しかしながら、焼却灰等の埋立処分場からの放射性物質の流出、そういった可能性も懸念されるなど、なお幾つかの課題が残されていると考えております。それで、先ほどのくだりになるのですが、受け入れのためには基礎自治体である市町村の皆様方の協力を得ることが不可欠であって、具体的な方策について協議を進めているところでありますという回答をさせていただいております。

9.原子力災害に関する対応状況について

記者(西日本新聞社)

原発の安全協定の関係なんですけど、立地県並みの事前了解とか、立入調査とかですね、そういうのは本県だけに認められるかというと、全国的にやっぱり立地自治体しか認められていないということで難しいということなんでしょうけども、このままあくまでも突っぱねるということではなくて、やはりこれをもう降ろすということもあり得るということですね。

知事

それを全く白紙にするということは考えておりません。
 ただ、立入検査に関して言えば、協定を結ぶ、結ばないにかかわらず、立入検査権はあります。
○危機管理課長  立入検査については、原子力災害対策特別措置法と国の通知により本県もできることになっております。協定に盛り込むことで、将来的に法律や通知が変わったとしても、しっかりと検査ができることが確保できますので、協定でしっかりうたえれば、それにこしたことはないと考えております。
○知事  改めて協定の内容で位置づけたいということだと思います。
 問題は、施設の変更等を行う際の事前了解、これがやはり一番大きな課題になってくるのではないかと思います。全国で原子力発電所の立地県だけが、恐らく協定の中で明らかに位置づけられているのではないかと思いますので。そこのハードルをどう超えていくかというのは、なかなか難しいところがあると思います。事前了解そのものについて合意が得られるかどうかというのは、まだまだ今後の協議によるものだと思いますが、ただ、こうした位置関係にある本県の実情等については、しっかりと理解をいただいて何らかの形で協定の中で明らかにしていただけるよう努力していきたいと思います。
○記者(西日本新聞社)  ただいたずらに協議を長引かせる訳ではないと。大体めどとしては、どれぐらいというのはありますか。
○知事  旧年度内を目標にとこれまで言ってきたと思いますので、相手があることとは言え、さほど遠くない時期に締結できるよう努力しなければならないと思っております。
○記者(毎日新聞社)  原発の再稼働問題ですけれども、知事は、電力の安定供給の観点からやむなしという立場だったと思うんですが、大飯原発の京都とか滋賀とか大阪まで反対をしている今の状況の中で、何か考えに変更はありますでしょうか。
○知事  一連のこの間の経過を考えてみます時に、手順が非常にわかりにくいですね。例えば、ストレステストというのが突然出てきたり、あるいは再稼働に向けてまた別の基準が議論されたりということで、基本的に安全性については、今回の東日本大震災の教訓を十分踏まえながら、しっかりとした対策を国の責任のもとで確保していただく必要があるものと、こう思っているところであります。その前提としては、幅広い国民の皆様方の理解が非常に大切になってくるものと思っておりまして、そういう意味で、どういう手順で再稼働に向けて進めていこうとしているのか、ここまで手順を踏んで、こういう要件をクリアして、国の方では安全と判断しているんだというようなことをしっかりと整理して説明をしていただき、そして、(国民の皆様方に)納得をしていただく必要があるんだろうと思っております。
 大飯原発は、一地域だけの問題ではないのではないかと思いますので、これから順次、再稼働に向けた検討が行われるのではないかと思います。そういった手順、基準というものをしっかりともう一度整理をしていただいて、わかりやすく説明をしていただく必要があるのではないかと思っております。

10.離島地域の活性化について

記者(長崎新聞社)

国境離島の新法のことでお伺いしたいんですが、先ほどお話を伺っていると、離島振興法に漏れる部分をすくっていきたいという意図なんでしょうか。

知事

漏れる部分ではなくて、通常の離島振興法よりも強化していただきたい部分、国境離島ならではの課題に対処していくための施策の強化になる部分をしっかりと国境離島新法といったような形で検討していただく必要があるのではなかろうかと。

記者(長崎新聞社)

県としては、離島振興法にこういうものをして欲しいというのを提言されていますよね。あれに入らなかった部分をというわけじゃないんですか。さらに、提案以上のものを求めていくということですか。

知事

基本的な枠組は、これまで提案をさせていただいた分ですが、それを全部、離島振興法の中に盛り込むのはなかなか難しいというような情報も聞いておりまして、そうであれば、国境離島という法整備の中で拾っていただきたい。これまで我々が要請してきた項目等についてもですね。

記者(長崎新聞社)

他県に賛同してもらえなかったという部分が、そういったところに入っているということでしょうか。

知事

そうです。

記者(長崎新聞社)

じゃ、こちらからまた改めて具体的に、もう離島振興法が決まった後に提言といいますか、求めるものは固まるということですか。

知事

他の離島関係、公共団体の皆様方ともしっかり連携を深めながら一緒になって取り組んでいく必要があるものと思いますので、その中にこれまで申し上げてきた事項、あるいはまだ足りない部分があるとすれば、そういった部分までしっかりと盛り込んでいただけるように努力していかなければならないと思います。

広報課長

それでは、時間もまいりましたので、以上で知事の定例会見を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年3月19日(月曜日)
・午後3時30分から午後3時55分(25分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成24年3月19日 臨時記者会見

会見内容

平成24年4月1日付人事異動について


人事課長

ただ今から、人事異動発表を行います。

知事

よろしくお願いします。
 来る4月1日付の人事異動について、本日内示の日を迎えましたので、基本的な考え方等について、まず、私の方からお話をさせていただきたいと思います。
 平成24年度は、これまでも議会でご議論いただきましたように、私にとりましては任期の後半戦に入っていくということであります。折り返しの年でありますので、県の総合計画に掲げております、人や産業、地域が輝く長崎県の実現に向けて、一つでも多くの成果を県民の皆様方に具体的にお示しすることが大切であると考えております。
 そういう意味で、これまで以上に職員の皆さん方と一丸になって、さまざまな課題に全力で取り組んでいきたいという思いを込めて今回の人事作業に取り組んできたところであります。
 県内の経済・雇用情勢は依然として厳しい状況が続いておりまして、そういう意味で、雇用に限らず医療や福祉、介護、子育て、教育といったさまざまな県民の暮らしにかかわる部分の施策の充実に力を注いでいかなければならない。そしてまた、経済をしっかりと下支えできるような政策の推進にも留意していかなければならないと思っております。
 繰り返し申し上げてまいりましたが、今日、本県では、県民所得の長期低迷、人口の減少、流出、そしてまた、離島を中心とする地域活力の低下といった構造的な課題に直面しているわけでありまして、そういった課題に正面から向き合い、解決策を模索していく必要があります。
 これまでもアジア・国際戦略、「しまは日本の宝」戦略、グリーン・ニューディールといった組織横断的なプロジェクトにも取り組んできたところでありますが、さらにこの施策効率を高めながら、課題の解決に全力を傾注していきたいと考えているところであります。そういった観点から、所要の組織の改正、人事異動に取り組んでまいりました。
 組織の改正につきましては、具体的には長崎がんばらんば国体、長崎がんばらんば大会の開催準備がいよいよ本格化してまいりますので、そういった体制整備に取り組んでおります。
 それから、県民協働推進機能が非常に大切であると、こう言われてきております。そしてまた、昨年から女性力による地域活性化に向けた取り組み促進、こういった分野での施策をさらに効率的に推進していくための組織改正等、そしてまた、成長産業としてとらえております環境・エネルギー分野での産業振興の推進など、こうした行政ニーズに対応するための体制づくりを進めたところであります。
 人事異動については、幅広い分野の経験を積めるような人事配置に努めたいという基本的な考え方がございましたが、ただ、どうしても業務によっては専門性が求められる分野もあります。そういった所属にとっては、若干、赴任期間も長めになることも想定しながら、効果的、効率的な行政推進が可能となるような人事配置に努めていきたいと思ってまいりました。そういうことで、職員の専門性と組織の総合力、これをさらに高めて、県政の課題の解決に努めていきたいと思います。
 今回、特に大切だと考えてきましたのは、県北地域の活性化です。これにはいま一度、官民一体となって積極的に取り組んでいかなければならないという思いを強くしております。
 ご承知のとおり、県南地域においてはさまざまなプロジェクトが進んでまいります。新幹線の整備であったり、あるいはまちづくり、県庁舎整備、そういった事業が具体化してまいりますが、やはり県北地域の経済活性化、地域の活性化策についてもしっかり取り組んでいく必要があるものと思っております。これまでも県北地域の活性化に向けたアクションプランといったものも練り上げて実施した時期もありましたが、改めてそういう意味で、県北振興局管理部に企画振興課をつくりました。基礎自治体と連携を一層強化しながら地域振興に力を注いでいく必要があると。
 そしてまた、県北振興局長には、引き続き本庁部長職を充てるということにしたところであります。
 それから、よく指摘をいただきます女性職員の登用、積極的な活用の問題については、新たに部長級職員への登用を図ることとしました。これまでも意欲と能力のある女性職員の活躍に期待するということで積極的な登用に努めてきたところでありますが、責任ある役職に就任いただく中で、女性ならではの視点も大切にしていただきながら、県政の推進に期待をしているところであります。
 それともう一つは、県、市町の交流促進の観点から、それぞれの職員、県の職員としての人材育成の場として、市町での活躍の場を設けていく。あるいは、市町の皆さん方にも県においでいただいて、県の職員と肩を並べて仕事をしていただく中で、県ならではの政策課題、あるいは課題の解決手法等についても身につけていただく機会になるのではないかということで、交流人事の拡大に力を注いでいるところであります。
 また、先ほど県北振興局の活性化策として紹介をさせていただきましたが、その他の振興局においても、地域づくりをこれまで以上に支えていく必要があると考えております。新年度は、地域コミュニティの活性化といった政策課題も明らかにして取り組んでいこうと考えているところでありますので、担当職員を新たに配置強化をするということにしたところであります。
 そうした考え方のもと人事異動を行ったところでありますが、人事異動の規模は、今年は組織改正も小さなものとなりましたので、その規模も小さくなっているところであります。昨年は1,484人でありましたが、今年は1,236人という結果になったところであります。
 以上、私の方からの冒頭のご説明とさせていただきます。あとは教育長の方からお願いします。

教育長

それでは、教育委員会事務局の人事異動及び組織改正につきまして、配付しております教育委員長談話に沿って発表をさせていただきます。
 このたびの人事異動につきましては、先ほど教職員の人事異動の発表の際にも申し上げましたが、長崎県総合計画の基本理念でございます「人が輝く長崎県」や長崎県教育振興基本計画に掲げる長崎の明日を拓く人、学校、地域づくりの実現に向けまして、適材適所の人事配置を行ったところでございます。
 異動数につきましては、次長級5名、以下そこに書かれておりますような内容で、異動総数は168名となっております。なお、昨年度は159名でございまして、9名増となっておりますが、ほぼ平年どおりの異動規模ということでございます。
 今回の人事異動の特徴的なものといたしましては、まず1点目は、県立図書館再整備におきまして、基本方針等の策定、関係市町との協議等を行うため、検討体制の充実を図りました。具体的には企画監を廃止いたしまして、係長2名を新たに配置することにより、実働部隊を増強することといたしました。
 次に、2点目でございます。平成25年度開催の「全国高等学校総合文化祭」に向けまして、学芸文化課全国高総文祭推進室を拡充いたしております。これは8名を13名ということで、5名増いたしました。
 同じく平成25年度、「全国高等学校総合体育大会北部九州ブロック」の開催に向けまして、体育保健課全国高総体準備班を拡充いたしております。これは3名から4名で、1名増でございます。
 4点目は、平成26年に開催いたします「長崎がんばらんば国体」へ向けまして、競技力向上対策課総務企画班及び競技力向上班を拡充いたしました。これは合わせて3名を増といたしております。
 また、組織改正につきましては、九州新幹線西九州ルートの早期開業に向けまして、大村市に新幹線文化財調査事務所を新設し、本格的な埋蔵文化財発掘調査の組織づくりを行いました。体制については、6名体制をとっております。
 次に、人事異動の主なものにつきましてでございますが、まず、相川光正政策監が勇退すること、また、江頭明文教育次長の退職に伴いまして、中川幸久高校教育課長、それから石橋哲也総務課長を登用しまして、教育次長2名体制としております。なお、相川政策監が担当しておりましたコンプライアンス対策、県立図書館再整備、閉校跡地利活用の課題につきましては、石橋新次長に担っていただくということになります。
 また、米倉源藏教育センター所長の長崎東高等学校への転出に伴いまして、その後任に篠粼信彦教育センター副所長兼総務企画部長を登用いたしました。
 私からの説明は以上です。

知事

何かございましたら、どうぞ。

記者(朝日新聞社)

幹事社の朝日新聞から冒頭質問させていだきます。
 知事にご質問なんですけれども、今回の人事に当たって、特に知事が目玉として考えているものがありましたらお願いします。
 もう一点は、今回の人事でやりたかったこと、やりたくてもできなかったことがあれば教えていただきたい。

知事

人事ですから、それぞれの方にとっては職場環境が大幅に変わる、まさに目玉なのだろうと思いますが、先ほど申し上げましたように、特にこだわって取り組んできましたのは、やはり市町との連携体制をこれまで以上に強化しなければならない。これは、県の地方機関を見直す際に、振興局にそれぞれの地域の地方機関を一本化して、ワンストップサービスを実現しようということで取り組んでまいりました。
 その際、相当の市町村合併が進んだということもありまして、これからの地域の運営は、まずは基礎自治体の市町の方にお任せをしようということで、地域振興分野を本庁で対応するということに変えたのでありますが、なかなか具体的な成果に結びつかない。その片方で地域活力の低下に歯止めがかからないといった課題も指摘されておりました。先ほど申し上げましたように、従前、地域振興課という組織があったのでありますが、これをもう一度そのまま復元するというのは、行財政関係の対象市町数が減っておりますので、中間取りまとめを行うような業務はありません。したがって、地域づくりそのもの、住民の皆さん方と市町と連携を深めて、それぞれの地域課題の解決に取り組んでいただこうというようなことで、スタッフを新たに配置し直したというところと、あわせて、市町との交流の規模もさらに拡大をしたいという思いで取り組んできたところです。
 それと、先ほど申し上げたように、県北地域というのはやはり、もっと実質的に元気が出るような政策群をつくり上げていかないといけないと思っております。そういった意味で、部長経験もある伊東君を県北振興局長として、現地に行って采配を振るっていただこうということで配置をいたしました。
 特にやらなければならなくてできなかったことというのは、さほど大きな分野ではなかったのではなかろうかと思います。
 一つは、本省から派遣人事をいただいているんですが、実は、例えば後任の方も欲しいというような話をした際に、今、国自体、東日本大震災からの復興対策ということで相当の人材を要する事態に直面している。そういうこともあって、なかなか厳しい状況でありましたので、幾つかのポストは県のプロパー職員に振り替わっているという状況はございます。
 ただ、プロパー職員もしっかり職責を果たしてくれるものと思っておりますので、大きな課題にならないように頑張ってもらえるものと思っております。

人事課長

ほかにございませんか。

記者(長崎新聞社)

今のにちょっと関連してというか、そのものの質問なんですけど、具体的に国交省から来られている新幹線担当の方と厚生労働省の方がお帰りになるわけですね。それはどういう意図があったのか。環境の変化があったのか。求めたけれども実現しなかったという話なのか、ちょっと詳しくそれぞれお伺いしたいんですけど。

知事

新幹線は、昨年末、認可・着工の方針が示されて、大きな着工前のヤマ場というのは何とかクリアできるのではないかと思うのですが、いよいよ具体的に事業に着手する過程の中で、やはり引き続き、さまざまな情報共有化を図りながら取り組んでいかなければならないと思って、継続して派遣のお願いはさせていただきました。しかしながら、先ほど申し上げたような事情等もあり、しばらくお休みしてくれというようなお話。
 それと、厚生労働省について、一つは、労働関係で基金の緊急雇用、ふるさと雇用等の制度が創設されたり、大変厳しい雇用環境の中にあって、国の方に人材をお願いしてきたところでありましたが、その事業についても目安がつきつつあるという状況でありましたので、今回のような結果になりました。

記者(長崎新聞社)

そうすると、求めたけれども、残念ながら確保できなかったということで、何かしら影響があるかもしれないということですか。

知事

我々が一番期待しておりましたのは、中央の動きを含めて、情報をいかに迅速に取れるような環境をつくるかということに大切な要素があると思うんです。その部分については、これまで以上にやはり努力をしていかなければならないと思います。

記者(長崎新聞社)

プロパーで今のところは頑張って、引き続き(国に)お願いをしていくということですか。

知事

そうです。国の方も、1年だけはちょっと休んでくれと、将来的には、また考えますからといったところもあります。

人事課長

ほかにございますか。

記者(時事通信社)

財政課長が総務省にお戻りになるに当たって、後任がプロパーの方になっていると思います。総務部長と、あと財政課長ともにプロパーというのは非常に久しぶりなのではないかなと思うんですが、大体これは何年ぶりですか。その意図も少し解説いただけるとありがたいんですが。

知事

先ほど申し上げたような状況であります。それぞれの省庁で、人材を返してくれと、もう実は大分前から返してくれと言われていたのですが、本県の状況を説明しながら、派遣を継続していただいてきた経過がありました。もはや限度であるというような状況であって、お受けしなければならないといった状況もございました。

総務部長

ちなみに、財政課長のプロパーは6年ぶりです。
 (※確認したところ、総務部長と財政課長がともにプロパーなのは昭和58年度以来でした)

記者(毎日新聞社)

すみません、その財政課長なんですが、田中副知事が財政課長の時は、総務部長はプロパーだったんですか。

人事課長

すみません、確認させていただきます。
 (※確認したところ、当時の総務部長は総務省からの派遣でした)

記者(毎日新聞社)

あと部長ポストというのは幾つあるんでしょうか、現在ですね。そして、来年度は幾つに。増えるんですか。減るんですか。

人事課長

減りますが、ポストの数は確認してご連絡いたします。
 (※確認したところ、現在の31ポストが来年度は29になります)

広報課長

それでは、人事異動関係の記者会見につきましては、以上で終わらせていただきます。
 この後、知事の定例の記者会見に移らせていただきます。しばらくお待ちください。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年3月19日(月曜日)
・午後3時55分から午後4時40分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年3月19日 定例記者会見

会見内容

1.災害廃棄物の広域処理について

広報課長

それでは、知事の定例記者会見に移らせていただきます。

知事

私の方から、今日は冒頭申し上げることは特にございませんので、何かございましたら、ご遠慮なく。

記者(朝日新聞社)

震災がれきの関係なんですけれども、議会の方で答弁もありましたが、具体的に市町で受け入れるという動きも出てきております。どういう姿勢で知事として取り組まれるか教えていただけますか。

知事

経過について、皆さん十分ご承知いただいているとおりでありまして、基本的には繰り返し申し上げているように、長崎はやはり災害の体験を持っており、その都度全国の皆さんから支えていただいたという経験をしているわけでありますので、できるだけその被災地の復興のために支援をしていこうという姿勢はこれまでも全く変わりございません。
 そういう中で震災がれきの受け入れ可能性について照会がありました。県にそういった処理能力が全くないものですから、市町の皆さん方に照会をして、幾つか可能性のある話をちょうだいしたのでありますが、その震災がれきの中に放射性物質が含まれているということがありまして、そうであれば、それを例えば搬送してきて焼却処理をする。そのことによって、こういった放射性物質が地域に対して影響を与える可能性があるのかないのか、そういった問題を含めて、県民の皆様方の安全・安心をどう確保していったらいいのかという観点から、さまざまな疑問点が出てきたわけであります。
 したがって、その後、一般的に考えられますのは、例えば焼却するような震災がれきがあって、それを県内に搬送して焼却処理を行う。この焼却処理を行うにしても、焼却方式によっていろいろ差があるのだそうですが、こういった放射性物質が濃縮されるという形で焼却灰の中に残ってくるということになるわけですね。例えばストーカー炉であれば、33倍ぐらいまで濃縮されると。100ベクレルの震災がれきを搬入して焼却すると、3,300ベクレルの放射性の焼却灰が残るということになるわけでして、この3,300ベクレルの焼却灰というのは、今の安全基準ではそのまま埋立処分していいですよと、こうなっているのですが、普通の灰と同じように埋立処分した場合に、雨が降ったり、水が流れたりということになると、今度は、そこの排水路、その埋立処分地の排水から放射性物質が流れ出すという可能性があるわけです。
 国の処理方式の中では、一定吸着装置を付ければ大丈夫だというような文書もあるんですが、実は県内にそういった装置を付けた処分場がありません。業者の専門家の方々の意見を聞いても、ちょっとそれだけでは不十分じゃないかというような意見もあるらしいのです。そういった問題でありますとか、あるいは焼却方式が違う、溶融炉という溶かしてしまってスラグとして焼却灰を活用する方式では、濃縮の割合は低いらしいのですが、そのままスラグの中に放射性物質が残ってしまう可能性があるのではないかとか、さまざまな課題を議論していただいておりまして、それについては既に環境省の方にもこういった場合どうなるのでしょうかという照会をやっているのですが、返答がいただけない。そういう状況です。
 これが例えば、今、安全基準が100ベクレル以下なのか、未満なのか、であれば大丈夫ですよと。食品の基準も100ベクレル以下だったら飲んでいいですよ、乳幼児に与えるものは違うのでしょうが。
 したがって、先ほど申し上げたように、埋立処分地から流出する排水も100ベクレル以下に必ずなるような燃焼方式が確立できれば、ということは、災害がれきの混焼率をうんと低めていく。33倍に濃縮されても100ベクレル以下の数値になるような混焼の仕方をすれば、それは安全性は確保できるだろうと思うのですが、そうすると逆に処理能力が非常に少なくなるという課題があるようなのです。
 つい先般も市町のそういった廃棄物のご担当の皆様方にお集まりいただいて、どういった点を心配なさっておられるのか。例えば長崎市あたりも環境省に具体的な技術レベル対策等について照会を行っているらしいのですが、回答が来ないと。回答が来る前に要請が来てしまったという話でありますので、そこをどういった形でお受けできるのか、一生懸命協議をしていただいているという状況です。
 それぞれ市町の皆さん方も、やはり被災地の復旧・復興のための支援、これはできれば積極的に取り組みたいというお気持ちは持っていただいているものと思うのですが、実際、長崎県内でまた2次汚染といったような問題につながらないような対策をとらなければならないだろうと、そこら辺がなかなか技術的な問題もあり、課題になっているのではないかと考えております。

広報課長

関連でありませんか、ご質問は。

知事

詳しくは、市の方にもお聞きいただいた方が、それぞれの状況をお分かりいただけると思います。

広報課長

それでは、ほかの質問をよろしくお願いします。

2.県議会の動きについて

記者(長崎新聞社)

先日、閉会した議会で導入が決まった通年議会について知事はどのように思われるか、見解を教えてください。

知事

議論の中で、招集権が知事にしかないので、議会がいつでも開催できるようにする必要があるという議論があったようです。確かに招集手続は知事がとるようになっているのですが、これは議会との協議の話でありまして、議会が本会議を開催するのに招集しないといったことは一切ありませんので、そこは柔軟に対応できるものと思います。要は、通年議会という形態をとることによって臨機応変な議会での議論ができるようにしようというお考えなのだろうと思います。
 平成22年の議会の開催は年間125日だったのが、通年議会を導入することによって1.5倍、193日ぐらいになるのではないかという議論がありました。そうすると、68日間ですかね、議会に対応する日程が増えてくる。これは実は理事者側にとっては大変な負担になってくる可能性があるのではないかと思います。
 議会の皆さん方も、あるいは我々理事者側も全く等しく県民の皆様方に対して責任を負う立場であります。特に、理事者としては、さまざまな事業を推進する、責任を持って具体的な成果に結びつけていくべき立場でありますので、県民の皆様方に対して地域の振興、活性化にどういった具体的な成果をおさめることができるのか。常に年間を通して責務を負っているわけであります。そうした分野に影響がこないような形で、具体的な運営に当たっては、これから議会の皆様方とも十分協議、調整を行わせていただく必要があるのではないかと思っております。
 例えば、これは私の勝手な思いなのですが、委員会の開催日程、一般質問日程、本会議日程もそうなんですが、ほぼ全員のメンバーの出席が求められるという形になりますね。その時、予想されるさまざまな議論に直接関係しない所属長あたりも、その議会日程はすべて対応するという前提で組み立てられているわけです。そういった全部署を含めて2カ月間の日程が増えるというのは、これは相当な負担になってくる可能性がありますので、一つは、ある程度、議論の課題を事前に明確にしていただく中で、理事者側の出席人員も制限をさせていただくとか、あるいはそういった議論が始まる際に入れ代わり出席をさせていただくとか、いろいろな開催方式があるのではないかという思いもあります。したがって、そういった面も含めて、これから具体的な運用になってきますので、相談をさせていただきながら、通年議会の実施体制を組み立てていく必要があるものと思います。
 当然のことながら、例えば、通年議会になると専決処分がやりにくいとか、議会日程が増えて大変だというつもりは毛頭ありません。政策論議を高めて、いろいろな提案をいただくというのは、これはもう本当にありがたいことでありますし、そのことが県民の皆様方にとって本当に好ましい話であると、こう受け止めておりますので、積極的に歓迎をしつつ、実務面での、先ほど申し上げたような課題を調整していく必要があるのではないかと思っています。

広報課長

関連はございませんか。

記者(読売新聞社)

今回の県議会なんですが、議論の一方で、懲罰動議に伴って1日空転したりとか、告発とか、解任動議が飛びかったり、場外乱闘的な部分も目立ったと思うんです。知事のご所見をお願いします。

知事

議会での議論の中であのような取り扱いになってきたわけでありまして、それはやはり議会の皆様方がご議論いただく話でありまして、県の立場からいろいろ申し上げることはございません。

広報課長

ほかにございませんか。

3.朝鮮民主主義人民共和国の人工衛星打ち上げへの対応について

記者(NHK)

どちらかというと危機管理の方が対応になるのかもしれないんですが、北朝鮮が来月に人工衛星を打ち上げるという発表をした関連で、九州の西の上空を通る可能性があるという話で、県として何か対応を考えていらっしゃったらお聞きしたいんですが。

知事

それは、これまでもいろんな情報提供がある際には待機態勢をとって、安全・安心が確認できるまで、各機関の連絡体制をとっております。恐らく今回もそういった形になるのではなかろうかと思います。
 何かありますか。

危機管理課長

今回についても、今のところ連絡体制ということで、通常の体制ではありますが、まずそれをとっていると。近いうちには庁内会議を開催いたしまして、関係課の方と連絡調整をすると。それから、市町の方にも連絡体制を再度チェックをしていただくように、メール等で連絡したところであります。

広報課長

ほかにご質問はございませんか。

4.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

石木ダムについてなんですが、本年度中に執行しないといけない予算の問題もあるということで、国の判断が遅くなれば、県で工事の再開について判断することもあるということを以前、伺っていましたが、そのお考えについて、変わりはないんでしょうか。

知事

前回、石木ダムを含めたダムの検証作業が行われるということで、一定方向性が明らかになるのではないかと期待しておりましたが、結果的に先延ばしになってしまったということで非常に残念に思っております。
 確かに、今年度中に執行をしなければならない予算というのがあります。これについてはもう工期がとれませんので、現段階で精算手続をとって国にお返しする必要があるだろうと思っております。
 ただ、有識者会議はこれからも間違いなく開催されていくわけであります。前回、石木ダムを検討するという予定になっていたわけでありまして、ああいうことを踏まえて石木ダムが後回しになるということはないものと考えておりますので、さほど時間がかからない中で再度、有識者会議等の中で検討していただけるものと思っております。地元の地権者の皆様方も、国の姿勢は違うんじゃないかというような思いをお持ちの地権者の方々はいらっしゃるわけですね。だから、まずはやはり、さほど時間がかかるという状況ではないと思っておりますので、そうした方向性を示していただいた上で、次のステップにできるだけ早く取り組んでいけるように期待をしております。そしてまた、そういった要請も、必要があれば行っていくべきものと思っております。

記者(長崎新聞社)

ということは、やっぱり国の判断の後だというふうに思うんですけれども。

知事

この間は具体的な検討課題、スケジュールの中に載ってきましたので。それが、あとどのくらいなのかわかりませんが、数週間待てないかというと、そういう状況ではないと思っております。

広報課長

ほかにご質問がなければ。

5.サミットの誘致について

記者(西日本新聞社)

サミットについてなんですが、先日、被爆者の団体が、2016年の平和サミット開催の要望を県にしていますけれども、これについてどう受け止めていらっしゃるかというのと、今後取り組むことがあれば聞かせてください。

知事

サミットを被爆地で開催してはどうかというご提案をいただいているというのは私もお聞きしているんですが、サミットを開催というと、これはもうさまざまな環境整備が必要になってきます。会議場、宿泊施設、あるいは行程の中でのセキュリティの確保等、さまざまな課題がありますので、そういった現実的な課題にどんなものがあるのか、それを十分見極めながら、可能性があるとすれば一つのチャンスとして取り組んでいくことは意義のある話ではなかろうかと思いますが、まだまだ、そういった具体的な課題について整理がついている状況ではないようであります。

記者(西日本新聞社)

見極めをしていくということですか。

知事

そうですね。まあ、相当の経費もかかるのではないかと思います。

6.災害廃棄物の広域処理について

記者(共同通信社)

すみません、がれきの話に戻ってしまうんですけど、先ほど伺った内容から察するに、県としても施設を持っていないので、現時点でできることといったら市町に受け入れてくれないかという国の意見をまた代弁するというか、促すような立場しかできないかと思うんですが、そういったことはもう、市町に要請するようなことは無理であるというお考えでいいんでしょうか。

知事

先ほども申し上げたように、受け入れるならどういう形で受け入れることが可能なのかという部分を協議している段階でありますので、受け入れてくれませんかという要請をする段階は、既に越えてしまっているのかもしれません。
 総理大臣の要請は既に来たんですね。

廃棄物対策課長

16日付で来ています。

知事

環境大臣の要請書も来ていますので。あれは知事だけですか。

廃棄物対策課長

知事あてに来ています。知事あてだけです。

知事

こは、例えば大村市長さんが、これまではなかなか難しいという状況でお考えいただいていたのを、何とかできんかということで、また検討を進めていただいているということでもありますので。
 県の方から要請すればできるというんだったら、もうとっくに要請していますが、問題は、いろいろな課題を共有化しながら、具体的にどう解決していくのかと。これはもう地元として、やはり一緒に取り組んでいくべき話だろうと思いますので、そういった点で協働しながら、国に対するさまざま照会等も今、進めている状況であります。

記者(共同通信社)

環境省に照会しても返答がないということだったんですが、その照会というのはいつごろだったんでしょうか。

知事

もう随分前にやっていますよ。

廃棄物対策課長

最初は、全国知事会を通じてやっています。その後、長崎市が11月。長崎市への回答が明確でなかったものですから、再度、県の方で3月になってもう一度やっています。

知事

文書でやりとりをするから来ないんだろうと、電話をかけて聞いてこいと言っているんですが、電話もなかなか難しいという状況のようです。

記者(共同通信社)

こちらは検討しようとして照会をかけているのに、返答が来なくて要請だけ来てしまうというのは、順序が違うかなというような。

知事

本音を言うと、先ほど言った排水の中の放射性物質を吸着させるために、どういった施設を準備すればいいのか等いろんな課題があるわけですが、そういった部分について、具体的なアドバイスを含めたご返事をなかなかいただけないというところであります。
 したがって、先ほど申し上げたように、焼却灰が100ベクレルを超えないような混焼の仕方を考えざるを得ないのかとか、さまざまなことを考えてしまうんですね。
 今、国の方では8,000ベクレル未満であれば埋立処分できるという話で、そのままの状態であればいいのですが、(放射性物質は)水の中に非常に溶けやすいという話なので、例えば雨水が浸透して、流れ出した時に周辺環境にまた汚染を来すようなことがないのかと、こういう心配を私たちはやっている。では、例えば、水にさらされないような埋立処分をやる。上下とも雨水を遮断するような埋立方をやったら、経費的に面倒を見てくれるかというような問題もまた出てくるんです。
 そこら辺で、地元の方でも、あの手この手、考えているんですが、なかなか国の方の明確な指針が示されない。大まかには国の方が責任を持ってやりますから、財政負担も一定確保していますよというような話は私も報道などでお聞きするのですが、具体的に各市町で取組を進めようとする場合に、そういった点をやはり確認しながら進めないと安心できないということは、地元としてはやむを得ない面もあるのかなと思っております。ただ、あまり時間をかければいいかという問題でもありませんので、できるだけ早期に市町村の皆様方のご理解をいただき、そしてまた、具体的な解決方策が見出せるように努力していかなければならないと思っています。

広報課長

それでは、最後の質問をお願いします。

7.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(長崎新聞社)

新幹線で2点あるんですが、一つは、年度内認可というのが一つの目標としてあって、大分年度末が近づいてきまして、このあたり、まだちょっとなかなか決まらないんですけれども、あせりというか、県がどういうふうにとらえられているかというのが一つ。もしくは、年度を越えて、4月以降になっても仕方がないかなというような気持ちもあるのかというのが一つです。
 それともう一個は、今、国交省の小委員会で費用対効果等の再検証をされていますが、1を上回るぐらいの数字で、あまり高い数字ではないんです。県がもともと試算していたものに届く数字じゃないような気がするんですけれども、このあたりは、この検証の過程を踏まえてどういうふうに考えられていますか。

知事

認可に向けたスケジュールですが、国交大臣は、できれば年度内には認可をというお話をされているということは承知しているところであります。あわせて、費用対効果でありますとか、専門家の方々のさまざまな議論の中で慎重に対応していこうという方針のもと進められていると理解しております。
 例えばB/C(費用対効果)の問題でも、先般、新聞で見させていただきましたように、西九州ルートは関西の直通乗り入れがある場合は1を超えるが、ない場合は、福岡乗り換えだったらB/Cは出ないじゃないかというような話もあり、それについても、また検証作業が進められて、それでもやはり1を超えるというお話だったと聞いています。B/Cの問題、あるいは収支採算性の問題、あるいはそのほかのさまざまな課題について、専門家の皆さん方からいろんな指摘があって、議論がなされていると思います。
 やはりいろんな観点から議論を深め、その必要性を改めて認識した上で事業に取り組んでいくというのは、これは極めて有意義なことであろうと思いますので、そういった議論は議論としてしっかり進めていただく中で、今後の手続が進められるというのは好ましい話ではないかと思っております。
 ただ、これがいつまでも、小田原評定で続けられるということはないと思いますが、できるだけ早く認可手続に移行できるように、方向性をお示しいただければ大変ありがたいと思っているところです。
 それから、B/Cが1に近い、思ったような効果が出ないじゃないかと、これは慎重に出しているからなんです。県もこれまでB/Cを出してきました。2を超えるB/Cを出したこともありました。これは、そのときも皆様にお話ししたかもしれませんが、投資効果というのは、今の在来線の最高スピード、いわゆる最短の時間と、今回整備される新幹線の時間の差分を時間短縮効果で出しているんです。実は、今の基準となる在来線の時間短縮は、もうご承知のとおり、夜間走行している一本だけの最速時間なんですね。それと比べてB/Cを算出されていますので、実態からいくと、例えば平均所要時間の両者を比べて費用対効果を出すということになると、B/Cは大きく変わってくる可能性があるだろうと思いますし、しかもまた、効果の予測をどの範囲で捕捉していくのか。そういった意味で1.1であるとか、1.02であるとか、思ったような効果が出ないと感じておられるかもしれませんが、非常に固く見積もっても、確かにB/Cが1を超えるかというところを慎重に議論していただいているもの考えております。
 したがって、我々の立場からいくと、それをはるかに超える効果が得られるものと考えております。

記者(長崎新聞社)

費用対効果は、知事がおっしゃったとおり、私も理解していて、すごく厳しい条件のもとで、いろんな効果を考えない中ですごく厳しく見積もった中で出していると。でも、やっぱりそれが1.1という数字が出ると、県民からするとあまりにも低いんじゃないかと思ってしまいがちだと思うんです。その辺を大分低く見積もっている歯がゆさとか、県の方はもっと高い数字が出て、(国交省は)実際の効果とは違う数字を書いていると思うんですが、そこあたりはどうですか。

知事

実を言うと、例えば鹿児島ルートの状況などを考えたときに、乗客数が1.7倍ぐらいになって、目標値はほぼクリアしてるんじゃないかというような議論があるんですが、我々が実感として感じていますのは、新幹線が全線開業したことに伴って、その周辺地域の人の流れとか、副次的な効果でありますとか、あるいはゆるキャラの「くまモン」が非常に人気を高めて、地域の方々にとって新しい元気を与えているとか、さまざまな数字にあらわれない効果というのもたくさんあるのではなかろうかと思っております。
 したがって、B/Cをどのくらいの範囲でとるかといったことなんだろうと思います。ただ、1.1が低いじゃないかという議論かもしれませんが、これは今の未整備区間を抱えるところは、恐らく私の記憶が間違いなければ、全部1.1だったんじゃないかと思いますので、どこの整備新幹線も突出して高いというようなB/Cの出し方ではないのではないかと思います。もちろん、もうちょっと高い数字が出ると、県民の皆さん方も、もっとやれやれというようなお話が出るのかもしれませんが、そこはやはり慎重に慎重に、固めに固めにという試算がなされた結果じゃなかろうかと思います。

広報課長

それでは、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年2月13日(月曜日)
・午後3時50分から午後4時30分(40分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成24年2月13日 臨時記者会見

会見内容

平成24年度当初予算(案)の概要等について


配布資料:平成24年度当初予算(案)のポイント【PDF:1.6MB】

財政課長

それでは、平成24年度当初予算(案)の記者発表を始めさせていただきます。よろしくお願いします。

知事

どうぞよろしくお願いします。大分時間も押してきているようですので、手短にこだわりのある部分だけお話をさせていただきます。
 「平成24年度当初予算案のポイント」という資料をお配りしておりますので、これに沿って若干お話をさせていただきます。
 まず、予算編成の基本方針、1ページをご覧のとおりであります。省略させていただきます。
 その結果、平成24年度の当初予算額でありますが、資料2ページでございます。7,004億1,200万円ということでありまして、対前年度当初比1.2%の減となっております。ただ、経済対策関係基金事業がこの間95億円ほど減っておりますので、こういった要素を除外いたしますと、ほぼ前年度と同規模という形になっているところであります。
 3ページをご覧いただきたいと思います。歳入歳出の概要であります。歳入について、まず県税でありますが、973億円。一時1,000億円を超える状況でありましたが、相変わらず厳しい状況で推移していくものと考えているところであります。
 1.4%の増となっておりますが、この増加要因といいますのは、ご承知のとおり、年少扶養控除の廃止等に伴う税制改正の影響で増収となっているわけであります。こういった要素を除きますと、対前年度比8億円の減ということになっておりまして、大変に厳しい見通しではなかろうかと考えております。こうした中、地方交付税、特に臨時財政対策債等を加えたところでありますが、対前年度比23億円の増ということであります。この主要な原因といいますのは、国の方で地財計画(地方財政計画)の中に「地域経済基盤強化・雇用等対策費」という1.5兆円の加算措置が講じられたというところでありまして、これがあって、どうにかスムーズに予算を編成することができたと考えております。
 一方、歳出の方ですが、人件費は給与改定あるいは現給保障の見直し等の影響によりまして、前年度から27億円の減ということになっております。
 投資的経費、公共事業費等については、後ほど一覧表をご覧いただきたいと思います。
 貸付金が大幅に減っておりますのは、これは制度資金の過年度預託分の減少であります。こういったことで予算を編成しているところであります。
 4ページをご覧いただきますと、当初予算のうち総合計画に関連する分がどのくらいのウエートかということでありますが、ここに整理しておりますように、行政経費4,013億円のうち総合計画関連事業として2,532億円、その割合が63.1%ということになっております。ちなみに、平成23年度の当初予算では59.8%でしたので、より集約化し、重点化をして予算編成を行ったということであります。
 5ページは、公共事業の状況であります。この表の一番上をご覧いただくと、おわかりのとおり1.5%の増ということになっております。これは、ほぼ国の公共事業関係予算の伸び率に沿う形での数字となっているところであります。国の方では2.4%増と整理されておりますが、地域自主戦略交付金、これの取扱いを前年度の予算の中にも復元しますと、大体国の予算も1.5%増程度になっておりますので、ほぼ国の予算の伸びに相当する事業費となっており、その事業費を何としても確保していきたいと考えております。
 それから、一番下に書いております小規模改修事業でありますが、厳しい県内の経済雇用情勢を改めて認識し、来年度当初予算では10億円を計上しております。
 県税の推移というのは、7ページをご覧いただいておわかりのとおり、平成19年度1,200億円まで県税が伸びてまいりましたが、平成24年度当初973億円と、まだまだ十分復元していないという状況であります。交付税の状況はご覧のとおりであります。そして、この結果8ページをご覧いただきたいと思います。
 財源調整3基金の状況でありますが、平成24年度当初予算で233億円取り崩しを行って、予算を編成いたしました。こうなりますと(最終的に満額を取り崩すと)、年度末で125億円しか残らないと。これはただ予算を編成する過程の中で、まだまだ財源の見通しが立たない分、あるいはまた歳出の執行状況と今後の推移を見極めて財政運営を行っていく必要がありますが、例年、最終的には若干この基金の取り崩しが戻ってまいります。したがいまして、その戻り分を推計いたしますと、大体平成24年度末で310億円程度となり、来年度予算、再来年度予算ぐらいまでは何とか組めるのかなという気がしております。ただ、この表をご覧いただいておわかりのとおり、平成19年度から平成21年度まで50億円、60億円、70億円と、こういった規模の取り崩しをやってきた経過もありますので、まだまだ予断を許されないという状況であろうと考えております。
 一方、県債の状況でございますが、平成24年度末の残高見込みは1兆2,092億円ということでありまして、(全体の)額、そして県民1人当たりの額も、これまで最高という水準に達しております。ただ、内訳を申しますと、臨時財政対策債、これは償還に当たって全額国が負担をする県債であります。それを除いた分については少しずつではありますが、毎年減少をする傾向で推移しておりますので、一応の健全性は保たれているものと考えております。
 予算編成に当たって、私の方で一番こだわった部分は、9ページをご覧いただきたいと思います。
 いろいろな場で申し上げてまいりましたが、本県においては、人口減少、県民所得の長期低迷、地域活力の低下といった構造的な課題に直面しているわけでありまして、そういった中、「総合計画」を策定し、また具体的なプロジェクトとして、各部局共通の課題として、アジア・国際戦略、グリーンニューディール、「しまは日本の宝」戦略等を掲げて、施策の推進に力を注いできたところでありますが、特に今大きな課題と考えておりますのは、やはり地域経済の活性化をどう実現していくかということであろうと考えております。
 そういった意味で、ご承知のとおり、(造船関係で)客船受注が実現をしたということもありますので、こうした客船受注を契機とした地場企業の受注拡大、あるいは県内食品加工業の付加価値向上対策、環境・新エネルギー分野、これからの成長分野とされておりますそういった分野における事業創出等に重点的に取り組んでいきたいと考えております。
 特に、国際経済が非常に厳しくなる中で、円高が進んでおります。そういった意味で緊急的な措置といたしまして、地場企業向けの設備投資補助、これについては一定の要件がございましたが、これを大幅に緩和し、今年度と次年度で緊急な円高に対応してまいりたいと考えております。
 あわせて地場企業の経営基盤の強化、企業誘致の促進などに力を注いでいくという考え方のもと、関係予算を編成したところであります。
 一方、昨年から力を注いでまいりましたアジア・国際戦略につきましては、ご承知のとおり、今年度の事業で新たに湖北省との交流、そしてまた上海航路の本格運航がスタートしてまいりますので、そうした交流基盤が整備されるということをきっかけにいたしまして、さらに文化、観光、物産、教育、経済、環境といった多様な面での交流拡大に力を注ぎ、県内経済の活性化に結びつけてまいりたいと考えているところでございます。
 それからまた、これもいろいろな機会に申し上げてきたところでありますが、辛亥革命100周年ということで、今年度はさまざまな事業に取り組んでまいりました。100年前の長崎と現在の長崎と比べた場合に、どちらの方が国際化が進んでいたのかということを考えると、さらに本県の国際化を重点的に進めていく必要があるものと考えているところであり、そういう意味で、グローバル人材の育成、国際的な社会の中で活躍ができるような人材の育成にも力を注いでいかなければならないと考えました。
 それからもう一つは、既にご承知のとおり、離島振興法の改正期限を迎えてまいります。人口流出に歯止めがかからないという状況の中で、厳しい状況に直面しておりますしまの活性化を図るために、思い切った施策を検討していく必要があるものと考えているところであります。流通システムの見直し等を進め、輸送コストの低廉化、そしてまた多くの人を呼び込んで観光の振興にも結びつけていく必要があるものと考えております。
 それからまた、地域活力の低下が指摘されているところであります。県も、(市町との)境界線を飛び越えるような話になるかもしれませんが、地元の市町と連携を強化しながら、地域コミュニティの活性化のために思い切った施策を推進してまいりたいと考えているところでございます。
 個々の事業につきましては、既に皆様ご承知いただいていると思いますので、説明は省略させていただきたいと思います。
 以上、平成24年度の当初予算の編成に当たっての基本的な姿勢、考え方についてお話させていただきました。
 よろしくお願いいたします。

財政課長

それでは、ご質問をお受けしたいと思います。

記者(毎日新聞社)

主なポイントとして紹介していただきましたけれども、知事は、(本格的な)当初予算編成は2回目だと思いますが、今回は課題に真正面から向き合うということで、上海航路などは結果が求められていることだと思うんですが、この主なポイントの中では結果については、何かちょっと抜けちゃっているんですけれども。

知事

結果が求められているのはご指摘のとおりでありますが、これから運航がスタートしますので。やはり安定的な航路として定期航路化が実現できるように、県も、さまざまな分野での情報発信、観光客の誘致対策、併せてまたこの航路を活用してさまざまな物産の輸出促進等にも力を注いでいきたいと考えております。
 悠長に構えるわけにはいかない部分があると思いますので、引き続き航路の運航主体でありますHTBクルーズとも連携を図りながら、情報発信に全力で取り組んでいきたいと思っております。

記者(毎日新聞社)

県がするべきことは、航路の活用だと思うんですけれども、そこら辺で非常に結果がわかりやすく出てきてしまうというかですね、そこら辺で成果が試されると思うんですけれども、そこら辺の意気込みはどうなんでしょうか。

知事

そうですね、現状から申しますと、これから中国の観光市場も急速に拡大していくだろうというのは間違いなく皆さんもそうお考えだろうと思うのですが、では、それがいつかという話になるのだろうと思います。
 まだ、この航路自体については、中国側に十分な情報が伝わっていないという話も時々聞きますので、まずはメイン市場であります中国に、どういった形で情報を打っていくのか。インターネットを活用したり、テレビ、新聞等のコマーシャル、あるいはさまざまなパブリシティを活用して情報発信に力を入れていかなければならないと思います。
 少し時間はかかるだろうと思いますが、先ほど申し上げたように悠長に構えていくような余裕はないものと思っておりますので、中国市場に対しては重点的な戦略を推進していかなければならない。
 そしてまた一方、足元の地元対策でありますが、やはりインバウンドだけではなくてアウトバウンドの体制も強化していく必要があると思っております。まだまだ、国内に対するさまざまな情報提供というのも十分ではありません。そういった意味では、九州圏域の皆さん方ともこうした、情報、取組を理解していただき、一緒に力を合わせて取り組んでいく必要があるものと思っております。
 この上海航路、それからLCCのピーチ・アビエーション、こういった交通基盤を活用して海外からもおいでいただけるような仕組みになってきますが、やはり一つの県だけで受け入れてしまうということではなくて、広域的な観光ルートの中を楽しんでいただくような仕掛けが必要だろうと思いますので、そういった意味では、長崎からお入りいただいても九州各県を周遊していただく必要があります。
 この初便といいますか、2月末の本格運航のツアー企画も、そういった意味では九州各県を周遊していただくようなコースが設定されておりますので、各県におかれても、具体的に中国からお客様をお迎えしていただくと。そして、それぞれの地域の観光戦略に力を注いでいただくと。そういった中で、アウトバウンドもともに取り組んでいくという体制をつくっていかなければならないと思っております。

記者(西日本新聞社)

今回の予算全体として、知事は、ネーミングするとしたら、どんなふうに付けられますか。

知事

そうですね、総合計画のスタート2年目になるわけであります。1年目は横断プロジェクトも3つ掲げてきたわけでありますが、それに準ずるような形、例えば先ほど申し上げたように、地域経済の活性化のために、できるところから精力的に取り組んでいくという姿勢で予算を編成しましたので、若干総合計画に足らざるところを強化したといった側面もあろうかと思います。
 しかしながら、それで十分かというとまだまだ足らざるところがありまして、この予算を執行する過程の中で県民所得の向上に本当に結びついていくのか、まだまだ確信が持てない状況であります。したがいまして、残された期間、わずかではありますが、そうした足らざるところは、さらに精力的に補修、強化を図りながら取り組んでいきたいと。
 まあ、そうですね、そういう予算です。強化予算だろうと思っております。

財政課長

ほかに、いかがでしょうか。

記者(時事通信社)

関連しますけれども、自己評価でいうと何点ぐらいでしょうか。100点満点でつけるとすると。

知事

実を言うと、もう少し産業活性化対策と県民所得の関係を分析して、政策群としてまとまった政策を打っていきたいと思ったんですが、なかなかそこまではまいりませんでした。緊急円高対策、あるいは造船関連産業の振興対策、そのほかにも企業誘致戦略等にも足りないのではないかと思う点については力を注いできましたが、できるだけ課題に真正面から向き合うと言いながら、もう少しパワーが欲しいなという思いがしております。

記者(NIB)

アジア・国際戦略の中でも中国との交流というところでは、やはり今年は特に力を入れるところなのでしょうか。

知事

中国との交流の拡大、そして観光客の誘致、物産の輸出戦略等については、アジア戦略の中で取り組んでまいりましたので、その延長線上でさらに一歩前に進めていくということで、関係予算も計上しております。
 例えば鮮魚の輸出等については、新たに北京にもそういった活動拠点といいますか、そういった体制をつくっていきたいと思いますし、先ほども申し上げましたように、新たに湖北省との交流もスタートしてまいります。例えば太極拳発祥の地でありますので、人的な交流を含めて、これからさらに交流の枠を拡大していきたいと思っております。
 ただ、ここに幾つか具体的な事業も記載をさせていただいておりますが、申し上げたように、アジア・国際戦略でありますので、何も中国戦略だけに限定されるというわけではありません。これから韓国でありますとか、東南アジア、あるいはもう既に香港、シンガポール、台湾等については、観光その他、物産等を視野に入れた政策群が策定されております。その他の国々に対してもこれから具体的な戦略を練っていく必要があると考えております。

記者(朝日新聞社)

(骨格予算の肉付けも含めて)3回目の予算編成になるかと思いますが、種まきの段階から成果を生み出していくタイミングに入ってきていて、知事も任期後半に向けて、実際にマニフェストに掲げたような成果を出さなければならない局面に入っているかと思います。今回の予算編成で、構造的な課題に対してできたことと、実際にできなかった不十分な点、さらに、任期はもうかなり少なくなってきていますが、その中で成果を生み出している施策としてはどういったものが挙げられ、それらについてどのように知事は自己評価をされていますか。

知事

私は、「人や産業、地域が輝く長崎県」の実現を目指すというお話をさせていただいてきました。そういった考え方で総合計画も策定しましたが、そういった意味では、例えば人が輝くような政策群としては、幾つかもう既に実現をさせていただいた部分もあります。例えばDV対策でありますとか、乳幼児医療費でありますとか、そういった部分はきめ細やかな部分が施策として進められつつあります。あるいは就業促進につながるようなさまざまな取組でありますとか、あるいは新鳴滝塾構想、これももう推進されつつあるわけでありますので、そういった分については、一定結果が、近く得られてくるのではなかろうかと思っております。
 ただ、例えば女性力をさらに地域の中で強力に活用し、発揮していただきたい、そういった事業でありますとか、先ほど申し上げた地域経済をいかに活性化して上昇気流に乗せていくのか、そういった部分というのはまだまだ、目指す方向で動き出してないというのが現状ではなかろうかと思います。
 これから少し時間をかけて整理も進めていく必要があると思いますが、あと半分、期間が残されておりますので、できるだけ目に見えるような形でご報告できるような努力をしていきたいと思っています。

財政課長

ほかに、いかがでしょうか。

記者(毎日新聞社)

今回、知事が地場企業に地域経済の活性化ということで視点を移したようにも見えるんですけれども、企業立地よりも地場を守っていく方にかじをちょっと切っているという側面はあるんでしょうか。

知事

いえ、決してそういうことではありません。東日本大震災を踏まえて、地震もない非常に安全な地域であるということで、西日本・九州地域にリスク分散の観点から、やはり立地チャンスが増えてくるのではなかろうかということで、誘致に対してはこれまで非常に力を入れてまいりました。
 ただ、現実問題として、円高がここまで進んできますと、企業はむしろ国際展開の方を選択されつつあるような環境に直面して来るのではなかろうかと思っております。そういった中で、本県の最大の特性は何かというと、やはり数多くの優秀な人材が存在するということであります。そういった意味では、例えばビジネス系の企業、これを誘致してくるというのは、やはり可能性がある話でありますので、そういった意味では、また新たな事業等も組み立てているところであります。
 ただ、そうした非常に厳しい中でも、生産拠点を県内に既に置いていただいている企業、こういう人たちが非常に苦しんでおられる。この難局を何とかして乗り切っていかなければならないという状況に直面しておられるわけでありまして、そういった意味で、例えば大企業の方で中小企業に対する下請発注の可能性があるような業務に取り組んでいただくとか、そういう取組が、まさに今、地域に必要な事業であります。そういった部分をしっかり支えていかなければならない。
 そしてまた、造船関連の客船受注というお話を先ほどさせていただきましたが、非常にすそ野の広い分野でありますので、地域の中小企業の方々もまた、新しいビジネスチャンスとして、そういった動きに積極的に対応していただく必要があると。したがって、そういう部分はこれまでになかったような分野として力を入れております。

記者(長崎新聞社)

今の話に関連なんですが、知事はどちらかというと福祉や医療といった分野できめ細やかにやっていくというのがカラーだと僕は思っていたんですけれども、今回の発表を見ますと、先ほどもおっしゃったように、地域経済に対して企業を応援していくというような、そういった攻めの部分が出てきたのかなというふうに受け取ったんですけど、いかがでしょうか、積極的予算とは言えないんですかね。

知事

攻めと言えるかどうかというところは、現状を踏まえた時に難しいところはあるんですが、これまでになかったような思い切った施策を展開していこうと決めたのは事実であります。こういった取組を一つの契機にして、地場の中小企業の皆さん方が意欲を持ってチャレンジをしていただくということになれば、これはもう一歩前進につながるのではないかと思っております。そういった意味では、非常に強い期待を持ちながら関係予算の編成をさせていただきました。

記者(西日本新聞社)

今回、「こぎ出せ!長崎枠」というところで、上限のない予算枠を設けられているということで19件出ているんですけど、これについてのこれまでの評価、事業内容とか、全体的な枠についてはどんなふうに見られていますか。

知事

これはやはり「こぎ出せ!長崎」といいますと、行政と県民の皆さん方が力を合わせて課題の解決に取り組んで、県政を一歩前に進めていこうという考え方で、特別にシーリングの対象外とするような枠を設けてきたところであります。それぞれ知恵を絞っていただいて、小振りではありますが思いの一端は実現させていただきつつあるのではないかと思っております。しかし、先ほど申し上げたように、もっともっと大きな課題があります。それは雇用の場をいかに確保して、地域からの人口流出を減少させていくのか。あるいは、それが難しい状況であれば、交流人口を拡大して地域経済の活性化に結び付けていく。そういったありとあらゆる手を考えて取り組んでいく必要があると思いますので、こういった取組については、施策の有効性をさらに検証しながら、来年度に向けても引き続き取り組んでいかなければならないと思っております。

記者(時事通信社)

知事が最初におっしゃった部分で、基金の取り崩しのところなんですが、再来年度ぐらいまでは普通に何とか予算は組めるだろうというお話だったと思うんですが、これは交付税が今年度の水準が維持されればという前提でお話をされたという理解でよろしいですか。

知事

そうですね。今年度も1.5兆円の特別加算があって交付税の水準が確保されております。平成16年からの「三位一体改革」で大幅に交付税が削減されてどうなったかというと、まさに地方財政というのは危機に直面するような状況になったわけでありますので、これからもこうした措置が継続して講じられるのであれば、予算編成がスムーズにいくのではないかと思いますが、そういった措置がなくなれば、途端に地方財政というのは疲弊してくるということは間違いない状況であろうと思います。

記者(時事通信社)

一部の報道では、もう民・自・公が国家公務員の給与削減の合意の代わりに、地方は交付税で人件費分を減らそうという報道も出ているんですけれども、そういったことにはもう断固反対していくというような理解でよろしいんでしょうか。

知事

それは前回の会見の時にも申し上げたとおりであります。やはり地方自治でありますので、一方的に、国の施策を前提に同じように施策を講じなければならないということは、許されない話ではなかろうかと思っております。できるところについては先に血を流す努力をしてきて今があるわけでありますので、そういった点については何としても理解をしていただきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

社会保障と税の一体改革についてはプラス面とマイナス面が考えられますけれども、しなければならないとは以前から知事もおっしゃっていたと思うんですが、今後の長崎県の財政運営についてはどういうふうに検討していくのでしょうか。

知事

社会保障関係経費、これはもう確実に年々伸びていくのは間違いないと思っております。そういった中で、社会保障全体を国と地方で支えているわけでありますが、どの分野まで国が責任を持ってくれるのか。そして、どういった分野を地方に任せて、財源をどう手当てしていくのか。これは社会保障全般の組み立ての中でしっかり再構築していく必要があるのだろうと思っております。
 いろんな社会福祉の施策が、実質ほとんどの地方ではもう実施されているにもかかわらず、国の方で依然として認めてないという分野もあります。
 前回も申し上げたかと思いますが、こういった福祉施策というのは、日本国内どこに住んでいても平等にその恩恵が受けられるような、そういった政策を進めていく必要があるのだろうと思っておりますので、そういう意味では、やはり国民のコンセンサスを得るために徹底した議論、そして、そのための財源手当てというのを改めてやっていく必要があるのではなかろうかと思っております。
 社会保障と税の一体改革、まだ私自身、社会保障関係の組み立て、今後の推移等については承知しておりませんので、そういった部分についてもしっかり見極めながら県の施策を組み立てていく必要があると思っております。

記者(西日本新聞社)

しまの共通通貨、地域通貨という話もありますが、それについてまた改めて、これをやることで期待されるところは。

知事

離島地域の人口流出が非常に厳しい状況になっているということで、定住人口に歯止めがかからない状況の中で交流人口をいかに拡大していくのかということが島の活性化にとっては欠かせない視点になってくるものと思っております。また一方で、ご承知だと思いますが、離島は諸物価が非常に高いという状況でもあります。せっかく離島においでいただいて豊かな自然に浸っていただく中、やはりその一方で島ならではのサービス、お土産品等も楽しんでいただく、そういう場をつくっていかなければならないと思っております。
 幸いにして今、過疎債のソフト分というのも新たに創設をされたところでありまして、そういう活用の可能性も検討できるような状況になりつつあります。あとはこのソフト枠の拡大が実現するかどうか、これは国の方にもお願いをし、調整をしていかないと、そういった施策が打てるかどうかということになってきますので、そういった制度を活用しながら、やはり一人でも二人でも島外からのお客様を呼び込むことができるように、さまざまな仕掛けをしていかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

公共事業費なんですけれども、今回900億円台を確保できたということですが、これは震災があったからこそ確保できたということで、なければかなり縮減となったと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

知事

おっしゃるとおりですね。実は、今年度の予算でもできるだけ積極的に、公共事業費は地域経済を下支えする分野として編成をしてきたのでありますが、震災の影響等もあり、あるいはまた、国の公共事業の中でも補助分野と直轄分野の伸び率が大幅に違うというようなこともありまして、思うだけの事業費が確保できませんでした。
 来年度も非常に厳しい状況が予想されるわけでありますが、これはやはり地域の安全・安心確保のための防災対策、こういった分については国の方でも積極的に対応する方針でありますので、そういった事業を活用して、関係事業費の確保、そしてまた耐震改修でありますとか、そういった安全性の強化対策、こういった分野に力を注いでいこうと考えております。震災枠等が確保される中では、もうしばらく続くのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

県単の部分も継続して出していこうというお考えですか。

知事

県単部分については先ほど、例えば一つ小規模改修事業について例を申し上げましたが、その時々の経済状況を踏まえながら検討をしていかなければならないと思います。
 公共事業の補完的な要素としてこの県単事業を積極的に展開するというのは、これはまさに純粋に一般財源でやる事業でありますので限界があると思います。やはり公共事業、国の補助事業をいかに有効に活用しながら下支えをしていくかという視点がいよいよ重要になってくるのではないかと思っております。

広報課長

それでは、以上をもちまして、24年度の当初予算につきまして、知事の会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

知事

ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年2月13日(月曜日)
・午後4時30分から午後4時50分(20分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年2月13日 定例記者会見

会見内容

1.海砂採取認可に係る自治紛争処理委員の調停案の受諾について

広報課長

それでは、よろしくお願いします。

知事

冒頭に3点、私の方から報告をさせていただきたいと思います。
 まず第1点目につきましては、海砂の採取境界について、(佐賀県から)自治紛争処理委員への調停が申請されていたところでありますが、先般、調停案の受諾勧告がなされたところであります。
 この調停につきましては、平成22年11月11日、佐賀県知事から総務大臣に対して申請がなされており、この間、1年以上にわたって審査が行われてきたところであります。
 結論から申しますと、今般、提案されました調停案については、これを受諾したいと考えておりまして、2月議会に関係議案を提案させていただきたいと考えております。
 この調停案は、法律の専門家で構成された自治紛争処理委員の皆さんが、両県のこれまでの主張を踏まえて取りまとめをされたものであります。
 この委員からは、調停案は両県に対して、それぞれ最大限配慮した内容になっていると、両県が互譲の精神でこれを受諾し、紛争が解決するよう強く期待しているという意見も付されているところであります。
 県としても、こうしたお考えを重く受け止めて、先ほど申し上げたように、これを受諾してまいりたいと考えております。
 さまざまな議論、検討がなされてきたと思いますが、一番難しかった点は、両県で書面での取り交わしがなされてなかったということでありまして、したがって、そのことでもって両県間の合意はなされていなかったと、こうされたところであります。
 その1点を除きますと、これまで本県が主張してきた内容は、ほぼ認定されているのではなかろうかと考えているところであります。今後、10年間、これまでどおり、採取ができるということなどについては、これまでの本県の主張をくみ入れていただいたものではなかろうかと考えているところであります。
 さらに、今回、この調停案を受けないという結論に至った場合には、当然ながら、この調停が成立しないわけでありますが、恐らくは訴訟等の形で、今後、隣県間の紛争が続いていくということになりかねませんので、そういった点についても、これを考慮し、冒頭申し上げたように、調停案を受諾してまいりたいと考えております。

2.矢上大橋有料道路の無料化について

知事

それから、2点目は、矢上大橋有料道路の無料化についてであります。
 実は、先般、2月3日でありましたが、長崎市からの要請をいただいた際に、無料化に向けて必要な手続の検討に入るというお答えをしておりました。この矢上大橋有料道路の無料化につきましては、現在、約11億円残されている未償還金、これをどういう形で負担していくのかということが一番大きな課題となっておりました。そういう意味では、地元長崎市の方からも積極的にこれを負担して構わないというようなお申し入れ等もいただいたところであり、そういったことを受けて、この4月からの無料化に向けて関係議案を2月議会に提案させていただきたいと考えております。
 具体的には、県の出資金の権利の放棄、あるいは料金徴収期間、平成27年11月までの有料期間でありましたが、この料金徴収期間を変更するものといった関係議案を今議会でご審議いただきたいと思います。議案の議決をいただきますと、その後、国に対する認可申請、そういった手続を経て4月からの無料化に向けて取り組んでまいりたいと思っております。

3.県民栄誉賞表彰式について

配布資料:県民栄誉賞表彰式について【PDF:127KB】

知事

3点目は、故市川森一先生に対する県民栄誉賞の授与の日程が整いまして、2月16日、11時20分から執り行うことにさせていただきました。表彰式には市川先生の奥様、お嬢様にもご出席をいただくという予定でございます。ご多忙の中、長崎にお越しいただき、ふるさとでの表彰式を執り行うことができることを大変感謝しております。
 改めて申すまでもなく、市川先生は、ご生前、長崎を舞台にした数々の大変すばらしい作品を通して、本県の歴史・文化等の魅力を全国に発信していただきました。
 そしてまた、県にとりましても、歴史文化博物館の名誉館長、あるいは長崎県のブランド大使などをはじめといたしまして、数多くの役職をご歴任いただいたところであります。
 改めて、先生のご功績に感謝を申し上げ、永くその栄誉を讃えてまいりたいと考えているところでございます。
 以上、3点ご報告をさせていただきました。あとはよろしくお願いします。

4.海砂採取認可に係る自治紛争処理委員の調停案の受諾について

記者(西日本新聞社)

海砂の件ですが、これは佐賀県側とも話はついたんですか。(佐賀県も)そのまま受け入れるということを前提に長崎県では考えているということですか?

知事

いえ、佐賀県とは全然話はいたしておりません。

記者(長崎新聞社)

海砂の件ですけれども、合意文書が作成されていなかったことで、結果、こういった両県の紛争になったと思うんですけれども、こういった事務処理について知事としてどういうふうに受け止められましたか。

知事

本来、行政といいますのは、合意に達した場合には、すべからく書面でこれを残すというのが通常の業務のやり方だろうと考えておりますが、ご承知のとおり、福岡県境とのこの砂利採取問題についても合意文書はないということであります。お互いに長年の了解、慣行によってこういった事務が行われてきたところでありましたが、そういう中でこれまで長崎県の主張としては、実際、実質的な合意に達して、その考え方で砂利の採取許可を行ってきたところがあって、これに対して佐賀県も異議を唱えられるようなことはなかったという事実を主張してきたわけであります。その合意そのものに対する疑義が新たに生じたということであって、そのことをもって実質的な合意がなされていなかったんだということになったわけでありまして、大変遺憾であります。
 これからは、こうした事務処理のあり方というのは、しっかり改めていく必要があるのではなかろうかと思っております。

記者(共同通信社)

今おっしゃった遺憾というのは、事務処理で合意文書が取り交わされていなかったことについてということですか。

知事

そうですね。

記者(長崎新聞社)

福岡県とは、合意文書をつくっていないということですけれども、両者が合意していることがはっきりしていれば文書はなくても大丈夫だというふうにお考えですか。

知事

一つは、慣行というのもあると思うんです。お互いに長年にわたって一定の考え方で了解しながら実務を重ねてきたと。今回は、比較的慣行というべき期間が短かったということも一つ、先ほどのような判断に至った要因ではなかろうかと思っております。
 ただ、いつ何時、また状況変化、環境変化があるかもしれないわけであります。そういった部分については、もちろん、相手のある話でありますので、福岡県の方とも相談をしながら、どう対処していけばいいのか検討をしていく必要があるのではなかろうかと思います。

広報課長

ほかにご質問はありませんか。

5.矢上大橋有料道路の無料化について

記者(長崎新聞社)

矢上大橋の無料化についてなんですが、県の負担金がどのくらいになるのかというのが決まっていたら、それを聞かせてください。
 それから、離島架橋ではないんですが、地元の要望があったとはいえ、無料化に踏み切った一番の理由は何だったのかというのを教えてください。

知事

具体的に未償還額がどれだけ残っているかといいますと、10億5,000万円残っております。このうち、市において負担をいただこうとする額が3億7,000万円、県で負担しようと考えておりますのが6億8,000万円であります。県は、道路公社に対する有料道路事業での出資金を出資いたしておりますので、その負担を軽減するという形で財源を捻出していく形になってくるものと思っております。
 離島架橋は、まさにその橋を通らないと移動できないような有料架橋でありましたので、できるだけ離島住民の方々の負担を軽減する必要がある、そういうことで優先的に無料化に取り組んできたところでありましたが、この矢上大橋有料道路というのはいわゆる幹線道路(国道、市道)はあって、そのバイパス機能としてこの有料道路が整備されたところでありました。
 したがいまして、地元のご負担をどういう形でいただけるのかという観点というのは非常に大事な観点ではなかろうかと思っておりまして、長崎市の方でも社会実験を行って、この間やっぱり地域の通学のために非常に効果がある、あるいは周辺地域の住民の方々の移動時間も短縮をされる、交通渋滞も緩和されるというようなことで、経済負担を確保してでもやっぱりこれを実現したいというお話でありましたので、そういったご意向を県としても重く受け止めて、実現してまいりたいと考えるに至ったところです。

6.韓国事務所の設置について

記者(毎日新聞社)

さっきの当初予算の絡みですが、アジア・国際戦略で韓国に事務所を設けるとか、設けないとかという話が、議会で前に出てきて、検討しますという話だったんですが、今回、来年度に向けては何か判断はあったんでしょうか。

知事

もう少し検討時間が必要ではないかと思っております。以前はソウルに単独の事務所を構えていたのですが、行革の時代を迎えて財政負担が重過ぎはしないかといった観点等を含めて、これが廃止になった経過がありますので、できるだけそういった財政負担を軽減しながら拠点化を図っていく必要があるものと思っております。そういった意味でどこにどういった形でその活動拠点を設けていくのか、もう少し現地の状況を踏まえて判断をしていく必要があるものと思っております。
 したがいまして、実はこの当初予算にそうした経費はまだ計上しておりません。一定方針が得られれば、来年度の中途でも補正予算を計上して、実現に向かって取り組んでいきたいと思っております。

7.コンベンション施設の建設構想について

記者(毎日新聞社)

長崎サミットで知事と市長がコンベンションの建設構想を発表されましたが、そこら辺の実現の見通しというのはどうなんでしょう。

知事

コンベンションについては、これまでも相当の時間をかけて検討がなされてきた経過があると思っております。そうした中で具体的にどこにどういった施設を建設して、誰が運営するのかといったところが全く決まっていないという状況でした。そこら辺をもう一度詳細に検討を進めて、検討のたたき台をつくるという意味も含めて、今、長崎市を主体に検討作業が進められているところでありまして、この検討委員のメンバーには県からも職員が参加しております。
 したがって、その検討過程の中で、例えば、建設の手法でありますとか、運営主体等も含めて議論がなされるものと考えております。

8.諫早湾干拓事業について

記者(共同通信社)

諫干の関連なんですけど、ついこの間、1月26日でしたかね、知事も抗議文を出したように、開門の事前対策に向けた入札公告がされましたけれども、改めてそれに対する知事のお考えと、あと今後、抗議はもうされているんですけれども、例えば、国と話し合ったり、こういう意思疎通をあるいは図るような機会を設けられるのかということをお伺いしたいと思います。

知事

特に意思疎通をこちらの方から求めていく状況ではないのではないかと思っております。もう申し上げるべきことは繰り返し申し上げてきたところでありまして、国においては、一方的に開門に向けた準備作業を進めようとされているわけでありますので、話し合いを持っても理解をお互いに得るということは非常に難しい状況にあるのではないかと思っております。
 そういった中、地下水のボーリング調査の件、あるいはまた新たに地質調査等を含めて、準備作業についての発注がなされようとしているわけでありますが、まさに今、環境アセスメントの手続のさなかでありまして、その一方で開門を前提にした準備作業が進められるというのは、これはやはりアセスの結果を見て慎重に判断をしていただきたいとお願いを申し上げてきたし、そしてまた、「アセスを踏まえて、地元の理解と協力を得られるよう努力をする」とおっしゃった国におかれても、考えられない手順ではなかろうかと思っております。

広報課長

以上で知事の定例の記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年1月25日(火曜日)
・午後1時30分から午後2時5分(35分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年1月25日 定例記者会見

会見内容

1.Peach(LCC)の長崎空港就航について

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 今朝は、(春の高校バレーで優勝した)大村工業高校の優勝報告会を取材いただき、ありがとうございました。
 今年は大変うれしいことからスタートして、幸先がいいんじゃないかと期待しております。
 今日は、まず1点、私の方からご報告をさせていただきたいと思います。
 ご承知かと思いますが、去る1月12日、国内初の本格的なローコストキャリア、LCCとして、全日空を中心に設立されましたピーチ・アビエーションがございますが、先般、関西国際空港から福岡線、札幌線に次いで、国内で3番目の就航先として長崎空港−関西空港便が開設されるということになりました。3月25日から、毎日2往復のダイヤで運航がスタートするということになったところであります。
 この航空路線につきましては、LCCが設立されるという情報をいただいた後、私も全日空を訪問し、あるいは香港のファースト・イースタン投資グループをお訪ねしまして、長崎空港への就航をお願いしてきたところであります。
 今回の就航決定で、本県の空の玄関口となります長崎空港の活性化、さらには関西からの観光客の誘致に大きな弾みがつくものと期待をしております。
 先日、1月20日でありましたが、ピーチ・アビエーションの井上社長、そして関西国際空港株式会社の福島社長を訪問いたしまして、路線開設についてお礼を申し上げ、そしてまた、関西圏域からの誘客、関西国際空港と連携した外国人観光客の誘致、本県からのさまざまな情報発信等について意見交換を行ってきたところであります。
 この長崎空港にローコストキャリアが就航するのは初めてということになりますが、今後とも、就航開始に向けて長崎空港ビルディングほか関係機関と連携しながら、受入態勢をしっかりと構築してまいりたいと考えておりますとともに、引き続き、こうしたLCCを含めたチャーター便の誘致、定期路線の就航について力を注いでまいりたいと考えております。
 まず、私の報告とさせていただきます。

記者(読売新聞社)

今月の幹事社の読売新聞です。
 各社、発表項目で質問があれば、お願いします。
 それでは、発表項目以外で質問があれば、お願いします。

2.県立図書館の再整備について

記者(NBC)

県立図書館のことでお伺いしたいと思います。
 答申が出されたのは去年の3月ですね。その間、これまでの間に長崎市、大村市から、ぜひうちにということで要望があっていますけれども、そのたびに県議会でも、協議しながらというお話ですが、本当にもう3月で1年近くなるということで、何らかですね、いつまでに場所を決めるとか、そういっためどというのは立てていらっしゃるのかということをお聞きしたいんですが。

知事

経過については、ご承知のとおり、現在、教育委員会で検討作業を進めているという状況であります。
 確かに答申をいただいたのでありますが、この間、大村市からは、大変古くから誘致の要請をいただいてまいりましたし、そしてまた、新たに答申等を踏まえた段階で長崎市からも存置の要請をいただいてまいりました。
 大村市からの要請も、まだ具体的な場所でありますとか、複数案もご検討されていたという経緯もございますし、先般は、幾つかの候補地の中から具体的に1つに絞り込んで、合築はできないのかといったような条件面でのお話もちょうだいしたところであります。
 そういう中で、やはり県立図書館としてどういった機能を一番大切にするべきであるのか、あるいは、どういう形で図書館の建設が可能になるのか、そういった面を含めて総合的に検討してもらっているところだろうと思います。
 確かに相当時間の経過があるではないかというお話なのかもしれませんが、これまで大村市からいただいていた情報も、その時々で熟度が高まってきておりますし、また、長崎市の方でも先般はシンポジウムか集会が開催されて、いろいろなご意見等も出されたというようなお話を聞いておりますので、そういった地域の皆様方の思いなども含めて、しっかり方針を見定めていかなければならないと思っております。
 今の段階では、まだ教育委員会の方で検討中ということで、私の方に一定整理した考え方はいただいておりませんので、具体的にいつまでにというところまでは考えていないところであります。
 ただ、状況はどうかというと、まさに図書館は老朽化が相当進んでいるという現状を踏まえますと、さほど悠長に構えるわけにはいかないような状況になりつつあるのではないかという思いはございますので、できるだけ早めに方向性をお示しできればと考えております。

記者(NBC)

例えば年度内にそれをとかというのも全くないということでよろしいんですか。

知事

ええ、そうですね、いついつまでにというのは、私の方ではまだ考えておりません。

3.諫早湾干拓事業について

記者(読売新聞社)

諫干(諫早湾干拓事業)の関係ですけれども、地下水のボーリング調査で、資材搬入をしようとした国に対して住民が阻止行動を起こして、それから、ボーリング調査地の予定地点を住民が張り込むようになってから、20日で1箇月たって、今現在もそういった阻止行動というのが続いているんですけれども、まず、この解決の見通しが全く立っていないんですが、知事の受け止めと、今後県として何か対応する考えがあるのかということをお伺いできますか。

知事

この間の経過についてはご承知のとおり、もともと地下水によって農業用水を確保するというのは非常に難しいのではないかと。これ以上地下水をくみ上げるということになると、これまで実際あった地盤沈下等も懸念されるわけでありまして、そういった問題点等については、繰り返し国の方にも申し上げてきたわけでありますが、先般の福岡控訴審判決を受けて国の方では、地下水が一番恐らく経費が安上がりだということがあったのだろうと思います。そういう方針のもと、環境アセスメント等の手続に着手されているわけでありますが、地元の皆様方が一番心配、懸念をなさっておられるのは、生活用水の確保、農業用水の確保等含めて、やはり重大な影響、被害を生ずることがあるのではないかと心配をされておられると思っております。
 そういった中での住民の皆様方の監視活動、阻止活動ではないかと考えておりますが、これについても、もともと経過については私どもも、環境アセスの手順の中で、その前に本来はちゃんと確認をされておくべき課題が同時並行として進められているということについては、これまでも申し上げたとおり強い違和感を持っているところでありますので、やはり住民の皆様方のご懸念は、私の考えとしても本当にもっともなことだと考えられるところであります。
 これについて、県として何らかの対応をしていくのかということについては、なかなかこれは県として解決できるような課題ではないと思っております。これは、さきの控訴審判決を自ら了解されたのは国の方でありますし、国の方で対応していただくべき課題ではないかと思っております。

4.HTBクルーズの人事について

記者(NIB)

昨日、ハウステンボスクルーズの山本社長が交代ということになりましたが、それについての知事のご見解と、あと、2月29日の上海航路への影響があるのかどうかを含めて、どのようにお感じになられたのかをお聞かせください。

知事

まず、上海航路の本格運航が2月29日から計画をされておりますが、それに対する影響はないものと考えております。
 実は、私も、今回、山本社長が退任されるというのは、昨日、お聞きをしたところでありまして、大変びっくりいたしました。
 ただ、今後、H.I.S.に対して出資要請をされる予定であるということであって、出資要請を行うに当たって、そのH.I.S.の意向を受けた人事だということでお伺いをいたしております。
 新たに社長にご就任なさるのは小野秀一様という方でありますが、昨年7月にH.I.S.からHTBクルーズの取締役に就任をされた方でありまして、これまでも上海航路、あるいはハウステンボスの誘客等について、関係課との協議の窓口になっていただいた方でありました。今の段階では本格的な運航が決定され、いよいよ具体的な集客に向けた取り組みが必要になっている段階でありますので、小野社長の手腕に期待したいと考えております。

5.社会保障・税の一体改革について

記者(時事通信社)

今年、政治、行政の一番大きなテーマになるのは、やはり消費税の増税なのであろうと思っています。年末に政府の素案もまとまったんですが、そもそもこの段階での消費税の増税について知事はまずどうお考えになるかという点が1点。
 引き上げ5%のうち1.54%が地方消費税と地方交付税の財源にあわせてなります。この配分についてどうお考えになるかというのが2点目です。

知事

消費税に限らず、国、地方の財政状況というのは、もう極めて厳しい状況でありまして、このままでは成り立っていかないと、そういった危機的な状況はずっと以前からあったものと考えております。
 従前は、経済対策として新たな社会資本の整備等に取り組む際の財源確保対策として国債等が活用されてきたわけでありますが、近年は社会保障関連経費の財源を調達するためにこうした国債が活用されている。ということは、すなわち赤字国債なのです。こういった対応を長年続けるというわけにはいかないのが当然の話でありまして、増税に関する議論、これはその前段としてさまざまな行財政改革への取り組みというのは必要だろうと思いますが、そうした議論が必要になってくるというのは、以前から当然そうなるであろうと考えておりました。
 ただ、増税を具体的にいつから始めるかということに関しては、やはりその時々の経済情勢等を十分慎重に見極めながら、これを実施に移していくべき課題であろうと考えてきたところでありまして、今回、社会保障関係経費の財源として、この消費税の引き上げが検討されているということについては、私どもも一定理解できるところではないかと思っております。
 国、地方の配分の問題でありますが、これはまさに歳出の負担との関連、あるいは地方の社会保障関連事業に対する取り組みをどこまで取り込んでいくのかといった議論が重ねられてきたわけであります。国と地方で議論した結果、一定、成果はあったのではないかと思っておりますが、私個人としては、もっと根本的に、例えば社会保障というと、これは等しく国民が享受すべき政策だろうと思います。そういった社会保障でありますとか、あるいは安全・安心対策でありますとか、外交問題とか、こういったものは国を挙げて議論をして、一つ一つの事務を国でどこまで担うのか、地方にどこまで任せるのか、そういう区分、整理をしっかり明らかにした上で、財源、あるいはその体制を含めて、役割分担をしながら取り組んでいくというのが本来のあり方ではなかろうかと思っております。
 そういう意味で、社会保障関連経費全体についてこうした増税という結果になったわけでありますが、さらに、国民の皆様方のご理解が得られるように、給付の面もしっかり将来展望を含めてご説明をし、ご理解をいただく必要があるのではないかと思っております。

記者(時事通信社)

きのう、野田総理の施政方針演説があったと思うんですが、野党に協議のテーブルに着くように、消費税増税に関して、さらに強い口調で呼びかけていらっしゃいましたが、基本的には知事もそれには同意されるというか、与党、野党が一体となってこの問題についてテーブルに着くべきだとお考えでしょうか。

知事

これは国の非常に大切な、基本的な課題であろうと思います。しっかりと議論をして方針を、方向性を見定めていただきたいと考えております。

6.諫早湾干拓事業について

記者(長崎新聞社)

話が前後するんですけれども、諫干の関係なんですが、ボーリング調査で今膠着状態が続いているところを、知事は国の方で解決してもらうべき課題というふうにおっしゃいましたが、確認の意味で、これは県としては対応は難しいということなんですけれども、国に早期の解決を求めるよう何か働きかけたりとか、そのあたりは何か考えられておりますでしょうか。

知事

早期の解決ということで、開門をやめましょうという話になれば、それは働きかける余地はありますが、国は、まさに開門に向けて手続を進められているわけでありますので、早期に解決してくださいというと、早く開門してくださいということにもなりかねませんので、そういった立場ではないと思っております。
 ただ、国の方では、先般、住民の皆様方に説明に入られたということでありますので、そうした手続を踏んでいただいて、住民の方々の理解がいただければ、それは次の手順としてボーリング調査等も可能になってくるのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

まずは理解を得てくださいという段階ということでしょうか。

知事

そうです。それはもう県も含めて。私どももさまざまな課題について問題提起をさせていただいておりますが、それに対して(現時点で)ほとんどの項目について回答がいただけてないという状況であります。

記者(共同通信社)

同じことなんですが、確認まで。国からは、それこそ知事とか副知事に対してのアプローチというのはないんでしょうか、今のところは。

知事

私に対して特段のお話はいただいておりません。ただ、事務的にはいろいろなやりとりがあっているのかもしれません。

記者(共同通信社)

近くお会いになるとかいう予定は。

知事

今のところ、ありません。

7.原子力災害に関する対応状況について

記者(共同通信社)

今の質問と全然関係ないんですけれども、原発の関連なんですが、年度内に(九州電力と)安全協定をというような話もあったんですが、進捗状況はいかがでしょうか。

知事

昨年末、そして、年明けも協議を進めているという状況でございますが、やはり長崎県は隣接県、しかも8.3キロメートルしか離れていない県でありますので、一般的な周辺県と、また若干違う面もあるんだろうと考えております。そういった細かな内容等について、協議が重ねられている状況と理解しております。

記者(共同通信社)

年度内というのは、可能そうなのでしょうか。

危機管理課企画監

県の目標としては、年度内を目指しておりますが、何分相手がございますので、今後の協議次第ということでございます。

知事

できるだけ早期に了解点に達して、安全協定が締結できるように努力していきたいと思います。

記者(NHK)

安全協定の関連なんですけれども、長崎県として、九電に対して求めている安全協定の内容というのをちょっと教えてもらいたいんですが。

知事

詳細は私も承知しておりませんが、立地県に準ずるような内容で、情報提供、そして、現場の立ち入り等を協議しております。

記者(NHK)

立地県並みの内容を求めていらっしゃるということですか。

知事

そこは立地県と全く同じにしてくれというのは、難しいところがあるのだろうと思います。逆に言うと、立地県にはそれだけの体制をつくっていかなければならないという面もあるでしょうから。そこら辺についてはこれからの具体的な協議の中で方向性を見極めていきたいと思っております。

8.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(長崎新聞社)

新幹線なんですけれども、正式な認可に向けて、国とのやりとりになっていくと思うんですが、もう既に国の方から働きかけというか、協議が始まっているのかというところ、スケジュール的な部分を教えていただければと思います。

知事

新幹線の着工に当たっては、前提となる条件が5つありました。そうした中で西九州ルートの場合には、この5つの条件のうち、例えば財源の問題、これは全国的に一定のめどが立った。それと並行在来線の問題、これは西九州ルートについては解決済み。あとは、営業主体となりますJR九州の同意、それから収支採算性、投資効果といった部分があり、投資効果等については改めて検証をするということになっております。したがって、そういった作業が国の方で先行して進められるということになるのではなかろうかと考えております。
 西九州ルートは1.1の投資効果(B/C)でありましたが、本当にそういう投資効果があるのかという、そういった検証作業の後、次の手順に進んでいくのではなかろうかと思います。

記者(長崎新聞社)

JRの同意というのも条件、もちろん残っているわけですが、ちょっと以前お伺いしたかもしれませんが、早期の認可・着工となるため、JRの合意というのを早く得る必要があると思うんですけれども、今の県の考えとして早期の認可というか、その見通しというか、JRの同意について、どういうふうに見通しを持っておられますか。

知事

そういった手順がこれから進められるということでありますので、まだスケジュール的に明確になっておりませんが、これまでの検討の経過等を見た場合に、早期に認可申請ができるものと考えております。また、そう努力していかなければならないと思っております。
 ただ、最終的に、西九州ルートはフリーゲージトレインを運行するということになっておりますので、このフリーゲージトレインの課題というのは、技術的な側面、あるいは経営上にどのような影響が出てくるのか、耐久性とか、そういったものというのは、やはりJRとしてしっかり検証をされる必要があるのではないかと思っております。
 いずれにいたしましても、JRの方とも連携をとりながら、着実に前に進めることができるように努力していきたいと思います。

広報課長

ほかにご質問はございませんか。

9.国家公務員の給与削減について

記者(時事通信社)

別のお話で、実は今日、民主党と自民党と公明党が、人事院勧告を実施した上でマイナス7.8パーセント、合計マイナス8.0パーセントぐらいになるんですかね、国家公務員の給与削減に同意をしたということで、地方の人はかなりあきれるような状況だと思うんですが、知事の個人的な所見でも構わないので、今回の人勧をめぐる混乱というか、ちょっと感想があれば教えていただけますか。

知事

人事院勧告、あるいはその後の人事委員会の勧告・報告、これについては第三者機関として調査結果をもとに勧告がなされるわけでありますので、増額の時も減額の時も最大限尊重をしていかなければならないものであると思っております。確かに財政が危機的な状況にあって、どうしても財源が捻出できないといった場合には、緊急的な措置として、ベア(給与のベースアップ)等について特段の判断がなされるということはあり得る話だろうと思っておりますので、恐らくそういったベースで国において判断がなされたものと考えております。ただ、これから具体的にどういう形で進んでいくかわかりませんが、国が削減したので、地方も当然ながら削減しなさいといった議論は、これは当たらないのではないかと思っております。
 地方は地方として、数多くの県で一時的に給与をカットしたり、あるいは人員削減等を含めて、これまでも血を流す努力を重ねてきて今があるわけでありますので、一番私どもが懸念しておりますのは、国のそうした動きを受けて、例えば交付税の給与改定財源等が措置されないとか、そういった財政的な面での制約を生ずるということについては、これは何としても避けていかなければならない課題ではなかろうかと思います。

10.社会保障・税の一体改革について

記者(長崎新聞社)

先ほど消費税のお話がありました。消費税を柱とする社会保障と税の一体改革について、ちょっとお伺いしたいんですが、先ほどは、知事は前段として、行財政改革は必要だがというニュアンスでおっしゃったと思うんですけれども、具体的にはどういったものを想定されていらっしゃるんでしょうか。

知事

これは国の方の事情ですので、詳細には指摘いたしかねますが、これまでも埋蔵金でありますとか、さまざまな行政コストの削減等について、努力が重ねられてきたと思います。さらに、国民の皆様方に負担をお願いする前に、徹底的にそうした見直しを進めていく必要があるのではなかろうかと思っております。
 県の方でも、財政が危機的な状況に直面した際には、度重ねて、さまざまな行財政改革プランを策定し、実施に移してきたところであります。部屋に置くグリーン(執務室に置く観葉植物の賃借)をなくしたり、(所属で保有する)携帯電話の台数を使用状況に合わせて削減したり、非常に小さなところから積み上げてきたのでありますが、やはり身を切る努力というのは、これはもう徹底的に進めていかないと、国民の皆様方の理解もなかなか難しい状況になるんではなかろうかという思いで申し上げたところであります。

記者(長崎新聞社)

施政方針演説の中では、国家公務員給与の削減とか、国会議員の定数の削減というのが一応挙げられていたんですが、実現性の方は、今の政治状況を見てどのようにお考えですか。

知事

先ほど聞いたところによると、国家公務員給与の削減については合意が成立したということでありますので、そういう形で進んで、一定の財源の捻出はできるのかもしれませんが、ただ、その一方で人事院勧告制度が残るのか、残らないのか。
 仮に、地方の場合のことを申し上げると、この人事委員会の勧告制度というのは、短期的に緊急避難として給与のカットを行うことがあるのかもしれませんが、公民較差というのはずっと残るわけでして、毎年毎年、勧告をされていくという形になるんだろうと思います。いつかは、その制度を尊重する限りにおいては、そうした公民較差というのは是正の方向で動いていくものだろうと思いますので、永続的な財源が捻出されるということにはならないのではなかろうかと思っています。
 国会議員も、その関連法案が今後成立するかどうかなんでしょうね。労使交渉でもって給与を決めていくんだという考え方も一部あったわけでありますので、そうした状況になるのかどうか、あるいは人事院勧告制度がどう取り扱われていくのか、そういった制度にかかわる話でもあるのではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

先ほど、与野党協議の方についてはしっかり議論をしてほしいということをおっしゃったと思うんですが、まだ野党は応じないで、解散に追い込むというふうに言っていますけど、それについてはどういうふうにお考えですか。

知事

先ほど申し上げたように、今の状況というのは、もう長年にわたる課題だと私は考えております。政権が変わったから新しく出てきたというような問題ではないと思います。自民党政権の時も、そうした国家財政を運営する際に、やはり増税は避けて通れないのではないかというような議論があったわけでありますし、また、政権が変わって増税はしないと、こうおっしゃっていましたが、そういう必要性に改めて触れられて、協議を求められているわけでしょう。そういった国家的な課題でありますので、政局の側面もあるのかもしれませんが、議論されずに先延ばしになっていくというのは、国民にとって好ましい話ではないのではなかろうかと思っております。

記者(毎日新聞社)

すみません、関連でですね。先ほど、増税は、その時の経済情勢を考えながら実施すべしということでしたが、これはですね、2014年と2015年で段階的に引き上げる案なんですけれども、この時期で知事は大丈夫と思っていらっしゃるのでしょうか。

知事

まあ、なかなかそこまで詳細に考えてみたわけではありませんので。
 ただ、非常に厳しい、今のような状況の中で、期間を設けながら増税のステップを踏んでいこうというお考えについては、そうなのかなと思っております。

広報課長

それでは、時間もまいりましたので、以上で知事の定例会見を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。